
いまや誰もが知っているSNSの代表格であるTwitter。
ここ数年での知名度はうなぎ登りであり、もはやだれもが当たり前のようにスマートフォンにTwitterアプリを入れています。
近年では、そんなTwitterを運用することで人気のアカウントとして数万人、さらには100万人を超える消費者を集客している企業があるのをご存知でしょうか。
Twitterは上手く活用することでビジネスの集客はおろか売り上げ拡大につなげることが可能なツールであり、多くの企業がTwitterアカウントを開設して運用を進めています。
そこで本記事では、Twitterアカウントを運用し売上アップにつなげたい企業ご担当者の方向けに
- Twitterの特徴とメリット
- Twitter企業アカウントの成功事例
- Twitter企業アカウントの設計方法
- Twitter企業アカウントの分析・改善方法
- Twitterアカウント運用でフォロワーを増やすアドバイス
について詳しく解説していきます。
著名な人気企業アカウントの事例も交えてシンプルでわかりやすく解説していますので、Twitterの企業アカウントを強化したい際にぜひお役立てください。
目次
Twitterの特徴
まずはTwitterの特徴について紹介していきましょう。
Twitterとは
Twitterは、140文字の短文テキストを気軽に投稿・シェアできるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)です。
ITの超大国アメリカはサンフランシスコの地で誕生したSNSであり、世界で約3億人以上が利用しています。
皆さんがTwitter上の会話に参加したり、フォローしたりしやすくなるよう今年実装したさまざまな機能をご紹介します✨
👉🏻フリート
👉🏻声で思いをツイート
👉🏻リツイートする前に読む
👉🏻5千以上のトピックをフォロー#ThisHappened #今年のできごと2020
https://t.co/61VWE8suz5— Twitter Japan (@TwitterJP) December 8, 2020
日本におけるTwitterの月間のアクティブユーザー数(積極的に利用するユーザーのこと)は4,500万人と言われており、若い世代を中心に人気を博しているSNSです。
その圧倒的な人気を支えている理由としては
- 140文字以内のテキストで誰でも気軽にツイート(情報発信)ができる
- 爆発的拡散が期待できるリツイート機能がある
- リアルタイム性の高いトレンド情報収集ができる
が挙げられます。
最近では、「Spaces(スペース)」と呼ばれる、音声を通じた電話のようなコミュニケーション機能が追加されました。
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Twitter「Spaces(スペース)」の使い方や機能、今後の開発予定
企業のTwitterアカウントを作成する方法
まだTwitterアカウントを作成していないのであれば、簡単に作成できますので作成してみましょう。
Twitter公式ヘルプセンターより、アカウント開設手順は以下の通りです。
- http://twitter.com にアクセスして [アカウント作成] を見つけるか、 https://twitter.com/signupに直接アクセスします。
- アカウント登録用に名前やメールアドレスなどの情報の入力を促す画面が表示されます。
- メールアドレスでアカウント登録する場合は、メールにて手順が送信されるので、メールアドレスを認証してください。
- 電話番号でアカウント登録する場合は、コード付きのテキストメッセージが送信されるので、電話番号を認証してください。音声通話による電話番号の認証をリクエストすることもできます。表示されるボックスに認証コードを入力します。電話番号をアカウントに登録する方法の詳細は、 こちらをご覧ください。
- アカウント登録をすると、 ユーザー名 (ユーザー名はTwitter上で一人ひとりを特定するものです)を選べるようになります。選択したユーザー名が利用可能かどうかが表示されます。
参考:twitter.comでTwitterアカウントを作成する方法|Twitterヘルプセンター
Twitterと他のSNSの違い
Twitterは他のSNS比べてどのような違いがあるのでしょうか。
日本においてよく知られているSNSである「Facebook」「Instagram」「TikTok」と対比して簡単に解説しましょう。
Facebookはアメリカ一の名門であるハーバード大学の学生によって生み出されたSNSで、世界で最も利用されています。
本人の顔写真はもちろん、実名、学校、会社、ライフステージなどを設定することによるリアルで密なコミュニケーションを得意とした特徴があります。
