企業が販売する様々な商品は、近年ではSNSマーケティング施策の上でPRされることがほとんどになりました。
新商品のPRは、SNSキャンペーン、クロスメディアなど戦略を考えやすい一方で、ロングセラー商材は話題が作りにくくSNSキャンペーンを打ち出しにくいという難点があります。
本記事では、そんなロングセラー商材をSNSにおいてどのような切り口でキャンペーンするのが良いかについて、企業のSNSマーケティング成功事例を取り上げながら分かりやすく解説していきます。
SNSを活用してロングセラー商材の売上・集客アップをしたい企業のSNS担当者・マーケターの方はぜひこの記事を参考にされてみてはいかがでしょうか?
目次
ロングセラー商材のSNSマーケティング成功事例5選と参考になるポイント
それではさっそく、ロングセラー商材のSNSマーケティング成功事例5選と参考になるポイントを解説していきます。
カルビーポテトチップス
まず最初にご紹介するのは、スナック菓子メーカーのカルビー株式会社が製造・販売している「カルビーポテトチップス」のSNSマーケティングの事例です。
アパレルブランド「BREEZE」とコラボレーションし、ロングセラー商品である「カルビーポテトチップス」をデザインしたパッケージと、カルビーのロゴ入りトレーナーを店舗にて発売しました。
Twitterでは下記のようにPRされていました。お馴染みのデザインはインパクトがあり、タイムライン上でも目を引く投稿となっています。
【Calbee×BREEZE】
2023年元日にいよいよ発売♪
CalbeeがBREEZEのお店をジャック!?お楽しみに♪▽アイテムをチェック▽https://t.co/GaBLoAxK4F
※オンラインストアは12/31(土)21:00~発売予定です。#calbee #カルビー #ブリーズ pic.twitter.com/21J6oHTmtJ— BREEZE(ブリーズ) (@BREEZE_FO) December 31, 2022
また、他社とコラボレーションをすることで、カルビーの公式アカウントからだけではなく、コラボレーションした企業のアカウントからも情報発信ができるため、より拡散力の高いPRを行うことが可能です。
特に、情報拡散の幅・スピード力がメリットであるTwitterでは、複数のアカウントからの情報発信は非常に効果的です。
より多くのユーザーへリーチしたいという場合には、他社とのコラボレーションだけではなく、活用したいSNS上で影響力のあるインフルエンサーとタイアップしてPRする方法もおすすめです。
\CalbeeがBREEZEのお店をジャック!/
ポテトチップスでおなじみのCalbee(カルビー)のトレーナーは本日より発売♪
『うすしお味』『のりしお』『コンソメパンチ』、どのデザインでおそろいコーデしたいですか?^^▽アイテムをチェック!https://t.co/LQ0fslBMlK
#calbee #カルビー #ブリーズ pic.twitter.com/UqYgj7JSs4— BREEZE(ブリーズ) (@BREEZE_FO) December 31, 2022
本事例のようにインパクトのあるデザインである場合は、店頭に訪れた顧客がSNSに写真を投稿してもらえる可能性もあり、ユーザーからユーザーへと口コミ方式で話題となるケースもあるでしょう。
このように、不特定多数のユーザーが独自に作り出すUGC(ユーザー生成コンテンツ)を獲得できた商品は、SNS上で人気となるケースが多いため、撮影・投稿が差し支えなければ積極的に投稿してもらうのも良いでしょう。
例えば、 2021年1月~3月テレビアニメ『PUI PUI モルカー』はSNSユーザーのUGCから人気に火が付き、現在でも多くのファンから愛されるアニメとなりました。
/#シンエイ動画 45周年記念🎊
プレゼントキャンペーン延長戦🎁✨
\今回は #モルカーDS 🐹🥕✨クライマックス記念プレゼント❗🎁
応募方法
1⃣@shin_ei_ani と@shinei_youtube をフォロー
2⃣このツイートをRT引用RTで #冬休みイッキ見したいシンエイアニメ👀を書いていただくと当選率up‼🎯 pic.twitter.com/rJgnmYgJkt
— シンエイ動画【公式】@創立45周年! (@shin_ei_ani) December 23, 2022
シンエイ動画の45周年記念でも『PUI PUI モルカー』のプレゼントキャンペーンが打ち出されていました。
このように、UGCから人気となったコンテンツを活用してフォロワーを増やすキャンペーンもSNSマーケティング戦略として効果的です。
カルビーポテトチップスの事例を参考に、UGCを作り出す戦略や他社コラボレーションを施策されてみてはいかがでしょうか?
