
日本国内利用者数が3300万人を突破したInstagramは重要なマーケティングツールとして広く活用されており、Instagramキャンペーンを実施する企業も増えています。
そこで今回は本メディアで紹介してきた100を超えるInstagramキャンペーン事例や、本メディアを運営するFind ModelのSNSマーケティング支援事例をもとに、Instagramキャンペーンで成功するための工夫ポイントをまとめて紹介していきます。
- Instagramキャンペーン実施の3ステップ
- 改訂されたInstagramガイドラインの解説
- ハッシュタグとメンションの工夫
- キャンペーン参加を促進させる工夫
- キャンペーン賞品の工夫
- キャンペーンを通した店舗やイベント集客の工夫
- その他のアイデアと工夫
- Instagramキャンペーンと相性の良い告知と認知手法
などの項目を通して計14件の成功事例を紹介してまいりますので、自社のSNSマーケティングのアイデアとして是非ご活用ください。
年間シーズンごとのInstagramキャンペーン事例まとめやトレンド調査ツールなど役立つリンクは以下にまとめていますので併せてご活用ください▼
【年間・シーズン】Instagramキャンペーン・プロモーション事例リンク集
目次
- 1 Instagramキャンペーン実施の手順
- 2 【重要】Instagramキャンペーンに関するガイドライン
- 3 【成功事例】Instagramキャンペーンへの入り口となるハッシュタグとメンションの工夫
- 4 【成功事例】Instagramキャンペーンへ参加促進させる工夫
- 5 【成功事例】Instagramキャンペーン賞品内容の工夫
- 6 【成功事例】Instagramキャンペーンを通した集客
- 7 【成功事例】そのほか工夫されたInstagramキャンペーン
- 8 【成功事例】Instagramキャンペーンと相性の良い告知・認知の手法
- 9 【重要】Instagramキャンペーンで獲得したフォロワーを維持するためにもアカウント運用に力を入れる
- 10 まとめ
Instagramキャンペーン実施の手順
まず、Instagramキャンペーンを企画~実施する際の手順について簡単に紹介しておきましょう。
一例ですが、
- 現状分析と課題抽出の上キャンペーンの目的を決める
- キャンペーン内容を検討する
- Instagramキャンペーンを実施し効果を分析する
の流れでInstagramキャンペーンを企画・実施していきます。
1. 現状分析と課題抽出の上キャンペーンの目的を決める
何のためにInstagramキャンペーンを行うのか目的を明確にしましょう。
ブランドを広く認知させたいのか、イベントや店舗への集客をしたいのか、商品の購買を増やしたいのか、目的によりキャンペーンの内容もKPIも大きく変わってきます。
そのためには自社に現在どのような課題があるのかを理解しておく必要があります。分析を通して課題を抽出し、何を目的にしたキャンペーンにするのかをまず最初に明確にしましょう。
尚、Instagramの分析をする際に限らず企業として活用する場合はビジネスアカウントに移行しておきましょう。
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2. キャンペーン内容を検討する
Instagramキャンペーンの目的が決まったら、内容や必要なリソースを検討していきます。大まかに以下の要素について十分検討する必要があります。
キャンペーンのKPI
最初に定めた目的に沿ったKPIを設定します。キャンペーン終了後に効果分析としても使いますので必ず設定しましょう。ただし、KPIをたくさん設定してしまうと何がしたいのかがぼやけるキャンペーンになってしまうため最低限にとどめておくことが大切です。
予算
キャンペーン実現に必要な予算はいくらか算出します。キャンペーンの効果がどれくらいだと予算を回収できるのかも試算しておきましょう。予算をかけて行う価値のあるキャンペーン内容か、プレゼントが予算に見合っているかなど判断する重要な材料になります。
ターゲット
新規顧客を獲得したいのか、既存顧客のロイヤルティを高めたいのかなど、目的に沿ってターゲットのペルソナを詳細に設定します。
キャンペーン内容