実生活に即した情報を扱っており「ネット上の履歴書」とも言われているFacebookの特徴は、匿名性の高いTwitterとは大きく異なる点といえるでしょう。
Facebookのインパクトはその特徴から国をも動かすほどで、たとえば2020年にチュニジアで起こった独裁政権打倒運動は情報交換にFacebookが利用されたことにより重大な役割を果たすなど、世界的に影響を及ぼしています。
Instagramは写真や動画での投稿を基本としたビジュアルコンテンツを共有できる人気のSNSです。現在はFacebook傘下のSNSとして運営されています。
短文テキスト投稿を基本とするTwitterとは異なり、Instagramはグルメや風景の写真、自分のファッションコーディネートなど視覚的なコンテンツを共有できるプラットフォームとして人気です。
また、Instagramは写真だけではなく動画投稿も得意としています。
- 24時間で消える動画を投稿できる「ストーリーズ」
- リアルタイムでコミュニケーションができる「ライブ配信」
- 世界の人にショートムービーを見てもらえる「リール」
はコロナ禍におけるオンラインシフトも追い風となってさらなる人気を獲得しました。
Instagramにて魅力的な写真や動画を投稿し、大きな影響力を獲得した「インスタグラマー」と呼ばれる存在が誕生したSNSとしても有名です。
たとえば、いま若者に大人気の「yoasobi」というシンガーもInstagramに投稿した一本の動画により人気に火がついていくなど、トレンドが生み出されるSNSとして多くの人から利用されています。
TikTok
TikTokは中国で誕生したショートムービーを作成するSNSです。
アプリ内で15秒以内の短い動画をエフェクトや音楽に合わせて作成し、投稿することで「いいね」や「コメント」をもらうことができます。
スマホ全画面の縦型動画を基本としているため、インパクトが大きく没入感のある動画をつくることができる強みもあります。
「ショートムービー」の作成・共有に特化しており、誰でも簡単にクオリティの高い動画制作ができる点はTwitterと大きく異なる特徴です。
最近ではテレビCMにおいてもたくさん紹介されていることで、若者以外でもTikTokの存在を知っている人は多いでしょう。
日本では、1,690万人以上(2021年10月)のユーザー数を抱える人気SNSの一角となっており、積極的なマーケティングにより今後の成長がさらに期待されるSNSです。
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Twitterの企業アカウント運用のメリット
現在、Twitterは個人での利用を超えて、企業が公式アカウントを作成し運用をしている事例が大変増えています。
企業公式アカウントとして、なぜ他のSNSではなくTwitterが選択されるのでしょうか。
ここではTwitterを企業アカウントとして活用するメリットを紹介しましょう。
メリット1:企業のブランディングができる
Twitterで人気アカウントになることは、なによりも企業・ブランドの認知度向上につながります。
発信内容によって企業のブランドイメージを表現でき、目的とする見込み客の集客につながります。
Twitter投稿内にURLも自由に設置でき自社サイトへの誘導も手軽にできる点も優秀です。
自由に企業情報を発信できるため、消費者への露出と長期的なブランディングが可能となります。
メリット2:ユーザーからフィードバックが得られる
自社の商品の利用者やファンからのコメントなど、反応をリアルタイムに収集できる点が企業アカウントとしてTwitterを活用する大きなメリットです。
商品やサービスを購入したレビューは多くの場合SNSに投稿されます。
商品のよい評判や悪い評判も含めてユーザーの利用実態をリアルに調査できるため、製品・サービスの品質改善につなげることができます。
メリット3:ユーザーとのコミュニケーションにより信頼関係を築ける
Twitterは気軽にテキストを投稿できることから、コメントでのやりとりも積極的に行われています。
企業アカウントとしてはユーザーからの質問、時にはクレームに対して丁寧に対応しコミュニケーションすることで、消費者からの信頼感を獲得でき、ブランドのファン化へとつなげられるメリットは見逃せません。
メリット4:販売促進ができる
Twitterのシェア機能である「リツイート」は販売促進施策と相性が良い点も大きなメリットです。
たとえばTwitterキャンペーンの実施により情報を効率的に拡散、話題性を生み出すことで売上拡大を図ることもできます。
ワンタップでキャンペーン参加が完了する手法や、ユーザーに写真を投稿してもらう手法など、目的に応じて様々な販促活動に応用できる点も強みです。
広告配信によって、見込み客に対して広く情報を届けることができる点も優秀です。
メリット5:爆発的な拡散が期待できる
