皆さんは“アウトリーチ”という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
英語の「アウトリーチ(outreach)」を直訳すると「外に手を伸ばす」という意味があります。
主には、組織や団体などが、
- 社会的な奉仕・支援活動の存在を、助けを必要とする人々に伝えたり
- 地方に赴いてスポーツや芸術に触れる機会を提供したり
ニーズのある地域や社会に向けてサービスを届け、知ってもらうための活動を指すことが多いです。
また、企業がアウトリーチを行う場合も多く、上記のような社会貢献活動を広めることで経営理念の浸透やブランディング向上を図ることができます。
そして、企業が商品やサービスを関連性の高いターゲット層に広報する(届ける)ことを、「アウトリーチマーケティング」と呼びます。
「アウトリーチマーケティング」には様々な手法があり、ニーズのある人々に効率的に商品やサービスを認知させることに優れています。
本記事で「アウトリーチマーケティング」についてわかりやすく解説していきますので、是非とも今後のマーケティングのご参考にしてみてください。
目次
アウトリーチマーケティングとは?
それでは、アウトリーチマーケティングとはどのようなものなのか?その特徴を解説していきます。
インフルエンサーマーケティングに似てる?違いは?
冒頭で解説したように、アウトリーチマーケティングは、企業や団体が、自社の商品やサービスを広報するために、市場と関連性の高い人物や組織と協力して行うマーケティング戦略になります。
とある人物に広報協力してもらうという点ではインフルエンサーマーケティングに似ている部分も多くあります。
実際にアウトリーチマーケティングとして、例えば、キッチングッズの宣伝を目的に料理系インフルエンサーにPRに協力してもらうことは非常に有効です。
これはインフルエンサーマーケティングの戦略でも好んで用いられます。
ただし、広義にインフルエンサーマーケティングというと、影響力の高い(ファンが多い)人物がPRすることが最大の特徴であり強みであるため、あえてオーディエンス層の異なるインフルエンサーを採用することで市場を開拓したり、すでに認知されている商品やサービスの売上アップを目的とする場合にも採用されます。
対して、アウトリーチマーケティングでは、企業の商品・サービスとマッチする潜在顧客層にいかに情報を届けるかという点に重きが置かれます。
そのため、昨今に想像されるインフルエンサー(フォロワーが多い・チャンネル登録者が多い)以外にも、様々なアウトリーチの発信地点が採用されるのが特徴です。
アウトリーチマーケティングの様々な発信地点
では、アウトリーチマーケティングでは、どのような人物・メディアが広報の発信地点になるのでしょうか。
アウトリーチマーケティングには、以下のように様々な発信地点が挙げられます。
- インフルエンサー:SNS上のタイアップコンテンツ
- ブロガー:紹介や寄稿
- Webメディア:記事・プレスリリースの発信
- 公共や民間の告知スペース:チラシや掲示物
いずれにおいても、商品やサービスにマッチするターゲット層に情報が届きやすい発信地点であることが重要になります。
よって、例としては、
- 留学サービスを旅行系ブロガーに紹介してもらう
- 新たなITツールのリリースをテクノロジーに強いメディアに掲載依頼する
- 民間のスポーツ競技場にウェア商品のチラシを掲示してもらう
などもアウトリーチマーケティングの一環になります。
関連記事
推し活ブーム!SNSでなぜ流行る?推し活マーケティングを活用するポイントを解説
効果的なアウトリーチマーケティングのポイント
前項でアウトリーチマーケティングの特徴について解説させていただきましたが、ターゲット層に関連性の高い人物・組織に広告協力してもらうという点は、マーケティング全般で広く重要視されている点でもあります。
そこで、本項からは、アウトリーチマーケティングの効果をさらに引き出すために重要なポイントを解説していきます。
発信地点=協力者に製品やサービスの良さを理解してもらう
アウトリーチマーケティングを成功させるためには、発信地点=協力者に製品やサービスの良さを理解してもらうことが重要です。
アウトリーチマーケティングでは、狙いたいターゲット層に関連性の高い人物やメディアに依頼することになるため、魅力が伝わらなければ広告協力を依頼する段階で断られてしまうケースもあります。
