SNSを活用する企業が増える中で、特に効果的な施策として注目を集めているのが「インフルエンサーマーケティング」です。
最近は企業規模に関わらず、インフルエンサーをPRに起用する企業が増えており、実際に多くの消費者がインフルエンサーから紹介される商品やサービスに関心を寄せています。
しかし一方で、
- 「インフルエンサーの探し方がわからない」
- 「自社に合ったインフルエンサーを見つけられない」
- 「思ったような成果が出なかった」
など、インフルエンサーのキャスティングで悩みを抱える企業担当者さまもいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで本記事では、インフルエンサーマーケティングで最も重要と言っても過言ではない「インフルエンサーの選び方」について
- インフルエンサーマーケティングとは
- インフルエンサーを探す3つの方法
- インフルエンサーを選ぶ前に!【インフルエンサーマーケティングの施策設計】
- インフルエンサーの選び方 チェックするべき重要ポイント8選
- インフルエンサーを選ぶ際に注意したいポイント3選
という項目で解説していきます。
本記事を読むことで、インフルエンサーを選ぶ際の疑問や不安を解消し、目標達成向けた効果的なインフルエンサーマーケティングを実施していきましょう!
目次
インフルエンサーマーケティングとは
「インフルエンサーマーケティング」とは、SNSで多数のフォロワーやファンを抱える「インフルエンサー」の影響力を活かして自社商材をPRしてもらうマーケティング手法のことを指します。
インフルエンサーの認知度を活かして多数のフォロワーやファンにPR投稿を届けられるため、自社アカウントの規模に関わらずにSNSマーケティングの恩恵を存分に得られる点が大きなメリットです。
特に最近は、様々なジャンルで専門性の高いインフルエンサーが人気を集めているため、
- 商材にマッチしたキャスティングでPRに大きな説得力を持たせる
- 狙いたいユーザー層から人気のインフルエンサーを起用して新規層に訴求する
など、目的に応じて効果的な施策を打ち出すことが可能になっています。
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インフルエンサーマーケティングとは? 基礎から応用まで5分で理解!
インフルエンサーを探す3つの方法
まず上記画像「インフルエンサー選定と依頼する主な方法」を見るとわかる通り、インフルエンサーを探す最適な方法は、
- 自社のノウハウ
- 人的リソース
によって大きく異なってきます。
自社のSNSマーケティングに関する様々な状況を考慮した上で、
- SNS(DM)で直接依頼する
- インフルエンサープラットフォームを利用する
- インフルエンサーキャスティング会社に依頼する
というインフルエンサーを探す3つの方法の中から自社に最も合う方法を選択していきましょう。
SNS(DM)で直接依頼する
インフルエンサーを探す1つ目の方法は、SNSで直接インフルエンサーを見つけて依頼する方法です。
SNS上で気になるインフルエンサーをピックアップし、はじめはDMなどでアプローチしていくことになります。
中間業者がいない分、依頼コストを抑えられる点がメリットですが、一方で最もノウハウを要する点に注意が必要です。
- 最適なインフルエンサー選定
- 報酬交渉
- マネジメント
- 投稿内容のチェック
- 効果分析
などを全て自社で担うことになるため、専門の社内チームが必要になるなど人的リソースも課題になりやすいでしょう。
また、中には所属事務所やキャスティング会社を介さないと依頼できない場合もあるため、インフルエンサーの選択肢が狭まる可能性にも留意が必要です。
インフルエンサープラットフォームを利用する
インフルエンサーを探す2つ目の方法は、インフルエンサーのマッチングプラットフォームやツールを使ってインフルエンサーを検索していく方法です。
インフルエンサープラットフォームは、自社と親和性の高いインフルエンサーを検索しやすくリストアップも可能なため、SNSで直接探して依頼するよりも効率的な方法になります。
またサービスよっては、インフルエンサーとの連絡や管理、投稿の効果分析などのツールも提供されているので、社内担当者の負担が多少なりとも軽減されるでしょう。
しかしながら、インフルエンサーの選定と管理、施策スケジュール管理やPR商品の発送、効果分析などは基本的には自社で行う必要があるため、やはり人的リソースやノウハウはある程度必要になります。