Instagramアカウントのフォローやいいね!だけで参加完了するフォローキャンペーンか、さらに指定ハッシュタグをつけて写真を投稿してもらう写真コンテストにするかなど、キャンペーン内容を詰めていきます。
ユーザーの参加メリット
ユーザーが参加するモチベーションを高めるメリットを決めていきます。プレゼント賞品を決める場合はターゲットの心をつかむものを前提として、キャンペーンとマーケティング目的に沿った数量と規模感のものを選びましょう。
キャンペーン期間
季節シーズンに合わせてキャンペーンを行うのか、自社の売り上げが高い時期にキャンペーンを行うのかなど考慮し期間を設定します。
運用体制
Instagramキャンペーンの運用体制をどうするかを決めます。チームで運用するのか、担当者を定めて運用するのか、キャンペーンサイトの準備や告知はどうするのか、自社Instagramアカウントやホームページで写真を紹介するのか、商品の発送はどうするのか、キャンペーンへの問合せ対応はどうするかなど、キャンペーン中の運用について整備しておきます。
3. Instagramキャンペーンを実施し効果を分析する
Instagramキャンペーンを実施したらそのキャンペーンの効果を分析します。
設定したKPIを通して目的を達成できているか、達成できていた場合何が成功要因だったのか、達成できていない場合何が必要だったのかを理解することが大切です。
前回の学びを踏まえPDCAサイクルを回しながら新たにInstagramキャンペーンを実施していくことで、継続的に効果を高めていくことができます。
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【重要】Instagramキャンペーンに関するガイドライン
Instagramキャンペーンに関するInstagramの公式ガイドラインが度々変更されていますので、最新の情報をチェックすることも大切です。
2021年4月現在の状況をまとめておきましょう。
なお、Instagramガイドラインについてインスタラボの見解も含まれておりますが、最終的には自己責任でのInstagramキャンペーン実施をお願いいたします。
Instagramキャンペーンのプレゼントとして「金銭」「金券」は禁止。キャンペーンの実施は可。
2021年4月現在、Instagramキャンペーンを行うこと自体は可能ですが、キャンペーンのプレゼント(見返り)として「金銭」「金券」などの提供は禁止されています。
「いいね!」やフォロー、コメントを含むやり取りの見返りに、金銭や金券などのプレゼントを申し出たりしないでください。
具体的なイメージとしては「現金」や「現金相当物」がプレゼントがNGなものとして挙げられます。
現金相当物とは、換金性が高く価値の変動リスクが低いもの、わかりやすく言うと
- お金として使える・交換可能な金券(商品券、ギフトカードなど)
- 換金すること自体が目的とされるモノ(金・銀・プラチナのような現物資産など)
が該当します。
画像:Copyright インスタラボ
たとえば「金(GOLD)」自体はプレゼントとして適切ではなくとも、金の装飾が施されたアクセサリーはブランドの付加価値がのった商品であるためキャンペーンのプレゼントとして適切と考えられます。
そのほか、よくある質問として「割引クーポン」が挙げられます。
「割引クーポン」は、店舗・ブランドが提供するサービスの一環であり、割引クーポンそれ自体はお金として利用することができないことからプレゼントとして利用できるとも考えられます。しかし「景品表示法」のような別の法律がかかわってくるため、必ず自社で関連する法規を確認するようにしましょう。
基本的には、Instagramキャンペーンのプレゼントは規約上問題ない「自社製品」や「他社製品(たとえば自社がインテリアブランドであれば、生活を快適にするミニ家電のプレゼントなど)」として実施するのが無難と言えます。
「お金(お金に相当するモノ)の魅力でフォロワーやいいね!といったアクションを促すことはNG」という本質的な点を押さえて、Instagramキャンペーンの賞品を決定しましょう。
参考リンク
景品表示法|消費者庁
Instagramプロモーションガイドラインを遵守する
画像:Copyright インスタラボ
Instagramにはプロモーションに関するガイドラインが設定されていますので、あわせて確認し、遵守するようにしましょう。
