
FacebookやTwitterをはじめとするSNSを使用したソーシャルメディアマーケティングが多くの企業で取り組まれています。その中でも今特に注目したいのが、インスタグラムマーケティングです。
インスタグラムマーケティングとは、企業のブランディングや商品の認知拡大や販売などその目標に応じて、インスタグラムを効果的に使用してプロモーションを行うマーケティング手法です。
インスタグラムは、利用者総数が全世界で10億人を突破し、日本でのユーザー数は3,300万を突破しました。また、810万人の国内利用者数だった頃の2015年6月時点と比較すると、約4年半で4倍以上の伸び率となります。このことからも、飛躍的な成長と言えるでしょう。
若い女性を中心に多くの一般ユーザーがインスタグラムを利用する中、この流れに乗り遅れまいと、自社のブランディングや商品の認知拡大を目的して多くの企業が運用をはじめています。今では、1万を超える日本企業がアカウントを取得し運用を行なっています。(2016年時点)
今回は、インスタグラムマーケティングの概要はもちろん、企業事例や活用方法、具体的な進め方まで幅広くご紹介します。
はじめてインスタグラムマーケティングに取り組む企業担当者はもちろん、思っていた以上の成果が出せずにどのように運用をすれば良いのか迷っている企業担当者の方にもぜひ参考にしていただけますと幸いです。
目次
- 1 facebookやTwitterではなく、インスタグラムをマーケティングに活用すべき理由
- 2 インスタグラムマーケティングの構造と4つの手法
- 3 インスタグラムマーケティングのメリットとは
- 4 インスタグラムマーケティングのデメリットとは
- 5 インスタグラムマーケティングはアパレル・コスメ・食品・ECサイトを扱う企業に特におすすめな手法
- 6 インスタグラムマーケティング成功の秘訣はインスタグラマーのキャスティング
- 7 インスタグラムマーケティングでは、フォロワー数・エンゲージメント・関連ハッシュタグの3つの観点から目標設定をする
- 8 インスタグラムを活用してキャンペーンを行なった企業事例4選
- 9 インスタグラムマーケティングに取り組む前に注意したい3つのこと
- 10 さらにインスタグラムマーケティングを強化したい方へ
- 11 【広告を検討している方向け】インスタグラム広告の出稿を検討する際に知っておきたいこと
facebookやTwitterではなく、インスタグラムをマーケティングに活用すべき理由
冒頭でも述べたように、国内の大手企業をはじめ、多くの企業がインスタグラムを活用したマーケティングに取り組んでいます。
なぜ、他のSNSではなく、インスタグラムなのでしょうか。その理由について、解説します。
国内ユーザー数は3300万人を突破!約4年で4倍以上の伸び率に
米facebook社が発表したインスタグラムの日本国内における利用者数は、3300万人を突破しました。
これは、2015年6月時点で国内の利用者数が、810万人だった頃と比較すると、約4年で4倍以上の伸び率を引き上げました。
また、日本国内でのインスタグラムの利用状況に目を向けると、2019年6月発表の男女別ユーザー構成は女性が57%、男性が43%とのこと。
また、男性・女性ともに10代~30代までの層にアクティブユーザーの中心があることから、インスタグラムにおけるブランディングの対象ユーザーとなる世代は10代~30代がメインになるといえます。
インスタグラムマーケティングの構造と4つの手法
インスタグラムでマーケティングをするといっても、具体的に何ができるのでしょうか。
ここでは、主に取り入れられている4つの手法を紹介します。
インスタグラムマーケティングの構造
インスタグラムを活用したマーケティングには主に以下の4つの手法が用いられます。
- インスタグラムアカウント運用
- インスタグラム広告
- インスタグラムキャンペーン
- インフルエンサー(インスタグラマー)マーケティング
特に、「インスタグラムアカウント運用」はインスタグラムマーケティングを行う上での基礎となる部分であり、長期的に注力する必要があります。
というのも、その他の「インスタグラム広告」「インスタグラムキャンペーン」「インフルエンサーマーケティング」を行った際に、ターゲットユーザーはブランドのインスタグラムアカウントを見てブランドについて深堀りするか判断するためです。
もし、インスタグラムアカウントが洗練されており魅力的に感じてもらえれば、そのまま自社ブランドのサイトへ訪問してくれたり、ECサイトで商品を購入してくれたり、価値の高いフォロワーになってくれる可能性も高まります。
一方で、アカウント運用以外の施策を通して自社ブランド興味を持ってくれたユーザーがいたとしても、ブランドの顔であるインスタグラムアカウントが魅力的に見えなければ、興味が消失し、そのまま離脱してしまいます。
