
近年、Twitter、Instagram、Facebookなど、誰でも簡単に登録し始められるSNSを楽しむ方も多くいるのではないでしょうか。
そんな中、様々なSNSに共通する「匿名性」という特徴が、ユーザーの投稿内容の良し悪しを左右する場合も少なくありません。
匿名であることに加えて、個人が何でも自由に発言できることから、過激な表現や不適切な発言をしてしまうことで、他の多くのユーザーから誹謗中傷が殺到する「炎上」が起きてしまうケースが多発しています。
誹謗中傷のターゲットは著名人や企業だけでなく、一般人の投稿に対しても同じように起きる可能性はあるのです。
こうした「炎上」はなぜ起きてしまうのでしょうか。この記事では、炎上の原因と、炎上を未然に防ぐために気を付けるべき点について解説していきます。
併せて「炎上が起きてしまった場合」の対応についてもご紹介していきますので、これからSNSを始める方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
SNS上の「炎上」とは?炎上が起こってしまう原因
SNS上における「炎上」とは、SNSでの過度な発言や不適切な表現を含む投稿に対して、不特定多数のユーザーから批判や誹謗中傷が殺到する状態のことを示します。
一般ユーザーの投稿による過去の炎上事例としては、
- コンビニ店員がアイスクリームなどの冷凍商品を保存している冷凍庫に入り、その上に寝そべる姿を撮影しTwitterに投稿
- 看護学生が摘出された患者の臓器を撮影しTwitterに投稿
- コンビニ客が販売中のおでんを指でつつく動画をTwitterに投稿
などが挙げられます。
また、このような悪ふざけによって当事者自身の投稿が炎上するパターン以外にも、特定のユーザーに対し悪質な発言や執拗に批判する内容もまた、相手を精神的に追い詰める行為であり、最悪の場合、自殺に追い込んでしまうケースも多くなってきています。
「炎上」が起こってしまう原因5つ
なぜこのような「炎上」が起こってしまうのでしょうか?その主な原因を5つご紹介していきます。
1. 過度な正義感による批判
SNS上をパトロールし「この投稿はモラルに反する」「この表現は使うべきではない」などの理由から、特定のユーザーを批判し攻撃する「ネット自警団」と呼ばれる人も多くいます。
過度な正義感による発言は、それ自体がモラルに反する場合もありますので、発言をする際は攻撃的すぎる内容ではないかを改めて確認する必要があります。
2. ネットユーザーの感情や言動の変化による過敏反応
近年では「ジェンダーレス」などのありとあらゆる格差をなくす風潮が強まってきていますが、このような視点から一つの投稿に対し過剰に反応するユーザーも増加してきています。
全ての発言が個人の自由なので、討論をする際には自分の投稿内容が過激すぎないかを確認する必要があります。
3. モラルに反する行動や悪ふざけ
前述した事例にあるように、店員や一般人の過度な悪ふざけを投稿するケースも多く見られます。
多くのユーザーに自分の投稿をリツイートしてもらいたい、有名になりたいが為に、極端な行動に出るユーザーが逮捕された事例や勤務先の店舗が閉店に追い込まれるケースもあり、決して悪ふざけでは済まないのです。
4. 悪意のある発言
憂さ晴らしなどの自分勝手な理由から特定のユーザーに対して執拗に挑発的な発言を送り付けるユーザーも数多く存在します。
また、内容が挑発的でなくとも、相手が精神的に追い詰められるような投稿を繰り返している場合は「ネットストーカー」とみなされるケースもありますので、常に相手の立場に立って投稿内容を見直す必要があります。
5. ウソ・人を騙す発信
自分の利益のために意図的にウソをつき人を騙すような発信が発覚した場合、大きく炎上します。
たとえば、企業が人気インフルエンサーに報酬を渡して宣伝してもらっているのに、その事実を隠してあたかもインフルエンサーが自然的に商品を見つけておすすめしているように錯覚させる「ステマ(ステルスマーケティング)」は炎上する代表例です。
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企業がSNSを運用するメリットとデメリット
もしSNSを始めなければ企業が炎上する可能性はかなり低くなります。
しかし、それ以上にメリットも存在するのです。
メリット
自社商品・サービスのPR費用が抑えられる
これまで企業が自社製品・サービスを宣伝したいと考えた際、テレビや雑誌・ウェブサイトに宣伝を有料で依頼する必要がありました。
一方SNSはアカウントを無料で開設できるため、SNSを上手く運用できれば広告費のコストを大幅削減できます。
SNSでのコラボなど、費用が掛かることもありますが、既存の有料広告と比べれば圧倒的に低コストで自社商品・サービスをPRできます。
自社のファンを作ることができる
通常、自社のファンになってもらうには商品・サービスを気に入ってもらう必要がありますが、そのためにはまず「買ってもらう」というハードルがあり、特に高価な商品やすでに定番のサービスがある場合はなかなか難しい状況でした。
しかし現代ではSNSを通じて自社のファンを作ることができます。
さらに企業と消費者はSNSを通じて直接かかわることで、ユーザーの意見を吸い上げるチャンスがあります。
