「マーケティング」と一言でいっても様々な種類がありますが、その一つ「コンテンツマーケティング」というものについて、皆さんご存じでしょうか?
コンテンツマーケティングとは、顧客にとって価値のあるコンテンツを作成・配信することで、見込み顧客を作り出して購買に繋げるためのマーケティング手法を指します。
近年ではいわゆる「デジタルマーケティング」も重要ですが、売り上げ向上のためにはコンテンツマーケティングも欠かせません。
本記事では、コンテンツマーケティングの成功事例をご紹介いたします。
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目次
コンテンツマーケティングの成功事例
それでは、コンテンツマーケティングの成功事例をご紹介いたします。
オーマイグラス株式会社
画像:https://www.ohmyglasses.co.jp/
オーマイグラスさんは関東・関西で合計15店舗(2022年11月現在)を展開するメガネショップです。
量産型のフレームを販売するメガネショップよりも価格は高いものの、「世界中のあらゆる人々に、質の高い日本製品を身に着ける喜びを。」というビジョンのもと、日本製品のメガネをこだわりを持って販売しています。
オーマイグラスさんはオンラインストアも手掛けていますが、メガネを購入する人にとって「実店舗で試着せずにネットで購入」というのはかなりハードルが高い行為です。
そこでオンラインで、メガネをテーマにしたライフスタイル誌「OMG Press」を創刊。
画像:https://www.ohmyglasses.jp/blog
内容もメガネの知識に関することからファッション的なアドバイス、自分に合ったメガネの選び方など、幅広いコンテンツを取り扱っています。
さらにおすすめメガネ店として、「【なんば付近】オシャレで評判のメガネ屋さん5選」など、各地のメガネショップも案内しています。
一見、メガネショップ紹介はオンラインの売り上げを下げる行為に見えますが、これは記事を読むために訪問した見込み顧客をターゲットにしています。
見込み顧客に記事を読んでもらうことでオーマイグラス、ひいてはECサイトの存在を自然な流れで気づいてもらうことができるのです。
事実、月間読者数は17万人、ECサイト訪問者は32万人を記録し、メガネのECサイト販売という新しい市場を開拓しました。
コクヨ株式会社
コクヨ株式会社さんは言わずと知れた国内大手の文具メーカーで、皆さんもコクヨの文具に学生のころからお世話になっているのではないでしょうか?
他にもオフィスファニチャー、事務機器なども販売しており、学生時代から社会人になるまでコクヨの製品を使ったことのない人はいないでしょう。
そんなコクヨさんが手掛けているのが、ビジネスパーソンや学生さんに向けて配信しているオウンドメディア「コクヨマガジン」です。
画像:https://www.kokuyo-st.co.jp/mag/
「当たり前に、ワクワクを。」をコンセプトに、文具を使う楽しさやちょっとしたライフハックを発信しています。
カテゴリ分けも「学ぶ」「働く」「暮らす」「子育て」としており、自分のライフステージに合った記事を読むことができます。
メインユーザーの学生向けに、独自の勉強アプリ「Carry Campus」を開発し、さらにより良いものにブラッシュアップするため、Carry Campus中高生ユーザーのファンコミュニティ「キャリキャンラボ」を実施。
現役中高生からの意見を取り入れ、アプリの新機能や活用法、プロモーションを研究しています。
さらにコクヨマガジン公式LINEも展開し、コクヨマガジンと掲載商品に関する最新情報を発信。
LINEお友だち限定のお得な情報も随時配信しています。
ECサイトでは「オリジナルデザインのカスタマイズサービス」や「数量限定のレア商品」を販売し、ECサイトを使う意味を持たせています。
いろんな店舗で手に入りやすい商品ですが、コンテンツマーケティングも充実させることで消費者のニーズにさらに答えるように工夫しているのです。
ほぼ日刊イトイ新聞
画像:https://www.1101.com/home.html
ほぼ日刊イトイ新聞さんは、コピーライターとしても有名な糸井重里さんがエッセイを毎日つづるWebメディアとして1998年に誕生しました。
しかし現在はエッセイに限らず、よい商品の開発や販売も行っており、高い収益性を誇る国内有数のサイトへと成長していきました。
その代表格は2002年から毎年発売されている「ほぼ日手帳」で、1日1ページという高い自由度のため熱狂的なファンも多く存在します。
2022年版は156の国や地域で72万部を売り上げており、うち4割が海外での売り上げと、世界中にファンが広がっています。
読者に対してアンケートも実施しており、今でも毎年手帳の細部が変わっています。
この「ほぼ日手帳」はコンテンツマーケティングの大きな成功例と言えるでしょう。
画像:https://www.1101.com/store/live_commerce/index.html
さらに2022年10月からはサイト内で「ほぼ日LIVEコマァ~ス」を開始。
食べ物・アパレル・雑貨など、ほぼ日のいろんな商品を、生配信で制作者が熱く語っています。
ライブコマースは近年注目が高まっている販売方法の1つで、商品の紹介と視聴者からの質問、商品購入がすべてスマホやパソコンで完結するシステムです。
さらに「生配信中の購入で送料無料」サービスもあり、視聴習慣を根付かせるようにしています。
ユアマイスター株式会社
ユアマイスター株式会社はハウスクリーニングなどのサービスECプラットフォームを運営する会社です。
オウンドメディア「YOURMYSTAR STYLE」は「大事なものをもっと大切にするひとのメディア」というモットーが掲げられており、様々な記事が掲載されています。
その記事の中には
エアコンがカビ臭い?部屋丸ごと消臭除菌「AC plus」は主婦の味方
のようなハウスクリーニングと近しい内容のものもあれば、
【最新】資産管理アプリおすすめ9選!安全に口座や投資・保険を管理
迷惑電話の対策アプリ6選!登録してない番号でも名前が表示される!
