
企業の採用活動と言えば自社の採用サイトをはじめ、ハローワークや求人誌・求人サイト、転職エージェントを用いて行われることが一般的です。しかしながら近年、SNSを活用した採用活動「ソーシャルリクルーティング」が注目されているのをご存知でしょうか。
今回は「ソーシャルリクルーティング」の概要と特徴についての解説と、企業において実際に行われている「ソーシャルリクルーティング」の事例を通してSNSを活用した採用活動を成功させるポイントをご紹介いたします。
自社の認知度を短期間で広める具体的なSNS活用法も併せてご紹介していますので、採用活動の一助として是非お役立てください。
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- ソーシャルリクルーティングとは
- ソーシャルリクルーティングで使われているSNS
- SNSを採用活動で利用するメリット・デメリット
- 実際の企業の事例
- ソーシャルリクルーティングを成功に導く3つのポイント
- 自社の認知度を短期間で高める方法
目次
SNSを使った採用活動「ソーシャルリクルーティング」とは
SNSを使った採用活動「ソーシャルリクルーティング」とは一体どのようなものなのでしょうか。まずはじめにソーシャルリクルーティングの概要を解説してまいります。
ソーシャルリクルーティングとは
ソーシャルリクルーティングとは、FacebookやTwitterなど人気の高いSNSを通して行う採用活動のことです。新卒採用候補(20代前後の学生)のSNS利用率が高いため、自社の採用サイトと併せて求職者への情報提供やコミュニケーション手段として大きく注目されています。
インターネットを利用した採用活動の方法としては、求人サイトに求人情報を掲載したり、転職エージェントに登録し求職者の仲介・紹介を受けるといった方法が広く利用されていますが、ソーシャルリクルーティングでは第三者を介すことなく企業が直接SNS上で採用活動を行います。
企業と求職者の双方にとって大きなメリットがあることから、ソーシャルリクルーティングはインターネットを利用して行われる採用活動の新しい手法として多くの企業が取り入れています。
ソーシャルリクルーティングが注目されている理由
ここではなぜソーシャルリクルーティングが注目されているのか、実際のSNS利用動向のデータもあわせて紹介していきましょう。
就職活動が活発な日本の20代のSNS利用率はほぼ100%
総務省発表のデータによると、日本のソーシャルメディア(SNS)利用者と利用率は年々増加しており就職活動が盛んな20代においては、何かしらのSNSを利用している人が97.7%とほぼ100%の利用率となっています。
SNSは日常生活に根付いており、人々の生活と情報収集のツールとして欠かせない存在となっていることがわかります。
SNSの利用時間も年々増えている
画像:平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>|総務省
総務省発表のデータによると、10代から20代のSNS利用時間が他の世代に比べて群を抜いて長い状況となっています。
また、10代と20代のSNS利用時間は以下の通り。
10代 | 20代 | |
平日のSNS利用時間 | 54.0分 | 61.4分 |
休日のSNS利用時間 | 75.8分 | 77.8分 |
※調査対象者のうち、実際にSNSを利用している人の平均利用時間(行為者平均時間)
特に20代ではSNSの平均利用時間も年々増加傾向にあり、平日と休日を通してSNSを利用していることが分かります。
近年、SNSを利用する人が増加し利用時間が増えていることもソーシャルリクルーティングが注目されている理由のひとつです。
求職サイトや転職エージェントなどでは条件にマッチした求職者にしか求人情報は提示されません。しかし、SNSであれば求職者であるかに関わらず、そのSNSを利用している膨大な数のユーザーの目に留まる機会があります。情報の拡散力も高いため、自社の求人情報を広く発信することが可能です。
また、SNSにおいては情報のやり取りが双方向であり、企業側からもSNSを利用している求職者や採用候補者にアプローチできます。アカウントや過去の投稿から採用前に求職者・採用候補者の人柄などを知ることができるため、確度が高く効果的な採用活動が行えるでしょう。