特にTwitterはリツイート機能によって爆発的な拡散である「バズ」が起こりやすいことに加えて話題のトレンド見つけやすい特徴があります。
加えて、今ではTwitterで話題になったモノをテレビが紹介してさらに話題になるという好循環によって自社ブランドの認知拡大や売上アップが期待できるメリットもあります。
【業界・ジャンル別】インフルエンサーマーケティング成功事例リンク集
Twitter企業アカウント運用のデメリット
良いこと尽くしのTwitterと思われますが、運用をする上で気をつけなくてはならないデメリットもあります。
デメリット1. 炎上リスクがある
ネガティブな情報、モラルにかけた情報などをTwitterで発信してしまうと、ネガティブな情報が瞬く間に拡散され「炎上」につながります。
炎上すると企業の信頼を損ない、その後のビジネス活動に大きな支障が出るため、担当者の教育を徹底して炎上を防ぐ必要があります。
デメリット2. 運用上の負担が大きい
気軽に投稿できるTwitterですが、実のところ運用者の負担は大きくなります。
- ツイートネタの情報収集
- 有益なツイートの継続
- コメント・ダイレクトメッセージへの返信
- アカウントの分析・改善
- 施策の検討
など、運用の上でやることはたくさん出てきます。
兼任でのSNSアカウント運用は片手間になりやすく、投稿のペースを維持するのも難しくなるため、専任担当者をつけるなど集中できる状況を整えることが望ましくなります。
デメリット3. 他SNSからの流用がしにくい
Twitterに限らずSNS全般に言えることですが、各SNSではメインユーザーの年代や男女比など利用者層が異なることから、そのSNSの文化にあった投稿を行わなくてはユーザーから受け入れられません。
たとえば、Instagramでウケた投稿をTwitterにそのままコピーしても、反応が大きく下がるということもよくあります。
TwitterにはTwitterなりの攻略法があるため、文化にあった運用を模索する必要がある点は運用者の障壁となるでしょう。
Twitter企業アカウントの成功事例
Twitterアカウントを運用するメリット・デメリットを紹介してきました。
ここからは、デメリットを克服し、大きなメリットを享受している企業のTwitterアカウント成功事例を紹介していきましょう。
ローソン
上記は、大手コンビニチェーンであるローソン(@akiko_lawson)のTwitter企業アカウントです。
2022年7月時点で700万人以上のフォロワーを抱える企業のTwitterアカウントの中でも屈指のフォロワー数を誇ります。
ゴディバ監修の「ショコラアイスクリーム ロールケーキ」が発売中♪ロールケーキ風のチョコレートアイスでおいしいです(^^)#ローソン #おうちカフェ #ローソンスイーツ #ウチカフェ #GODIVAhttps://t.co/splo99QFg3 pic.twitter.com/YTQdC4f54q
— ローソン (@akiko_lawson) December 8, 2020
本Twitterアカウントでは、同社のマスコットキャラクターである「あきこさん」がTwitterにてメッセージを発信する形で運用されています。
ブランドのマスコットキャラクターを立てることで、企業臭が少なくなり消費者が親しみやすくなるメリットがあるため、一般消費者向けビジネスでは大変効果的です。
\ #モチーズ無料プレゼント !/
フォロー&リツイートで10日間連続、毎日1万名様に、お餅のような、チーズチョコレートケーキのような「モチーズ-もちもち~ずチョコ-」が当たります(^^)
2日目は9/18 10:59まで! #ローソン #ウチカフェ https://t.co/uzhxTLAgYC pic.twitter.com/tOlaRKp6gE— ローソン (@akiko_lawson) September 16, 2019
また、新商品の情報発信にも積極的で、いち早く新しい商品情報を手に入れることができる利便性の高さもあります。
Twitterキャンペーンも積極的に実施しており、消費者が企業のTwitterアカウントをフォローしたくなる工夫は是非参考にしたいポイント。
親しみやすさ、情報の豊富さ、フォローメリットの提供など、様々な戦略が練りこまれたTwitterアカウントです。
シャープ
上記は、家電メーカーである「シャープ(@SHARP_JP)」のTwitter企業アカウントで、2022年7月時点で82万人を超えるフォロワーを獲得しています。
SNS運用担当者である通称「中の人」は様々なメディアから取材されるなど、SNS運用のオーソリティとして注目が集まっているTwitterアカウントです。
不要不急の通勤は断固拒否して参りたい
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) May 25, 2020
えっまって社長変わるの?