1. プロモーション(コンテスト、懸賞等)の案内や運営のためにInstagramを利用する場合、ページ作成者は、次の事項を含めて、当該プロモーションを合法的に運営する責任を負います。
- 公式ルール
- 規約と資格要件を設定すること(年齢や居住地の制限等)。
- プロモーションおよび提供される賞品や賞金に適用される規則や規制を遵守すること(登録、規制上必要な承認の取得等)。
2. コンテンツに誤ったタグを付けたり、そうするように他の利用者を仕向けることはできません(利用者が写っていない写真に利用者自身をタグ付けするよう仕向けるなど)。
3. Instagramでのプロモーションについては以下の点にご留意ください。
- Instagramが応募者または参加者に関与することはないこと。
- プロモーションはInstagramが後援、支持、または運営するものではなく、Instagramにまったく関係していないことの認識。
4. 弊社は利用者によるプロモーション運営を支援しません。また、弊社はユーザーコンテンツの使用に同意が必要かどうかについて、または必要な同意を取得する方法についてアドバイスすることはできません。
5. 弊社のサービスを利用してプロモーションを運営する利用者は、自己責任で運営することについて同意するものとします。
Instagramキャンペーン実施に関するルール、参加資格・条件、賞品などキャンペーンに関わる内容は合法的な範囲で設定し、キャンペーン規約としてユーザーにわかりやすく明記しましょう。
また、コンテンツと関連性のないInstagramアカウントをタグ付けしてもらうように促すことはできません。
たとえば、キャンペーン参加者に自社と関係のない風景の写真を撮ってもらい、その写真に「関係のない」自社のInstagramアカウントをタグ付けしてもらうことはできません。自社製品が写った写真に自社Instagramアカウントをタグ付けしてもらうことは可能です。
加えて、InstagramキャンペーンにInstagram社が関与していない旨も明記する必要があります。
これらのキャンペーンガイドラインはInstagramキャンペーンを実施する際に必ず目を通して、遵守するようにしましょう。
Instagramキャンペーンのなりすましアカウント対策も行う
Instagramキャンペーンの実施に伴い、悪意をもったなりすましアカウントが作成され、ユーザーの個人情報を抜き取る事件が発生しています。
キャンペーン実施期間中は必ずなりすましアカウントが発生していないか監視し、ユーザーの安全を守り不利益を被らないように努めましょう。
なりすましアカウント対策としては、
- キャンペーン投稿のテキスト追記による注意喚起
- 公式Instagramでの注意喚起
- 公式ホームページでの注意喚起
などは最低限行いましょう。
また、「認証バッジ(公式マーク)」を取得するのも有効です。「認証バッジのついたキャンペーン投稿から応募ください」のように促すことでなりすまし対策が可能になります。
Instagramの認証バッジは基本的に誰でも申請できます。
審査で非承認とされる場合もありますが、一定期間後に再度申請可能になります。Instagramの公式アカウントを運用しているのであれば申請しておくとよいでしょう。
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Instagramキャンペーンを企画から実施・分析する際の基本的な流れは以上となります。
以下ではさらに、キャンペーンをより魅力的により効果的にするためのポイントを成功事例と併せて紹介していきます。
(※Instagramのガイドライン改訂前の事例が複数紹介されております。2021年4月現在、金銭および金券類のプレゼントは禁止されていますのでご注意ください。)
【成功事例】Instagramキャンペーンへの入り口となるハッシュタグとメンションの工夫
Instagramでは非常に多くのユーザーがハッシュタグを用いて写真や動画を検索しており、ハッシュタグの使い方次第でキャンペーンの効果が大きく変わってくると言っても過言ではありません。
まずはハッシュタグについて紹介します。
オリジナルハッシュタグとメンションで自社アカウントへの導線をつくる
Instagramキャンペーンではオリジナルハッシュタグ(#+●●●)を活用しましょう。
