近年では、企業がInstagramを活用して自社の商品・サービスを宣伝していく、Instagramマーケティングと呼ばれる手法が広く使われています。
Instagramは、TwitterやFacebookと違って写真や動画を中心に投稿をしていく SNSです。
文章と違い、写真や動画の投稿を通してマーケティングをしていくことで、一般消費者に対して視覚的なアプローチが可能となります。
視覚的なアプローチでよりダイレクトに宣伝ができるInstagramですが、その運用にはインサイトを活用することが必要不可欠なのです。
本記事では、そんなInstagramのインサイトについて徹底解説していきます。
インサイトのチェック方法を動画でわかりやすく解説▼
目次
Instagramのインサイトとは
Instagramの「インサイト」とは、Instagramが公式でユーザーに対して提供している分析ツールのことです。
ユーザーはこの分析ツールを用いることで、自身が投稿した写真・動画やストーリーにおけるデータを見ることができます。
具体的には、投稿やストーリーを見てくれたユーザーの年齢別・性別・地域別また閲覧数などを正確な数字で把握することができるようになるのです。
また、投稿やストーリーだけでなく、プロフィールのアクセス数や、自身のアカウントにおけるフォロワーの詳細までも把握可能です。
企業のInstagram運用においては、定期的にインサイトを確認することが必要不可欠です。
インサイトから得られる情報を見ることで、自社アカウントにおける一般消費者のエンゲージメント率(一般消費者の興味関心をどのくらい引いたか)を高めることができます。
インサイトを確認することで、自社が目標としたエンゲージメントに達していない場合には運用方針を改善するといった施策を打つことが可能になります。
【活用法】Instagramで分析可能な投稿のインサイト
企業のInstagram運用においては、インサイトの確認作業が必要不可欠です。
まず、Instagram投稿のインサイトで分析可能なデータとして、
- エンゲージメント
- リーチ数
- インプレッション数
- プロフィールへのアクティビティ
が挙げられます。
それぞれ以下で解説していきましょう。
エンゲージメント
エンゲージメントとは、自社アカウントが投稿した写真・動画に対して、ユーザーが反応を示した総数が表示されます。
具体的には、「いいね!」「コメント」「フォロー」「保存」などのアクションをしたInstagramアカウントの総数が表示されるのです。
活用法
自社の投稿が、どのくらいユーザーの関心を集められているかを分析しましょう。
フォロワーを増やすためには、発見タブでフォロー外のユーザーに投稿を見つけてもらうことが大切です。発見タブやハッシュタグ検索にて上位に表示されるためには、エンゲージメント率の高さがポイントになるため、ユーザーにとって有益で、好印象を与えるような投稿の傾向をインサイトから知ることが重要です。
リーチ数
リーチ数とは、投稿を最低1回以上見たアカウントの数を指します。
同じアカウントが投稿を複数回見た場合は回数に含まれない仕組みとなっています。
同じユーザーが同じ投稿を3回見た場合、リーチ数は1と表示されます。
リーチしたアカウントのうち、何割がフォロワーで何割がフォロワー以外であったのかという割合も表示されます。
活用法
自社が投稿した写真・動画がユーザーにどのくらい価値があるのかを分析しましょう。
インプレッション数とは違い、自社アカウントの投稿に興味を示した正確な人数が把握できます。
ですので、リーチ数を把握することは、人数をKPI(中間目標)に設定した際のフィードバックに有効です。
また、フォロワー以外にも訴求できるような投稿となっているのか、逆にフォロワーにもしっかりリーチできるのかというバランスを把握することで、投稿する時間やハッシュタグを選んでいきましょう。
インプレッション
インプレッション数とは、自社アカウントが投稿した写真・動画が、どのくらいユーザーに見られたか。その合計回数のことです。
インプレッション数を確認することで、Instagramユーザーのタイムライン上に表示された自社の投稿が見られた回数が把握できます。
同じユーザーが同じ投稿を3回見た場合、インプレッション数は3回と表示されます。
また、何をきっかけに投稿を閲覧されたかも知ることができます。
アカウントのプロフィールから投稿が見られたのか、ユーザー自身のタイムラインから閲覧されたのか、もしくはハッシュタグから飛んで投稿が見つけられたのかなど、投稿の窓口を知ることができます。
活用法
自社が投稿した写真・動画がユーザーにどのくらい価値があるのかを分析しましょう。
投稿した写真・動画が数多くのインプレッション数を稼いでいる場合には、ユーザーに対して情報価値の高い投稿であると判断できます。