もちろん、「インスタグラム広告」「インスタグラムキャンペーン」「インフルエンサーマーケティング」はそれ単体でも有効なマーケティング施策となりますが、シナジーを高めマーケティング効果を最大化させるためには「インスタグラムアカウント運用」が重要になってくることに留意しておきましょう。
1. インスタグラムアカウント運用
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インスタグラムアカウント運用では、インスタグラム内に自社ブランド専用のアカウントを開設(無料)して写真や動画などのコンテンツを配信していきます。
自社ブランドの世界観や製品・サービスを魅力的に紹介することで、ユーザーに興味を持ってもらうことができ、継続的に情報に触れてもらえるメリットがあります。
また、「ショッピング機能」で投稿から直接ECサイトへ誘導したり、「ストーリーズ」でフォロワーとコミュニケーションしたり、「まとめ機能」で重要度の高い投稿を優先的に見せたり、見込み顧客の獲得から売上につなげてファン化まで、様々な場面で活用できる点も強みです。
また、最近ではInstagramのチャットから企業と顧客が直接やり取り~購入までを完結させることができる新機能や、SNSからの集客に効果的な実店舗の「地図検索」機能も追加され、企業アカウントのメリットがますます増えてきています。
【最新ニュース】Instagram、企業とチャットで商品購入のやり取りができる機能を追加
実店舗のSNS集客に効果抜群?!Instagramの「地図検索」機能、実装予定
フォロワーを伸ばし売り上げにもつなげるインスタグラムアカウントの運営方法は以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
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【完全版】売上とフォロワー増やすInstagramアカウント運用マニュアル
2. インスタグラム広告配信
インスタグラム広告は、自分のインスタグラムフォロワー以外のユーザーに情報を届けることができるインスタグラムの広告配信機能です。
親会社である実名登録制のSNSである「Facebook」の広告データを活用できることから、年齢、性別、住まい、興味関心、職業、ライフステージなどをもとに広告を配信するユーザーを詳細に設定できる点に強みがあります。
インスタグラムの利用者ではなく、世界最大のSNSであるFacebookへも広告を配信できるため、新規顧客の拡大にも一役買ってくれるでしょう。
数百円から配信でき、止めたいタイミングですぐに広告を停止できるなど、柔軟な運用も可能です。
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【かんたん図解】Instagram広告の出し方マニュアル。費用対効果を高めるポイントも解説
3. インスタグラムキャンペーン
インスタグラムキャンペーンは、インスタグラムを通して行うプロモーション施策です。
「自社のアカウントをフォローした上でハッシュタグつき投稿をする」などの参加条件を満たしたユーザーに対して抽選でプレゼントをするという形式が一般的です。
フォロワーにメリットを提供しつつ、販促、UGC(ユーザーの投稿)の獲得、話題性の創出など目的に応じて企画ができるため多くの企業が取り入れています。
インスタグラムキャンペーンを行うにあたり、健全なマーケティング活動を目的としてガイドライン改訂が行われていますので、必ず確認するようにしましょう。
ガイドラインの変更については以下の関連記事で紹介しています。
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絶対参考になるInstagramキャンペーン成功事例とガイドラインを解説
4. インフルエンサー(インスタグラマー)マーケティング
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インフルエンサーマーケティングとは、SNSで多くのフォロワーを獲得している人気の「インフルエンサー(インスタグラマー)」に自社製品やサービスのPRをしてもらいます。
インスタグラマーはコスメ、ファッション、旅行、ライフスタイルなど、様々なジャンルに特化したスペシャリストであり、発信する内容も専門的であることから訴求力の高いPRが可能となります。
また、情報の伝播力も大きく、インスタグラマーによっては数十万人から数百万人に対して情報を届ける力をもっているため、一度にタイへの多くのユーザーへブランドの魅力を伝えられる点もメリットです。
インスタグラムだけでなくYouTubeやTwitterを活用しているインスタグラマーも多く、様々なSNSをまたいで情報を届けたり施策を行う際にも心強い味方となってくれるでしょう。
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インフルエンサーマーケティングとは? 基礎から応用まで5分で理解!