オリジナルハッシュタグは自社のブランディングやキャンペーンの効果計測に必要となるためです。
以下のキャンペーンは富士フイルム株式会社の提供するインスタントカメラ「チェキ」にて行われたInstagramキャンペーンです。
画像:チェキ誕生20周年フォトコンテスト|instax 20th
このキャンペーンは「#マイチェキ」「#メモリアルチェキ」「#チェキフォト」のうち一つのハッシュタグと「@cheki_instax」のメンションをつけてお気に入りの写真をInstagramに投稿するというものです。
オリジナルハッシュタグの作り方は「自社ブランド名」+「キャンペーン名」がわかりやすいですが、長すぎるハッシュタグはユーザーが入力間違えをしたり、友達同士の会話で話題になりにくくなる可能性があります。
この事例のようにシンプルでキャッチーなハッシュタグを作成するとよいでしょう。
また、自社Instagramアカウントへのメンション(@+ユーザーネーム)をユーザーの投稿キャプションに追加してもらうことで、自社アカウントへの入り口を増やすことも大切です。
その他、写真に自社アカウントをタグ付けしてもらう、位置情報を追加してもらうなどもできますが、ユーザーに要求するキャンペーン参加条件を多くするとユーザーの負担となり参加率が下がりやすくなるので留意しておきましょう。
キャンペーンページ:チェキ誕生20周年フォトコンテスト|instax 20th
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【成功事例】Instagramキャンペーンへ参加促進させる工夫
続いてInstagramキャンペーンの参加を促進させる工夫をしている事例を紹介していきます。
参加ハードルを低くする、ついでに参加できるようにする
Instagramキャンペーンを話題にするためには、キャンペーンへの参加ハードルを低くすることも一つのポイント。
以下はブライダル事業を営むアニヴェルセル株式会社が行ったInstagramキャンペーンです。
画像:Instagramフォロー&「#しあわせ記念日」写真投稿キャンペーン|ANNIVERSAIRE
このキャンペーンは2つのパートで構成されています。
1つ目は、同社の公式Instagramアカウントをフォローするだけで参加できる「“フォロー”するだけ!キャンペーン」です。
一般的なInstagramキャンペーンは企業のInstagramアカウントをフォローした上で指定ハッシュタグをつけた写真や動画を投稿しなければなりません。そうしたわずらわしさが無くキャンペーンに参加できるため、ユーザーからすれば心理的なハードルがかなり低いものとなっています。
2つ目は、企業アカウントをフォローした上で指定のハッシュタグをつけてInstagramに写真を投稿する「“#しあわせ記念日”写真投稿キャンペーン」です。
フォローするだけキャンペーンで参加ハードルを大きく下げつつさらに熱量のあるユーザーへは写真投稿を促しています。
自社Instagramアカウントの成長を主目的として、キャンペーン参加ハードルを最大限引き下げている意図が伝わってくるキャンペーン事例です。
キャンペーンページ:Instagramフォロー&「#しあわせ記念日」写真投稿キャンペーン|ANNIVERSAIRE
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様々なSNSで参加できる
SNSを活用してキャンペーンを行う際、Instagramに限定せず様々なSNSプラットフォームでもキャンペーンに参加できるようにすることでユーザーが参加しやすくなります。
たとえば、全国に宿泊施設を展開するルートインホテルズが2018年に行ったキャンペーンでは、TwitterとInstagramの2つのSNSを通してキャンペーンに参加することができました。
画像:みんなで作るさくらマップキャンペーン【Twitter・Instagram】|ROUTE INN HOTELS
人によりメインで利用しているSNSは異なりますので、複数のSNSでキャンペーン参加ができるようにすることで、参加ハードルを下げつつ参加者の母数を増やすことができます。
加えて、複数のSNSでキャンペーンに関する投稿が増えることで自社ブランディングにつながるメリットもあります。