また、ユーザーがどの画面からその投稿を閲覧したのかをインプレッションの内訳を見て、フォロワーのファン度や発見タブに掲載されたか否かを分析することが可能です。
プロフィールへのアクティビティ
プロフィールのアクティビティとは、投稿を閲覧したユーザーが、その後アカウントのプロフィールにアクセスして実行したアクション数のことです。
Instagramのプロフィール画面には、プロフィール写真や、詳細なプロフィールを文章で表示させることができるだけでなく、自社サイトなどのURLを記載することも可能です。
活用法
自社アカウントが投稿した写真・動画を通して、どれくらいのユーザーを自社プロフィールへと誘導できたかを分析しましょう。
プロフィール画面を訪れるユーザーは、その企業アカウントに興味を抱いているため、プロフィール画面には、自社商品の購買につながるような自社のオンラインショップサイトなどのURLを必ず記載するようにすることがおすすめです。
またプロフィール画面から、過去の商品・サービスの投稿を見てもらえる可能性があるため、自社アカウントのプロフィール画面に誘致することでユーザーの購買意欲をさらに高めることができます。
プロフィール画面へのアクセス数と併せて、フォロー数を確認することもポイントになります。プロフィール画面に訪れてくれる人が多いのにフォロー数が伸びていない場合は、世界観の統一感を出すことや、ユーザーにとって有益な投稿を揃えておき、フォローしたいと思わせるアカウントに成長させる必要があるといえます。
【活用法】Instagramで分析可能なアカウントのインサイト
次に、自社のアカウントがトータルで得たインサイトを分析するためのデータについてご紹介します。
アカウントへのインサイトで分析可能なデータとして、
・リーチしたアカウント数
・アクションを実行したアカウント
・合計フォロワー
が挙げられます。
それぞれ以下で解説していきましょう。
リーチしたアカウント数
自社のアカウント全体でリーチがあったユーザーのアカウント数を知ることができます。
また、リーチしたユーザーアカウントの住まいといった情報や、ユーザーのフォロワーの割合に加え、リーチがどこからあったか、プロフィールへのアクセスはどのくらいあったのかといった細かい情報まで分析することが可能です。
活用法
アカウントへのリーチが通常ポストからか・ストーリーズやその他コンテンツからあったのかを分析することで、自社のアカウントへのリーチ数を増やすためにはどのコンテンツを充実させていくべきかを分析しましょう。
コンテンツの種類ごとにフォロワーとフォロワー以外からそれぞれどれぐらいの割合でリーチがあったかを知ることができるため、フォロワー外に認知拡大させたい情報のアプローチの仕方を、下記の結果から計画することができます。
フォロワー外の情報も分析したい場合に活用したい情報です。
アクションを実行したアカウント
アカウントや投稿へアクションがあったアカウントの情報を知ることができます。
こちらも住まいの情報や、フォロワーの割合を知ることができ、期間を分けて分析を行うことも可能となっています。
活用法
アクションを実行したアカウント情報自体かのユーザー像を知ることができるのはもちろんですが、先述した「リーチしたアカウントの数」と比較することで、リーチしたアカウントの何割からアクションがあったかを分析することも可能です。
期間を分けて分析を行うことで、どの時期の投稿にアクションが多かったのかを分析することが投稿の質を上げるため有効な情報となり得るでしょう。
合計フォロワー
Instagramのインサイトにおいて、自社アカウントのフォロワーの増減の推移や、フォロワー属性を確認することができます。
インサイトを通して、フォロワーを確認することで、フォロワーの性別・年齢・住んでいる地域・アクセスの時間帯を把握することが可能です。
活用法
自社の理想とするペルソナにしっかりとターゲティングができているかを分析しましょう。
自社商品・サービスをどういったターゲットにリーチするべきか。
Instagramマーケティングを行う上で、年齢層や性別、また地域別などで予め設定しておくことは重要です。
Instagramのインサイトを見ることで、フォロワーの属性を正確に分析・解析することができます。
そのような分析・解析を通して、理想とするターゲット層にリーチできていない場合には、Instagramの運用スタイルを軌道修正していくといった施策をとることが可能です。
また、フォロワーの増減グラフから、フォロワーが増加したときに、どんなアクションが要因になったのかを分析して今後の投稿のヒントにすることも可能です。
Instagramインサイトを活用してアカウント運用を行うには?
