インフルエンサーマーケティング事業を運営するFind Modelは、2022年7月12〜15日、自社インフルエンサーネットワークに登録しているインスタグラマー(Instagramフォロワー1万人以上)387名を対象とした「インフルエンサー実態調査」を行いました。
本アンケート調査では、インスタグラマーのお仕事事情(PRの内容・単価・成功談・失敗談)について、お仕事実態や本音が分かる質問にご回答いただきました。
今回は、インスタグラマーのPRお仕事の成功話・失敗話に焦点を当てて、ランキング形式で本音や実態、参考になるポイントをご紹介していきます。
インスタグラマーとタイアップしたSNSマーケティングをご検討されている企業のSNS担当者・マーケターの方は、ぜひこの記事を参考にされてみてはいかがでしょうか。
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目次
PRお仕事の成功話TOP5
Q.直近3ヶ月(4〜6月)で実施したPRお仕事の成功談があれば教えてください。
1位 旅行・ホテル系投稿
「直近3ヶ月で実施したPRのお仕事の内、特に成功した投稿ジャンルとその結果」の回答結果では、「旅行・ホテル系投稿」が1位に輝きました。
コメントを見てみると、
「旅行関連は保存も多くフォロワーも数百人増え、実際に予約した!との声もいただきました。」(20代女性・ライフスタイル系インスタグラマー・約2万フォロワー)
「沖縄に毎月何度も行っているので、参考にして旅行に行ってくれている方が多いです。」(30代女性・旅行・おでかけ系インスタグラマー・約1.6万フォロワー)
など、フォロワーが投稿を参考にして実際に旅行に行っているという意見が多く、実際に旅行に行った感想をDMでもらったという意見もありました。Instagramの投稿によって、ユーザーは旅行・おでかけスポットが実際にどんな場所・様子なのか、見どころは何なのかを具体的に見ることができます。
したがって、旅行・おでかけの具体的なプランを考えやすくなるため、多くのユーザーに影響力のあるインフルエンサーとのタイアップ効果が非常に大きいジャンルであるといえるでしょう。
さらに他のコメントを見てみると、フォロワーの反応がよかった事例として、
「白馬Frompのサウナのあとの水風呂をリール投稿したとき。」(40代女性・旅行・おでかけ系インスタグラマー・約6.9万フォロワー)
「ホテル系もリールを始めてから、フォロワーさんにもホテル側の方にも評判がいいです。」(30代女性・旅行・おでかけ系インスタグラマー・約4.5万フォロワー)
などの意見もあり、現在Instagramではリール投稿がユーザーから良い反応を得やすい傾向にあることも明らかになりました。
リールは「リール専用タブ」から新規ユーザーへリーチすることができる手段であり、「発見タブ」からの検索でも目立ちやすいというメリットがあります。リール動画は、フォロワーだけでなくフォロワー外のユーザーへPRの幅を広げたい場合には最適の投稿方法といえます。
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2位 アパレル・ファッション系投稿
「直近3ヶ月で実施したPRのお仕事の内、特に成功した投稿ジャンルとその結果」の回答結果では、「アパレル・ファッション系投稿」が2位にランクインしました。
インフルエンサーからは成功談として以下のようなコメントが寄せられました。
「お洋服のPRでは、同じ物を買ったとご報告をフォロワーさんからDM頂き、物が安かったのもあるのですが、フォロワーさんで買ってくれた方が多かったようで、shopさんにもとても感謝されました。」(30代女性・アパレル系インスタグラマー・4.7万フォロワー)
「アパレルのPR購入品を詳しく載せるとフォロワーさんの反応がいいです」(30代女性・アパレル系インスタグラマー・3.2万フォロワー)
ファッション系のPRでは、商品の詳細を詳しく記載したり、着用写真でサイズ感・質感をわかりやすく投稿することで、ユーザーの興味を引きやすいことが分かります。
さらに、インスタグラマーから下記のようなコメントも寄せられていました。
