
インスタグラムの投稿画像からECサイトに直接リンクする「Shop Now」が2017年にアメリカで導入されて以降、日本国内のEC事業者などが心待ちにしていた「ショッピング機能」がいよいよ日本でも導入開始されることが発表されました。
ショッピング機能の導入により、ユーザーはインスタグラム内で商品を探すだけでなく購入画面までシームレスに進めるようになり、ECサイト事業者はインスタグラムを活用することで直接的に売上を伸ばすことが可能となります。
ここでは、ECサイト事業者がショッピング機能を導入するための方法と、日本国内でいち早く導入開始したブランド各社の活用事例を紹介しています。
目次
Instagramのショッピング機能とは
インスタグラム上では、これまでも多くの商品の認知やユーザーに興味をもたせるという点では優位性がありました。一方でインスタグラムで欲しい商品を見つけた場合、一旦インターネット上で購入できるサイトを検索したり、画像投稿者にDMで確認したりするなど購入までに多くの時間がかかっていました。
今回導入されたショッピング機能では、購入までシームレスに進められ、ECサイト事業者にとってはインスタグラムを活用することで直接的により売上を伸ばすことが期待できます。
商品の認知から購入までをシームレスに繋げられる機能詳細
具体的には、ユーザーがフィードやプロフィール上にあるショッピングバッグのアイコンが付いた投稿画像をタップすると、「商品名」と「金額」が書かれたタグが表示されます。さらにそのタグをタップすると商品詳細ページが表示され、詳細ページの「ウェブサイトで見る」をタップするとブランドのECサイトに遷移し購入ができます。
各ブランドのプロフィールページの「ショップ」(以下画像左の赤枠)をタップすると、ショッピング可能な投稿のみの一覧を表示することも可能です。
日本での導入開始に関して、2018年6月5日にfacebookから発表された詳細については以下のリンクもご参照ください。
https://ja.newsroom.fb.com/news/2018/06/instagram_shopping/
Instagramショッピングを導入する手順
まず簡単にInstagramショッピングを導入する流れを紹介しておきましょう。
以下のステップを通して、Instagramショッピング機能を利用できるようになります。
- 利用条件を満たしているか確認する
- Instagramビジネスアカウントに切り替え、Facebookページとリンクさせる
- Facebookページにショップを追加し、商品カタログを設定する(Facebookでの設定)
- Instagramショッピング機能の審査を申し込む
- Instagram投稿にショッピングタグを追加する
それぞれ解説していきましょう。
また、以下のリンクからInstagram(Facebook)公式のショッピング機能設定マニュアルも見れますのであわせて参考にしてみてください。
⇒Instagramショッピング設定ガイド|Facebook for Business
1. Instagramショッピング機能の導入に必要な4条件を確認する
ショッピング機能の導入には費用はかかりませんが、まず以下の4つの条件を満たす必要があります。
- Instagramショッピングを利用できる国に拠点がある
- Instagramのショップで販売可能な商品を扱っている
- 販売者契約とコマースポリシーを遵守している
- ビジネスで所有しているウェブサイトドメインで商品を販売する予定である
上記4つの条件が満たされると、アカウントのショッピング機能へのアクセスが自動的に審査されます。
アカウントが承認されるとInstagramからお知らせが送信され、「設定」から製品のタグ付けをオンにすることができます。
なお、審査プロセスは通常数日で終了しますが、アカウントの詳細を審査する必要がある場合はそれ以上かかることがあります。
2. Instagramビジネスアカウントに切り替え、Facebookページとリンクさせる
まず、Instagramのアカウントを「ビジネスアカウント」に切り替えます。
ビジネスアカウントとは、ビジネス情報の追加、広告配信、アカウント分析(Instagramインサイト)など、Instagramのビジネス活用で役立つ機能が使えるようになるInstagramのモードです。
Instagramショッピングを活用する際に「Facebookページ」が必要になるので、あらかじめ作成しておくのがおすすめです。
Facebookページ作成手順の参照:
ページの作成と管理|Facebook公式ヘルプセンター
Instagramプロフィール画面で「設定」>「アカウント」>「ビジネスアカウントに切り替える」の手順で自分のInstagramアカウントをビジネスアカウントに切り替えることができます。
ビジネスアカウントへの移行画面となりますので、「次へ」を押して画面を進めます。
続けて、Facebookページをリンクさせます。準備しておいたFacebookページを選び「次へ」を押しましょう。
※もしFacebookページが準備できていない場合は新しい「Facebookページを作成」したり、「今はFacebookにリンクしない」でスキップし、後ほどリンクさせることもできます。