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) May 19, 2020
特徴的なのは友達感覚のTwitter運用方針です。
企業の堅苦しい情報発信ではなく、一般消費者とのコミュニケーションを重点的に行い信頼関係を生み出す目的でTwitterが運用されています。
結果的に、気軽にコメントが来たり、雑談したり、「シャープさん」としてフォロワーと仲良い関係を築くことに成功しています。
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) January 27, 2020
また、他社のTwitterアカウントとも積極的に交流がされており、企業の壁を越えた交流が見られるのも魅力の一つです。
SNSは企業からの一方的な発信よりも、同社のように人と人の対話・コミュニケーションをとおしてファンの獲得につながりやすくなりますので、ぜひ参考にしたいTwitter企業アカウントです。
任天堂
上記は、スーパーマリオなどゲームやおもちゃの製造から販売までを手掛ける「任天堂(@Nintendo)」Twitterアカウントで、2022年7月時点で170万人を超えるフォロワーを獲得しています。
[トピックス]いよいよ2020年。『あつまれ どうぶつの森』TVCMを放映開始!https://t.co/8S6JRa6Ub9 pic.twitter.com/uYdJYClomT
— 任天堂株式会社 (@Nintendo) January 1, 2020
ゲームの最新情報が公開されており、同社のゲームファンにとってはフォロー必須のTwitterアカウントとなっています。
Nintendo Switchのシステムバージョン11.0.0では、複数のダウンロード対象(ダウンロードソフト、追加コンテンツ、更新データ)がある場合に、最初にダウンロードしたいものを選べるようになりました。 pic.twitter.com/jailVHdOLc
— 任天堂サポート (@nintendo_cs) December 8, 2020
また、カスタマーサポート用にTwitterアカウントが別に設けられている点は面白い特徴です。
メインアカウントではファンが期待する主要なゲーム情報を発信し、カスタマーサポートアカウントでは役立つアップデート情報などを共有しています。
用途によってTwitterアカウントを分けて必要な情報のみを消費者が得られるようにする工夫はCX(カスタマーエクスペリエンス)を向上させるうえで重要です。
Twitterアカウントの運用コストが増えてしまいますが、利便性を高める手段として必要に応じて検討してみるとよいでしょう。
マクドナルド
上記は、世界的ファーストフードチェーンである「マクドナルド(@McDonaldsJapan)」Twitterアカウントです。
2022年7月時点で500万人を超える人気企業アカウントとなっています。
\#ひるまック新CM📺/#ひるまック の新しいテレビCMはもう見た❓
名前を思い出してもらえない後輩役の松尾さん、マクドナルドを見つけるのがとても早いですね👀
チャンスを逃さない松尾さんに脱帽です😁#平日お昼はひるまック❗️#マックみっっけ pic.twitter.com/FOOg0dBs65— マクドナルド (@McDonaldsJapan) July 19, 2022
同社のテレビCMをTwitterでも紹介することによって、自社の宣伝効果を高めています。
⛱今日は #海の日🏖
今夜は海を感じられる #ごはん海老旨辛仕立て にしませんか?
せっかくの祝日は平日の疲れを癒しましょう!
夕方5時からの #夜マック にて販売中❗️
食べたい!と思ったらリツイート🔁
詳しくは https://t.co/py3ZlUw5wH#おなかすいたね#夜マックしよ pic.twitter.com/dW8q6yECAS
— マクドナルド (@McDonaldsJapan) July 18, 2022
本Twitterアカウントでは、「海の日」など祝日にちなんだ情報発信をすることで、Twitterユーザーにとって腹落ちしやすいプロモーションを行うことに成功しています。
祝日イベントなど、Twitterユーザーが周知のイベントに絡めた企業情報を発信する点は大変参考になりますね。
スターバックス コーヒー
上記は、アメリカのシアトルに本社を置く日本でも大人気のコーヒーチェーン「スターバックス コーヒー(@Starbucks_J)」Twitterアカウントで、2022年7月時点で600万人を超えるフォロワーを獲得しています。
もも、冷えてます🍑🧊
7/13(水)から『#桃MOREフラペチーノ® 』が新登場!