インスタグラムマーケティングのメリットとは
企業がインスタグラムマーケティングを行うことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
インスタグラムマーケティングには主に、
- 無料で情報発信ができる
- ハッシュタグ検索で検索の対象になる
- 企業のブランディング効果がある
- 様々な機能で集客・販売につなげられる
- 購買意欲を高められる
といった5つのメリットがあります。
それぞれわかりやすくご紹介していきましょう。
無料で情報発信ができる
一般的に企業のマーケティング活動においては、顧客のニーズを満たす価値を創造する過程において必要なコストがかかってしまうもの。
しかし、インスタグラムなどSNSを活用したマーケティングにおいては、コストがかからずに無料で始めることができます。
また、日常の投稿も一切費用をかけることなく自由に行うことができます。
インスタグラムを活用することで、企業はプラットフォーム費用ゼロでマーケティングを始めることができるのです。
ハッシュタグ検索で検索の対象になる
インスタグラムには、ハッシュタグ検索と呼ばれる機能が備わっています。
ハッシュタグ検索とは、「#(ハッシュタグ)」と呼ばれる記号を文字の前につけることで、該当するキーワードがインスタグラム上でタグ化して表示されることを言います。
例えば「#iPhone」と検索した場合、様々な人が投稿したiPhoneに関する投稿を一気に閲覧することが可能なのです。
以上のような機能を有効活用することで、自社の商品・サービスに関する投稿にハッシュタグをつけて投稿するだけで広範囲に拡散されていきます。
該当の商品を気になるユーザーは、ハッシュタグ検索を利用するので効果的な宣伝活動が可能となるでしょう。
ハッシュタグ検索を通して、インスタグラムユーザーが自社の商品・サービス見つける機会が多くなるのです。
インスタグラムに「日本語キーワード検索」が導入されました。
ハッシュタグだけでなく、様々なキーワードで検索することができるようになったため、インスタグラム上で情報収集する動きが今後より活発化していくことが見込まれます。
企業のブランディング効果がある
インスタグラムは、写真・動画の投稿をメインにしたユーザーの視覚にダイレクトに訴えることのできるSNSです。
企業のインスタグラムアカウントから統一感を持った写真・動画を投稿することで、企業固有の世界観を演出することが可能です。
統一感を持ったインスタグラム運用によって、他に類を見ない企業独自のアカウントとなり結果的に企業ブランディングにつながります。
様々な機能で集客・販売につなげられる
インスタグラムにはユーザーの購買意欲を高め、集客・販売を後押しする様々な機能が備わっています。
- ショッピング機能:投稿した写真や動画からワンクリックでショッピングが行うことができる
- ウォッシュリスト:気になる商品を自分専用のウィッシュリストに追加し、後からいつでも購入できる
- 地図検索機能:店舗や施設などの場所をマップ上に表示できる
- 予約機能:プロフィール画面からサロンの予約を行うことができる
- チャット機能:Instagramから承認された企業と商品購入を検討しているユーザーがチャット上で質問、購入、注文追跡などを行える。企業側はチャット上で購入確認、支払い請求、支払い手続きまで確認できる
インスタグラムのアプリ一つで、企業を発見し、興味を抱かせ、購入からリピートにつなげることまで一貫して行うことができるのです。
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購買意欲を高められる
Instagramでは、写真・動画で視覚的にわかりやすい商品・サービスのPRを行うことが可能です。
ターゲット層やフォロワーの共感を得られるような魅力的なコンテンツを投稿することで、商品・サービスに興味を持ってもらいやすくなります。
商品・サービス利用の具体的なイメージができるような投稿をして、ユーザーの「使ってみたい」「行ってみたい」というような購買意欲を駆り立てることができるのです。
Instagramの投稿では「インスタ映え」を意識することで、ユーザーの購買意欲をさらに後押ししていきましょう。
インスタグラムマーケティングのデメリットとは
インスタグラムマーケティングは、企業が行うマーケティング活動の中でも突出して費用対効果の高い施策です。
大変魅力あるインスタグラムマーケティングですが、メリットばかりではなくもちろんデメリットも存在します。
インスタグラムマーケティングのデメリットとして、
- すぐに成果は出ない
- 運用に負担がかかる
- 写真・動画との相性が良くない商品・サービスはInstagram活用が難しい
