近年では、企業のマーケティングの一環として、動画を活用することが注目されています。
SNSなどを活用した動画マーケティングでは、テレビCMより低単価で自社商品・サービスのプロモーションを実現することも可能です。
本記事では、企業の動画マーケティングについてその特徴や成功ポイントについて徹底解説します。
実際に動画マーケティングに成功した企業の事例も併せてご紹介していきますので、本記事で動画マーケティングについての理解が促進されることでしょう。
ぜひ最後までご覧ください!
目次
動画マーケティングとは
動画マーケティングとは、動画を活用した集客やプロモーション施策の総称のことです。
「動画コンテンツには、webサイトの3,600ページ分の情報量がある」と言われるほど、動画コンテンツは情報量の面で優れています。
ネット社会において、動画を活用したプロモーションは企業のマーケティング活動において欠かせない競争戦略となります。
企業の動画マーケティングにおいては、動画を制作・公開するだけで満足してはいけません。
動画を公開するだけでなく、当初の目的が達成されたかどうかKPIを定めで効果検証・改善をはかっていくことが大切です。
近年の動画マーケティングを取り巻く環境
また動画マーケティングは、近年においてより顕著に重要視されるようになっています。
下記は、NTTドコモ モバイル社会研究所が2022年に実施した日本国内のケータイ・スマホ所有者に対するスマホ所有者の割合に関する調査です。
画像:スマートフォン比率94%に:2010年は約4% ここ10年でいっきに普及 | NTTドコモ モバイル社会研究所
同社が実施した調査によると、2022年におけるケータイ・スマホ所有者のうちのスマホ所有者の比率は94.0%となっています。
2010年の4%と比較すると、スマホ所有者の割合がうなぎのぼりに増加していることがわかります。
最近では、スマホの普及率とともにペイペイなどの電子決済も充実してきており、財布を持たずに社会生活を営むことが可能です。
またコロナ禍において、映画など自宅で動画を楽しむことの需要の高まりもスマホ需要に影響しているでしょう。
画像:サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表 | サイバーエージェント
サイバーエージェントとデジタルインファクトが2021年に実施した調査によると、動画広告の市場規模は2025年において1兆465億円もの規模にのぼる見込みであると言われています。
YouTubeやNetflixといった動画プラットフォームの世界的拡大ともに、人々はスマホで容易に動画を楽しむことができるようになりました。
人々の動画視聴時間の増加に伴って、企業は動画プラットフォームに対して広告を出稿するインセンティブが高まっているのです。
動画マーケティング4つのメリット
動画マーケティングを行うことで享受できるメリットについて解説していきます。
動画マーケティングには、
- 膨大な情報を伝えられる
- 拡散がされやすい
- 情報を詳細に伝えられる
- 効果検証を容易に行える
といった特筆すべきメリットがあります。
膨大な情報を伝えられる
動画コンテンツは、静止画よりも多くの情報を一度に伝えることに優れています。
前述したように、動画コンテンツは、webサイトの3,600ページ分の情報量があると言われるほどに動画の情報伝達能力は高いのです。
動画コンテンツを活用したプロモーションを実施することで、消費者の企業の商品やサービスに関する理解が深まりやすいのです。
拡散がされやすい
動画コンテンツは、静止画ベースの情報に比べて拡散されやすいといった特徴があります。
動画コンテンツが拡散されやすい背景には、SNSの勃興が要因しています。
例えば、Twitterでは文字を投稿するのと何ら変わらない労力で簡単に動画を投稿することが可能。
Twitterをはじめとした容易に動画を投稿することができるSNSが、動画コンテンツの拡散されやすさを支えているのです。
情報を詳細に伝えられる
静止画ベースでは伝えきれない細部のニュアンスを伝えられることも動画コンテンツのメリットです。
静止画ベースの情報では、力説したい部分を明確に表現することが難しいです。
一方、動画コンテンツでは、動画構成の工夫次第で情報に強弱をつけることが可能に。
例えば、企業の商品プロモーションにおいて、商品の特に力を入れて伝えたい部分の情報を強調して伝えることが可能です。
効果検証を容易に行える
動画コンテンツは、webサイトでのプロモーションと比較してより感度の高い効果検証を容易に行うことができます。
webサイトと比較して、動画コンテンツは、動画コンテンツを視聴した消費者が、動画コンテンツを何分何秒まで再生したかなどを測定することが可能です。
そして、動画コンテンツの効果測定を行うために、公開前にKPIを設定しておきましょう。