キンッと冷たいジューシーなももが、はじまります😆
お楽しみに。 pic.twitter.com/Kq7YVaxoZU— スターバックス コーヒー (@Starbucks_J) July 6, 2022
本Twitterアカウントでは、自社の新商品のプロモーションを発売日の数週間前から複数回投稿しています。
常に新しい情報を目にする機会の多いTwitterでは、Twitterユーザーの忘却を防ぐためにも自社プロモーションのツイートは数回に分けて発信していくことが大切です。
ジューシーな白桃に上品な香りのアールグレイを合わせた #白桃andアールグレイケーキ が新登場🍑✨
フルーティなケーキとキンと冷えたアイスコーヒーで涼やかなコーヒーブレイクを😌🧊https://t.co/O3z40Z9gNm pic.twitter.com/Slg3UALg3w— スターバックス コーヒー (@Starbucks_J) July 14, 2022
また動画によるプロモーションを積極的に取り入れている点も本Twitterアカウントの特徴。
Twitterでは、最大140秒の動画を投稿することが可能です。
自社プロモーションにおいて、動画を活用したい際には、本Twitterアカウントの運用スタイルを参考にしてみてはいかがでしょうか。
【準備編】Twitter企業アカウントをつくり運用する方法
実際にTwitterで企業アカウントを作成し運用をはじめても、なんとなく闇雲にツイートしたのでは効果的にフォロワーを獲得し自社の売上につなげることはできません。
Twitterのアカウントの開設自体はとても簡単ですが、実は成功しているTwitter企業アカウントほど、Twitterアカウント作成の前段階での戦略がしっかりしているのです。
ここではTwitterアカウントを作成する際に必ずやるべき下準備をご紹介しましょう。
1. Twitter企業アカウントの目的を再確認する
まず、とても重要なことですが、Twitter企業アカウントの主たる目的は
- 売上につながる見込み客(フォロワー)の獲得と顧客化
- 信頼獲得による継続的なリピーター化
です。
つまるところ、自社に興味ある人を集客してファンになってもらうことがTwitter企業アカウントの目的となります。
なんとなく流行ってるから始めてみたものの、なかなか売上につながらない場合はこの目的をおろそかにしている場合が多くあります。
Twitter企業アカウントを開設する以上、ビジネスの拡大につながるように運用しなければならないことをまず最初に再認識しておきましょう。
2. Twitter企業アカウントの運用方針(世界観)を決める
Twitter企業アカウントと一言にいっても、先の事例で紹介したように企業によりその特色は大きく異なります。
自社ブランドの世界観を鑑みてTwitter企業アカウントの運用の方向性を決めましょう。
たとえば、
- 自社ブランドの情報をはじめ、業界最新情報を発信するトレンドメディア
- Twitterユーザーとフレンドリーに接するコミュニケーション重視のアカウント
- 言葉数は少ないがとにかくクオリティにこだわった写真を投稿する洗練されたブランドアカウント
- 企業活動、CSR、採用情報など広報誌アカウント
など、自社ブランドの世界観と集客方法により運用の内容も金銭・人的コストも大きく変わります。
方針がブレるとフォロワーの獲得につながりにくくなってしまいますので丁寧に設計しましょう。
3. 施策ごとに適切なKPIを設定する
KPI(Key Performance Indicators)は重要業績評価指標と訳され、目的達成の進捗を数字で測る中間目標(マイルストーン)のことです。
数字としての結果が表れやすいTwitter企業アカウントの運用においては「フォロワー数」「いいね数」「リツイート数」などがKPIとして設定されがちです。
しかしながら、今行っている施策目的によって適切なKPIを設定しないと成果を見誤ってしまいます。
例として、目的別に以下のようなKPIを設定することができます。
- アカウント開設したばかりでフォロワーを獲得したい
KPI例:ツイート数、インプレッション(閲覧)数、いいね数、フォロワー数 など - フォロワーが集まってきたのでブランド理解を促したい
KPI例:ホームページ遷移数、ツイートクリック率、コメント数、ホームページでの滞在時間 など - 販促して売上につなげたい
KPI例:キャンペーン投稿リツイート数、ECサイト遷移数、売上数、CPA など
※CPA:獲得単価。1件の売上達成にかかった費用のこと。
