
SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)をご存知でしょうか。
SDGsは世界各国が協力して実現を目指す17の目標のことで、長期的な人と地球の存続をめざして取り組まれています。
2016年から2030年までにかけて、目標の達成を目指しており、世界的に大きなトレンドとなっています。
さて、SDGsの達成への取り組みは企業においても重要です。
というのも、SDGsの達成に取り組んでいないことは、すなわち企業として「世界のトレンドに乗っていない」ことになり、社会的な評価が下がってしまう可能性があるためです。
反対に、SDGsに積極的に取り組んでいる企業は、社会からの評価も上がり、またビジネスチャンスの創出にもつながるため、企業成長にも大きく寄与するでしょう。
もちろん、そうしたSDGsの取り組みをアピールするための広報活動があってこそ、多くの人の目に企業の活動内容が写り、社会的な信用を獲得できるようになります。
そこで今回は、企業のSDGsの取り組みを行っている企業を「SNSによる広報活動」の視点から事例を紹介していきます。
特に若い世代からの支持を集める際にSNSの活用は欠かせません。
どのような形でSNSを活用してSDGsの活動を社会へ発信・アピールしているのか、今回の記事を参考にぜひ自社の広報にお役立てください。
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目次
SDGsの達成に企業が取り組むメリット
まず、企業がSDGsに関する活動をすることで得られるメリットを簡単に紹介しておきましょう。
基本的には以下のようなメリットがあります。
世界のトレンドに乗ることで社会的な信頼獲得につながる
SDGsは世界的に大きな流れを生み出しています。
今を生きる人々への配慮、環境への配慮、未来の子供たちへの配慮など、様々な視点から社会を良くしていく活動が必要となってくるため、SDGsは必然的に企業のCSR活動につながるということです。
結果的に社会的、世界的な信頼を獲得できるようになります。
反対に、SDGsへの取り組みが常識となっている現代でSDGsを意識しない取り組みをしている企業は白い目で見られ、社会的信用を失っていくでしょう。
CSR(Corporate Social Responsibility)とは、企業の社会的責任を表す言葉です。
利益の追求だけではなく、企業に関わるすべての人、モノ、環境がより良好な状態であるように企業として努める責任があるという意味になります。
業務効率化・生産性向上につながる
SDGsの目標には「健康」や「働きがい」に関する項目が含まれています。
たとえば健康的な生活を実現できるように努め、また、働き方に関しても、ペーパーレス化、男女格差の縮小、快適な仕事環境の整備など進めることで業務効率化を実現でき、企業成長にもつながります。
ビジネスチャンス創出につながる
今後もSDGsへの取り組みに向けた需要は増えますから、自社ビジネスとSDGsを組み合わせた新規ビジネスで顧客を獲得するといった動きも可能になります。
たとえば、クラウドストレージサービスを提供するビジネスであれば企業のペーパレス化や社内資料のデータ化など、SDGs推進する企業は絶好の見込み顧客となりますので、ビジネスチャンスも増えるでしょう。
企業としても持続可能な成長ができる
無駄な資源のカット、業務効率化、新規ビジネスの創出、さらに社会的信頼獲得など、SDGs達成の取り組みは企業の長期的な成長においても貢献してくれます。
SDGs達成への活動をSNSで発信している企業の事例
SDGsに取り組むメリットを紹介してきました。
ここからはSDGsの取り組みを上手に発信している企業の事例を紹介していきます。
特に、今では人々に無くてはならない存在となった「SNS」での発信に焦点をあてて紹介していきましょう。
SDGs活動 企業のSNS活用事例:森永製菓
こちらはお菓子メーカーである「森永製菓」のSDGs事例です。
森永製菓は、同社の人気お菓子である「キョロちゃん」をマスコットとして、小さい子供向けにSDGsの情報を発信しています。
画像:モリナガ・サステナブル~笑顔を未来へつなぐプロジェクト~|森永製菓株式会社
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モリナガ・サステナブル~笑顔を未来へつなぐプロジェクト~|森永製菓株式会社
以下は同社の企業公式Twitterアカウントの投稿です。
子どもが見てわかりやすい動画やクイズによって子供が能動的にSDGsへの関心をもってくれるようなコンテンツ作りをして、SNSで情報発信・集客しています。
#サステナブル をもっと知りたい!