具体的には、
- 総再生数
- 平均視聴時間
- 時間帯別再生数
- 購入ページなどへの導入成功率
などの評価指数を設けておくことがおすすめです。
動画マーケティングを成功させるポイント
動画マーケティングで理想の効果を得るために、おさえるべき成功ポイントについて理解しておきましょう。
動画マーケティングでは、
- 目的を明確にする
- 媒体を決める
- 動画の構成を練る
- 効果測定を実施して改善に繋げる
という大切なポイントをおさえておきましょう。
目的を明確にする
動画マーケティング成功のためには、公開する動画コンテンツの目的を事前に明確にしておくことが重要です。
企業の動画コンテンツを配信する媒体は多岐にわたるため、理想のペルソナにリーチできる媒体を選択するためにも事前の目的設定は重要なのです。
より洗練された動画マーケティングを実現していくためにも、動画マーケティングの目的に沿った動画のKPIをあらかじめ設定しておきましょう。
KPIを設定することで、想定された目的を達成できたかどうかを定量的に把握することが可能になるのです。
媒体を決める
動画マーケティングにおいては、事前に設定した動画マーケティングの目的に適合した動画配信媒体を選択するように心がけましょう。
例えば、配信媒体として主に利用されるSNSは、利用者層別・利用目的別などに多様化されています。
よって、YouTubeで配信する際には、効果音やエフェクトが充実した動画コンテンツが求められる一方で、TikTokでは短時間に情報が詰め込まれた動画コンテンツが求めれるのです。
配信媒体の特徴をしっかりと理解して、自社の想定したペルソナにリーチしやすい配信媒体を選択することが重要ですね。
動画の構成を練る
動画マーケティングで配信される動画は、視聴者の離脱をいかに防ぐかといった施策を練ることが大切です。
テレビCMのような一定時間強制的/受動的に視聴される動画コンテンツと異なり、主にSNSで配信される動画コンテンツはワンクリックで視聴者が離脱しやすい特徴があります。
そのため、斬新でインパクトがあり、視聴者からの離脱を防ぐような構成の動画を制作するようにしましょう。
自社に動画制作に関するリソースが十分にない場合、動画制作代行業者を活用することもおすすめです。
効果測定を実施して改善に繋げる
動画マーケティングは、制作し公開してからが特に重要なフェーズとなります。
いま公開している動画によって、事前に明確にした目的を達成できているかどうか定量的に分析することが欠かせません。
公開した動画から得られるフィードバックをもとにして、動画コンテンツを適宜改善していきましょう。
動画マーケティング2つのデメリット
動画マーケティングには、留意しておきたいデメリットも存在します。
具体的に、
- 制作に時間がかかる
- コストがかかる
といった動画マーケティングのデメリットを理解しておきましょう。
制作に時間がかかる
動画コンテンツの制作には、企画〜撮影、編集まで一定のステップを踏む必要があります。
編集作業だけとっても、ナレーションやエフェクトの挿入など作業が多岐にわたります。
そのため、動画マーケティングを施策する際には、動画コンテンツの制作に時間がかかる点に留意しておきましょう。
また企業の売上や集客率を向上させるような効果的な動画マーケティングを行うためには、動画自体のクオリティにこだわらざるを得ません。
競合他社の多くが動画マーケティングを施策・実行している現代では、差別化を測るためにも動画制作に相応のリソースが求めれます。
コストがかかる
動画マーケティングに有用な動画コンテンツを制作するために、相応のコストがかかってしまうことも理解しておきましょう。
高品質の動画を撮影するためには、高性能の機材を揃える必要がでてきます。
また動画マーケティングを担当する社員が、動画コンテンツ制作に対する十分なノウハウを得るための教育費がかかることも。
十分な予算をさくためにも、動画マーケティングには相応のコストがかかることを事前に社内に周知しておくことが大切です。
動画マーケティングの代表的SNS特徴まとめ
企業の動画マーケティングにおいて、活用される代表的なSNSの特徴についてご紹介してきましょう。
動画マーケティングは、便宜性や利用者の数の観点からSNSを活用して行われることが多いのです。
SNSで動画マーケティングを行う際には、各SNSの特徴を理解しておくことが大切です。
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【最新Excel配布中】日本・世界のSNSユーザー数まとめ(Facebook,Twitter,Instagram,YouTube,LINE,TikTok)
Twitterは、140文字程度の短い文章を投稿できるSNSです。