特に、企業が堅苦しく宣伝するわけではなく、アカウントの中の人の人格を積極的に公開して共感されるコミュニケーションを継続しているアカウントは、熱狂的なファンを作り出しSNS上で注目される可能性が高まります。
消費者や他社と新しいものを作り上げることができる
SNS上のやり取りがきっかけで、消費者考案の商品や意外な業種同士のコラボが生まれることがあります。
SNSで行われる双方向なコミュニケーションでは、企業からの発信に対してリアルタイムに反応を見ることができるからです。
キャンペーンやイベントなど認知拡大のためのマーケティング企画を実施したり、企業同士が一緒に取り組みができるのもSNSのメリットです。
デメリット
もちろん「炎上の可能性」というのが一番のリスクですが、他にもデメリットは何点かあります。
SNSに注力する手間がいる
企業のSNSは消費者の心に残るようにするため、ほぼ毎日更新することも求められます。
しかもただ更新すればいいというわけではなく、いいね!が見込めてバズるような投稿が必要です。
そのためには片手間でSNS運営をするのではなく、専属の中の人を置く、またはチームで取り組むなど、社内である程度人件費をかけて注力する必要があります。
継続的な顧客獲得が見込みにくい
例えばテレビやwebのCMであれば、費用さえかければ一定期間毎日流れます。
また、検索エンジンは検索順位で上位を獲得できれば、一定期間継続して流入を獲得できます。
しかし、SNS上のコンテンツは極めて短期的にしかユーザーに触れられず、たとえ1回バズったとしてもフォローしてもらって継続的に見てもらえるかといえば厳しいでしょう。
常に新しい情報を発信し、消費者に自社SNSアカウントのことを刷り込ませる必要があります。
中長期的な運用を心がける必要がある
有名企業であっても、SNS運用はフォロワーゼロからのスタートですし、知っている企業だから必ずフォローするわけではありません。
そのため、コンテンツの提供に手を抜かず、辛抱強くSNSを続けていく必要があります。
また、それまで好評でも、いわゆる「中の人の交代」で投稿のテイストが変わってしまうとファンが離れてしまう可能性もあります。
決して1人に任せず、企業として中長期的な運用を心がけなければなりません。
【社内編】SNSでの炎上を防ぐために気を付けるべきポイント
続いて「炎上」を未然に防ぐために私たちが常に気をつけておくべきポイントについてご紹介していきましょう。
会社内においてSNSアカウントを運用する上で事前に注意するべきチェック項目と運用のポイントをご紹介していきます。
自社のSNS運用ポリシーを作成し共有する
会社内で運用する「企業アカウント」は、SNS上においては「会社の顔」として情報発信していくことになりますので、禁止事項や投稿のひな型など、ある程度のルールを決めておく必要があります。
また、企業アカウントを誰に引き継いでも問題がないように、アカウント運用に携わる全員でルールを共有しておくことも重要です。
自社にはSNS発信でどのようなリスクが存在するか把握する
自社製品やブランドの情報発信をする際には、その情報が法律に反した内容でないかを把握しておく必要があります。
例えば、健康食品であれば薬機法などの法律に抵触する表現をしていないかなど、慎重に情報発信をしなければ思いがけない所で炎上に繋がってしまうパターンもありますので、事前に確認をしておきましょう。
SNS運用担当者の教育を行う
企業アカウント運用に関するルールを共有した上で、SNS運用担当者それぞれのネットリテラシーについての認識を事前に確認しておきましょう。
認識が浅かったり、企業アカウントを運用するということに対する意識が弱い場合にはしっかりとした教育のプログラムを組んでおくことも必要になります。
SNSで炎上した場合の行動マニュアルを作っておく
万が一炎上が起こってしまった場合の対処方法についても、SNS運用担当者全員で共有しておくことが重要です。迅速で慎重な対応ができるよう、状況別のガイドラインを作成しておきましょう。
【運用編】SNSでの炎上を防ぐために気を付けるべきポイント

上記でご紹介した事前準備をしっかり行った上で、アカウント運用時に気を付けるべきポイントをご紹介していきます。
一般ユーザーの方にも共通するポイントですので、以下を確認しアカウント運用に役立ててみてください。
個人情報、重要情報など発信しない
SNS上に投稿した内容は、全世界のユーザーがアクセスできるものとなります。そのため個人情報などの重要な情報は、軽率に投稿してしまったことで個人を危険に晒してしまう可能性があるのです。
また、フォロワーのみに投稿を公開できる「鍵アカウント」設定であっても、重要情報を公開することはあらゆるリスクを孕む行為ということを忘れないようにしましょう。
ネットリテラシーの基本を確認しておく
「ネットリテラシー」とは、ネット上で発言する際のモラルのことです。正当な批判は問題はありませんが、批判が行きすぎると他ユーザーから攻撃を受けるリスクがあります。
投稿内容を考える際には、
- 本人と顔をあわせて直接言える言葉かどうか
- 自分の顔を公開した状態で投稿できる内容かどうか
以上のことを自分自身に問いかけることが重要です。
攻撃的な言葉を全世界へ発信することのリスクは常に意識しておく必要があるでしょう。