企業のコーポレートサイトは用が無い限り見てもらえない
採用ページなどを自社の企業サイトで公開している企業は多いでしょう。企業のウェブページでは会社概要や事業内容、沿革や採用情報など多くの情報が公開されています。
しかしながら、目的が無い限り企業のウェブサイトを閲覧しない人も多くなっています。
IDEAS FOR GOOD が行ったミレニアル世代(※)への調査によると、新商品の情報やキャンペーン、就職・転職活動などの明確な目的が無い限り企業のコーポレートサイトを閲覧しない結果となっています。(※ミレニアル世代とは2000年代に成人したり社会人になる世代)
また、同メディアが行ったミレニアル世代数名へのインタビューでも、以下のように企業サイトをわざわざ閲覧しないとの回答が得られています。
残念ながらほぼ全員一致で「企業サイトを自ら進んで見ようとは思わない」という答えに。もちろん、企業サイトを見る機会が一切ないわけではない。仕事で競合他社を調査する必要がある場合や、就職活動で企業のことをよく知る必要がある場合など確固たる目的がない限り、自ら企業サイトを見にいくケースはほとんどないようである。だからこそ、「プライベートの時間でわざわざ企業サイトを閲覧したくない」という厳しい意見もあった。
一方で、自分の興味がある情報と企業が発信する情報が一致せず、そもそも自分ごと化できないとの声もある。将来起業を目指しているという読者は、「どちらかというと個人サイトやコミュニティーサイトを見にいく機会の方が多いです。自分が将来作りたい、という意志があるから自分から情報を取りに行きますね。」と話してくれた。
引用:【読者座談会】企業サイトでミレニアル世代が重視する3つのポイントと消費行動の未来 #シェアしたくなる企業サイト|IDEAS FOR GOOD
採用活動では求職者に自社についての理解度をしっかりと高めてもらうことが重要になります。情報発信とコミュニケーション手段として秀でているSNSを活用し求職者とのタッチポイントを生み出すソーシャルリクルーティングは、採用候補者にしっかりと自社の情報を伝えられるという点で大変優れていると言えるでしょう。
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採用活動で主に活用されるSNS
ソーシャルリクルーティングでは下記の5つのSNSが採用活動ツールとして主に利用されています。
Facebook(フェイスブック)
Facebookは2006年9月26日に公開されたSNSです。全世界のユーザー数は23.75億人(2019年4月発表)を突破しており、世界最大のSNSとして知られています。日本におけるユーザー数は2800万人(2017年9月発表)と控えめで10代を中心に若年層のユーザーが少なく、「若者のFacebook離れ」が進んでいるとも言われています。
主要SNSの中では歴史が古く、メッセージ機能など機能的にも充実していることからビジネスユースとの親和性がとても高いのが特徴です。全世界でFacebookを利用している企業の数は6500万社を突破しており、日本においても多くの企業が自社のFacebookページを運営しています。
Facebookの採用活動アイデア
- 「Facebookページ」を採用専用ページとして立ち上げ情報発信
- ターゲティング精度の高いFacebook広告による露出と集客
- 実名登録制を利用した候補者の経歴調査やメッセンジャーによるコミュニケーション
など
Twitter(ツイッター)
Twitterは2006年7月にリリースされたSNSで「ツイート」と呼ばれる最大140文字(全角)の短文や画像・動画を投稿することができるSNSです。全世界の月間利用ユーザー数は3億3000万人(2019年4月発表)で、日本国内においては4500万人(2017年10月発表)となっています。
「ツイート」の気軽さと「リツイート」の高い拡散性が特徴で、10代20代の若年層から特に高い人気を誇るSNSです。企業のアカウントも多く存在し、中にはトレンドを牽引するほどの人気企業アカウントもあります。