「定番アイテムの着回し投稿は伸びやすく、いいねや保存数が多かった」(20代女性・アパレル系インスタグラマー・2.7万フォロワー)
投稿の保存数が多かったという意見が多く、インスタグラマーの投稿をカタログのような形で後で見返して参考にしながらコーディネート、もしくは購入するユーザーが多いことが予想されます。
したがって、PRに対するインスタグラマーのモチベーションの高さや、投稿の作り込みの仕方によってもユーザーの反応は良くなるといえるでしょう。
ファッション系の商品はその場で購入に繋がらなくても、インフルエンサーの投稿によって長期的な売り上げに繋がる可能性も高いため、Instagramとの相性が良いジャンルなのです。
3位 日用品・アイテム系投稿
「直近3ヶ月で実施したPRのお仕事の内、特に成功した投稿ジャンルとその結果」の回答結果では、「日用品・アイテム系投稿」が3位にランクインしました。
インフルエンサーからは成功談として以下のようなコメントが寄せられました。
「浄水器、アカウントとマッチしてたので保存も閲覧も伸びた」(30代女性・ライフスタイル系インスタグラマー・約6.9万フォロワー)
「エコバッグのPR。インプレッションやリーチが増えた。フォロワーさんに有益な情報を提供できた。」(30代女性・旅行・おでかけ系インスタグラマー・約2.6万フォロワー)
インスタグラマーが発信している情報とタイアップ商品・サービスがマッチしていると、その商品・サービスについて詳しく解説することができたり、豆知識など有益な情報をプラスした投稿を行うことが可能になります。
ユーザーにとってメリットとなるような投稿で保存数・閲覧数をアップさせることができれば、タイアップ商品・サービスへの興味・関心を高め、集客アップにも繋げることができるでしょう。
4位 美容系投稿
「直近3ヶ月で実施したPRのお仕事の内、特に成功した投稿ジャンルとその結果」の回答結果では、「美容系投稿」が4位にランクインしました。
インフルエンサーからは成功談として以下のようなコメントが寄せられました。
「ヴィセ アイパレット。企業様から引用RTをいただいたり、ウェブ広告のご依頼があったのがとても嬉しかったです。」(20代女性・美容/メイク系インスタグラマー・9.2万フォロワー)
「オールインワンゲル、オイル、子育て中だからこそ使って便利だったものなどは、反応も良かったしクライアント様からもリアルな声で喜んで頂けました。」(40代女性・子供・子育て系インスタグラマー・約1.2万フォロワー)
タイアップ投稿のエンゲージメントが高い場合、タイアップ企業に喜んでもらえるだけでなく、そこから派生した新規案件や他企業からの別案件の依頼に繋がっていく可能性が出てきます。
したがって、アカウントと商材の相性・知識はインスタグラマー自身もポイントだと認識していることが分かりました。
また、下記のようなコメントも。
「デパコスはフォロワーさんが必ず増えます」(30代女性・ライフスタイル系インスタグラマー・約2.2万フォロワー)
上記コメントからわかるように、どのアイテムを商材にしているかによってもユーザーのエンゲージメントが変化することが明らかになりました。
トレンドアイテムや必須アイテムをチェックし、最も訴求力のあるタイミングでタイアップを行えるかどうかは、企業のSNSマーケティング成功の重要なポイントといえるでしょう。
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5位 レストラン系投稿
「直近3ヶ月で実施したPRのお仕事の内、特に成功した投稿ジャンルとその結果」の回答結果では、「レストラン系投稿」が5位にランクインしました。
インフルエンサーからは成功談として以下のようなコメントが寄せられました。
「お店の店員さんが私のインスタにとっても興味持ってくれる事。そしてとっても良くしてくれる事。フォロワーさんからお店に行ったよと報告が来る事」(30代女性・料理・グルメ系インスタグラマー・3.7万フォロワー)
「飲食系の案件は褒められることが多いです。ホテル系もリールを始めてから、フォロワーさんにもホテル側の方にも評判がいいです。」(30代女性・旅行・おでかけ系インスタグラマー・約4.5万フォロワー)