- 他のSNSと比較して拡散力が弱い
といった4つのデメリットをご紹介します。
インスタグラムマーケティングのデメリットもしっかりと把握した上で、より効果的なマーケティングを施策しましょう。
すぐに成果は出ない
インスタグラムなどSNS運用は、思った成果が出るまで時間がかかるものです。
多くのユーザーから興味を持ってもらえるようなコンテンツを絶えず発信していくことで、徐々に成果が出ていきます。
インスタグラム広告に関しても同様です。潤沢な予算があっても運用改善を通して最適化をしなくては思うような成果は得られません。
インスタグラムマーケティングは、一朝一夕に成功するものではないということは肝に銘じておきましょう。
運用に負担がかかる
インスタグラムマーケティングでは、絶えずユーザーの興味関心を集めるコンテンツを発信し続ける必要があります。
また、ハッシュタグ検索やコメントを見てユーザーの反応を逐一拾い上げて、次の投稿に活かすことが大切です。
アカウント運用を基本に、広告運用、キャンペーン、インスタグラマー施策など、それぞれの施策を実施するにあたり人的なリソースが必要になります。
社内にインスタグラムマーケティングを行う体制ができていない場合、多くの場合、担当者が兼任となって大きな負担となることを留意しておきましょう。
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Instagramアカウント運用代行会社の選び方、料金相場、費用対効果を高めるポイントを徹底解説
写真・動画との相性が良くない商品・サービスはInstagram活用が難しい
Instagramは主に写真・動画をメインとしたSNSであるため、ビジュアルでユーザーの興味を惹くことが難しい商品・サービスとの相性が良くないというデメリットがあります。
また、著作権などの関係で撮影が難しいものや、ビジュアルで表現できないものは拡散がしにくく、他にもギャンブルや金融系など、一般的にイメージが悪いものもあまり適してると言えません。
上記業種以外にも、Instagram活用が難しいと考えられるのは、BtoB向け商品・サービスやコンサル、ITなどの企業アカウント。これらの企業アカウントは、ユーザーと積極的にコミュニケーションを図ったり、ターゲット層と親和性の高い投稿などで上手なブランディングを行っていくことが必要です。
また、流行のハッシュタグやイベントに合わせた投稿を行って、投稿の注目度を高める工夫をするのも良いでしょう。
他のSNSと比較して拡散力が弱い
Instagramは、Twitter・YouTubeなど他のSNSにある「リツイート・引用リツイート」「シェア」のような拡散機能が備わっていません。不特定多数のユーザーへとリーチするためには、投稿を見つけてもらうための工夫が必要になります。
唯一不特定多数のユーザーに閲覧してもらいやすいのは「リール動画」です。リール動画なら、リール専用タブからおすすめ表示でフォロワー外のユーザーへとリーチすることが可能です。
また、Twitter・Facebookとシェアできる機能を活用して、違うSNSからInstagramへと誘導する方法も効果的なアプローチといえるでしょう。
インスタグラムマーケティングはアパレル・コスメ・食品・ECサイトを扱う企業に特におすすめな手法
昨年、インスタグラムに登録している企業アカウントは1万を超え、2010年のリリースから企業アカウントは毎年約2倍に増加しています。
今では、企業メーカーや店舗において必須のマーケティング方法であり、自社サイトへの誘導窓口の1つとなっています。
インスタグラムマーケティングを行っている企業は海外メーカーや、国内メーカーなどさまざまですが、インスタグラムの特性を生かした企業や商材との親和性が高いといえます。
アパレル・コスメ・食品・ECサイトなど、フォトジェニックな商材を扱う企業との親和性は高い
インスタグラムは、写真や動画がメインのコンテンツであることから、フォトジェニック(写真写りが良い、写真向き)なコンテンツとの親和性が高いです。
合わせて、女性のユーザーが多いため「綺麗・かわいい・美味しそう・楽しい・面白い・憧れる」など感情に直接伝わりやすい情報や商材が適していると言えます。
その中でも特に、アパレル・コスメ・食品・ECサイトなどは、インスタグラムマーケティングに向いていると言えるでしょう。
下記の記事で企業の事例を紹介しています。ぜひ、参考にしてください。
インスタグラムマーケティング成功の秘訣はインスタグラマーのキャスティング
インスタグラムに投稿を行うことで多くの人に影響力を与えることができる人物のことを「インスタグラマー」と呼びます。