今自社はTwitterで何をしているのかを必ず把握し、その目的に沿ったKPIを設定しましょう。
4. Twitter運用担当者と運用マニュアルを準備する
いざTwitterを運用してフォロワーを獲得しようとしたとき、定期的な更新は欠かせません。
片手間でのSNS運用は負担が大きいため、可能であればTwitter企業アカウントの専任担当者を設置しましょう。
専任担当者をつけることが難しい場合は、担当者を複数人に設定したり、日にちによって運用する担当を変えるなどの役割分担をすることにより無理なく継続的な運用が可能になります。
ただし複数人での運用の場合、個人ごとに運用品質にブレが生じますので、
- アカウントの世界観・人柄
- 口調(です、ます、絵文字の使用)
- 投稿の内容
- コメント対応(いいね、リツイート、コメント返し)
- 炎上を防ぐチェックリスト
など、最低限のアカウント品質を保つためにマニュアル化しておきましょう。
【実践編】Twitter企業アカウントを人気にする分析・改善の秘訣
Twitter運用のスタートラインに立ったところで、次からはさらに人気のTwitter企業アカウントとなるための秘訣を紹介します。
1. 成功しているTwitter企業アカウントを分析する
Twitter企業アカウント運用の目的達成にあたっては、すでに成功している他社(競合も含む)の企業アカウントを参考にして成功要因を取り込むことが重要です。
また、今後同じ領域に参入するにあたっても他社のTwitterアカウントについて知っておくことも必要不可欠なことです。
以下のポイントに着目して、成功を収めている他社のTwitter企業アカウントをチェックしてみましょう。
プロフィール(写真、テキスト、アイコン)
人気のアカウントになればなるほど、写真やプロフィールは「誰が見てもわかりやすく」「キャッチーなフレーズ」で書かれています。
どのようなビジネスを行っており、どのような情報が得られるTwitterアカウントなのかを明記して、プロフィール閲覧者がフォローするメリットを感じるように書きましょう。
アカウントの世界観
自社ブランドの世界観と参考にする企業のTwitterアカウントの世界観が近しいかどうかチェックしましょう。
というのも、自社が目指す方向のTwitterアカウントづくりができている企業を参考にするのが最も効率よいためです。
- トンマナ(カラーリング)
- ユーザーとの距離感
- 写真・動画のクオリティ
など参考にできそうかチェックしてみましょう。
フォロワー属性
他社の企業アカウントのフォロワーを分析することも人気アカウントになるためには欠かせません。
このとき、ただ「フォロワーの数」に着目するのではなく、「フォロワーの属性」に着目することが重要です。
フォロワー属性、つまり、自社のターゲットとなる性別・年代のユーザーが多そうかチェックしてみましょう。
コメントが積極的であったり、商品を買った感想をコメントとして投稿しているフォロワーのプロフィールや投稿をチェックしてみて、自社ブランドに親和性が高そうかも確認してみるとよいでしょう。
2. 成功しているTwitter企業アカウントのツイート内容を分析する
自社でTwitterアカウントを運用するときは反応のよい「ウケる」コンテンツを発信した方がフォロワーの獲得が早まります。
どのような投稿がターゲットに刺さりやすいか、他社アカウントの反応が良いツイートの傾向を分析することも重要です。
たとえば
- いいね、リツイートが多い投稿
⇒みんなに共有したい有益な情報であることが多い - コメントが多い投稿
⇒ユーザーが知りたい質問が豊富に含まれていたり、コメントが促される工夫がされている
の視点で分析してみましょう。
人気の企業アカウントはPR系の情報を常にツイートしているだけでなく、とてもフランクな日常系のツイートを投稿することもあります。
「どのようなツイートが効果的なのか」を他社のツイートから読み取り成功要因と失敗要因を分析することで、自社のツイートに落とし込めるようになります。
3. 自社Twitterアカウントの現状を分析する
Twitterアカウント運用の重要な指標である「フォロワー数」は確かに多ければ多いほどよいですが、他社のアカウント分析と同じようにフォロワー(=見込み客)の質にもこだわる必要があります。
たとえフォロワーの数が多くても、企業のサービスに全く関心のないフォロワーがたくさんいたところで売り上げ拡大にはつながりにくくなります。
自社のTwitterアカウントについても以下について定期的に振り返っておきましょう。
フォロワー属性が自社ターゲットと近いか(見込み顧客となりうるか?)