若年ユーザーの多さと投稿から人柄を把握しやすい点はTwitterをソーシャルリクルーティングに活用するメリットとなるでしょう。
Twitterの採用活動のアイデア
- 魅力的な中の人(Twitter運用者)のキャラクターによる話題づくり
- 拡散性の高いTwitter広告によるターゲット層への認知拡大
- 専門的な情報発信による専門性と親和性の高い候補者の集客
など
Instagram(インスタグラム)
Instagramは2010年10月6日にリリースされたSNSで、文章ではなく写真や動画の投稿・共有がメインのSNSです。全世界のユーザー数は10億人(2018年6月発表)を突破し、日本における月間利用ユーザー数は3300万人(2019年6月発表)を突破しています。
Twitter同様若年層からの支持が高く、特に20代のユーザーが多くなっています。全世界のビジネスアカウント数は1500万を超えており、日本でも1万社以上がInstagramを利用しています。写真や動画がメインコンテンツであるため視覚面で魅力をアピールしやすく、投稿内容からユーザーのセンスがわかりやすい点もInstagramでソーシャルリクルーティングを行う利点と言えるでしょう。
Instagramの採用活動アイデア
- フォトジェニックな写真投稿によりセンスの高さをアピール
- ターゲティング制度の高いInstagram広告による露出と認知拡大
- Instagramストーリーズから自社採用サイトへのURL誘導
など
LINE(ライン)
LINEは2011年6月23日にリリースされたSNSです。他のSNSとは異なりメールに代わるコミュニケーションアプリとして人気があります。
全世界のユーザー数は2億1700万人(2017年1月発表)です。日本を中心にアジア圏での人気が特に高く、日本国内のユーザー数は8000万人(2019年4月発表)、LINEの主要4か国(日本・インドネシア・タイ・台湾)のユーザー数は1億6400万人(2019年4月発表)となっています。
日本でのLINEはすでにインフラの領域となっており、年齢層に関わらず非常に高い利用率を誇ります。企業のアカウント数は全世界で974万アカウント(2019年4月発表)を突破しており、日本国内でも30万(2017年10月発表)を超える企業のLINE@アカウントが存在しています。
LINEの採用活動アイデア
- LINE@、LINE公式アカウントによるプッシュ型コミュニケーション
- LINE広告による露出と認知拡大
- LINE採用コネクト(採用特化のLINEサービス)の活用(2019年秋~)
など
LinkedIn(リンクトイン)
LinkedInは2003年5月にサービスが開始された世界最大級のビジネス特化型SNSです。全世界の登録ユーザー数は6億3000万人(2019年6月現在)を超え、日本においても200万人(2017年12月)以上がLinkedInを登録・利用しています。
LinkedInでは人材採用の他にも広告掲載や営業見込み客の創出、オンライン学習支援リソースの提供など、企業向けに多くのサービスが提供されています。現時点での日本における利用率はあまり高くありませんが、世界的にはプライベート用途のその他SNSとビジネス用途のLinkedInを使い分けるSNSユーザーも多く、日本でも今後ユーザー数の増加が見込まれています。
LinkedInの採用活動アイデア
- 自社にマッチした採用候補者の調査
- LinkedInに企業ページを作成し求人広告出稿
- スカウトメールによるオファー
- グローバルエリアでの候補者採用
など
ご紹介したSNSのユーザー数や利用企業数は以下の記事でより詳しくご紹介しております。今回の記事と合わせてぜひ、ご覧ください。
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採用活動にSNSを活用するメリット
SNSを採用活動に使うソーシャルリクルーティングが注目されているのは、従来の手法にはない様々なメリットがあるからです。採用活動にSNSを活用するメリットをご紹介してまいりましょう。
自社ブランディングによりターゲットから興味を持ってもらえる