Facebookページとのリンクが完了したら、自身のビジネスに最も近いカテゴリを選びましょう。(検索ボックスにキーワードを入れることで様々な項目が表示されます)
最後にビジネスメールアドレスが表示されるので確認し、「完了」ボタンをタップすればInstagramビジネスアカウントへの切り替えが完了します。
※ここで設定したビジネスの情報は後でいつでも変更することができます。
プロフィール画面に「広告」や連絡先(メール、電話など)が表示されていれば正常に切り替え完了しています。
※「広告」「連絡」ボタンはスマートフォンア限定での表示となっておりPCでの閲覧では表示されませんので、必ずスマートフォンのInstagramアプリで確認しましょう。
なお、ビジネスプロフィールはいつでも個人用プロフィールに戻すことができますが、個人用アカウントに戻すとそれまでに収集した「Instagramインサイト(分析機能)」の情報が全てリセットされ消去されてしまいますので注意しましょう。
インスタグラムアカウントに移行する詳しい方法については「Instagramビジネスアカウント移行手順と人気企業プロフィールの作り方」の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。
3. Facebookページにショップを追加し、商品カタログを設定する(Facebookでの設定)
ショッピング機能を活用して商品をインスタグラムで紹介したい場合、作成したFacebookページに「ショップ」と「商品のカタログ」を作成する必要があります。
3-1. ショップの追加
Facebookページの「設定」ボタンをクリックし、設定画面を開きます。
ホームというところに「ショップ」タブが表示されていない場合、「テンプレートとタブ」画面を表示し、一覧の中から「ショップ」のスイッチをON(青色)にしましょう。
Facebookページに「ショップ」タブが表示されるようになります。
続いてショップで商品を販売できる状態に整えていきます。
ページ上にオプションとして表示される「商品を販売」をクリックしてください。
ポップアップが表示されるので「コマースマネージャに移動」をクリックしましょう。ショップを開設するための設定画面が開きます。
スタート画面が表示されるので「次へ」をクリックしましょう。
続いて、チェックアウト(精算)方法を選択します。
「購入のためのメッセージ」か「別のウェブサイトで精算」のどちらかを選択して次へを押します。それぞれの違いは以下の通りです。
- 他のウェブサイトでチェックアウト
自分のもっているECサイトへ誘導し、ECサイト上で精算してもらう方法 - FacebookまたはInstagramでチェックアウト
SNS上にカード情報を入力し、FacebookあるいはInstagram上で購入できる機能。現時点は米国のみ提供 - メッセージによるチェックアウト
直接連絡のメッセージを受け取った後に支払いしてもらう方法
今回はECサイトを持っている前提で作成していきますので、「他のウェブサイトでチェックアウト」を選択。
販売チャネルを選択します。ショップと紐づけたいFacebookとInstagramのアカウントを選択しましょう。
さらに商品追加画面になります。まだ商品を追加していない場合は、「新しいカタログを作成」を選び、カタログ名称を記入してください。
あわせて、商品を販売する場所(ドメイン)を指定します。商品販売サイト(EC)のURLリンクを入力しましょう。
最後に設定内容の確認が表示されます。問題が無ければ「販売者契約」に同意するチェックボックスにチェックを入れ、「設定を完了」をクリックしてください。
以上でショップの基礎設定が完了となります。
3-2. カタログの作成
ここからは「コマースマネージャ」というFacebookのビジネスツールで作業を行っていきます。
まずは商品を販売するカタログを作成します。カタログとは、販売する商品を一覧で管理する機能です。
左メニュー「カタログ」タブの「商品」を選択し、「アイテムを追加」をクリックしましょう。
カタログへの商品の追加方法を選択します。手動で一つずつ追加したり、一括で追加することが可能です。
ここでは基礎として、手動で商品を追加する方法を紹介します。「手動」を選択して「次へ」を押しましょう。
(一括で追加したい場合は後述で補足している「ピクセル」を活用しましょう。)
アイテム(商品)の編集画面になります。画像、タイトル、説明など、必要事項を入力し「次へ」をクリックしましょう。
表示オプションでは、商品が購入可能か「公開/非公開」の切り替えと「在庫の有り/無し」を設定できます。
基本は「公開」「在庫あり」として「次へ」をクリックし進めましょう。
続いて商品のカテゴリを設定します。カテゴリ別に商品を分けることでユーザーの検索性が高まります。
カテゴリを設定し「次へ」をクリックしてください。
さいごに、バリュエーションを作成します。バリュエーションとは、商品の色・サイズ・模様など複数のパターンがる場合に設定します。
