渡航の活発化が著しい昨今、日本においてもインバウンド・観光関連事業の需要が高まっています。
コロナ後の経済復興に伴ってインバウンド・観光関連の支援事業も徐々に拡大してきており、対象となる補助金をいかに活用できるかが事業者にとって非常に重要です。
そこで本記事では、インバウンド・観光関連の補助金についてまとめてご紹介します。
2024年度版の最新情報を掲載しておりますので、申請漏れのないように本記事の情報をご参考にしてください。
目次
インバウンド・観光関連の補助金まとめ
それでは、2024年最新版のインバウンド・観光関連の補助金情報をご紹介します。
すでに2024年度の募集が終了している場合には、翌年の参考情報としてご活用ください。
※最新の募集状況などは各リンク先の公募元の情報をあわせてご確認ください。
インバウンド安全・安心対策推進事業
【公募元】観光庁|国土交通省
【概要】現場で訪日外国人旅行者に直接対応する施設や観光案内所、医療機関などに対し非常時・受診時に必要な整備を支援するとともに地域の災害時などにおける観光危機管理の強化を支援。
【公募期間】2024年6月3日(月)~2024年9月27日(金) 17:00
【補助対象】
- 観光案内所・観光施設等を設置し、もしくは管理する者
- 観光地における店舗・事業所等を運営する者
- 病院・診療所等を設置し、又は管理する者(「○訪日外国人患者受入機能の強化」)
- 地方公共団体
※補助対象事業者であっても、宿泊事業及び交通事業に係る施設の整備は補助対象外
「インバウンド安全・安心対策推進事業」は、自然災害リスクを考慮し、災害時に訪日外国人旅行者の対応を行う施設を支援する事業です。
補助率は、対象経費の1/2以内(「災害時等における観光危機管理の強化」は、1/2以内かつ上限500万円)となっています。
出典:令和6年度当初予算事業「インバウンド安全・安心対策推進事業」の公募を開始します|2024年|公募情報|観光庁
観光地・観光産業における人材不足対策事業
【公募元】観光庁|国土交通省
【概要】宿泊業の人材不足対策・業務効率化に資する設備・サービスの導入を支援。
【公募期間】令和6年7月1日(月)~令和6年8月9日(金) 17時まで
【補助対象】宿泊事業者
〈支援例〉
- 「フロント業務」:自動チェックイン機・無人化の為の機械導入など
- 「予約・デスク業務」:予約管理システムの導入、AI機器・設備の設置など
- 「清掃業務」:清掃ロボット等の購入、効率化を図る為の設備など
- 「食事の準備・配膳」:献立管理システムの導入、配膳ロボットの購入など
- 「バックサポート業務」:シフト管理システムの導入、インカム導入など
「観光地・観光産業における人材不足対策事業」は、宿泊業の人材不足解消に向けて、人材の効果的な配置とサービス水準の向上を強化する取り組みなどを支援する事業です。
宿泊事業者向けの幅広い経費を対象に、1/2(上限500万円)が補助され、人手不足対策を通じて旅行者の満足度向上と業界の発展に寄与しています。
出典:観光地・観光産業における人材不足対策事業 特設Webサイト|観光庁
インバウンド受入環境整備高度化事業
【公募元】観光庁|国土交通省
【概要】訪日外国人旅行者の周遊の促進や消費の拡大、地方誘客を図るため、全国の観光地における個々の観光スポットや広域的な周遊に係る一体的な環境整備の取組みなどを支援。
【公募期間】2024年6月28日(金)~7月19日(金)17:00(必着) ※予算が無くなり次第受付を終了。
【補助対象】以下の画像を参照。
画像:「インバウンド受入環境整備高度化事業」の公募を開始します|2024年|公募情報|観光庁
「インバウンド受入環境整備高度化事業」は、インバウンドの受け入れに向けた設備面の整備、改良などを支援する事業です。
各項目の対象経費に対して、1/2または1/3以内で補助を受けることができます。
出典:「インバウンド受入環境整備高度化事業」の公募を開始します|2024年|公募情報|観光庁
観光振興事業費補助金(地域一体型ガストロノミー推進事業)
【公募元】観光庁|国土交通省
【概要】外国人旅行者から需要が高い「日本の食」について、魅力的なガストロノミーツーリズム(※)コンテンツを造成し、インバウンド誘客を高めるとともに地方誘客を促進する取組を推進。
(※ガストロノミーツーリズムとは、その土地の気候風土が生んだ食材・習慣・伝統・歴史などによって育まれた食を楽しみ、食文化に触れることを目的とした旅行のこと。)
