第三者から伝えられた情報は信じやすくなる心理効果を表す「ウィンザー効果」は、人間関係やビジネスシーンで自身が有利な立場を確立したい際に頻繁に活用されます。
また、ウィンザー効果はマーケティング施策に活用することも可能であり、消費者に対して購買行動を促すためにぜひ取り入れたい要素といえるでしょう。
そこで本記事では、ウィンザー効果をマーケティング施策に活用する方法を具体例とともに分かりやすくご紹介していきます。
注意点もあわせて解説しているので、ぜひ本記事を参考に今後のマーケティング施策にお役立てください。
目次
ウィンザー効果とは?
まずはウィンザー効果の概要について簡単にご紹介していきます。
ウィンザー効果とは、企業が自社製品を宣伝するよりもユーザーがポジティブな口コミをした方が消費者の購買行動に結びつきやすい、といったように第三者から発信された情報が信用されやすい心理効果のこと。
消費者目線では、当事者からの情報は嘘や誇張が入っていると考えられやすく、利害関係のない第三者の意見の方が信憑性が高まることでウィンザー効果が生まれます。
また、人は集団の意見を正しいと感じやすい傾向もあるため、第三者からの多く意見を生み出すことでウィンザー効果をより実感しやすくなるでしょう。
なお、ウィンザー効果と併用できる心理効果としては、
- バンドワゴン効果
…多くの人が支持しているものに対する評価が高くなる現象で、「○○ランキング1位!」や「売上○○万個突破!」などの具体的な数字と合わせて使うと効果が高まりやすい - カリギュラ効果
…制限や禁止されているものほど気になる現象で、「○○禁止」や「絶対に○○してはいけない」などの文言を使うことで効果が生まれやすい
などがあり、ウィンザー効果の活用シーン次第で上記の心理効果を取り入れることもおすすめです。
ウィンザー効果をマーケティング施策に活用する方法
ウィンザー効果の概要が分かったところで、続いてはウィンザー効果をマーケティング施策に活用する方法をご紹介していきます。
ビジネス形態やブランディングに応じて、取り入れやすい方法を把握しておきましょう。
1.ユーザーレビュー(口コミ)
ユーザーから得た商品・サービスの感想をウェブサイトやSNSに掲載することは、同じ消費者同士の意見としてユーザーから信用されやすい特徴があります。
また、SNSであればユーザー自身のアカウントから発信されるため低コストで取り組めるほか、情報価値の高い口コミは拡散されやすいことも魅力といえるでしょう。
さらに、気軽に投稿できるSNSと「商品の感想を他人に伝えたい」という心理との相乗効果によって、SNS上では口コミが生まれやすいこともポイントです。
2.PR活動
自社の商品やサービスの情報をメディアに取り上げてもらうプレスリリースなどのPR活動は、ウィンザー効果を狙える定番の広告施策です。
また、メディアにファンが多いほど訴求力が高まるでしょう。
3.インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、主にSNS上で大きな影響力を持つインフルエンサーに対して、商品・サービスの紹介や感想を投稿してもらい情報拡散を狙う施策です。
企業からの依頼によって投稿されることから純粋なウィンザー効果を狙うことは難しいですが、企業から発信される情報よりは、第三者に近いインフルエンサーからの情報発信はユーザーから信用されやすいでしょう。
また、インフルエンサーが持つ多くのフォロワーに対して簡単にアプローチできる点もインフルエンサーマーケティングの魅力です。
4.アンケート
アンケートのように利害関係のない第三者の意見を集めて公開することは、ウィンザー効果を引き出す際に有効といえます。
具体例としては、X(旧Twitter)やInstagramなどにある択一式のアンケート機能の活用が挙げられ、アンケート結果もSNS上で表示できることからユーザーへのアプローチも比較的簡単です。
また、クラウドソーシングサービスを活用すれば少ないコストで多くの意見を集められるでしょう。
上記の方法以外にも、自社商品やサービスを体験してもらうモニター募集にアンケートを組み込めば、より詳しいユーザーの意見を集めやすくなります。
5.SNSキャンペーン
SNS上での口コミを意図的に生み出す方法として、キャンペーンを実施することもおすすめです。
具体例としては、「○○(商品)の感想を添えて投稿」などのようにユーザーからの意見をキャンペーンの参加条件にすることで多くの口コミを集められるでしょう。
また、フォトコンテスト形式のキャンペーンは、ユーザー自身が撮影した写真が広告クリエイティブとなるため、ウィンザー効果を狙やすい特徴があります。
ウィンザー効果を狙う際の注意点
ここまではウィンザー効果の活用アイデアをご紹介してきましたが、実際にウィンザー効果を狙う際にはいくつかの注意点があります。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
1.ステマをしない
口コミの偽装など、広告や宣伝と分からないように自社製品・サービスの宣伝をすることはステマ(ステルスマーケティング)となります。
また、2023年10月からはステマを行った事業者に対して最大2年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される「ステマ規制法」も施行されたため、ウィンザー効果を狙うためにユーザーの意見を活用する際には必ず消費者自身の意思で発信された投稿や口コミを使うようにしましょう。
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2.ネガティブな意見も隠さずに公開する
アンケートなどで集めた口コミの中には、商品やサービスに対するネガティブな意見が寄せられることもあり、そういった意見は公開をためらうかもしれません。
しかし、公開された口コミが肯定的な意見のみで構成されていた場合、消費者は掲載されている口コミが嘘なのではないか、と懐疑的になってしまいます。
そのため、口コミを掲載する際にはネガティブな意見も隠さずに公開し、透明性があり信頼できるイメージを消費者に与えるようにしましょう。
3.インフルエンサーを起用する際は過剰なPRを避ける
インフルエンサーの投稿は多くのユーザーに意見を届けられる一方で、宣伝色の強い投稿は消費者から信用されにくく、ウィンザー効果の期待値が下がってしまいます。
そのためインフルエンサーを起用する際には、ステマにならないよう表記ルールや各SNSの規約などを守った上で、宣伝感の少ない自然な投稿を依頼することがおすすめです。
まとめ
本記事では、ウィンザー効果をマーケティング施策に活用する方法を詳しく紹介・解説してきましたが、いかがでしたか?
記事内でもご紹介したように、第三者の意見をマーケティング施策に組み込む方法は多くあるため、ビジネス形態やブランディングに適した方法でウィンザー効果を活用しましょう。
また、第三者の意見としてインフルエンサーを起用することは、純粋なウィンザー効果を望むことは難しい一方で、多くのターゲットユーザーへのアプローチの実現が可能になることが大きなメリットです。
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