それぞれのインサイト情報の活用法はご説明いたしましたが、では実際にInstagram のインサイトを活用してアカウント運用を行っていくにはどのような手順が必要となるのでしょうか。
順番に見ていきましょう。
1.ゴールの明確化とKPIの設定
ブランドの認知拡大やECサイトへの流入増加など、アカウント運用を行う目的は企業によって様々でしょう。
まずは自社が何を目的としてアカウントの運用を行っているのかを明確にすることが重要です。
目的が分かることで、ゴールに向けて設定するべき指標(KPI)に落とし込むことができます。
目的に対して必要となる各項目の数値を設定していきましょう。
2.現状の把握
KPIが明確化されたら、自社のアカウントの現状を把握し、どの数値がどれくらい足りていないのかを分析する必要があります。
ここで先述して紹介したインサイト分析の数値を活用していきましょう。
現状を数値で把握することで、具体的なアクションを決めていくことが可能となります。
3.改善策の立案、実行
改善すべき点が明確となったところで、実際にどんなアクションを図るべきか、改善策を立案していきましょう。
投稿のリーチを伸ばしたい場合は、過去の投稿でリーチが多かった投稿はどんなコンテンツであるかを分析し、ユーザーから求められている投稿を知ることで今後の投稿を決めていくことが可能となるでしょう。
また、投稿からの新規フォローが少ない場合は投稿内容とプロフィールに一貫性を持たせていくことなどが必要となります。
数値を伸ばすための改善策を立案し、実行していきましょう。
4.インサイトの分析
改善策を実行したら、その後のインサイトを再び分析し、アクションの結果数値がどう変わっているのかを確認しましょう。
数値が改善されている場合は継続していき、数値に変化がない場合には別の改善策を立案しなおす必要があります。
アカウント運用を行っていく際は、1~4の手順を繰り返していくことでPDCAサイクルを回し、目標となる数値を達成していくのが重要です。
また、KPIが企業の目的に適正なものとなっているのかも、定期的に見直していきましょう。
【画像で解説】Instagramのインサイト確認方法
Instagramのインサイトにおいて、企業が抑えるべき分析データとその活用法はお分かりいただけましたでしょうか。
ここでは実際に、Instagramにおいてインサイトを使う際に必要な手順を解説していきましょう。
「設定」画面をひらいて「アカウント」を選択
Instagramの自社プロフィール画面から、設定を選択してアカウント項目を押します。
「アカウントタイプを切り替え」の画面から、「ビジネスアカウントに切り替える」を選択
アカウント画面にある様々な項目の中から、アカウントタイプを切り替えを選択します。
企業アカウントとして利用するには、ビジネスアカウントに切り替えることが必要です。
それによってインサイトを確認することが可能になるのです。
「設定」からアカウントのインサイトを見る
「インサイト」からアカウントに対してのインサイトを閲覧することが出きます。
アカウントのインサイトは、ビジネスアカウントに切り替えることで、プロフィール画面から確認することが可能です。
「シェアしたコンテンツ」から投稿のインサイトを見る
「あなたがシェアしたコンテンツ」から、発信したコンテンツに対する様々な分析データを見ることができます。
上の画像のように、様々なデータが詳細に数字として表示されますので、企業のInstagramマーケティングにおいてたいへん有効なデータとなり得ます。
通常ポスト以外にもストーリーズのインサイトを閲覧することができますので、活用していきましょう。
Instagramインサイトまとめ
企業のInstagram運用に重要な、インサイトについて解説してきましたがいかがだったでしょうか。
Instagramのインサイトでは、
- エンゲージメント
- リーチ数
- インプレッション数
- プロフィールへのアクティビティ
- リーチしたアカウント数
- アクションを実行したアカウント
- 合計フォロワー
などの分析データを確認することが可能です。
ぜひ本記事を参考に、インサイトをうまく活用してより効果的なInstagramマーケティングに生かしてみましょう。
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