【公募期間】令和6年5月31日(金)~令和6年7月8日(月) 17:00 (必着)
【補助対象】地域一体型ガストロノミーツーリズム推進事業において個別事業の実施主体として記載されている者であり、以下のいずれかに該当する者。
- 地方公共団体
- 観光地域づくり法人(DMO)
- 民間事業者等
「観光振興事業費補助金(地域一体型ガストロノミー推進事業)」は、地方公共団体・観光地域づくり法人(DMO)・民間事業者等が、地域一体型ガストロノミーツーリズムコンテンツに必要な施設等の整備・改修や設備・備品の購入、コンテンツ造成、販路の形成等に係る経費の一部を国が補助する事業です。
補助率は1/2以内(1事業計画あたり上限:税込5,000万円)となっており、食文化と食材を育む地元の伝統をインバウンド向けに発信することに活かされています。
出典:「観光振興事業費補助金(地域一体型ガストロノミー推進事業)」に係る計画の公募を開始します|2024年|公募情報|観光庁
宿泊施設サステナビリティ強化支援事業
【公募元】観光庁|国土交通省
【概要】訪日外国人旅行者の受け入れに向け、旅館・ホテル等の宿泊施設が実施するサステナビリティの向上に関する取組を支援。
【公募期間】2024年4月19日(金)~5月20日(月) 17:00 必着
【補助対象】【補助対象】以下を参照。
補助対象事業者
宿泊事業者(※) ただし、同一事業者からの4施設以上分の本補助金への申請はできません。
※旅館業法(昭和23年法律第138号)第3条第1項に規定する許可を受けた者とします。ただし、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第6項に規定する店舗型性風俗特殊営業を営む者を除きます。
以下に該当する事業者が本事業に申請可能です。①宿泊業の高付加価値化のための経営ガイドラインに基づく登録制度(※1)
(高付加価値経営旅館等登録規程(令和5年観光庁告示第3号))の登録を受けた方、又は同制度の登録申請をされた方。②①の登録又は登録申請はしていないが、金融商品取引法第24条に基づき有価証券報告書を内閣総理大臣に提出する会社又はその子会社及び関連会社であり、かつ観光施設における心のバリアフリー認定制度(※2)の認定を取得済み又は1年以内に取得予定である方。
※1 宿泊業の高付加価値化のための経営ガイドラインに基づく登録制度は https://www.mlit.go.jp/kankocho/seisaku_seido/kihonkeikaku/jizoku_kankochi/kankosangyokakushin/saiseishien/kofukakachi.htmlをご確認ください。
※2 観光施設における心のバリアフリー認定制度は https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/sangyou/innovation_00001.html をご確認ください。
「宿泊施設サステナビリティ強化支援事業」は、宿泊施設における省エネ設備導入などの経費を一部助成することで、訪日外国人旅行者の受け入れに向けた、宿泊施設のサステナビリティ向上の取り組みを支援する事業です。
補助率は1/2(上限:1,000万円)となっており、省エネ型空調や二重サッシ、太陽光発電や節水トイレといった省エネ対策に必要な幅広い設備に適用することができます。
出典:令和6年度 宿泊施設サステナビリティ強化支援事業|国土交通省 観光庁
ブルーツーリズム推進支援事業
【公募元】地域観光新発見事業事務局|観光庁
【概要】ALPS 処理水の海洋放出による風評への対策として、海の魅力を高め、国内外からの誘客と観光客の定着を図るため、ブルーツーリズムを推進する地域を公募。
地域における
- 海水浴場等の受入環境整備
- 海の魅力を体験できるコンテンツの充実
- 海にフォーカスしたプロモーション
- ブルーフラッグ認証(ビーチ・マリーナ・観光船舶を対象とした環境認証)
の取得に向けた取組を支援。
【公募期間】令和6年1月11日(木)~令和6年3月8日(金) 必着
【補助対象】岩手県、宮城県、福島県及び茨城県における市町村、観光協会及び観光地域づくり法人(DMO)登録制度において登録された者
「ブルーツーリズム推進支援事業」は、観光地域づくりを目的として海の魅力を高める取り組みを支援する事業です。