ここでは単一商品として「この手順をスキップ」を選択し「完了」をクリックしましょう。(※カタログ情報はあとから自由に追加・変更できます)
設定が完了すると「アイテムがカタログに追加されました」と表示されます。
別アイテムをカタログに追加するなら「別のアイテムを追加」を、終了するなら「閉じる」をクリックします。
カタログに追加した商品が一覧で表示されます。
各商品の内容を変更したい場合はそれぞれの商品カードをクリックして編集することができます。
以上でカタログ情報の設定が完了です。複数商品がある場合は商品をどんどん追加していきましょう。
一括かつ自動的に商品情報を追加したい場合は「Facebookピクセル」の設定が便利です。以下のヘルプページに手順が記載されていますので参照しつつ導入を進めてみましょう。
3-3.ショップの公開
ここまで、ショップの基本設定、カタログ設定をしてきました。最後にショップを公開していきましょう。
初めての場合は左メニューの「概要」タブ表示されている「ショップを公開」をクリックしましょう。
(※左メニュー「ショップ」タブからも設定できます。)
ショップビルダー(ショップのカスタマイズ画面)が表示されますので「開始する」をクリックします。
※初めての場合は「チュートリアルを見る」を見ながら設定するとわかりやすいです。
ショップ内で商品をどのように表示するかを選択できます。
左に表示されている「注目」ではショップで表示させる商品を上から順に好きに配置することができます。「新しく追加」することで、ショップ上に表示する商品を増やしたり、上下に動かして表示順を入れ替えることが可能です。
ここでは「ダイナミック」カードの「商品をダイナミックに選択」(AIが自動的にユーザーに最適な商品を表示)として設定しています。なお、商品を手動で選ぶことも可能です。
衆目カードの種類は以下の通り。
- ダイナミック:商品画像を前面に押し出して表示
- 注目のコレクション:目玉商品一覧など、作成した商品コレクションを表示
- ショップの他のアイテム:ほかの商品を表示
画面右側にはショップのプレビューが表示されています。ショップのビジュアル面にこだわり、より興味を持ってもらえる配置に商品やコレクションを配置しましょう。
完了したら「アップデートを公開」をクリックします。
すべての設定が完了すると、FacebookおよびInstagramでショップが表示されるようになります。
以上でショップの公開設定は完了です。
なお、あらかじめInstagramアカウントを紐づけている場合は、自動的にInstagramショッピングの審査もされます。
通常数日で結果が得られ、無事承認されると商品の販売が開始されます。
4. Instagramショッピング機能の審査を申し込む
Facebookページのショップに商品を追加してカタログの作成が完了後、スマホのInstagramにて作成した商品カタログとの紐づけ・申請を行います。
ショッピング機能を追加したいあらかじめFacebookページと連携済みのInstagramアカウントのプロフィールを表示し、右上のハンバーガーメニューボタンから「設定」、さらに「ビジネス」の項目をタップしましょう。
ビジネスのページに「ショッピングに登録」ボタンがあるのでタップします。Instagramショッピングに登録する画面になりますので、「スタート」をタップしましょう。
審査を申請するカタログを選択します。先ほど商品を登録したFacebookページが表示されますので選択の上「送信」ボタンを押しましょう。
すると、自動的にInstagramによる審査が開始されます。審査プロセスは通常数日で終了するとのことなので、審査が終わるまで待ちましょう。
5. Instagramの投稿にショッピングタグを追加する
Instagramからの承認が下りたら、いよいよInstagramの投稿にショッピングタグを追加できるようになります。
ショッピングタグを追加する方法はいたって簡単で、以下のように通常投稿の「タグ付け」と同様の作業で行うことができます。
- 新しいストーリーズかフィード投稿を作成します。
- Instagramのフィード投稿の場合は、[シェア]画面で[製品をタグ付け]をタップします。ストーリーズの場合は、スタンプアイコンをタップして製品スタンプオプションを選択します。
- タグ付けする製品をカタログから選択し、製品タグや製品スタンプをタグ付けする製品の上または近くに配置します。
- 投稿やストーリーズをシェアします。
投稿が完了すると、フィード画面の左下に「ショッピングバッグ」アイコンが表示されるようになります(画像左)。
ストーリーズに投稿した場合は、設定したショッピングタグが表示されます(画像右)
(出典:@botanist_official)
インスタグラムのショッピングタグを設定することで、自身のアカウントにも変化があります。
まず、プロフィールページに「ショップ」タブが追加されます(画像左)。ショップタブでは作成しているカタログを表示して、そのままECサイトへ誘導することができる機能です。
また、ショッピングタグが設定されている投稿には「ショッピングバッグアイコン」が表示されます(画像右)。
(出典:@botanist_official)