採用活動を行う際には自社についての情報をターゲットにしっかりと知ってもらわなくてはなりません。ソーシャルリクルーティングではSNSを活用するため、自社ブランディングが行いやすい土台が整っています。
自社の事業内容や理念にあったイメージや世界観を演出し魅力的なブランディングを行うことで、従来の手法よりもターゲットに自社に対する興味を持ってもらうことが容易となります。
企業と候補者のミスマッチを防ぎ離職率を低くすることにつながる
採用活動をする際の多くの企業が共通して抱える問題として、企業と採用候補者のミスマッチが挙げられます。ミスマッチによって離職者が発生したり、期待通りのパフォーマンスが発揮されないことに悩む企業は少なくないでしょう。
企業と候補者の認識の違いや、個人の資質・適応性を読み切れないことがミスマッチに繋がる原因であり、これは書類選考や面接などの短い時間しか候補者とコミュニケーションを取ることができない従来の手法では避けることが難しい問題です。
SNSを活用するソーシャルリクルーティングでは、SNSを通して行われるコミュニケーションや候補者の過去の投稿内容などの情報から、候補者の人柄や意識をより深く知ることが可能です。自社に合った候補者を選抜しやすいため候補者とのミスマッチ、ひいては離職者の発生などの問題を減少させることができます。
口コミでの拡散性が高く自社への認知につながる
SNSには多種多様なものが存在していますが、その多くに共通するのが高い情報発信力と拡散力です。通常のSNS投稿と同じように自社の情報を広く発信することができ、魅力的な投稿であれば閲覧したユーザーによって更に広く情報が拡散されることになります。
多くのSNSユーザーに対してアプローチすることができるため自社への認知を高めることが比較的容易です。情報を目にするユーザーの多さは求人への応募数に直結するため、ソーシャルリクルーティングはその他の手法よりも多くの応募者を集めやすい手法となっています。
ターゲティングが詳細なSNS広告を活用できる
多くのSNSでは多種多様なタイプの広告掲載サービスが提供されています。SNSや広告タイプによって特徴は異なりますが、ほぼ全てに共通しているのがターゲティングが詳細に行える点です。SNSユーザーの登録内容をはじめとした様々なデータから、年齢や性別、国籍や居住地・人種、個人の嗜好などの要素を基に広告を表示するターゲットの設定が可能です。
ターゲティングが詳細で精度の高い求人広告の表示ができるため、自社の認知拡大と応募者の増加が期待できます。
情報発信やフォロワーとのコミュニケーションを通して自社理解を促せる
ソーシャルリクルーティングの大きな利点として、SNSが双方向のコミュニケーションがしやすいツールである点が挙げられます。従来の手法では応募から採用まで一方向のやり取りの繰り返しであったのに対して、SNSは投稿や投稿に付けられるコメント・返信、フォローなどの機能により企業と採用候補者の双方向で簡単にコミュニケーションを行うことができます。
コミュニケーションを通して候補者の自社理解を促せる他、企業側からも候補者のことをより深く理解することにつなげやすいため、自社にマッチした候補者の採用がしやすくなります。
金銭的なコストが比較的抑えやすい
一般的に採用活動には金銭的に大きなコストが掛かります。求人誌や求人サイトへの掲載料や転職エージェントとの契約料などは掲載方式や優先度、契約期間に応じて決して少なくない金額が掛かってしまいます。
一方、SNSは無料で利用できるものが多く、広告についても予算に応じて細かく表示方法の設定が行えるため、金銭的コストが比較的抑えやすくなっています。
採用活動にSNSを活用するデメリット
採用活動で大きなメリットのあるSNSの活用ですが、同時にデメリットも存在しています。採用活動にSNSを活用するデメリットは以下のものが挙げられます。
運用者の情報発信センスが問われる
利用者が多く情報の拡散も行いやすいSNSですが、効果的に情報を拡散するためには魅力的な投稿内容でSNSユーザーの興味を引くことが重要になります。漠然と投稿をするだけではユーザーの興味を引くことができず、高評価を得ることもできないため、SNSアカウントの運用にはセンスが問われます。
アカウントの運用・管理にはSNSの利用に長けた運用者を選ぶことが大変重要です。