まずは、広告の協力者を1人目の顧客だと思って丁寧にPRし、製品やサービスの魅力を伝えた上で納得してもらえる為の準備をしていきましょう。
紹介してもらう製品やサービスの魅力が充分に伝われば、自ずとコンテンツや発信内容の質も高まります。
また、実際にアウトリーチマーケティングを実施すると、広告協力者に商品やサービスの問い合わせが来ることもあります。
例えばインフルエンサーやブロガーであれば、コメントで質問が来た際にスムーズに返答できるだけの理解を深めておけば、リーチした見込み客の取りこぼしを防ぐことができるでしょう。
SNSとインフルエンサーを活用する
本記事内では、アウトリーチマーケティングの様々な発信地点をご紹介してきましたが、結論から言ってしまえば、最も成果を得やすいのはインフルエンサーによるSNSでの広告協力(タイアップPR)になります。
主な理由として、
- ターゲット層を明確に把握しやすい
- コンテンツの質が高い
という2点が挙げられます。
以下、ポイントを詳しく解説していきます。
ターゲット層を明確に把握しやすい
まず、アウトリーチマーケティングでは、いかにして狙ったターゲット層に製品やサービスの情報をリーチできるかが非常に重要になります。
Webメディアやブログなどでは、不特定多数のインプレッションを稼げる反面、リーチした人の属性を詳細に知る点でSNSに劣ります。
旅行にまつわるブログを例に挙げると、確かに旅行に興味ある人の閲覧が多いことはわかります。
しかしながら、実際に閲覧した人が、
- リゾート旅行が好き
- 家族な旅行がメイン
- 出張が多い
といった細かな背景を把握するには至らないのが実情です。
一方で、SNSのインフルエンサーには、フォロワーという1つの括りの中で、
- ユーザーそれぞれが発信しているコンテンツを見られる
- ファン層に傾向が現れやすい
という強みがある為、より具体的なターゲティングがしやすくなります。
当然ながら、ビジネストリップと家族旅行では、同じ旅行でも属性は大きく異なります。
その点で、SNS上には家族旅行・リゾートホテル・ノマドワーカーなど特定の分野に特化したインフルエンサーが多彩に活躍されています。
このような例からも、細かなターゲット層へのリーチを目的とするアウトリーチマーケティングでは、SNSインフルエンサーを活用することが非常に有効であると言えるでしょう。
コンテンツの質が高い
コンテンツの質の高さも、SNSをアウトリーチマーケティングに活用する上での大きな武器となります。
昨今の主要なSNSでは、写真または動画の投稿機能が当たり前となっており、
- 視覚的に注目を集める
- 豊富な情報を伝える
という点に非常に優れています。
大前提として、詳細なターゲティングが求められるアウトリーチマーケティングでは、製品やサービスのペルソナにできる限り近い潜在顧客層を狙う分、リーチ数よりも関連性の高さを優先するのがセオリーです。
よって、インフルエンサーマーケティングを活用する場合にも、フォロワーが多ければ良いというわけではなく、狙った層に確実にコンテンツに興味を持ってもらう成果率が求められます。
その点、SNSのコンテンツは視覚情報で瞬時にコンテンツの内容を把握してもらいやすく、且つ、短い時間で多くの魅力を届けることに期待できます。
また、他の広告媒体では、チラシや文章の作成にノウハウや予算を割くことになりますが、人気のインフルエンサーは漏れなく質の高いクリエイティブ作成の能力を兼ね備えているので、協力してもらうことでユーザーの琴線に触れやすい素敵なコンテンツを発信してもらえるでしょう。
まとめ
以上、今回は、アウトリーチマーケティングについて解説させていただきましたがいかがでしたでしょうか?
アウトリーチマーケティングは、広告全般の基礎になる部分も多く、様々な業態の製品・サービスでご参考になるかと思います。
また、昨今では、インフルエンサーマーケティングと併用することで高い成果を上げることができる為、アウトリーチマーケティングとインフルエンサーマーケティングが近い語感で用いられることも多々あります。
是非とも本記事をご参考に、アウトリーチマーケティング本来の強みをしっかりと理解した上で、インフルエンサーマーケティングとの相乗効果に繋げていただければ幸いです。
尚、インフルエンサーマーケティングをご検討の際には、是非ともキャスティング実績豊富な「Find model」にご相談ください。
お気軽にご相談ください