という方には
「キョロちゃん未来学校」の動画や
「あそんでまなぼ!SDGs『キョロちゃんをあつめよう!』」でクイズに答えながら楽しく勉強してね♪★公式サイトhttps://t.co/WRTl6kTCAE
★「キョロちゃん未来学校」https://t.co/LnOAELYcqh#サステナビリティ pic.twitter.com/IsDF8EtzMl— 森永製菓 (@morinaga_angel) March 29, 2021
モリナガ・サステナブルの
ゲームクイズ「キョロちゃんをあつめよう!」は
もうためしてくれたクエ?SDGs クイズに答えてキョロをさがしてクエッ✨https://t.co/GO52TeDEvZ pic.twitter.com/e18qRPsroH
— キョロちゃん (@morinaga_CB) April 14, 2021
また、SDGs活動の一環として表参道にキョロちゃんのゴミ箱を34台設置。
リアルな場で自社ブランドと消費者とのタッチポイントを作り出しています。
消費者が自社の「ブランド(キョロちゃん)」と「SDGs活動」の両方に興味をもってもらえるよう考えられた一石二鳥のマーケティング活動です。
\表参道にキョロちゃんのゴミ箱登場/
ゴミの分別、リサイクル。
できることから少しずつ。このたび森永製菓はSDGs活動の一環として、表参道欅会と協力してSmaGO(スマートゴミ箱)を34台設置しました。
表参道に行かれた際は、ぜひ探してみてくださいね♪詳しくはhttps://t.co/LGT8hrJlhf pic.twitter.com/mYuL5fvUdc
— 森永製菓 (@morinaga_angel) October 8, 2020
さらに、SDGsをテーマにした「ぬりえ」や「商品アイデア」の募集も行っています。
それぞれの作品を投稿することで、抽選でおかしがプレゼントされるなど魅力的な企画となっており、消費者との交流が図られている好感の持てる企画です。
画像:サステナブルキョロちゃんのぬりえコーナー|森永製菓株式会社
「ぬりえ」など子供のつくった作品は親がSNSに投稿するケースも多く、UGC(ユーザー生成コンテンツ)として自社のブランドを消費者がSNSでシェアしてくれる好循環を生みやすいメリットがあります。
また、自社でSNSアカウントを運用している場合は、応募された作品を自社SNSアカウントで紹介することでSNSアカウントの運用効率化も図れます。
SNSが一般化した現代では、いかに一般消費者が投稿してくれるUGCを獲得できるかも、企業の情報を発信する上で重要となります。
同社の取り組みは
- 子供向けにSDGsのわかりやすいコンテンツをつくり
- SDGsについての理解を深めてもらうとともに
- ファンを増やすためのマーケティングも行い
- SDGsへの取り組みをSNSで発信して
- ユーザーによる投稿(UGC)でブランドと消費者との接点を増やしている
のように包括的にSDGsについて発信している好例と言えるでしょう。
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SDGs活動 企業のSNS活用事例:オズモール
こちらは女性向けWEBメディアである「OZmall(オズモール)」の事例です。
同社はSDGsの取り組みの一環としてSNSキャンペーンを開催しました。
画像:【#サステナブルチャレンジ】お題は「マイボトルチャレンジ」!オズモールの公式SNS限定RT&リポストキャンペーン|OZmall
SNSキャンペーンとは人気のSNS上で開催されるキャンペーンで、指定した条件を満たしたユーザーに抽選で賞品をプレゼントする形式で行われています。
キャンペーン参加条件としては
- SNSアカウントのフォロー
- キャンペーン投稿のシェア
- 写真や動画を特定ハッシュタグをつけてSNSに投稿
など様々な形式があります。
自社のSNSアカウントのフォロワーを獲得したり、キャンペーン情報を拡散してもらったり、ブランドに関するUGCを獲得するといった様々な応用性のあるマーケティング方法で大変多くの企業が取り組んでいます。
同社の実施したキャンペーンのテーマは人気カフェであるスターバックスとコラボした「マイボトルチャレンジ」。
ゴミを削減し脱プラスチックを進めるSDGsアクションを促す目的でSNSキャンペーンを実施しています。
こちらの事例では人気SNSである「Twitter」と「Instagram」が活用されました。
Twitterキャンペーンの応募条件▼
- 公式Twitterアカウントをフォロー
- キャンペーンツイートをリツイート
/
#マイボトルチャレンジ キャンペーン✨
\
「スターバックス(@Starbucks)」の限定スリーブ&リユーザブルカップを2名様にプレゼント🎁①@OZmallをフォロー
②この投稿をRTで応募
応募締切:5/21(金)#OZmallプレゼントキャンペーン #サステナブルチャレンジ
詳細:https://t.co/9jnsQbPR9F pic.twitter.com/LFMezvxL2L— 【公式】OZmall編集部(オズモール) (@OZmall) April 21, 2021
Instagramキャンペーンの応募条件▼
- 公式Instagramアカウントをフォロー
- 「キャンペーン投稿のリポスト(シェア)」もしくは「指定したハッシュタグつき投稿」
SNSキャンペーンの応募者の中から抽選で限定グッズがもらえるキャンペーンで多数ユーザーが応募しました。
また、「インフルエンサー」も起用してキャンペーン情報を拡散している点も参考になります。
インフルエンサーとは、SNS上で信頼を獲得しており多くのフォロワー(ファン)に対して影響力をもった人物のことです。
たとえば以下のInstagram投稿は、インフルエンサーにSDGsのキャンペーンの情報を拡散してもらっています。
インフルエンサーの情報は一度に数万人~数百万人の非常に多くの人々に伝わるため、情報拡散の方法として効果的です。
加えて、ミレニアル世代やZ世代などSNSを使いこなした若い世代のユーザーは社会や環境に配慮した活動である「ソーシャルグッドな活動」、すなわちSDGs活動に好感を持つ傾向も見られます。
企業がSDGs活動を行っていることをアピールする対象としてSNSユーザーはぜひ意識しておきたい相手です。
SNSキャンペーンはユーザーのアクションを促しやすいメリットがあるため、SDGs活動を広めたり、消費者と一丸となってSDGs活動を行う上で大変役立ちます。
また、企業としてはSNSアカウントのフォロワーも獲得できるため、その後のSDGs活動の発信や新しいキャンペーンへの参加も促しやすくなるメリットも。
もちろん、SNSでファンを獲得できれば企業のマーケティングにおいても有利となり、売上アップにもつながるため効果的な施策といえます。
SDGsの情報発信はもとより、消費者を巻き込んでSDGs活動を進めたい企業はSNSキャンペーンは有効な選択肢となるでしょう。
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まとめ
SDGs活動についてSNSで発信している事例について紹介してきましたが、いかがでしたか。
SDGsは世界的なトレンドであり、企業活動の基本として認識されています。
SDGsに関する取り組みは大切ですが、その取り組みを企業として発信し、消費者に知ってもらうことも大変重要です。
SNSは、SDGsの取り組みを発信し消費者に情報を届けるツールとして使いやすく、さまざまなメリットがあります。
今回の記事を参考にSNSを活用してSDGsに関する情報を発信したり、消費者を巻き込んで、企業さらには社会全体でSDGsの活動を進めていきましょう。
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