継続して情報発信するため運用者の負担が大きい
SNSにおいてユーザーがアカウントをフォローする理由は、自身の興味がある内容や自身にとって有益な情報が発信されているためです。そのため、SNSでは継続して情報を発信し続けなければいけません。新たな投稿のない・少ないSNSアカウントにはユーザーも興味を持たず、せっかくフォローしてくれたとしてもフォローが解除され離れていってしまいます。
企業のウェブサイトや求人誌・求人サイトのように一度情報を掲載して終わりではなく、情報発信を継続しなければならない点はアカウントの運用・管理者に負担を強いてしまうことになります。
情報リテラシーが低い場合、炎上するリスクがある
求人サイトや転職エージェントなどと比較して手軽かつ効果的に情報の発信・拡散ができるSNSですが、常に「炎上」のリスクを意識して運用しなければなりません。SNSの投稿はリアルタイムで全世界に発信されるため、問題のある内容の投稿なども素早く拡散し「炎上」しやすいというデリケートな側面があります。
外部に公開しては行けない情報や相手に対する誹謗中傷などと受け取られかねない内容の投稿をしてしまうことは必ず避けなければなりません。投稿内容はしっかりと推敲し問題のある投稿を行わないよう注意しなければなりません。
SNSを使った採用活動をしている企業事例(株式会社サイバーエージェントの事例)
ここからは、実際にSNSを使って積極的に採用活動をしている企業を紹介しましょう。一つの例として様々なSNSで積極的に採用活動を行っている「株式会社サイバーエージェント」の事例をご紹介します。
株式会社サイバーエージェントは「アメーバブログ」をはじめとした各種ネットサービスを包括したプラットフォーム「Ameba」の運営や、インターネット広告事業、動画配信サービスやインターネットテレビ「AbemaTV」など、多種多様なインターネット上のサービスを展開している他、ゲーム事業やアニメーション制作事業などにも参入しており、時代の流れに応じた様々な事業を多角的に行っている企業です。
株式会社サイバーエージェントはSNSを使った採用活動も熱心に行っており、FacebookやTwitter、YouTubeを活用したソーシャルリクルーティングを行っています。同社の各SNSアカウントをご紹介していきましょう。
Facebookの採用アカウント
こちらは株式会社サイバーエージェントの新卒採用を行っている公式Facebookアカウントです。入社志望者を対象とした投稿がされており、各業種に向けたインターンシップやイベント開催の告知や特集企画の紹介などが行われています。2019年6月現在のフォロワー数は約4,400人となっています。
求人誌や求人サイトと比較して遥かに情報量が多く、随時最新情報が発信されるため入社志望者にとって有益な情報が取得しやすくなっています。Facebookは多機能なSNSであるため、最新情報を追いやすい事も入社志望者にとって大きなメリットとなります。
Twitterの採用アカウント
画像:【公式】サイバーエージェント新卒技術採用|Twitter
こちらは株式会社サイバーエージェントの新卒技術採用の公式Twitterアカウントです。技術採用志望者向けに情報の発信を行っており、2019年6月現在のフォロワー数は約1,600人となっています。
[募集]【サマーインターン プレエントリー 受付開始! 】
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— 【公式】サイバーエージェント新卒技術採用 (@ca_tec_des) May 10, 2019
Twitterでは採用活動用に複数のアカウントが運営されており、技術職の他にも「ビジネス」や「ゲーム」などのアカウント毎に異なる職種の入社志望者向けの情報が発信されているのが特徴です。希望職種のアカウントをフォローすることで入社志望者はより簡単に有益な最新情報を追い続けることができるようになっています。
YouTubeの採用アカウント
画像:サイバーエージェント CyberAgent|YouTube