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dブック
画像:dブック
次にご紹介するのは、マンガ、ラノベ、小説など約60万冊が読める電子書籍アプリ「dブック」のSNSマーケティングの事例です。
dブックのようなサービスもロングセラー商材と同様にPRするための話題をいかに作り出すかがポイントとなっています。
dブックは、NTTドコモ提供の電子書籍全般を取り扱っているストアであるため、dポイント還元や大規模キャンペーンが特徴的です。
下記投稿では、「11周年」を記念したキャンペーンを企画し、スタッフが厳選した作品の限定無料マンガ祭りを行っていました。
🎉dブック1⃣1⃣周年記念キャンペーン🎉
\\1月 大量入荷!!//
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さらに、対象作品は続刊クーポン配布中!🎫
詳しくはこちらhttps://t.co/J9VBGGSzWg pic.twitter.com/D2dl2T3DUR
— dブック (@dbook_PR) January 1, 2023
ロングセラー商材・サービスの場合、話題性を作り出すために「〇〇周年記念」や「期間限定サービス」などで新規ユーザーを引き込むきっかけにしている成功事例は多く見られます。
また、ロングセラー商材の場合は同じ商品の新色展開でPRするという方法も良いでしょう。
情報の流れが速いタイムラインにおいては、dブックの事例のように印象的なフレーズを取り入れ、目に留まる画像作りを行うことも重要です。
TikTokなどのショートムービープラットフォームでも同様に、ユーザーの興味を惹きつけるサムネイル作りや、短い時間の中にいかに上手く要点を盛り込むかは工夫が必要なポイントとなっています。
dブックの事例を参考に、SNSユーザーのエンゲージメントが獲得できる投稿作りを施策することもロングセラー商材をPRする上で非常に大切です。
いろはす
続いてご紹介するのは、飲料メーカーの日本コカ・コーラ株式会社が製造・販売している「いろはす」のSNSマーケティングの事例です。
いろはすのInstagram公式アカウントでは、「#(ハッシュタグ)」を利用して行う投稿キャンペーンで、以下3通りのプレゼントを用意し、様々なジャンルのコアファンへ訴求力の高いPRを行っていました。
キャンペーンに参加したいユーザーは、目当てのプレゼント専用のハッシュタグを用いて投稿することで応募が可能です。
Instagramでは、オリジナルのハッシュタグを作成してユーザーに使用してもらうことで、そのハッシュタグに関連する情報をまとめて検索することができます。
ユーザーはそのハッシュタグから簡単にまとまった情報を手に入れることができ、SNS運営側もキャンペーン応募の投稿を管理しやすくなるため、両者にとって利便性の高い機能といえるでしょう。
ハッシュタグは、InstagramだけでなくTwitterなど他SNSでも同様に情報整理することが可能です。
特にTwitterでは、より多くのユーザーが特定のハッシュタグを使用することでトレンドワードとして検索トップのおすすめに表示されるようになります。
おすすめ表示されることでより多くのユーザーへリーチすることができますので、ロングセラー商材の知名度を高めるために効果的です。
ハッシュタグのようなSNS上の便利な機能はぜひ積極的に活用していきましょう。
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シルバニアファミリー
次にご紹介するのは、玩具メーカーのエポック社が製造・販売しているドールハウスシリーズ「シルバニアファミリー」のSNSマーケティングの事例です。
シルバニアファミリーのInstagramアカウントでは、LINEスタンプ発売のPRを行っていました。
LINEスタンプの情報をInstagramなどの他SNSからPRすることで、SNSごとのフォロワーを取りこぼすことなく情報発信することが可能になります。