炎上に加担する可能性のある他人の投稿をシェア(リツイートなど)しない
リツイート機能によって他人の情報を拡散することで、炎上に加担してしまうことも少なくありません。
自分の投稿でなくとも、法的には、シェア・リツイートしたユーザー本人が発信している情報と見なされることになります。
つまり、他人が投稿した誹謗中傷のリツイートだけでも法的に罰せられる可能性があるということですので、炎上を助長するようなシェア・リツイートは控えておく方が良いでしょう。
また、個人を特定して晒し上げる行為も刑事・民事上の責任を問われる可能性があるので注意が必要です。
不確かな情報は発信・拡散しない
不確かな情報を発信することで、名誉棄損などの炎上に繋がるケースも少なくありません。
嘘の情報を発信することは刑事・民事上の罪に問われる可能性を孕む行為だということをしっかり抑えておきましょう。
センシティブなテーマを発信する場合は自社のポリシーに準ずること(政治、ジェンダーなど)
政治、思想、信条に関わる発言は、表現方法によっては誹謗中傷を受けるリスクが高い傾向にあります。
センシティブなジャンルについての発言をする際には、誤解を招かないような言葉を使うように心がけ、ルールをしっかり整えておきましょう。
「炎上」が起きてしまった時の対応
続いて、万が一炎上が起こってしまった場合の対処法について順番に解説していきます。
1. 事実関係を迅速に把握する
炎上が起こってしまった場合、まずは迅速に状況を把握しましょう。
事実と異なる内容で炎上していないかを確認し、実際に失言をしてしまい炎上している場合は、どのような手順で事態を収拾するのかを迅速に決定した後、冷静な対応をすることが大切です。
2. 誠実な説明・謝罪を行う
投稿した内容が少しでもこちらに落ち度がある場合は、できるだけ迅速に謝罪をすることが重要です。言い訳や投稿削除は炎上を助長してしまう可能性があります。
真摯な対応をすることができれば、それ以上の炎上を止めることもできるでしょう。
早い段階での謝罪文投稿、もしくは公式な場での状況説明を発表をすることが非常に重要です。
3. さまざまなリスクを考慮し判断
上記のように謝罪する場合であっても、事実無根として反論する場合であっても、リスクを考慮しながら慎重に発言をすることが重要です。
内容によっては事態を悪化させる可能性もあるため、事前にしっかりと文章を考えてから投稿をするようにしましょう。
4. 原因分析と再発防止策を実施する
炎上をした原因についてしっかりと分析し理解した上で、再発防止策を含んだガイドラインを更新する必要があります。
同じようなポイントで批判をされないように、SNSごとにユーザーの特徴や他の炎上事例も把握しておくことも重要です。
炎上対策をお願いできる企業
ソーシャルワイヤー株式会社
- アカウント企画
- 記事作成
- SNSアカウント運用代行
- インフルエンサーPR
などをお願いできる企業です。
上記の内容の中に、ステルスマーケティング対策やSNS炎上防止の下書きチェックが含まれていますので、独自の判断で炎上防止対策を考えることに難を感じている方は、お願いしてみてはいかがでしょうか。
株式会社エルテス
続いてご紹介する炎上対策をお願いできる企業は「株式会社エルテス」です。
株式会社エルテスは、
- ソーシャルリスク
- Webレピュテーション
- 内部脅威
- デジタル信用調査
- 警備
- 情報銀行・電子政府
上記の6つの領域において発生しうるデジタルリスクを未然に防ぐ対策をお願いすることができます。
AIと目視の両方からリスク判別を行う年中無休のSNS監視サービス「リスクモニタリングサービス」によって、炎上の可能性を未然に防ぐ対策を打ってもらえます。
イー・ガーディアン株式会社
最後にご紹介する炎上対策をお願いできる企業は「イー・ガーディアン株式会社」です。
- ゲーム向け監視サービス
- 動画監視
- レビュー投稿監視
などをお願いできる企業です。
月間1,000万件以上の投稿監視実績を有するSNS監視サービス「ネットパトロール」によって、炎上のリスクをいち早く検知してもらえます。複数の監視センターが国内にあるため、大規模の投稿監視が可能となっています。
まとめ
今回は、SNSにおける「炎上」とその防止対策などをご紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
企業だけではなく、一般ユーザーの何気ない投稿が炎上に繋がってしまう可能性は大いにあります。
1人1人のユーザーが今一度「ネットリテラシー」についての認識を深めると共に、常に相手の立場も考慮した発言を心得てSNSアカウント運用を行っていく必要があります。
ぜひこの記事を参考に、SNSアカウントの運用における炎上対策を検討されてみてはいかがでしょうか。
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SNSマーケティング専門メディア「インスタラボ」を運営するFind Modelでは、SNSマーケティングのリーディングカンパニーとしてナショナルクライアントを中心に豊富な支援実績がございます。
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