加えてプラットフォーム利用料・手数料が発生するほか、依頼するインフルエンサーによってディレクション費用が発生することにも留意が必要です。
インフルエンサーマーケティング(キャスティング)会社に依頼する
インフルエンサーを探す3つ目の方法は、インフルエンサーマーケティング(キャスティング)会社に依頼する方法です。
プロに依頼するメリットは非常に多く、
- インフルエンサーのフォロワー属性やPR実績などを熟知している
- SNSマーケティング施策のノウハウを持ち合わせている
- 自社に最適なインフルエンサーを提案してくれる
- 選定やマネジメント、効果分析まで全て任せられる
など、安心して任せられる点が魅力といえます。
社内リソースやノウハウに関係なく実施できるので、
- 「SNSやインフルエンサーマーケティングに関する知識が無い」
- 「社内でインフルエンサーマーケティングを実施しても成果が出なかった」
という企業の場合も、今までにはなかった大きなマーケティング成果を実感できるでしょう。
関連記事
インフルエンサーへの依頼方法と費用や料金相場、魅力的なPR成功事例7選
インフルエンサーを選ぶ前に!【インフルエンサーマーケティングの施策設計】
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーを選ぶ前に施策設計をしっかりと行うことが重要です。
以下、インフルエンサーマーケティングの施策設計について、
- インフルエンサーマーケティングの目的を明確にする
- 定めた目的に合うKPIを設定する
- 起用したいインフルエンサーのイメージを絞り込む
という3つの段階に分けて解説していきます。
1.インフルエンサーマーケティングの目的を明確にする
まず、インフルエンサーマーケティングの施策設計は施策の目的を明確に定めることからはじめていきます。
具体的な要素として、
- PRしたい商材とアピールポイント
- PRを行いたいターゲット層
- 施策の目指すゴール(売上・認知拡大・話題性 etc…)
などを明確に定め、目標達成に最適なインフルエンサーマーケティングの土台を作りましょう。
2.定めた目的に合うKPIを設定する
インフルエンサーマーケティングの目的を定めたら、次に目的に合うKPIを設定していきます。
KPIは、適切な効果測定を行い、目的への達成度合いを知るための重要な指標です。
設定したKPIによって、例えば「家族世帯の認知度に優れるインフルエンサー」「美容の専門知識に長けたインフルエンサー」など選ぶべきインフルエンサーが変わってくるので、細かく設定するようにしましょう。
尚、インフルエンサーマーケティングのKPIについては以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください!
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【具体例】インフルエンサーマーケティングのKPIと3つの効果分析ツール
3.起用したいインフルエンサーの条件をまとめておく
インフルエンサーマーケティングの目的とKPIを設定したら、あらかじめ起用したいインフルエンサーの条件をまとめておくといいでしょう。
最近はジャンル毎に数多くのインフルエンサーが活躍しており、得意なPRやコンテンツのスタイル、フォロワー傾向なども多岐に渡ります。
施策に合うインフルエンサーを想定して条件をまとめておくことで、インフルエンサー選定やPR依頼をスムーズに実施していけるでしょう。
インフルエンサーの選び方 チェックするべき重要ポイント8選
では、インフルエンサーの選び方では、具体的にどのような点がポイントになるのでしょうか?
以下、インフルエンサーを選ぶ際の重要ポイント9選として
- フォロワー数・閲覧数(再生数)
- フォロワー層と親和性
- 投稿・コンテンツの傾向
- インフルエンサーの平均エンゲージメント数・率(インサイトデータの確認)
- インフルエンサーのコメントの質
- 過去のPR投稿内容
- 過去の「PR投稿の」エンゲージメント数・率
- 【入手困難】インフルエンサーのフォロワー属性
- 【入手困難】過去PRの結果インサイトデータ
について詳しく解説していきます。
1.フォロワー数・閲覧数(再生数)
インフルエンサーを選ぶ際にまず注目したいのが、フォロワー数と閲覧数(再生数)です。
皆さんが一般ユーザーとしてSNSを利用する際にも、恐らく最初に目に入るのが
- プロフィールに表示されるフォロワー数や登録者数
- 投稿の表示回数や動画再生回数
なのではないでしょうか?