「リツイート」と呼ばれる機能によって、ワンクリックで自身のフォロワーに対して情報を拡散することができるため、拡散力に優れたSNSの代表格です。
日本国内の月間利用ユーザー数は、約4,500万人以上(2017年10月)と言われており、幅広い世代の利用者を抱えていることも特徴的です。
Instagramは、画像や動画といった視覚的コンテンツを主に投稿することに特化したSNSです。
利用者層に20代~30代の女性利用者が多い点も特徴的です。
「ストーリーズ」と呼ばれる24時間で自動的に消える動画共有機能が人気で、その投稿ハードルの低さからInstagramでは日々多くの動画コンテンツが制作・配信されています。
YouTube
YouTubeは、世界で最もメジャーな動画共有プラットフォームです。
日本国内では、幅広い世代に利用されており、テレビの視聴率並みに再生される動画が配信されることも珍しくありません。
近年では、「ライブ配信+投げ銭」といったライブ機能も充実してきており、リアルタイムな動画配信を容易に行うことが可能です。
TikTok
TikTokは、15秒から3分ほどの短尺動画を投稿・共有する動画配信サービスです。
比較的新しく誕生したSNSであるため、若者世代の利用率が高い点が特徴的です。
TikTokでは、誰でも容易に凝った編集が行える機能が充実しているため、訴求力の高い動画コンテンツが制作されやすいSNSです。
【事例】動画マーケティングの成功事例4選
動画マーケティング事例 | サントリー
いい日にしましょう、まだまだ。
「ねむねむお兄さん」篇
~仕事、帰宅、寝て起きる。
仕事、帰宅、また眠る。
気づけば最近このループ。。~#日常生活の疲労感を軽減#スーパーCCレモン#勤労感謝の日 pic.twitter.com/pHgG1GXODv— C.C.Lemon サントリー (@cclemon_suntory) November 24, 2021
上記は、サントリーフーズが販売する「C.C.レモン」のTwitter企業アカウントが投稿した動画コンテンツです。
本商品は、学生に大人気の炭酸飲料として多くの人々に周知されています。
しかし、上記の動画コンテンツでは、主なターゲット層の学生ではない年齢層に対してのプロモーションが行われています。
「ねむねむお兄さん」と題された上記の動画コンテンツでは、物語調の動画コンテンツによって、学生以外にも本商品が魅力的であることをPRすることに成功しました。
動画マーケティング事例 | LOWRYS FARM
上記は、アパレルブランドのLOWRYS FARMの公式Instagramが投稿した動画コンテンツです。
Instagramの「リール機能」と呼ばれる短尺動画を共有できる機能を動画マーケティングにうまく活用しています。
本アカウントでは、動画コンテンツによるプロモーションを行うことで、静止画ベースでは伝えきれないアパレルの魅力を存分に伝えることを実現しています。
動画マーケティング事例 | フジテレビ
上記は、フジテレビの人気ニュース番組「めざましテレビ」のYouTubeチャンネルが投稿した動画コンテンツです。
同社は、動画コンテンツの配信を通してチャンネルの登録者数を増加させ、同テレビ番組の認知度を拡散することに成功しています。
その背景には、同チャンネルでしが見ることのできない限定コンテンツを配信している点が挙げられます。
視聴者にお得感を与えるような動画コンテンツを公開することで、より多くの視聴回数を獲得することが可能になります。
動画マーケティング事例 | JTB
上記は、大手旅行会社JTBのYouTubeチャンネルが投稿した動画コンテンツです。
本動画は、コロナ禍で自粛が叫ばれる中、視聴者が実際に旅行した気分を味わうことができるような動画コンテンツとなっております。
魅力的なスポットの動画コンテンツを配信するといった、旅行会社の強みを存分に活かした動画コンテンツで同社の旅行サービスのPRを実現しました。
動画コンテンツには、自社のドメインが色濃く反映されるようなコンテンツ作りを行うことで、競合他社との差別化も可能になるのです。
まとめ
本記事では、動画マーケティングを取り巻く最新の環境とともにメリットやデメリットを踏まえてご紹介してきました。
企業の動画マーケティングを成功させるには、
- 目的を明確にする
- 媒体を決める
- 動画の構成を練る
- 効果測定を実施して改善に繋げる
というポイントを押さえた運用が大切です。
動画コンテンツに対する自社の事前準備はもちろん大切ですが、動画コンテンツの制作や運用など代行会社を活用した動画マーケティングをマーケティングを施策する事もおすすめです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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