フォロワーに男性が多いか、女性が多いか、年代はいくつかをまず確認します。
いつもいいねやリツイート、コメントしてくれる熱量高いユーザーを確認してみて、自社のターゲットと近しいかを見てみましょう。
反応率(=いいね、リツイート、URLクリック数)はよいか
自社でツイートした内容にフォロワーがどのような反応をしてくれるのか確認しましょう。
他社の成功要因を取り込んだ自社のツイートはいいね、リツイート、コメントが得られるツイート内容にできているかをPDCAサイクルを通して検証していくことが重要です。
4. 消費者に寄り添った有益なコンテンツを発信する
フォロワーを獲得し人気になるTwitter企業アカウントは必ずフォロワーに対して有益な情報を発信しています。
自社の一方的な独りよがりの発信になっていないか、以下の項目をチェックしてみてください。
フォロワーが求める役に立つ情報を積極的に発信する
フォロワーが求める役立つ情報にはいくつか種類がありますが、概ね以下に分類できます。
- 新鮮な情報
⇒ 業界の最新トレンド情報、お得なセールス情報 など - 学びがある情報
⇒ 収納の豆知識、続きやすいダイエット情報 など - 生活の悩みが解消される情報
⇒ 食事の献立を提案、お肌のトラブル改善 など - エンタメ性がある情報
⇒ おもしろ動画、癒される動物画像、行ってみたくなる絶景動画 など
自社のTwitterアカウントの方向性に沿った有益なコンテンツを発信しましょう。
一方的な情報発信やビジネス臭はNG!フォロワーと「お隣さん感覚」の相互コミュニケーションを行う
発信したい情報を一方的に投稿するだけではTwitter利用のメリットを最大限に活かせません。
相互コミュニケーションが簡単かつ活発に行うことができるTwitterだからこそ人と人とのコミュニケーションを心がけることが重要です。
「エゴサーチ」して自社の評判を確認しポジティブ、ネガティブ反応のそれぞれに真摯に対応する
ツイッターの検索画面で自社の社名や商品を打ち込んで検索して評判をチェックすることを「エゴサーチ」と呼びます。
Twitter上にあるユーザーからのリアルな反応を収集することができますので、Twitter企業アカウントの良し悪しを測る上で重要です。
中にはポジティブな反応だけでなく、ネガティブな反応を見つけることもありますが、そんなネガティブな反応にも丁寧に対応することでより一層ユーザーからの信頼を得ることができます。
Twitter企業アカウント運用を加速させるアドバイス
人気のTwitter企業アカウントとなる秘訣を紹介してきました。
さいごに、その人気をさらに加速させるためにぜひ取り組んでいただきたい内容ことを紹介していきます。
リテラシーを高め炎上対策を徹底する
Twitterでは良い情報が拡散する「バズ」が起きやすい反面、ネガティブな情報が爆発的に拡散する「炎上」も起きやすい特徴があります。
何気なくツイートした内容でも、メッセージの受け取り手によっては深く傷つけてしまい意図せず炎上することもよくあります。
「炎上」はニュースでも取り上げられ、会社としての信用を失うことにつながる重要な事態であるため避けなければなりません。
SNSの相手方はすべて人間であるということを忘れずに、ネガティブな情報発信は控え、人を傷つけるような内容を絶対に避けた投稿を心がける。
そして、ツイートを投稿する前に社内でしっかりと推敲し炎上を妨いでいきましょう。
コミュニケーションの偏りに注意する
ユーザーとのコミュニケーションは、Twitterの大きなメリットであり、気軽に行うことができるがゆえに、コミュニケーションの内容にばらつきが出やすくなります。
こちらが相手をするユーザーは多数存在しますが、ユーザーはこちら1名(1社)とやりとりをしているのです。
よって、相手によって反応を変えず、すべてのユーザーに対して同じスタンスで同品質のコミュニケーションを心がけましょう。
広くユーザーに対して門戸が開けたアカウントほどユーザーから得られる信頼度は高くなります。
認証バッジ(公式マーク)の獲得を目指す
Twitterの横にある水色のチェックマークは「認証バッジ(公式マーク)」と呼ばれるものです。