例として、認知拡大を目指す施策であれば数万人以上のファンが不可欠になりますし、商品のレビュー動画ではフォロワーが多くても再生率が低ければ効果が薄まります。
いずれにしても1つの指標として、目的達成に見合ったフォロワー数と閲覧数(再生数)も持っているかが重要なポイントになるでしょう。
2.フォロワー層と親和性
さらに、インフルエンサーのフォロワーは数だけではなく質に注目することも重要です。
数多くのインフルエンサーがいる中で、フォロワーの年代や消費行動の傾向を読み取ることは、親和性の高いキャスティングへの近道になります。
ブランド・商材イメージとインフルエンサーの世界観がマッチすることも非常に重要ですが、加えてインフルエンサーが抱えるフォロワー層にも注目することでさらに訴求力に優れたインフルエンサー施策を打ち出せるでしょう。
3.インフルエンサーの平均的なエンゲージメント数・率
インフルエンサーを選ぶ際には、エンゲージメント数・率も非常に重要な指標になります。
エンゲージメント数は投稿のいいね・コメントから推定できるほか、より詳しい情報は各SNSのインサイトデータを提供してもらう必要があります。
ユーザーのリアクションであるエンゲージメントは、どれだけ多くの人に興味を持ってもらい、行動を促せるかという部分に関わってくるので、エンゲージメントに優れるインフルエンサーほど効果的なPRに期待できるでしょう。
4.投稿・コンテンツの傾向
過去の投稿・コンテンツの傾向をチェックすることもインフルエンサーを選ぶ際の重要なポイントになります。
具体的には、以下のような点をチェックしましょう。
- 普段の投稿頻度
- コンテンツの質
- 得意とする内容(写真・加工画像・ショート動画 etc…)
まず投稿頻度からは、インフルエンサーの積極性や熱心さを知れるので、継続的にPRしていきたい場合の目安にすることができます。
また、普段からコンテンツの質が高いインフルエンサーであれば、広告臭や違和感を抑えてハイクオリティなPRコンテンツで訴求できるでしょう。
そして、インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーが得意とする内容を活かすことも重要です。
- ビジュアルに特化したInstagramでのPRなら撮影力が優れたインフルエンサー
- 商品に親しみを持たせたい場合には漫画イラスト系のインフルエンサー
というように、施策ごとにインフルエンサーが得意な形でアプローチしたいですね。
5.コメントの質
過去の投稿をチェックする中でより詳しく見ていきたいのが、コメントの質です。
特にコメント欄の様子からはファン(フォロワー)との距離感を読み取ることができます。
当然ながらマメな返信でファンとコミュニケーションを取っているインフルエンサーのPR投稿はポジティブに受け入れてもらいやすいです。
また、寄せられているコメントからフォロワーの興味の対象を判断できる点もポイントになります。
具体的には、以下のように考えられるでしょう。
- ファンはインフルエンサーの発信している情報に興味がある(「どこで買える?」「価格は?」「色の種類は?」など)
⇒ 商品をPRしてもらうと、ファンが商品を見てくれそう - ファンはインフルエンサー自体に興味がある(「今日も可愛い/カッコいいですね」「いつも応援してます」など)
⇒ 商品をPRしても、インフルエンサー自体に注目がいってしまいそう
上記2つのパターンを比べると、前者の方が商品に注目してもらいやすいと考えられますね。
その他「アンチコメントが多い」など、タイアップの懸念要素が見つかる場合もあるので、コメント欄は入念にチェックするようにしましょう。
6.過去のPR実績 (投稿内容とエンゲージメント数・率)
過去のPR実績は、インフルエンサーマーケティングを依頼する際の重要な参考事例になります。
- 自社ブランドの世界観とマッチしているか
- PRの丁寧さや内容が充実しているか
- 製品の魅力を引き出せているか(見ているこちらが欲しくなるか)
に注目し、自社が依頼した場合にどのようなPR投稿に期待できるかを想定しておきましょう。
また、PR投稿のエンゲージメント数・率もインフルエンサーマーケティングの効果を試算する上で有力な情報になります。
PR投稿は、広告的な側面から通常投稿よりもエンゲージメントが下がりやすいです。
よってPR投稿でも高エンゲージメントを獲得しているインフルエンサーは、商品訴求力に優れていると判断できるでしょう。
その他投稿では、「ステマ(ステルスマーケティング)をしていないか」「ハッシュタグ構成が効果的か」といった点もあわせてチェックします。
7.インフルエンサーのフォロワー属性
インフルエンサーの候補をある程度選定できた段階で、インフルエンサーのフォロワー属性もチェックできると良いでしょう。