こちらは株式会社サイバーエージェントのYouTubeチャンネルです。YouTubeではFacebookやTwitterのように採用専門のチャンネルは設けられておらず、企業紹介やサービスの紹介などと合わせた総合的な情報を発信するチャンネルとなっています。2019年6月現在のチャンネル登録者数は約1,200人です。
動画:サイバーエージェント 新卒採用ビジネスコースオンライン会社説明会|YouTube
入社志望者向けの情報としては新卒採用の各コース向けオンライン会社説明会や事業毎の紹介動画が投稿されています。
SNSを使った採用活動「ソーシャルリクルーティング」を成功に導く3つのポイント
では、実際にSNSを使って採用活動を成功させるためには何を実践すればいいのでしょうか。以下に成功に必要なポイントを紹介します。
自社ブランドとターゲットとの親和性が高いSNSを選ぶ
様々なSNSを利用することで幅広いユーザーの目にとまり、採用に至る可能性は上がりやすくなりますが、発信する情報が浅く広く中途半端なものになりユーザーから興味を持ってもらえなくなる可能性もあり得ます。
- ブランドのセンス・世界観・ストーリーに強く共感してもらいたいなら「Instagram」
- 発信する情報量を多くして積極的にコミュニケーションしたいなら「Facebook」や「Twitter」
- サービスや事業内容を動画でわかりやすくユニークに伝えたいなら「YouTube」
といったように、自社ブランドの方向性と採用したいターゲットの属性に親和性の高いSNSを選択しましょう。
継続的な情報発信とコミュニケーションを通してPDCAを回す運用体制の確立
SNSはフォロワーとの相互コミュニケーションを通して長期的なリレーションを構築することが前提となります。
専門的なコンテンツや役立つ情報を根気強く配信し、反応をみて分析と検証を繰り返し、自社のSNSアカウントの個性を発揮することで採用候補者が興味をもってくれるようになります。
急がば回れ。PDCAを回しコツコツ継続してSNSアカウントを育てることが早道となり、継続的な採用活動に貢献してくれます。
自社の採用サイトを候補者に興味をもってもらえるよう充実させる
企業サイトはあまり見られなくなってきているとは先に話していますが、企業の情報を集めるためにコーポレートサイトは就職・転職活動者にとって重要なものとなります。
SNSアカウントは企業文化や事業についての理解を促すとともに自社の採用サイトへの入り口ともなるため、コーポレートサイトには充実したコンテンツを用意し、SNSから流入した候補者を逃さない受け皿として徹底的に作り上げましょう。
その際、自社が押し出したい情報と求職者が知りたい情報にはズレがあることが多いため、ターゲット視点でコンテンツを作りましょう。
尚、自社の良いところだけを押し出して高すぎる期待値をもって入社した社員は、実際の「現実」とのギャップを感じて離職につながることもあります。
たとえば、社員インタビューやアンケート、座談会などの比較的生の声を伝えられるコンテンツを通して、自社の良いところも改善の余地があるところもさらけ出し、候補者に誠実な情報発信を意識すると真に自社を理解・納得してくれる候補者も増えて離職率の低下につながるでしょう。
自社の認知度を短期間で高めたい場合は人気インフルエンサーに紹介してもらう手も有効
自社の認知度を瞬間的に高めたい場合、人気インフルエンサーを起用して自社を紹介してもらう手段が有効です。
ここではSNSのカリスマである「インフルエンサー」を起用した採用活動のアイデアを紹介します。
インフルエンサーとは
インフルエンサーとは特定のコミュニティにおいて高い影響力を持っている人物のことです。SNSにおけるインフルエンサーは数万~数百万人という非常にたくさんのフォロワー(ファン)を抱えており、情報発信によって多くのフォロワーに影響を与えています。
企業がSNSで多くのユーザーにアプローチするためには多くのフォロワーを獲得することが重要ですが、多数のフォロワーを得るためには多大な労力と時間が必要となります。しかし、インフルエンサーを起用し自社を紹介してもらうことで、インフルエンサーが抱える多数のフォロワーに対して短期間のうちにアプローチすることが可能です。
