SNS運用の重要性が増す昨今、特に幅広い業界で活用されているのがInstagramであり、アクティブユーザー数が多く、幅広い属性のユーザーに情報を届けられる点がInstagramの大きな魅力です。
しかしその一方で、運用方法を間違うとネガティブイメージも拡散されるリスクを孕んでおり、中でも取り扱いに注意が必要な商材の1つに、お酒・アルコール関連の商品が挙げられます。
そこで本記事では、お酒・アルコール関連のInstagramアカウント運用の注意点と参考にしたい成功事例5選をご紹介いたします。
注意点をしっかりと押さえることで、お酒・アルコール関連であっても効果的なInstagram運用が可能ですので、是非ともご参考にしていただければ幸いです。
※ 掲載事例につきましては、弊社で取り扱っている事例だけではなく、他社様の素敵な事例もご紹介させて頂いております。ぜひ詳細はURLをご確認ください。
目次
お酒・アルコール関連のInstagramアカウント運用の注意点
まずは、お酒・アルコール関連のInstagramアカウントを運用する際の注意点をご紹介していきます。
誤解のない表現で飲酒事故防止を徹底する
お酒やアルコール企業のSNS運用は、販売を目的とした酒類商品の掲示、宣伝にあたるため、未成年飲酒、飲酒運転、飲み過ぎなどに配慮した表現が求められます。
例えば、未成年飲酒に対しての注意喚起が不十分だったために自社のお酒で未成年飲酒が発覚した場合には、企業責任が問われたり、ブランドイメージの低下に繋がりかねません。
特に未成年飲酒に関しては国から「未成年者の飲酒防止に関する表示基準」が告示されており、SNSでの表示については、次の「酒類の通信販売における表示」を遵守する必要があります。
酒類小売販売場において酒類の通信販売(商品の内容、販売価格その他の条件を提示し、郵便、電話その他の方法により売買契約の申込みを受けて当該提示した条件に従って行う商品の販売をいう。)を行う場合には、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める事項を表示するものとする。
(1) 酒類に関する広告又はカタログ等(インターネット等によるものを含む。)「未成年者の飲酒は法律で禁止されている」又は「未成年者に対しては酒類を販売しない」旨
(2) 酒類の購入申込者が記載する申込書等の書類(インターネット等により申込みを受ける場合には申込みに関する画面)申込者の年齢記載欄を設けた上で、その近接する場所に「未成年者の飲酒は法律で禁止されている」又は「未成年者に対しては酒類を販売しない」旨
(3) 酒類の購入者に交付する納品書等の書類(インターネット等による通知を含む。)「未成年者の飲酒は法律で禁止されている」旨
8 前項に掲げる事項は、明りょうに表示するものとし、表示に使用する文字は、10ポイントの活字(インターネット等による場合には酒類の価格表示に使用している文字)以上の大きさの統一のとれた日本文字とする。
ポイントは、「未成年者の飲酒は法律で禁止されている」又は「未成年者に対しては酒類を販売しない」旨を明瞭表示することであり、酒類の価格表示に使用している文字以上の大きさの統一のとれた日本文字の条件をしっかりと押さえることが重要です。
公式アカウントの運用では、キャンペーンやブランドタイアップ投稿(PR投稿)などが上記に該当し、特にブランドタイアップ投稿(PR投稿)では後述するInstagram規約を遵守する必要があります。
ブランドタイアップ投稿(PR投稿)時の規約を遵守する
Instagramでブランドタイアップ投稿(PR投稿)実施するには、Instagram規約を遵守する必要があります。
Metaの「ブランドコンテンツポリシー」の中で、アルコールは“制限されているコンテンツ”に指定されており、ブランドタイアップ投稿(PR投稿)時には20歳未満を制限するオーディエンス設定が必須です。
なお、ブランドタイアップ投稿(PR投稿)は個別にオーディエンス制限を設定することが可能になっています。
設定方法に関しては以下の記事で詳しく解説しておりますのであわせてご参考にしてください。
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【Instagram・オーディエンスの年齢制限が必須PRコンテンツ!】アルコールなど広告ポリシー違反による投稿削除防止について
アカウントの年齢制限の設定
Instagramのプロアカウントではアカウントに年齢制限を設定することができ、お酒・アルコール販売に特化した企業のInstagramアカウントでは必須級の設定項目となります。