フォロワー属性とは、インフルエンサーが抱えるフォロワーの性別や年代、居住地域、興味・関心といった内容で、施策のターゲットとの相性を図る上で重要です。
基本的にインフルエンサー本人(アカウント所有者)しか見られない情報ですが、インフルエンサーマーケティング(キャスティング)会社などでは、インフルエンサーと仲介してフォロワー属性を提供してくれるところもあるので、積極的に利用したいですね。
8.過去のPRの結果がわかるインサイトデータ
過去のPR投稿の結果がわかるインサイトデータがあれば、インフルエンサーを起用した際の効果をより詳細に想定しやすくなります。
具体的には、
- 閲覧・視聴回数
- リンククリック数(サイト遷移数)
- 獲得フォロワー数
- PRした商材の購入数
- UGC(ブランドについての投稿)獲得数
- 話題範囲や拡散経路
などが挙げられますが、一般に公表されるデータではないため、インフルエンサー本人か、過去データを持つインフルエンサーマーケティング(キャスティング)会社から提供してもらうことになるでしょう。
上記のようなインサイトデータの重要性も考慮すると、やはりしっかりと効果測定ができるインフルエンサーマーケティング(キャスティング)会社に依頼するのがおすすめといえますね。
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インフルエンサーを選ぶ際に注意したいポイント3選
最後に、インフルエンサーを選ぶ際に注意したいポイント3選を解説します。
インフルエンサー選びで失敗しないための正しいノウハウを身につけておきましょう!
「フォロワー買い」「コメント買い」をしているインフルエンサーは除外する
基本的にインフルエンサーの影響力は、フォロワー数とエンゲージメント数・率の高さに比例します。
しかし中には、
- 金銭でフォロワーを獲得する「フォロワー買い」
- コメントを獲得する「コメント買い」
といった問題行為を行う悪質インフルエンサーもいるので注意が必要です。
表面上はフォロワーやコメント数があるのに中身がない=PRの意味がないという事態に陥らないように、
- フォロワーが正常なアカウントか
- コメントに不自然な点がないか
といった点も確認すべきでしょう。
企画力が高いインフルエンサーに注目する
インフルエンサーを探す際は、企画力が高いインフルエンサーに注目しましょう。
というのもPR投稿は、普段の投稿よりも閲覧数やエンゲージメントが下がりやすい傾向があるので、企画に工夫がないとうまく訴求力が発揮されません。
コンテンツの企画力が高いインフルエンサーであれば、ファンの心理をつかみ「宣伝(案件)でも見たくなってしまう」ようなPRをしてくれるため、インフルエンサーマーケティングを成功にグッと近づけてくれるでしょう。
また、PRのターゲットであるフォロワーに効果的な企画やPR方法をよく知っているのも、フォロワーを抱えるインフルエンサー本人です。
企業が思いつかなかったアイデアやPRのヒントが得られることもあるので、「企画力に優れたインフルエンサー」を1つの選定基準にしてみることをおすすめします。
フォロワー数よりも施策との相性を見る
インフルエンサーを比較していくと、ついフォロワー数の多さに目が行きがちになります。
もちろんフォロワー数は、インフルエンサーの人気や影響力を測ることができる1つのバロメーターです。
しかし、フォロワーが多いインフルエンサーが必ずしも効果的なPRができるインフルエンサーとは限りません。
例えば、女性向けコスメのPRでフォロワーのほとんどが男性ファンというインフルエンサーを起用しても、フォロワーの大部分が商品自体に興味を持たないため、PR効果が限定的なものになってしまいます。
依頼企業・ブランド、PRする商材、施策の目的などによって最適なインフルエンサーは異なるので、フォロワー数だけを見るのではなく、施策との相性を優先してインフルエンサーを選定しましょう。
まとめ
今回は、インフルエンサーの選び方をテーマに解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
インフルエンサーの選定は、インフルエンサーマーケティングの成功を大きく左右する重要な要素です。
施策にマッチするインフルエンサーにたどり着くには、知識やノウハウに加え、十分な人的リソースも求められるので、社内のSNSマーケティングに関する様々な状況を考慮し、最適な方法でインフルエンサーを選んでいきましょう。
なお、インフルエンサーのキャスティングを依頼したい際には、登録インフルエンサー10,000人over・総フォロワー数3.2億人overの「Find Model」にお気軽にご相談ください。
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