日本で人気のSNSであるInstagram、Twitter、TikTokなど、それぞれのSNSの特徴を理解したうえでキャンペーンプラットフォームとして活用していきましょう。
キャンペーンページ:みんなで作るさくらマップキャンペーン【Twitter・Instagram】|ROUTE INN HOTELS
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Instagramキャンペーン参加者数に比例して当選者も増える
面白い事例として、Instagramキャンペーン参加者の数に比例して賞品の当選者も増えるというユニークな事例があります。
航空会社である全日本空輸株式会社(ANA)が行ったInstagramキャンペーンは、「#ANA旅のブルーバトン」という指定ハッシュタグが付いた投稿の数によってプレゼントの当選者数が増える仕組みです。
キャンペーン開始時点では抽選で2組4名へのプレゼントでしたが、当選者数は指定ハッシュタグの投稿が2,000投稿で3組6名、3,500投稿で4組8名という風に増えていき、最終的に4,000投稿を超え5組10名となりました。
一人で何度も写真を投稿できる条件のため、ユーザーはキャンペーンの当選数を増やしつつ自身の当選確率を高めることができます。
このように、ユーザーへインセンティブを提供してキャンペーン参加の動機付けやモチベーションを上手く生むことができれば、大きな話題となります。
キャンペーンページ:#ANA旅のブルーバトンキャンペーン|ANA
【成功事例】Instagramキャンペーン賞品内容の工夫
Instagramキャンペーンの賞品は自社マーケティングを意識することでスキのないキャンペーンとすることができます。
以下ではマーケティング目的が上手く反映されているキャンペーンの成功事例を紹介します。
キャンペーン賞品を自社サービスへの導線づくりに利用する
Instagramキャンペーンの賞品を自社製品にしたり、自社サービスを利用してもらうための呼び水にする工夫も意識したいポイント。たとえば自社店舗で使える商品券をキャンペーンの当選賞品にすれば、来店してくれる顧客の増加につながります。
以下は日本航空株式会社(JAL)が行ったInstagramキャンペーン事例です。
このキャンペーンでは
- 星野リゾート トマム ザ・タワー宿泊券(3組6名)
- 星野リゾート 界 津軽宿泊券(2組4名)
- 星のや富士宿泊券(1組2名)
- 南十字星という名のリゾート はいるむぶし宿泊券(計8組16名)
- フェニックス・シーガイア・リゾート シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート宿泊券(3組6名)
- サンシャインジュース ビーガンカレー&ビーガンスープ5種(17組17名)
という豪華なプレゼントが設定されました。
それぞれの宿泊先は北海道、青森県、山梨県、沖縄県、宮崎県と、全国に存在しているため、キャンペーン当選者が宿泊施設から遠方に住んでいる場合、JALを利用してもらう動機付けになります。
最終的に自社のサービスや製品を利用してもらうためにはどんな賞品にするとよいか、綿密に検討することでスキのないキャンペーンを実施することができます。
キャンペーンページ:#JAL旅フォトキャンペーン|日本航空株式会社
キャンペーンの当選商品を複数種類用意することでより多くのユーザーの欲求を刺激する
プレゼント賞品にバリエーションを持たせることで、プレゼントに興味を持つユーザーの幅が広がるというメリットがあります。
以下の事例はベビー、キッズ製品を提供するアカチャンホンポが行ったInstagramキャンペーン事例です。
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このキャンペーンでは賞品として
- ダイソンハンディクリーナー
- ポキットプラス モニュメント・ブラック(ベビーカー)
- ブルーナボンボン(バルーン遊具)
- カタログギフト「えらんで」わくわくコース
- 水99%Super新生児からのおしりふき
が提供されました。
ベビー用おしりふき、キッズ向け遊具、ママが育児や家事で助かるベビーカーやハンディクリーナーといったプレゼントとすることで、幅広い月齢の子供を抱えるママというターゲットに興味を持ってもらえる企画となりました。