テレビや雑誌など、メディアに多く露出している芸能人やモデルもインスタグラマーです。しかし最近では、一般人も多く活躍しています。
独自の世界観を確率し、特定のジャンルについて継続的に魅力的な発信を続けることで、有名人顔負けの人気を誇る人は数多く存在します。
また、インスタグラマーの活躍するジャンルは、多岐に及びます。
例えば、料理に関する投稿を行い特に女性から多くの支持を得る「デリスタグラマー」や、子育ての様子を掲載する「ママスタグラマー」がその一例です。インスタグラマーについては下記記事でもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
人気インスタグラマーが憧れるインフルエンサーランキング!14名を一挙紹介
そもそもインスタグラムマーケティングを行う際、
1 ) 依頼するインスタグラマーを選定する
2 ) どのような写真を投稿すべきかなどディレクション業務
3 ) 効果測定とインスタグラマーへの報酬の支払い
このように、大きく分けて3つを行わなければなりません。その中でも、最も重要な過程が、上述でもご説明したインスタグラマーのキャスティングです。
その理由は、インスタグラムマーケティングはインスタグラマーあり気の施策です。企業の課題や商材に合わせた最も適しているインスタグラマーを選べなければ、十分な効果が得られません。
キャスティングを行う方法は、主に次の3つがあります。
- インスタグラマーキャスティング専門企業に依頼する
- ツールを使って探し依頼する
- 自社で直接連絡してキャスティングする
インスタグラマーキャスティング専門企業に依頼をすると、豊富なノウハウを元に、インスタグラマーの選定からレポーティング、支払いまでを全て代行してくれることが最大のメリットだといえます。
一方で、自社で直接キャスティングを行うと、代理店マージンが発生しないため支払いコストを少なくすることができることが最大のメリットだと言えるでしょう。
自社でインスタグラマーを選定し活用するリソースとノウハウがどの程度あるか、また普段からお付き合いのある広告代理店がどの程度ノウハウや経験があるかに応じて、適切な手法を選択する必要があります。
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インスタグラムマーケティングでは、フォロワー数・エンゲージメント・関連ハッシュタグの3つの観点から目標設定をする
どの施策においても、KGI/KPIなど目標設定は必要不可欠です。
インスタグラムマーケティングでは、
・フォロワー数
・エンゲージメント
・関連ハッシュタグ
の3点を加味し、目標設定を行うのが基本です。この章では、どのように目標設定を行うべきかについてご紹介します。
フォロワー数=投稿したコンテンツの影響力をはかる
フォロワー数は、そのアカウントに対するファンの数として認識されます。
インスタグラムのフォロワー数を増やすことで、新製品の紹介やイベント情報などを流した際の影響力を最大化させることができます。
フォロワー数の目標値は必ず設定すべきKPIの一つといえるでしょう。
エンゲージメント=今後の投稿の方向性を決める要素に
「いいね」や「コメント」をエンゲージメントと言います。
投稿に対するポジティブなリアクションは数だけでなく、フォロワーに対するその割合もKPIに設定すると良いでしょう。
また、投稿毎のエンゲージメントの変化を確認することで、投稿のタイミングや頻度、どのようなコンテンツが求められているのかのPDCAを回すこともできる、大切な指標です。
自社関連ハッシュタグをつけた写真の投稿数=自社のファンユーザー数
インスタグラムの特徴的な機能の一つである「ハッシュタグ」。
自社ブランドと関連の高いハッシュタグのついた投稿の数も、KPIとして重要な指標の一つといえます。
自社関連ハッシュタグのついた投稿数=ファンユーザーの数値として捉えることもできます。
自社ブランドと関連の高いハッシュタグの投稿数を高めるためには、ユーザーがインスタグラムに投稿したくなるようなフォトジェニックを整えてあげることが鍵となります。
インスタグラムの分析ツールは自社のニーズに合ったものを選択しよう
KPIを設定した後は、目標が達成したかどうか定期的にKPIを分析する必要があります。
一般的には「インスタグラムインサイト」と呼ばれる、フォロワーについての情報や投稿のインプレッションなどの基本的な数値を確認できる機能を使い分析を行います。
「インスタグラムインサイト」を使用するには、ビジネスアカウント・クリエイターアカウントへの切り替えが必要になります。
「インスタグラムインサイト」の他にも、様々なツールがサードパーティーから供給されています。