最低年齢を20歳と設定すれば、未成年にプロフィール・投稿・ストーリーズが表示されなくなるため、未成年飲酒防止の企業義務を果たすことができるでしょう。
一方デメリットとしては、酒類以外にも商品を取り扱っている場合に未成年世代に情報を届けられなくなることが挙げられます。
よってあくまでも酒類販売に特化した企業や、そのほか閲覧制限が必要な業種におすすめです。
設定手順は以下の通りです。
- プロフィール右上(≡)から設定とアクティビティ を開く
- 「ビジネスツール」または「クリエイターツール」を選択
- 「最低年齢」を選択し、閲覧できる最低年齢を20歳以上に設定
尚、プロアカウント設定がお済みでない方は以下の記事で詳しく解説しておりますのでご参考にしてください。
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お酒・アルコール関連のInstagramアカウント成功事例5選
前述した注意点を踏まえた上で、お酒・アルコール関連のInstagramアカウント成功事例5選をご紹介いたします。
1. KURAND株式会社
画像:@kurand_info|Instagram
アカウント:@kurand_info
フォロワー:約4.9万人(2024年3月現在)
初めにご紹介するのは、「KURAND株式会社」のInstagramアカウント運用事例です。
KURAND株式会社は、クラフト酒のオンライン酒屋「クランド」を運営する企業であり、クラフト酒を全国に向けてオンライン販売しており、色検索やランダム検索で隠れた名酒と出会える点が魅力になっています。
同社の公式Instagramアカウントは、上記のような文字入れしないスタイリッシュな画像投稿が特徴です。
使用されている画像は、自社サイトの商品紹介でも用いられている画像で、商品の特徴を伝える訴求性の高いデザインが有効活用されています。
商品検索を前提として、あえて同じ画像を活用することで、Instagramから流入したユーザーが商品に辿り着きやすくなる効果を期待できます。
また、画像の再利用が費用対効果を高めており、結果として同アカウントの更新頻度の高さの維持にもつながっているでしょう。
一方で、上記「ヨーグルト割りにおすすめのお酒」の投稿では、商品画像をコラージュしテキストで情報が補完されています。
画像のみの商品単体の紹介に対し、上記は特集記事ということで、画像の中に紹介文を入れることがお酒同士を比較しながら楽しめる工夫となっていました。
本事例のように、Instagram投稿の画像の文字入れは、画像の美しさと伝えたい情報のバランスで使い分けることで、視覚効果を最大に活かすことができるでしょう。
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2.エノテカ株式会社
画像:@enoteca_wine|Instagram
アカウント:@enoteca_wine
フォロワー:約4.5万人(2024年3月現在)
続いてご紹介するのは、「エノテカ株式会社」のInstagramアカウント運用事例です。
エノテカ株式会社は、日本を代表するワイン輸入・販売を手掛ける企業であり、有名飲食店にワインを卸し、オンライン・店舗販売ともにアジア圏でシェアを拡大しています。
同社のInstagramアカウントでは、ユーザーに役立つ情報発信がポイントに挙げられ、例として上記リールでは「スパークリングワインの開け方」が解説されています。
開けるシーンがはじめから動画で説明されていることから理解しやすく、さらにキャプションではスパークリングワインを開ける前の準備にも触れられていました。
また上記投稿では、白ワインに合う料理として「春キャベツのパスタ」のレシピが紹介されています。
画像で材料と作り方までしっかりと掲載されており、本投稿も参考度の高い内容になっていますね。
本事例で取り上げた2つの投稿のように、ユーザーに役立つ要素を取り入れた発信はフォローするメリットが大きいため、継続することでフォロワー、ひいては顧客の増加も期待できるでしょう。
3.オエノンホールディングス株式会社
画像:@oenon_official|Instagram
アカウント:@oenon_official
フォロワー:約2.4万人(2024年3月現在)
続いてご紹介するのは、「オエノンホールディングス株式会社」のInstagramアカウント運用事例です。
オエノンホールディングス株式会社は、焼酎を中心とした酒類の製造・販売を手掛ける企業であり、しそ焼酎「鍛高譚(たんたかたん)」など、身近な有名商品を多数手掛けています。
同社のInstagramアカウントでは、季節やイベントを取り込んだコンテンツ作りがポイントに挙げられ、上記投稿では、バレンタインにちなんだアレンジカクテルのレシピが紹介されています。