のように一見関係ないように見える記事も。
これらはコンテンツ発進の目的をユーザーとの関係構築に振り切り、「お役立ていただける情報」を徹底的に提供するという考えからの施策なのです。
さらにSNSも幅広く展開しており、5大SNSは全て網羅しています。
Facebook … ユアマイスター株式会社
Instagram … relivers_yourmystar
Twitter … YOURMYSTAR ユアマイスター
YouTube … YOURMYSTAR ユアマイスター
TikTok … relivers_yourmystar YOURMYSTAR STYLE
特にInstagramはフォロワー数24.3万人、TikTokはフォロワー数10.7万人とフォロワーが多く、若い女性世代への知名度を上げています。
それぞれのプラットフォームに応じた最適なハッシュタグ数を見つけ出し、ハッシュタグのボリュームから反響を逆算するなど、戦略的に運営されています。
オウンドメディアとSNSを組み合わせた結果、1年で流入数を2倍、コンバージョン数を6倍に伸ばすことに成功。
SNSで知名度がアップした結果、オウンドメディアへの自然検索流入だけでなく、社名を直接検索する“指名検索”も大幅に増加しました。
「徹底的ユーザーファーストイズム」を念頭に置いた結果、遠回りに見えても結果的に支持が集まったのです。
株式会社クラシコム
株式会社クラシコムさんはライフスタイルの提案を中心としたECサイト「北欧、暮らしの道具店」を運営する会社です。
オウンドメディアはまだコンテンツマーケティングが一般的でなかった2007年から開始しており、いわばオウンドメディアの老舗ともいえるサイトです。
お役立ちコンテンツはもちろん充実していますが、暮らしにまつわる様々なテーマで特集を組んでいるのも特徴です。
たとえば整理収納アドバイザーの能登屋英里さんが自宅で1ヶ月間使ったキッチン家電の感想をリアルな声でお届けする「ごはん作りの相棒」や、気になるあの人のバッグやポーチの中身について深堀りしていく「あの人のバッグ」などがあります。
長期連載シリーズでサイトのファンを増やすのも1つの策です。
また、こちらも4つのSNSを運営しており、いずれも多くのフォロワー数を記録しています。
Facebook :北欧、暮らしの道具店(フォロワー数42.4万人)
Instagram :北欧、暮らしの道具店(フォロワー数124.7万人)
Twitter :北欧、暮らしの道具店(フォロワー数4.9万人)
YouTube : 北欧、暮らしの道具店(チャンネル登録者数54.2万人)
特にInstagramアカウントは1日に5本以上の投稿で、その内容はいずれも「日常にひとさじのワクワクをくれるような」ものになっています。
さらにYouTubeではモーニングルーティーンや着回しコーデなどの定番コンテンツだけでなく、オリジナル短編ドラマも配信。
中には映画化されている作品もあり、チャンネルのファンも増やしていっています。
オウンドメディア・SNSともに徹底したブランド構築の材料にすることで、結果的にファンが増えて購入につながっていくのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
一言でコンテンツと言っても、オウンドメディアやSNSなど、その内容は多岐にわたります。
コンテンツマーケティングでは、事前にしっかりと目標を掲げ、そのためにどのコンテンツを展開するか取捨選択するかが非常に重要となってきます。
あれこれと手を広げてしまうとかえってブランドのイメージが統一できなくなる可能性もあるので、自社にとって効果的なコンテンツマーケティングとは何か?をしっかり考えるようにしましょう。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。
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