これらの機能によりユーザーは目的の商品をより見つけやすくなるため、売り上げに大きく貢献してくれるでしょう。
(補足)Instagramショッピング機能でタグ付けできる最大数
Instagramショッピング機能はタグ付けできる数に制限があります。
Instagram投稿では、1枚の動画・画像を使用した投稿の場合、最大5個までタグ付け可能。複数の動画・画像を使用した投稿の場合、最大20個まで製品タグをつけることができます。
Instagramストーリーズでは、ストーリーズ1件につき1個の製品タグを追加可能です。
過去に投稿した写真にもショッピングタグを追加することができますので、投稿を整理してカタログとしての機能を補強していきましょう。
自身でECサイト(ネットショップ)を持っていない場合はECサイト作成サービスも活用できる
もし自身でECサイト(ネットショップ)を持っていない場合は、ECサイト作成サービスを活用することでインスタグラムショッピング機能と連携させることができます。(※Instagramによる審査は必要になります)
ECサイト作成サービスとは、商品はあるけどオンラインショップを持っていない人が手軽にオンラインショップを開設して自身の商品を販売できるサービスです。
Facebook・Instagramのパートナープラットフォーム
現在、インスタグラムショッピング機能と連携できるサービスも増えてきているので、ECサイトを持っていない場合の選択肢一つとして活用できます。
以下、パートナープラットフォームの例です。
- Shopify
- BigCommerce
- ChannelAdvisor
- CommerceHub
- Feedonomics
- CedCommerce
- adMixt
- DataCaciques
- Quipt
- Zentail
(引用:パートナープラットフォームからFacebookカタログにアイテムをインポートする|Facebookヘルプページ)
そのほかのECサイトもInstagramショッピングと連携できるサービスを提供していますので、一部紹介しましょう。
BASE
BASEはインターネット上のプラットフォームでネットショップを簡単に作成できるサービスです。BASEで自身のネットショップを作り、インスタグラムと連携させることで、ショッピング機能を導入することができます。
EC-CUBE
EC-CUBEはオープンソースのECサイト構築パッケージです。オープンソースによる開発環境のため幅広いカスタマイズが可能になります。また、EC-CUBEのストアとFacebookページ・Instagramショッピング機能をかんたんに連携できるプラグインも公開されています。
参考:EC-CUBEで Instagramショッピング機能 が利用できるようになりました|EC-CUBE
その他、Instagramショッピング機能の導入支援サービスを提供している企業もたくさんありますので、必要に応じてサポートしてもらうとよいでしょう。
日本におけるInstagramショッピング機能のECサイト導入ブランドと成功事例
Instagramショッピング機能のリリース後、日本でも多くの企業が活用しています。
BAYCREWS(ファッション・雑貨EC)
ベイクルーズは、「EDIFICE」や「Journal Standard」など複数のセレクトショップを展開している企業です。主に20代から30代の男女に向けて複数のブランドラインを持ち、ビジネスを展開しています。インスタグラムのメインターゲットでもある20代30代をターゲットとするブランドのため、インスタグラムのショップ機能導入による効果は非常に大きいのではないかと考えられます。
株式会社ベイクルーズ EC統括 セールス&サービス Div. デジタルコミュニケーション Sec. 馬來 真知子氏
「ショッピング機能によって、ユーザーが知りたい、欲しいというモチベーションが高い状態のときに情報を提供できるようになることで、今まで以上に商品を知ってもらえたり、ブランドの世界観を伝えたりすることができるようになると感じています。また、これまでリーチできていなかった潜在顧客との接点を持つという意味でも期待しています。」
BOTANIST(天然植物由来成分と水にこだわった化粧品)
ボタニストは、自然派のシャンプーや化粧水等を販売するメーカーであり、LOFTや東急ハンズでも人気のブランドです。また、楽天市場でも度々売り上げランキング上位に登場しており、インターネットを活用した認知拡大や販売に注力しています。少し高級でおしゃれな商品を嗜好する20代から30代の女性は、まさにインスタグラムのメインターゲットであり、今後もさらに注力していくものと考えられます。
株式会社I-ne BOTANIST ECセールス部 部長 小松 悠氏
「Instagramは、これまで認知・興味形成に強みがあると感じていましたが、ショッピング機能で購入まで繋げることで、顧客によりシームレスな体験を提供できるようになり、コミュニケーションをより強固にできると確信しています。」
creema(日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス)