対象地域は4県の市町村に限られますが、海の魅力が伝わるものであれば、海に入らないコンテンツも対象となっています。
出典:令和6年度「ブルーツーリズム推進支援事業」の公募を開始します|2024年|公募情報|観光庁
地域観光新発見事業
【公募元】地域観光新発見事業事務局|観光庁
【概要】地域の観光資源を活用した地方誘客に資する観光コンテンツについて、十分なマーケティングデータを活かした磨き上げから適時適切な誘客につながる販路開拓及び情報発信の一貫した支援を実施
【公募期間】令和6年5月31日(金)~6月24日(月)
【補助対象】地方公共団体、DMO、民間事業者など
「地域観光新発見事業」は、新たな観光コンテンツの造成や販路拡大の取り組みを支援する事業です。
補助額は、定額400万円と400万円を超える部分については補助率1/2(補助上限:1,250万円 最低事業費:600万円)となっています。
インバウンドに限らず、国内観光客の地方誘客に資する観光コンテンツの造成にも活用できる点が特徴です。
特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業
【公募元】観光庁|国土交通省
【概要】インバウンド消費の更なる拡大・質の向上を図るため、地方公共団体・観光地域づくり法人(DMO)・民間事業者等が実施する、特別な体験コンテンツ・イベント等の創出等を支援
【公募期間】令和6年1月12日(金)~令和6年2月8日(木)12:00(締切厳守)
【補助対象】以下を参照。
対象事業
① 我が国が誇る観光資源(自然、文化、食、スポーツ等)を、早朝夜間や未公 開・非混雑エリア等の十全な活用と組み合わせ、これまでにないインバウン ド需要を創出し、特別な体験として提供すること。
② インバウンド向けに、以下のいずれかの項目を満たす計画であること。
- インバウンド規模 3,000 名以上の体験コンテンツ・イベント等であること
- 一般的なものと比較して単価が3倍以上となる高付加価値化の取組を行うも のであること
③ 地方で実施されるコンテンツについては、「地方プレミアム体験コンテンツ」 認定審査を希望することができる。「地方プレミアム体験コンテンツ」とは、 地方の自然・伝統文化の活用、食の地産地消、地域人材の活用や所得向上に 係る工夫等を奨励し、極めて付加価値が高く、地域の目玉となる様々な資源 を集約したコンテンツを指す。 なお、「地方プレミアム体験コンテンツ」の認定を受けると、以下の点で優 遇することを想定している。
- 採択案件公表時の観光庁プレスリリースでの紹介
- 観光庁で実施するプロモーション等での優先的紹介
- 採択後、早期事業着手に向けた事務局による優先サポート
※本事業における「地方」とは東京都、京都府及び大阪府を除く道県を指します。認定される事業数は全国で概ね 10 件程度を想定しています。
引用:「特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業」の公募を開始します|2024年|公募情報|観光庁
「特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業」は、日本の観光資源を活かした特別な体験を提供するインバウンド向けコンテンツ・イベントを支援する事業です。
本事業は、上限額8,000万円、最低事業費3,000万円からとなっており、大規模なインバウンド向け施策を実施したい企業・団体に推奨されます。
出典:「特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業」の公募を開始します|2024年|公募情報|観光庁
まとめ
本記事では、2024年最新版のインバウンド・観光関連の補助金情報をまとめてご紹介いたしました。
インバウンド・観光関連事業の継続、発展のためには、補助金を受けられる公共の支援事業を有効活用することが非常に大切です。
しかし、補助金を受けられる支援事業は倍率が高く、募集期間が短いものや準備書類に時間を要するものもあります。
今回ご紹介した補助金情報は、翌年以降も実施される可能性が高いものばかりですので、ぜひご参考にしていただき事前に申請準備を進めていきましょう。
また、インバウンドに関するご相談や施策をご検討の際は、「Find Model」にお気軽にご相談ください!
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