しそ焼酎をデザートドリンクのように楽しむアイデアがバレンタインとの関連性をしっかり高めており、さらに写真の背景もバレンタインギフトを思わせる作りになっていることがポイント。
続いて上記投稿では、秋が旬の食材「鮭とさつまいも」のおつまみレシピが紹介されていました。
旬の食材は短期的に検索数が増えるため、発信するコンテンツのテーマとして採用することは参考になる部分といえるでしょう。
また本投稿においても、紅葉を用いた季節感のある背景が魅力になっています。
一見自社商品とは関連の薄そうな季節やイベントであっても、写真の背景に工夫を加えることで一気に季節感が高まるため、ぜひ取り入れたい工夫です。
4.チョーヤ梅酒株式会社
画像:@choya_official|Instagram
アカウント:@choya_official
フォロワー:約1.4万人(2024年3月現在)
続いてご紹介するのは、「チョーヤ梅酒株式会社」のInstagramアカウント運用事例です。
チョーヤ梅酒株式会社は、主に梅酒の製造・販売を手掛けるお馴染みのリキュールメーカーであり、1962年の設立から今日まで、日本を代表する梅酒ブランドとして親しまれています。
同社のInstagramアカウントは、ユーザーから注目を集める工夫に優れており、中でも上記「チョーヤ プラQ 50周年記念キャンペーン」は、投稿の仕方と内容ともに効果的なキャンペーン事例になっています。
商品の50周年を記念し、マンモス級=非売品サイズの賞品を設定しており、キャンペーンでしか得られない特典が特別感をもたらしています。
さらにマンモス級のサイズ感を表現するダイナミックな画像も素晴らしく、話題性の獲得に大きな効果を発揮していました。
また上記リール投稿では、自社のYouTube公式チャンネルの視聴を促す工夫も見られました。
紹介されているのは、PR応援団長に起用した岡山県出身の人気ユーチューバー、まあたそさんが登場する動画になっており、ハイライトでリンクを設置することでタイアップ動画の訴求効果を漏れなく活かすことに成功しています。
本事例のように、Instagramではハイライトをもうまく駆使することで、自社サイトや他のコンテンツにユーザーをうまくアクセスさせることも期待できるでしょう。
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5.宝酒造株式会社
画像:@takara_shochu_official|Instagram
アカウント:@takara_shochu_official
フォロワー:約1.2万人(2024年3月現在)
最後にご紹介するのは、「宝酒造株式会社」のInstagramアカウント運用事例です。
宝酒造株式会社は、宝ホールディングス傘下の酒類製造メーカーであり、幅広い酒類を手掛ける中でも特に焼酎に力を入れていて、今回取り上げるInstagram公式アカウントにおいても「宝焼酎」をメインコンテンツとして運用されています。
画像:@takara_shochu_official|Instagram
上記投稿で紹介されているのは、極上宝焼酎を使った抹茶割りのレシピです。
こだわりのレシピもさることながら相性の良い料理(つまみ)についての紹介も含まれており、充実したコンテンツに仕上がっています。
またキャプションでは、コメント欄に「💚」のアクションを促す工夫も見られ、ユーザーとのコミュニケーションやエンゲージメント向上に繋げていました。
さらに同社のアカウント運用では、リールでのタイアップPRも参考にしたいポイントになっており、上記投稿では、人気グルメ系アカウント「東京グルメ(@tokyogourmet3)」さんを起用したタイアップ施策を実施していました。
お得でおいしい居酒屋での動画が、酒場で楽しむ同社の焼酎の魅力を引き出しており、動きのあるコンテンツならではの訴求力が発揮されています。
リールでのタイアップPRは、情報拡散力に優れ、視聴者に具体的なシーンを想起させることができるので、Instagramで是非とも導入したいPR手法です。
まとめ
以上、お酒・アルコール関連のInstagramアカウント運用の注意点と成功事例5選をご紹介させていただきました。
今回取り上げた事例全てのプロフィールには、未成年飲酒に関する文言がしっかりと記載されています。
アカウントの年齢設定でコンテンツを表示させない工夫などを徹底することで、上記事例のような優れたアカウント運用を実現していきましょう。
尚、SNSのアカウント運用でお困りの際は、「Find Model」にお気軽にご相談ください!
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