クリーマは、手作りの品を誰でも簡単に販売することができる、CtoCマーケットを展開しています。おしゃれなハンドメイドの商品を買えることで、30代40代の女性を中心に人気を博しています。また、クリーマは個人が数多く出品していることもあり、個人のインスタグラムのショッピング機能の活用をサポートするCreema インスタショッピングサポートの開始も同時に発表されました。
Gilt Japan(日本最大級の会員制ファミリーセール・サイト)
ギルトは共同購入型のタイムセールを得意とするショッピングサイトです。高級ブランドの商品が大きく値下げされた状態で購入できることが人気の秘訣となっており、インスタグラムのショッピング機能においても「大幅な値下げ」を強く主張しています。
「値下げ」や「セール」についてもしっかりと主張ができるのも、インスタグラムのショッピング機能の大きな特徴となっています。
minne(ハンドメイドマーケット)
minneは先述したクリーマと同じく、CtoCのハンドメイド商品のマーケットプレイスとなっています。個人の方の作品を積極的に紹介することで、ただ売上を伸ばすだけでなく、クリエイターのモチベーションやリテンションの向上にも寄与するような施策を展開していると言えます。
GMOペパボ株式会社 minne事業部 事業部長 阿部 雅幸氏
「minneはもとより多くの作家にとっても、Instagramはすでにブランディングや集客の重要な役割を担っています。Instagramで紹介した作品に対して “どうすれば買えますか” という購入者からの問い合わせも多かったため、ショッピング機能は作家・購入者双方の利便性を高めてくれるソリューションであると期待しています。」
また、minneを運営するGMOペパボ株式会社は、ショッピング機能導入のサポートツール提供開始のプレスリリースも発表しています。
ハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」『Instagram ショッピング機能』を簡単に導入できるツールを公開
ZOZOTOWN(日本最大級のファッション通販)
ZOZO TOWNは時価総額が1兆円を超え、ZOZO SUITなどの革新的なサービスを次々と展開するECサイトです。多くのブランドの商品を扱うことが強みであり、インスタグラム用の写真のネタにも困りません。
また、多くのユーザーが利用しているZOZOTOWNのアプリも、正方形の写真が3つずつ並ぶ、インスタグラムと似たようなデザイン(UI)となっています。そのため、インスタグラムにおいても、ZOZOTOWNのアプリにおいても、ユーザーは違和感なく商品を選び購入することができる工夫がなされていると言えます。
株式会社スタートトゥデイ ZOZOTOWN EC事業本部EC推進部 SNS担当 井上 沙紀氏
「Instagramはブランディングの形成という位置付けでしたが、ショッピング機能により、ひとつの販売チャネルとして活用できることを期待しています。商品の詳細ページから購入リンクへの遷移率は思った以上で、ユーザーの購入モチベーションと、ショッピング機能のユーザビリティの高さを感じました。」
InstagramショッピングはECサイトの売上に貢献してくれる可能性を秘めている
ここまでインスタグラムのショッピング機能の導入設定方法と、導入済みブランドの事例を紹介しました。なぜInstagramショッピングが注目されているのか、あらためて以下にまとめておきましょう。
- 日本でのInstagramユーザー数は3,300万人を突破(世界では10憶人を突破)
- 月間アクティブ率は約85%と非常に高い
- ネットショップをよく使う10代~30代の利用者数がメインユーザー
- ECサイトへの導線が非常になめらか
2019年06月現在、Instagramのユーザー数は3,300万人を突破しています。他のSNSと比べるとこの伸び率は大きく月間アクティブ率も高いため、Instagramが今注目されているSNSと考えてよいでしょう。
また、Instagramのメインユーザーは今後消費の中心になってくる10代から30代のいわゆる「ミレニアル世代」になります。デジタルネイティブである彼ら彼女らたちはスマホやSNSが身近な存在であり、買い物もインスタグラムで人気なものを見つけてネットショップで衝動買いするといったケースがとても多くなっています。
そして、Instagramのショッピング機能はSNSからECサイト(ネットショップ)までの導線が短く、気に入った商品をすぐに買うことができます。「欲しい」という感情が消える前に購買につなげられることは売上につなげる大きなメリットとなります。
こうした理由からInstagramのショッピング機能は今後も注目され、多くの企業が導入することが考えられます。BtoCの自社の製品をお持ちでしたら、上手に活用することで売り上げに大きく貢献してくれるでしょう。
参考データ
【最新版Excelデータ配布中】5大SNSユーザー数(Facebook,Twitter,Instagram,YouTube,LINE) と利用企業数比較
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