プレゼントを複数用意する負担は大きくなりますが、キャンペーン参加者の総数を増やすことにもつながりますので一つのアイデアとして検討するとよいでしょう。
キャンペーンページ:2018年 ひなまつり Instagramフォトコンテスト!|アカチャンホンポ
賞品を愛用してもらえるオリジナルグッズにすることでブランド想起を促す
キャンペーン賞品を実用的なオリジナルグッズにするという方法もあります。
以下はサントリーフーズ株式会社が販売している果汁入り清涼飲料「なっちゃん」がテーマのInstagramキャンペーンです。
Instagramキャンペーン当選者には「なっちゃん」ブランドのトレードマークがついた親子ペアのキャリーケースがプレゼントされました。旅行好きな人ならキャリーケースは必需品となり、長い間使ってもらえるものとなります。
キャリーケースといったユーザーが普段使う愛用品の一つとしてプレゼントを使ってもらうことで、自社のことを思い出してもらい長期的にブランドの想起率を高めている点はマーケティングを行う上で非常に参考になります。
【成功事例】Instagramキャンペーンを通した集客
店舗やイベントへの集客を目的としてInstagramキャンペーンを実施する際、現地へ足を運んでもらう工夫をしている事例も多数ありますので、ポイントを紹介しましょう。
店舗やイベントとInstagramのキャンペーンを連動させる
店舗やイベントへの集客を目的としたInstagramキャンペーンであれば、インセンティブを付加してその場へ来てもらうための動機づけをするのも一つ。
たとえば、
- キャンペーン参加者はお買い物時レジで10%OFF
- イベントブースで撮影した写真をInstagram投稿すればさらに豪華賞品プレゼント
といった形で、ユーザーが店舗やイベントに訪問したくなる工夫をすると、より興味をもってもらいやすくなります。
以下は、大手旅行代理店である株式会社エイチ・アイ・エスが行ったInstagramキャンペーンです。
画像:100個割キャンペーンページ|株式会社エイチ・アイ・エス
店舗にて学生証を提示のうえ、ハッシュタグ「#100個割」を付けてInstagramかTwitterに写真を投稿することで旅行ツアーが割引となりました。
設定されている100個の割引プランの中からひとつを選んで条件を満たすことができればツアー料金の割引を受けることができます。テーマごとに難易度が設定されており、難易度が高いテーマほど高額の割引となりました。
店舗に来なくては割引が適用されないため、エンターテインメント性で話題を生み出しつつ店舗への集客を上手く組み込んだキャンペーン事例です。
キャンペーンページ:100個割キャンペーンページ|株式会社エイチ・アイ・エス
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O2Oを意識して集客につなげる
インターネット上(Online)のものを現実(Offline)の集客へと紐づけるために、Instagramキャンペーンに投稿された写真をプリントアウトして飾るという方法もあります。
以下は、大手私鉄である京浜急行電鉄株式会社が父の日をテーマにして行ったInstagramキャンペーンです。
子供の描いたお父さんの似顔絵をInstagramに投稿してもらい、応募された作品は京急イエローハッピートレイン「父の日ありがとうギャラリー号2018」内に掲出されました。
大好きなパパとの似顔絵が電車内に飾られるという子供と親の心をがっちりとつかみ、家族を上手く巻き込んだキャンペーンです。自社鉄道の電車内を絵の掲載場所とすることで、家族連れで自社鉄道を利用してもらえる集客効果が見込めます。
ただし、画像の著作権は基本的に投稿したユーザーにありますので、Instagramキャンペーンの参加要項に投稿画像の2次利用について言及しておくなど事前準備が必要になります。
キャンペーンページ:父の日ありがとうギャラリー号2018|京急電鉄
【成功事例】そのほか工夫されたInstagramキャンペーン
その他にも様々な工夫とアイデアが採用されたInstagramキャンペーン事例があります。以下で紹介していきましょう。
キャンペーンのアンバサダーをあらかじめ抽選で選び投稿してもらう
酒造メーカーである日本盛株式会社が行ったキャンペーンにユニークなものがあります。