ハッシュタグの傾向の分析や、指標のレポートなど有料・無料版などがあるため、キャンペーン運用時に役立つ分析や競合他社の解析などを目的としたより細かいニーズにあったツールの中から自社にあったものを選択するのがおすすめです。
分析方法については以下関連記事で詳しく紹介していますのでぜひご活用ください。
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- 【徹底解説】Instagramインサイト分析で過去最大の効果を出す具体的な技術
- インスタグラムの効果測定はどうする?KPIを決めるポイント
- インスタグラム分析が効率的かつ高精度に行える便利ツール7つを紹介
インスタグラムを活用してキャンペーンを行なった企業事例4選
インスタグラムマーケティングにおいて、インスタグラマーを起用した施策が一般的ではあるものの、それ以外にも、認知度を上げる目的の一つとして「キャンペーンの活用」があります。
実際に興味関心のあるユーザーとの交流も促せるため、多くの企業が積極的に取り入れています。企業のブランドイメージやアイテムに合わせて様々なキャンペーンが開催されています。
この章では、代表的なキャンペーンの手法を事例とともにご紹介します。
別記事インフルエンサーを起用し、商品を魅力的にPRできた成功事例8選では、インスタグラムの活用にあわせてインスタグラマーを起用した成功事例についてご紹介しています。
投稿一覧を利用したキャンペーン事例
@aichikensei150
インスタグラムの機能の一つに#ハッシュタグ(投稿した写真の検索用のキーワードとなり、フォローしている人の投稿以外の情報を探すことが出来る)があります。
インスタグラムのキャンペーンにはこのハッシュタグを活用したものが多く存在します。
愛知県政150周年を記念して行われたハッシュタグキャンペーンでは、「#わたしの愛知」とハッシュタグを入れて投稿されたユーザーの画像をWebカタログのように表示しています。
ハッシュタグを利用することで、インスタグラムの投稿上の中から情報を探くなることはもちろん、ハッシュタグをつけてもらうことで、ユーザーの投稿の情報の収集や管理などKPIの分析にも役立ちます。
ユーザー応募・参加を促すキャンペーン事例
@hotelokurajrhuisten
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インスタグラム上ではユーザーがキャンペーンに応募や参加できる、参加型のキャンペーンも数多く人気があります。
ホテルオークラJRハウステンボスでは「#思い出のホテルオークラjrハウステンボス」ハッシュタグを入れて、ホテルオークラJRハウステンボスで過ごした思い出の写真をユーザーに投稿してもらい、その中から抽選で3名様にホテルオリジナル商品をプレゼントするというキャンペーンが行われました。
入賞者には「プレゼント」を贈ることで、投稿者のモチベーションにもつながります。
一般的参加者はもちろんインフルエンサーを巻き込むことで、話題性が更に向上します。
自然に商品プロモーションが行えることも、こうした参加型キャンペーンのメリットといえます。
インスタグラムと実店舗を連動させたキャンペーン事例
@premiumoutletsjapan
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インスタグラムなどのSNSと実店舗を連動させるキャンペーンは「O2O」と呼ばれていています。
O2Oとは、Online(オンライン) to Offline(オフライン)の略で、インターネット(オンライン)をキッカケに現実(オフライン)での行動を促進、ユーザーの購買意欲を高める施策のことです。
三菱のプレミアム・アウトレットでは2022年11月~12月の期間でInstagramとオフラインを繋いだO2Oキャンペーンがおこわなわれています。
キャンペーンの概要は「PREMIUM OUTLETS® CHRISTMAS」をテーマに、ディズニーキャラクター達が彩るイルミネーションの写真と共に「#poxmas22」のハッシュタグをつけてInstagramへ投稿するというもの。
ユーザーの投稿によって実際の店舗の魅力的な写真が拡散されることで、新規顧客の訪問促進にもなるキャンペーンになっています。
クロスメディアを利用したキャンペーン事例
@kirin_beverage
クロスメディアとは、1つの媒体(メディア)だけで、キャンペーンを完結させずに、他の媒体も利用してキャンペーンを完結させる手法です。
例えば、インスタグラム内でキャンペーンを行うのだけではなく、TwitterやTikTokなど様々なメディア(媒体)を利用したキャンペーンのことです。