多くのインスタグラマーが、レストラン系の投稿はユーザーからの反応が多いとコメントしていることから、そもそもInstagramとレストラン系投稿の相性がいいこともわかります。
Instagramユーザーの傾向として、おしゃれなレストランや映えスポットなどを探していることが多く、レストラン系のタイアップ投稿はフォロワー以外からのユーザーに対する訴求力も高くなるのです。
また、タイアップ企業・店舗の従業員から興味を持ってもらえるという点は、インスタグラマーにとって非常にメリットになります。
特に、料理・グルメ系インスタグラマーである場合、従業員は最も親和性が高い存在であるため、その後フォロワー・ファンとなってもらえる可能性が高いのです。
PRお仕事の失敗話TOP5
Q.直近3ヶ月(4〜6月)で実施したPRの失敗談があれば教えてください。
1位 商品と普段の投稿のミスマッチ
PRが失敗した理由として最も多く挙げられたのは「商品と普段の投稿のミスマッチ」でした。
インフルエンサーからは失敗談として以下のようなコメントが寄せられました。
「ジャンルとは違う案件をやったらフォロワーが一気に減った!」(20代女性・アパレル系インスタグラマー・約1.1万フォロワー)
「投稿時間をいつもよりかなり遅くしてしまい、初速が悪くあまり伸びなかった」(30代女性・ディズニー系インスタグラマー・ 約2.3万フォロワー)
以上のコメントから、アカウントの雰囲気を壊さずにインスタグラマーの個性を活かした投稿にすることが、PRを成功させるために重要であることが分かりました。
インスタグラマーに依頼をする際は、商材と依頼先インスタグラマーのアカウントのマッチ度を考慮することで効果的なPRを行うことができるでしょう。
また、タイアップ案件であっても投稿時間・投稿スタイルを変えずにPRしてもらうことが、エンゲージメントの初速を上げ、より拡散力を高めるために重要なポイントであることも分かりました。
上記2点のポイントに気をつけながら、インフルエンサーによる自由なPR投稿を行ってもらうことがベストです。
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2位 『#PR』などのPR臭
PRが失敗した理由の第2位は「『#PR』などのPR臭」でした。
インフルエンサーからは失敗談として以下のようなコメントが寄せられました。
「携帯キャリアの案件、投稿の記載内容や内容チェック後の修正指定が多すぎて、いかにも広告らしい内容になってしまい、いいね数やコメントが伸びなかった」(30代女性・ライフスタイル系インスタグラマー・ 約3.3万フォロワー)
「#PR と入れるとあからさまにエンゲージメントが落ちる気がする。違う方法にするべきだと思う」(30代女性・美容・メイク系インスタグラマー・ 約2.3万フォロワー)
タイアップ企業からの指示が増えすぎてしまうと、インスタグラマーの普段の雰囲気や投稿スタイルから逸脱したPRとなってしまい、ユーザーへの訴求力が落ちてしまいます。これは、1位の「商品と普段の投稿のミスマッチ」とも共通するポイントです。
企業からの指示は最小限に抑え、インスタグラマーの自由度を確保するようにしましょう。
また、「#PR」「#AD」のようなハッシュタグはステルスマーケティングでないことを証明するために重要な要素ではありますが、Instagramマーケティングが定着した現在、ハッシュタグによってユーザーが普段の投稿とPR投稿を割り切って閲覧してしまい、PR効果が薄れてしまうという問題があるようです。
上記ハッシュタグだけでなく「タイアップ投稿」の表示はステルスマーケティング防止のために消すことは難しいので、インフルエンサーにPR感を感じさせない投稿内容作りを工夫してもらう必要があるでしょう。
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3位 物撮り
PRが失敗した理由の第3位は「物撮り」でした。
インフルエンサーからは失敗談として以下のようなコメントが寄せられました。