こちらのキャンペーンは、あらかじめ30名のInstagramユーザーをアンバサダーとして募り、当選した人に製品をプレゼントしてお花見をしながら商品をInstagramに投稿してもらうというもの。
アンバサダーとは自社製品の強いファンでありかつ熱意をもって製品をアピールしてくれる人のことです。
お酒が好きで自社製品に興味をもってくれているユーザーをあらかじめ募集し、アンバサダーとして長期的なファンとなってもらうことができます。
一般的なキャンペーンと異なり投稿数が抑えられるため爆発的な拡散は期待できませんが、確実にキャンペーン投稿をしてもらえる点もこのキャンペーンのポイントです。
キャンペーンページ:日本盛り生原酒ボトル缶お花見アンバサダーキャンペーン
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他社とコラボしてシナジー効果を生む
画像:ツヴィリング新生活キャンペーン|KITCHEN MEISTER
こちらは刃物や調理機器で有名なツヴィリング・J.A.・ヘンケルスジャパン株式会社が開催したInstagramキャンペーンです。
大きな特徴は他社とコラボしてキャンペーンを実施している点です。コラボしている企業は「ネスレ日本株式会社」と「花王株式会社」となっています。
画像:ツヴィリング新生活キャンペーン|KITCHEN MEISTER
自社製品と相性のいい「調味料」「調理器具」「食器用洗剤」といった製品を提供する各企業とコラボしたInstagramキャンペーンです。
コラボしてもらう企業との事前調整など実施する側のハードルは高くなりますが、他社とコラボレーションすることにより、自社ファン以外にもブランド認知を広げることができ大きなシナジー効果が期待できます。
キャンペーンページ:ツヴィリング新生活キャンペーン|KITCHEN MEISTER
年間を通して継続的に複数回キャンペーンを実施する
この事例は玩具メーカーである株式会社エポック社が提供する「アクアビーズ」のInstagramキャンペーンです。
同社はシーズンごとにInstagramキャンペーンを実施したり、WEBページでアクアビーズを上手に作るためのイラストシートを提供するなど、年間を通して商品を楽しんでもらえるように工夫しています。
こうした消費者のサポートと併せてキャンペーンを行うことも、消費者を飽きさせない上手い工夫といえるでしょう。
顧客との接点が増えるほど売り上げ拡大につながる可能性も高まりますので、年間を通して自社製品をアピールできる材料はないか丁寧に見つけることもキャンペーン企画時に重要となります。
キャンペーンページ:夏休みの自由研究キャンペーン|アクアビーズ
UGCを自社Instagramアカウントに紹介(リポスト)して高クオリティの投稿を増やす
画像:Instagramキャンペーン Mother's Day|MAGIQ
こちらは造花やプリザーブドフラワー・ドライフラワー、花器やベースなどを取り扱っている株式会社東京堂のブランド「MAGIQ」が行ったInstagramキャンペーンです。
一般ユーザーの投稿した写真(UGC)を自社Instagramアカウントで紹介させてもらうことで、クオリティの高いコンテンツをアカウントに増やすことができます。
ユーザーとしても、大手ブランドに自分の作品が紹介されることで自分のファンが増えることにつながるため、企業とユーザー双方にメリットのあるキャンペーンとなっています。
以下はキャンペーン当選者の作品紹介(リポストしたもの)です。
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Instagramアカウントを成長させるためにクオリティの高い写真や動画を作ることは大切ですが、クリエイティブの制作コストが大きく負担となる場合もあります。
Instagramキャンペーンをアカウント運営の一つの手助けにするために、一般ユーザーの作品(UGC)を紹介させてもらうことも一つの運用手法として活用してみるのも良いでしょう。
キャンペーンページ:Instagramキャンペーン Mother's Day|MAGIQ
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【成功事例】Instagramキャンペーンと相性の良い告知・認知の手法