2021年丸亀製麺がクロスメディアを用いたキャンペーンを行いました。
丸亀製麵の「食いっプリ!グランプリ!」は、丸亀製麺店舗で購入したうどんを食べる写真を、Twitter・Instagram・TikTok のいずれかのSNSでハッシュタグ「#食いっプリグランプリ」をつけて動画投稿するもの。
また、「最高の食いっぷり」グランプリに選ばれた方は、丸亀製麺の新CMへ出演権も獲得できるようになっており、様々なメディアから様々な方法でキャンペーンを盛り上げるように設計されています。
また、このキャンペーンはクロスメディアとO2Oキャンペーンの組み合わせとなるため、ハッシュタグキャンペーンに参加したいユーザーが実店舗に足を運ぶ機会を作り出すこともできています。
ユーザーがキャンペーンに参加し、投稿を行うことでインスタグラム上で企業の露出が増えることになります。多くのユーザーが参加しやすく、話題になりやすいキャンペーンをいかに行うかがクロスメディアキャンペーンの重要なポイントなのです。
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絶対参考になるInstagramキャンペーン成功事例とガイドラインを解説
インスタグラムマーケティングに取り組む前に注意したい3つのこと
アカウントの運用方針やキャンペーンの施策を打ち出すために、ブランドのイメージやレギュレーションを決めることも大切になってきます。
その中でも、アカウントを運用していくにあたり特に注意しておきたいポイントについてご紹介します。
ユーザーとのコミュニケーションはどういうスタンスで行うのか、事前に決めておく
インスタグラムをマーケティングで活用するに気を付けたいポイントがユーザーとのコミュニケーションです。
「フォロー」「いいね」「コメント」「DM」などの機能を活用することでユーザー間でのコミュニケーションが可能ですが、企業アカウントの場合は事前にルールを決めてから活用するのがおすすめです。
例えば「フォロー」。
企業アカウントでユーザーをフォローしないアカウント(フォロー数0人)というアカウントも多くあります。その一方で、アカウントをフォローしてくれたユーザーをすべてフォローする企業もあります。
フォローには「ありがとう」や「これからもよろしく」などの意味もあるため、多くのユーザーにアクションを起こすアカウントもあります。
他にも「コメント」も同じです。
ユーザー数が少ない時期なら多くのユーザーと交流することが可能ですが、フォロワー数が増加しコメント数が多くなるとすべてのユーザーにコメントを返すのは負担も多く簡単ではありません。
コメント返信担当者を置いてすべてのコメントに返信することをポリシーにしている場合は多くのコメントに返信できるかと思いますが、そうでない場合はコメントの返信に特別な場所を設けることをおすすめします。
特にコンテンツの権利に関わるルールは慎重に確認した上でインスタグラムのアカウントを運用する
インスタグラムにはガイドラインが設けられており、コンテンツを投稿する際はルールを理解した上で使用する必要があります。
特にビジネスでインスタグラムを活用している企業は、他のユーザーの模範となる姿勢が求められます。
ガイドラインを守ってコンテンツを投稿することが大切です。
特に企業が気をつけたいのが、投稿する画像や動画を投稿または共有する権利を持っているかどうかということです。
インスタグラムでユーザーが企業に関する画像を投稿したときに、クオリティが高いものであれば共有したい場面があるかと思います。
インスタグラムには共有ボタンがないため、ユーザーのコンテンツを企業アカウントで再投稿する必要があります。
このときにユーザーの許可を取らずに再投稿してしまうと、ユーザーとの間でトラブルになってしまうこともあります。
ファンのコンテンツにスポットライトを当てたいときは、あらかじめ許可を取るなどルールに沿った活用を心がけることが大切です。
宣伝感が強すぎる投稿はNG。クリエイティブな画像を投稿することでユーザーを惹きつけよう
インスタグラムのリリース当初から、広告が少なくユーザーファーストなSNSとして多くのユーザーを獲得しました。
現在も広告は最小限に抑えられています。
そのためインスタを活用する場合は、広告色を限りなく排除したフォロワーに受け入れられる魅力的な画像を投稿していく必要があります。
ユーザーはファッション、コスメ、スキンケアなど気になる身近な情報を得るために利用しています。
企業アカウントをフォローしてもらえると、スマートフォンを利用するルーティーンの中で自然と情報を発信できることが魅力ですが、チラシのような製品宣伝画像や宣伝色の強いキャプションの配信をユーザーは求めてはいません。