インフルエンサーを起用して自社や自社商材の宣伝をすることを「インフルエンサーマーケティング」と言いますが、SNS上での影響力が確立できていない企業にとっては大変有効なマーケティング手段となります。
関連記事
基礎から応用まで5分で理解するインフルエンサーマーケティング
インフルエンサーに自社をPRしてもらっている事例
先にご紹介した株式会社サイバーエージェントもインフルエンサーにより自社を紹介してもらった事例があります。
動画:サイバーエージェント新オフィス社員食堂に潜入!新入社員にOB訪問してみた!!!|YouTube
こちらの動画は「就活YouTuber」として活動されている「しゅんダイアリー」さんの投稿した動画です。
動画はサイバーエージェント社の社員食堂で新入社員の方と食事をしながら企業や就職活動についてのインタビューを行うという内容になっています。2019年5月20日に投稿された本動画ですが、視聴回数は投稿から約1か月経過した2019年6月23日現在で約17,000回となっています。
株式会社サイバーエージェントは自社のYouTubeチャンネルを運営されています。しかしながら、2019年6月現在のチャンネル登録者数は約1,200人と決して多いとは言えず、投稿動画の視聴回数も少ないものが多いです。
一方、就職活動に関する様々な動画を多数投稿されている「しゅんダイアリー」さんは、2019年6月現在のチャンネル登録者数は約24,000人の人気チャンネルとなっています。
YouTubeにおいてチャンネル登録者数が少ない場合、必然的に投稿動画の視聴回数を増やすことが難しく、多くのユーザーに対して効果的なアピールを行うことができません。そういった場合、今回の事例のように人気YouTuberを起用し自社を紹介してもらうことで多数のユーザーへ自社をアピールすることができます。自社の認知拡大につながるので採用活動に大きく貢献してくれるでしょう。
今回の事例はYouTubeのものですが、他のSNSにおいてもインフルエンサーを起用した自社PRは大変有効です。親和性の高いSNSプラットフォームとあわせてソーシャルリクルーティングを効果的なものにしていきましょう。
採用活動のためにSNSインフルエンサーを起用する方法
インフルエンサーを起用する方法としては、
- インフルエンサーへ直接連絡
- インフルエンサーマッチングプラットフォーム活用
- インフルエンサーマーケティング/キャスティング専門会社からの紹介
の主に3つが挙げられます。
それぞれの依頼方法にはメリット・デメリットが存在するため、自社の状況にあったインフルエンサーへの依頼方法を採用するようにしましょう。
以下の関連記事でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
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また、インフルエンサーを起用した採用活動を検討中でしたら、本メディア「インスタラボ」を運営するFind Modelがソーシャルリクルーティングのお手伝いをさせていただきます。
人気インフルエンサーを起用した情報拡散、自社の認知・ブランディング、企業の公式SNSアカウント運用など、ソーシャルリクルーティングでお力添えできますので、お気軽にご相談ください。
インフルエンサーマーケティングのプロが、最適なインフルエンサーの紹介、施策の実施から効果分析レポートまでワンストップで提供させていただきます。
まとめ
SNSを活用した採用活動「ソーシャルリクルーティング」について解説してまいりましたがいかがでしたか。
世界的には多くの企業が行っているソーシャルリクルーティングですが、日本においては未だ普及しているとは言い難いのが現状です。しかしながら、SNS利用者の増加に伴い今後ソーシャルリクルーティングを行う企業はさらに増加していくことが予想されます。
ソーシャルリクルーティングには従来の手法にない数多くのメリットがあります。SNSユーザーが増加し多くの人々が何らかのSNSを利用している現在、ソーシャルリクルーティングは時流に乗った手法とも言えるでしょう。
メリットとデメリットを正しく理解し効果的に実施することができるならば、ソーシャルリクルーティングは採用現場をより良いものとしてくれるでしょう。