画像:TikTok rolls out Dreamina Seedance 2.5
ショート動画プラットフォームのTikTokは、広告主がAIを活用して動画広告を生成できる機能をさらに拡張しました。親会社であるByteDance(バイトダンス)の最新AIモデルをプラットフォームに統合することで、より高品質でエンゲージメントの高い動画クリップの作成が可能になります。
より高品質で、長時間のストーリーテリングが可能に
TikTokは動画生成AIモデルの最新版「Dreamina Seedance 2.5」の導入を発表しました。この新モデルはTikTokの視聴者層に合わせて特別に設計されており、これまで以上にクオリティの高い動画を生成できるとしています。
今回のアップデートによる最大の注目点は、生成可能な動画の長さが従来の最長15秒から「30秒」に倍増したことです。これにより、広告主はより深く、魅力的なストーリーテリングを展開できるようになります。
さらに、AIの生成をガイドするための参照データ(画像、動画、音声などのマルチモーダルデータ)のアップロード上限が、従来の9個から「最大50個」へと大幅に引き上げられました。
TikTokによれば、新モデルは動画全体を通して照明の当たり方や被写体の動き、キャラクターの一貫性を強力に保つことができ、「より鮮明でリアルな映像」を生み出します。商品の利用シーンや比率、構図などをより正確に理解するため、広告主は自らの野心的なアイデアをより完成度の高い形で形にすることが可能です。
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ユーザーの「AI離れ」と業界の動向
今年4月の「Dreamina 2.0」導入に続く今回のアップデートは、AI生成動画のトレンドをさらに加速させるものです。
しかしその一方で、TikTokを含む多くのソーシャルメディアは、「粗製濫造されたAIコンテンツがフィードを埋め尽くすのは見たくない」というユーザーからの強い反発に直面しています。
他社の動きを見ると、Snapchatは先週、ショート動画機能「Spotlight」において、100%AIで生成されたコンテンツのプロモーションを停止すると発表しました。また、Pinterest、Reddit、X(旧Twitter)なども、AI生成コンテンツの拡散を制限し、タイムラインの氾濫を防ぐための対策を講じ始めています。
こうした懸念に対し、TikTokは透明性の確保とユーザーへの啓発活動を実施しており、視聴者がAI生成コンテンツを明確に認識できるようにするラベル付けなどを行っています。また、フィード上に表示されるAI生成コンテンツの量を減らすオプションもユーザーに提供し、配慮を見せています。
AI広告の拡大はリスクか、チャンスか
ユーザーの間に「AIコンテンツ疲れ」が見え隠れする中で、広告主にAIを活用する新たな手段を提供することは、ユーザートレンドに逆行するリスクを孕んでいます。場合によっては、このツールを利用した広告主自体がユーザーからの反発を招く可能性も否定できません。
それでもなお、TikTokはこの最新の「Seedance」モデルが広告ビジネスにもたらす可能性に強い自信を持っているようです。
現在、「Dreamina Seedance 2.5」は、一部の国や地域の選ばれた有料広告主に向けて順次提供(ロールアウト)が開始されています。今後、この高度なAIツールがTikTokの広告エコシステムにどのような化学反応をもたらすのか、業界内外から大きな注目が集まっています。
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