Instagramキャンペーンを行う際、そもそもどのようにしてキャンペーンの実施を告知し多くのユーザーに認知してもらうかは大きな課題になります。
Instagramキャンペーンの告知と認知の方法には
- 広告を打つ
- プレスリリースを打つ
- WEBサイトや店舗にキャンペーン実施の表示を出す
- Instagramの自社アカウントで告知する
のような方法がありますが、ここではInstagramと親和性の高い人気のインスタグラマーを起用したキャンペーン告知と認知の方法を紹介します。
人気インスタグラマーにInstagramキャンペーンの宣伝をしてもらう
インスタグラマーとはInstagram上で写真や動画投稿主のことです。人気インスタグラマーともなると数万人~数十万人というフォロワー(ファン)を抱えて大きな影響力を有しています。
自社でSNSアカウントを運用し人気を集めることも可能ですが、数万~数十万人のフォロワーを集めるためには専門的なSNSマーケティング知識や時間や手間が必要になります。
自社ブランドと親和性の高い人気インスタグラマーにInstagramキャンペーンを宣伝してもらうことで、自社にはない大きなコミュニティへキャンペーン情報を届けることができます。
こちらは高級ジュエリーを提供するPIAGET(ピアジェ)銀座本店が行ったイベントへインスタグラマーを招待し、「イベント」と「Instagramキャンペーン」の2つの情報をフォロワーへ共有してもらっている投稿です。
人気インスタグラマーによる紹介により訴求力が増し多くの人がキャンペーンに興味をもちやすくなるメリットがあります。この事例のように、イベントと連動しているキャンペーンであればイベントにインスタグラマーを招待して宣伝してもらうこともできます。
Instagramキャンペーンの認知手法としてインスタグラマーの起用を検討してみるのも一つの手でしょう。
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【重要】Instagramキャンペーンで獲得したフォロワーを維持するためにもアカウント運用に力を入れる
Instagramキャンペーンは比較的フォロワー獲得をしやすい反面、ブランドにあまり興味ない熱量の低いユーザーも参加してきます。
キャンペーンを通して知ってもらい、興味を持ってもらえることは大変ありがたいですが、キャンペーン終了後にフォローを解除されてしまうケースも少なくありません。
ユーザーがフォローを解除する大きな原因は単刀直入に言うと、「Instagramアカウントに魅力を感じないから」です。
有益な情報を発信しており、最新情報が得られるとか、専門的なノウハウを学べる、あるいはエンタメ性が高く面白いなど、フォローするメリットが大きくないとそのまま獲得したフォロワーはInstagramアカウントから離脱してしまいます。
ですので、もしInstagramキャンペーン後にフォロワーが減ってしまうと悩んでいるなら、まずは土台となるInstagramアカウント運用に注力してみましょう。
Instagram運用については以下の記事にまとめています。
Instagramアカウントは長期的な運用が必要になりますが、良質なフォロワーが集まるほどブランドが行う施策の費用対効果が高まりますので、長期的な施策としてぜひ積極的に取り組みましょう。
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【完全版】売上とフォロワー増やすInstagramアカウント運用マニュアル
まとめ
Instagramキャンペーンの成功事例を見ながら効果を高めるポイントについて解説してきましたがいかがでしたか。
Instagramキャンペーンは上手く運用することで大きな話題を生むことができます。そのためにもキャンペーン実施の目的を明確にし、その目的に沿った設計をしていきましょう。
今回紹介したキャンペーン事例の詳細や役立つトレンドツール、Instagramを活用したイベントや店舗への集客のコツなどは
【年間・シーズン】Instagramキャンペーン・プロモーション事例リンク集
の記事にてまとめています。キャンペーン実施の際に是非ご活用ください。
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