ユーザーは広告やダイレクトメールを受け取っているような感覚になり、インスタグラムの自然と企業について発信できるという利点を潰してしまいます。
インスタグラムで製品やサービスに関する情報を発信するときは、料金や製品を大々的にアピールせずにインスタグラムに合ったフォトジェニックな写真を活用するのがおすすめです。
さらにインスタグラムマーケティングを強化したい方へ
この記事では「インスタグラムマーケティング」を中心に、基本的なインスタグラムの使い方や、活用方法、インスタグラムマーケティングを行う上で重要なキャンペーン事例などをご紹介しました。
企業のWEB担当者の方で、これから「インスタグラムマーケティングをはじめたいけれど…具体的にどうしたらいいんだろう?」という方の参考になれば幸いです。
既にインスタグラムマーケティングを行っている方は、キャンペーンや広告など活用することで、費用対効果が良くブランディングイメージの向上につながります。
この機会に、是非企業の皆様もインスタグラムマーケティングの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
今後もインスタラボではインフルエンサーマーケティングのナレッジや事例をご紹介していきます。
御社のマーケティング活動の参考になれば幸いです。
SNSマーケティング専門メディア「インスタラボ」では、Instagramマーケティングのリーディングカンパニーとしてナショナルクライアントを中心に豊富な支援実績がございます。
- Instagramアカウント運用代行
- Instagram広告運用・分析改善
- Instagramキャンペーン実施
- Instagramインフルエンサーマーケティング
- ソーシャルリスニング分析レポート
など、その時必要なInstagramマーケティング支援が可能です。
是非お気軽にご相談ください。
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【広告を検討している方向け】インスタグラム広告の出稿を検討する際に知っておきたいこと
日本で広告提供を開始した当時は、厳しい選定基準をクリアした一部の大手企業のみがインスタグラム広告を利用できていましたが、2015年10月より、セルフサーブ型としてインスタグラムの広告の利用が始まりました。
セルフサーブ型とは企業規模に関わらず、自社で予算設定や配信期間を調整できる広告のことで、低予算からでもInstagram広告を出稿することが可能です。
インスタグラムで広告を出すにはFacabookのアカウントが必要
インスタグラムはFacebookのアカウントがあれば広告出稿が可能です。
2012年4月にFacebook社に買収されたため、広告の出し方や管理画面などは、Facebook広告と近い作りになっています。
インスタグラム広告の出稿もFacebookの管理画面から行います。
Facebookと同様にターゲティングの設定が詳細にできるため、広告を出稿しやすいプラットフォームです。
インスタグラム広告は100円から利用可能
インスタグラム広告の価格はサイズでは決まりません。
「CPM」「CPC」「CPI」「動画の再生時間」という4種類の課金方法で支払いが発生します。
支払いと期間を設定することで低価格での広告出稿が可能なので、最低100円から利用できます。
4種類あるインスタグラム広告はアピール内容や目的によって使い分ける
インスタグラム広告は「画像広告」「動画広告」「カルーセル広告」「ストーリー広告」という4つの種類の広告が利用できます。
製品やサービスについて伝えたいこと、見せたいアピールポイントによって出稿方法を選びましょう。
PDCAサイクルを回しながらKPIの改善を行い、運用することで費用対効果が高まる
インスタグラム広告は、リスティング広告と同じく「運用型の広告」です。一度配信して終わりではありません。
ユーザーの動向やトレンドは常に変化するので、季節やイベントといった時流を取り入れた広告の配信も効果的な手段として注目されています。
ビジネスで良く使われるPDCAサイクルを利用し、仮説を立てて実行、計測、評価、そして改善することを繰り返し、無駄を省きターゲットにマッチした制度の高い広告配信を追求する姿勢が重要となります。
インスタグラム広告は、広告配信を続ける限りこのPDCAをまわし続けることが費用対効果を高めるのには重要な要素となります。
インスタグラム広告の出稿を検討する場合、【完全ガイド】インスタグラム広告の運用に必要なノウハウを全て解説も合わせてお読みください。
【出典元一覧】
出典元:instagram公式サイト
出典元:Instagramヘルプセンター「コミュニティガイドライン」