画像:Meta rolls out global expansion of teen content restrictions
Meta(メタ)は、10代のユーザーを守るためのコンテンツ制限設定(13+設定)を全世界に向けて展開することを発表しました。保護者が子どものSNS利用をより安全に管理できるようにするための施策であり、同時に世界各国で強まる「若者のSNS利用制限」の動きに対応する狙いがあると見られています。
「13+設定」が全世界の10代ユーザーに適用へ
昨年10月、米国やイギリス、オーストラリア、カナダで先行導入されたこの機能が、いよいよ世界中で利用可能になります。
Metaの説明によると、FacebookのFeed(フィード)やReels(リール)において、10代に不適切なコンテンツが自動的に非表示になります。さらに、不適切な内容を主に発信するプロフィールやページ、グループ、イベントとのやり取りも制限されます。Messenger(メッセンジャー)でも同様に、不適切なリンクの表示や、不適切なコンテンツを共有するアカウントとのチャット機能に制限がかけられます。
また、今年後半には、さらに厳格な「制限付きコンテンツ(Limited Content)設定」がFacebookとMessengerに導入される予定です。
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Instagramでも特定のトピックへの接触を制限
Instagramにおいても、若年層に悪影響を及ぼす可能性のある特定のトピックから10代を遠ざける新しい仕組みが導入されます。具体的には、極端なダイエットや栄養に関するもの、ウェイトリフティング、または不安症の対処法に関する投稿への露出が制限されます。
Metaは、これらの若年層向け安全対策の有効性を測るため、第三者のオンライン安全・セキュリティ企業「Alice」に評価を依頼しました。Aliceによるテストの結果、Instagramの保護機能は競合他社よりも優れており、成人向けコンテンツの表示が少ないことが確認されました。また、表示されてしまった場合でも、競合アプリや「13歳以上推奨」の映画よりも控えめな内容だったと報告されています。Aliceから指摘されたいくつかの改善点についても、Metaはすでに迅速に対応したと述べています。
背景にある「各国のSNS年齢制限」への強い危機感
今回の世界的な機能拡大の背景には、各国の政府が主導する「SNSの年齢制限」の動きを和らげたいというMetaの思惑があります。
現在、多くの国がオーストラリアの先例に倣い、SNS利用に対する厳格な年齢制限や違反時の罰則導入を検討しています。オーストラリアでは昨年12月に「16歳未満のSNS利用禁止」という大規模な規制が施行されました。今年3月のオーストラリア政府の報告書によれば、未だ70%の未成年がSNSにアクセスしているという実態があり、必ずしも規制が完璧に機能しているわけではありません。また、学術界からは「SNSのメリットは害を上回る」という指摘も出ています。
それでもなお、Metaは今年1月だけでオーストラリア国内の未成年とみられる約55万件のアカウントを削除したと報告しています。他国がこの厳しい規制に追随すれば、Metaのビジネスにとって大きな打撃となるのは間違いありません。
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「PG-13」の名称をめぐる映画協会とのトラブル
実は、Metaはこの新しいコンテンツ制限について、映画の年齢制限にちなんで当初「PG-13設定」と呼んでいました。これは保護者にとって直感的で分かりやすくするための工夫でしたが、米国映画協会(MPA)から「虚偽であり、非常に誤解を招く」として使用停止を求められる事態に発展しました。
その後、両者は合意に至り、現在Metaは主に「13+」という名称を使用しています。
Metaは公式ブログを更新し、「SNSと映画は異なります。私たちはMPAと協力して設定を作成したわけではなく、MPAが当社の設定を承認しているわけでもありません。保護者になじみのあるガイドラインからインスピレーションを得たに過ぎません」と釈明しています。また、映画の審査委員会とSNSのモデレーションシステムは異なるため、ユーザーの体験が完全に一致するわけではないと念を押しています。
細かい注釈のように思えるかもしれませんが、保護者が「SNSの制限が映画のPG-13と全く同じ基準で運用されている」と誤解するのを防ぐためには、非常に重要なステップと言えます。
各国でSNS規制の波が押し寄せる中、Metaが先手を打って若年層の保護策を強化しています。安全性とビジネスのバランスをどう保っていくのか、今後の動向に大きな注目が集まります。
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