シルバニアファミリーのように複数のSNSでアカウントを持っている場合には、各SNSで投稿スタイルを決めて役割分担し、連携させることはSNS運用の上手なポイントです。
画像:動く♪シルバニアファミリースタンプ - LINEスタンプ|LINE STORE
また、LINEは少人数のユーザー間で日常的に使用されるため、他のSNSに比べてユーザー同士の親密なコミュニケーションが特徴的です。
そのコミュニケーション内で使用されるLINEスタンプは、一人一人に対する訴求力が高いことがメリットとなっています。
企業のLINEスタンプによるPRは無料ダウンロードできる事例が多く、ロングセラー商材の知名度アップのためのキャンペーンとして非常に効果的です。
LINEスタンプは比較的簡単に登録申請できるため、PRに関する労力の面でも効率的といえますので、ぜひ一度検討されてみてはいかがでしょうか。
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カップスター
そして最後にご紹介するのは、食品メーカーのサンヨー食品株式会社が「サッポロ一番」ブランドにて販売しているカップラーメン「カップスター」のSNSマーケティングの事例です。
サッポロ一番のYouTube公式アカウントでは、カップスターのリニューアルを記念したYouTubeショートを投稿していました。
「#ニュニュダンス」というオリジナルダンスを踊るのは、人気アイドルグループ・乃木坂46のメンバーたち。
TikTokやYouTubeショートでは、ダンスを真似して投稿するユーザーが多く、近年ではダンスや楽曲がミーム化されることで商品・サービスの大きなPRとなる事例が増加しています。
カップスターの事例では、実際に下記投稿のような一般ユーザーによる踊ってみた動画も見られました。「#ニュニュダンス」のようにユーザーからユーザーへ拡散されていくPR方法は、ショートムービーによるPRにおいてぜひ参考にしたいアプローチです。
また、動画投稿の文章で「みなさんが最近リニューアルしたことはなんですか?」と質問して、視聴者とのコミュニケーションを図っている点も良いポイントです。
特にロングセラー商材の場合「リニューアル」というワードを用いることで、コメントしたユーザーが商材に対する再認知を促すことができるので、カップスターのようにリニューアルや「〇周年記念」などのタイミングでユーザーとコミュニケーションをとるきっかけを作ることも大切です。
@suzumenotojimariofficial #ダイジンといっしょ AR写真投稿キャンペーンが開始されました📷‼︎ ✨#原菜乃華 さんと#松村北斗 さんも体験中!プロフィール欄から皆様もぜひお楽しみください!#すずめの戸締まり ♬ カナタハルカ - RADWIMPS
TikTokでは、上記投稿のようにオリジナルのARを使用したPR事例も増加しています。ロングセラー商材を使用したデザインのARで不特定多数のユーザーへリーチさせることが可能です。
ARの場合であれば、周年記念やリニューアルなどのきっかけがなくともPRすることが可能になる上、主に若年層に対するリーチ力も高いため、ターゲット層によってはARによるPRをすることが効果的であるケースもあります。
自社の商材をどの層にPRしたいかによって、SNSの投稿スタイルを変えてみるのも重要なポイントです。
まとめ
今回は、ロングセラー商材をSNSにおいてどのような切り口でキャンペーンするのが良いかについて、企業のSNSマーケティング成功事例を取り上げながら分かりやすく解説していきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介したのは、
- カルビーポテトチップス
- dブック
- いろはす
- シルバニアファミリー
- カップスター
上記5つのPR成功事例でした。
本記事でご紹介したロングセラー商材のPR成功事例を参考に、自社商品にふさわしいSNSマーケティング施策を検討されてみてはいかがでしょうか。
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