「商品だけの写真など企業に指定された投稿のものはいいねが少なくよくなかった。」(30代女性・ライフスタイル系インスタグラマー・ 約1万フォロワー)
「物撮り1枚目指定のフィード投稿案件が、あまり伸びない傾向にあり悩んでいます」(30代女性・ライフスタイル系インスタグラマー・ 約3.6万フォロワー)
商材のみの写真はユーザーからの反応が悪いという意見は他にも多数寄せられていました。Instagramでは、インスタグラマー自身の姿が写っているほうがエンゲージメントが伸びやすいという傾向があるようです。
また、最大10枚まで投稿可能なフィード投稿において、1枚のみの物撮りは最も訴求力に欠けるPRとなってしまいます。
投稿内容に関してどうしても指示が多くなってしまう場合には、画像の中にアピールポイントをうまくまとめて、投稿枚数の多いPRにするなど工夫するのが良いでしょう。
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4位 依頼主とのやり取りが上手くいかない
PRが失敗した理由の第4位は「依頼主とのやり取りが上手くいかない」でした。
インフルエンサーからは失敗談として以下のようなコメントが寄せられました。
「ダイレクトでお声かけいただき報酬は発生せずペットグッズの品物の提供でしたが、依頼主がいい加減であれこれ間違いがあったり変更があったり、、、2度とそことは関わりたくありません」(55歳以上女性・猫・コスメ系インスタグラマー・ 約9.4万フォロワー)
「お店の店員さんの態度がとっても悪かった事。PR概要に記載がなく金銭を要求されそうになった事。」(30代女性・料理・グルメ系インスタグラマー・ 約3.7万フォロワー)
依頼主・インスタグラマー双方にとって、やり取り面でのいざこざやコミュニケーション不足などの問題は効果的なPRを行う上で障害となる要素です。
依頼主側はタイアップを行う際には目標・方針をインスタグラマーとしっかり共有しておく必要があります。
労力をかけずにスムーズなやり取りを行いたい場合には、インフルエンサーマーケティングを行っている企業に仲介役になってもらうのも良い方法です。
SNSマーケティングにおすすめの代理店は下記の記事でもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
5位 更新頻度・外部露出が少ないタイミングでのPR
PRが失敗した理由の第5位は「更新頻度・外部露出が少ないタイミングでのPR」でした。
インフルエンサーからは失敗談として以下のようなコメントが寄せられました。
「子育てが忙しく定期的な更新ができなかったのは反省です」(30代女性・子供・子育て系インスタグラマー・ 約2.8万フォロワー)
「もう少しストーリーも活用すればよかったです。期間が短かったところが反省点でした、、、。」(20代女性・ライフスタイル系インスタグラマー・ 約1.4万フォロワー)
インフルエンサーのプライベートの事情・状況によって更新頻度や外部露出が少なくなってしまうタイミングでのPRは、注目度が下がってしまう傾向があります。
インフルエンサーにタイアップ依頼をする際には、そのような事情も含めスケジュールや投稿内容・方針などをしっかりと打ち合わせしておくことが大切です。
また、Instagramにはフィード投稿、ストーリー投稿、リール投稿などいくつかの投稿手段があります。
「商材にマッチした投稿方法は何か?」「リーチしたいターゲット層はどの層か?」など目標設定を明確にして、必要な投稿頻度・投稿スタイルなどを設定していきましょう。
まとめ
今回は、インスタグラマーのPRお仕事の成功話・失敗話TOP5をそれぞれご紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
成功・失敗のポイントや原因を予め理解しておくことで、より効果的なタイアップを行うことができます。
商材とマッチしたインフルエンサー選びや投稿方法で拡散力のあるPRを行ってみてはいかがでしょうか?
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