Twitter社から「このアカウントは本物の公式アカウントである」と認められたことを示すもので、ユーザーに対して「公式情報である」といった安心感を与えることができます。
Twitterではよく芸能人のアカウントや大手企業のアカウントについていることが多いこのマークですが、実はどのアカウントでも申請することが可能です。
Twitter社から認証バッジを与えられるには「著名性があること」と「運用の実態があること」の条件を満たさなければなりません。
企業は具体的に以下の条件を満たせるように運用しましょう。
企業、ブランド、組織: 著名な組織を代表するアカウントや、関連する副次的アカウント(企業、ブランド、非営利組織、およびそうした組織の指導者やその他の著名な幹部のアカウントなど)。
当該アカウントが著名であると認定されるには、次の要件のうちの2つを満たす必要があります。
- Googleトレンド、公開株式取引、ウィキペディア(独立した外部ソースの参照情報が複数掲載されているもの)、Charity Navigatorをはじめとするデータベースなど、一般的な認知度が反映された情報においてプレゼンスが確認できる。
- 応募日から6か月以内に、以下の「ニュース」に記載された条件に該当するニュース報道機関によって取り上げられたことを示す参考資料が3件以上ある。
- フォロワー数が、当該アカウントの所在国におけるアクティブアカウントの上位0.1%以内に入る。
参考ページ▼
認証済みアカウントについて|Twitterヘルプセンター
Twitterキャンペーンを実施して話題をつくる
Twitterキャンペーンとは、「投稿をリツイートした人の中から抽選で●●をプレゼント」のように、特定の行動をTwitterのユーザーに促し、その見返りとしてユーザーに賞品を提供するTwitterマーケティング手法の一つです。
アライドアーキテクツ株式会社が行った「Twitter企業公式アカウントの利用実態調査」によると、企業のTwitterアカウントをフォローしている人のうち約58%がTwitterキャンペーンをきっかけに企業アカウントをフォローしているという結果となりました。
画像:2019年度「Twitter企業公式アカウント」の利用実態を調査|アライドアーキテクツ株式会社
Twitterキャンペーンは
- 新商品の認知度向上につなげたい
- 店舗に集客をしたい
- ECサイトの売上をアップしたい
など、様々な目的に合わせて実施できますので、施策アイデアの一つとして検討してみるとよいでしょう。
関連記事
絶対参考になるTwitterキャンペーンマーケティングの成功事例まとめ
Twitter広告配信で投稿を見てもらえる人を増やす
Twitterでは、アプリ上で広告として企業の情報を配信することができます。
ユーザーのタイムライン上においては他のツイートとなんの遜色もなく広告が表示されるため、ユーザーの目にとまりやすかったり、クリックされやすいメリットがあります。
トレンド表示欄の上部に大きく表示できたり、おすすめのアカウントとして紹介できるタイプの広告があるなど目的によって使い分けが可能です。
低予算から自社のフォロワー以外に情報を届けることができるので、キャンペーン実施時や繁忙期に活用するとよいでしょう。
関連記事
Twitter広告の特徴とメリットや作成方法をわかりやすく解説
Twitter企業アカウント運用についてまとめ
Twitter企業アカウントの準備から実際に運用する際のポイントなど紹介してきましたがいかがでしたか。
Twitterは爆発的拡散である「バズ」が起こりやすく、企業情報を広げる力は他SNSから群を抜いて優秀であり、活用するメリットは多くあります。
一方で、高いリテラシーが必要となり、思わぬ批判や炎上を被る可能性もあるSNSです。
Twitterの運用担当者は、自社の方針に沿って、Twitterの文化を学び、ファンを獲得できるアカウントづくりを目指しましょう。
そのためにも「有益な情報発信」と「密なコミュニケーション」をお忘れなく。
あわせて読みたい▼
【完全版】フォロワー増やすTwitter企業アカウント運用マニュアル
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