広告の中でも「YouTube広告」はYouTubeで動画を見る際に流れる宣伝動画で、テレビCMと異なり時間に制限がないのが特徴です。
その分いろいろなことを伝えることができますが、動画に戦略がないとすぐにスキップされてしまいます。
一方で、YouTube広告を配信することで「商品が驚くほど売れた」「求人に多くの応募があった」「知名度が上がった」などの効果ももちろん見込めます。
本記事では、YouTube広告のメリットやバズりから売り上げアップにつなげる方法、そして成功例をご紹介いたします。
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YouTube動画広告のメリット
届けたいターゲット層に訴求できる
YouTubeはアルゴリズム解析により自分が好きなジャンルの動画が出てきやすいですが、それは広告も同様です。
そのため興味のあるターゲットに見てもらいやすくなります。
売り上げアップという観点で見るとテレビCMより80%も上回る効果が期待できると言われており、費用対効果が高くなります。
広告費を抑えることができる
YouTube広告はしっかり視聴されて初めて広告費が課金されます。
すなわち、興味のないユーザーが広告動画をスキップした場合、広告費は課金されません。
動画作成費用は別途かかりますが、広告費としては情報を届けたい層への費用だけで済み、余分な費用をかけずに広告を配信できるのが大きなメリットです。
長時間動画で伝えたいことを伝えられる
テレビCMは15秒、または30秒の場合が圧倒的に多く、その時間に伝えられる情報量はおのずと限られてきます。
YouTube広告には時間制限がないので、2~3分で伝えたい情報を効率的に入れ込むことができます。
また、ショートフィルムのような物語仕立ての動画にすることで、ユーザーに強い印象を与えることもできます。
YouTube動画広告で成果を得るには
KPIをしっかりと設定する
YouTube広告はユーザーに刺さりやすい分、KPIの設定をしっかりとする必要があります。
広告を出す目的として
- 知名度上昇
- 自社サイトへの誘導、購入
がありますが、目的に合わせた適切なKPIを設定しましょう。
たとえば、ブランドやお店、商品やサービスなどの認知向上を狙ってYouTube広告を出す場合
- 広告が表示された回数
- 広告を1,000回表示するためにかかったコスト
- 広告に到達したリーチ数
- 一人のユーザーに対して表示した広告回数
を目標として設定します。
KPIの設定があると、目標の達成度合いや広告投資に関するコストパフォーマンスと達成度の乖離がわかりやすくなります。
URL遷移をしっかりと意識する
いくらいい広告でも、目標が「売り上げアップ」だと最終的な販売につなげる必要があります。
そのためには、ユーザーが広告を見た後に目的のサイトにどう遷移するかがカギとなります。
URL遷移を意識し、導線設計を行いましょう。
その方法として
- ショートストーリーの最後に「ご興味がある方はこちら」や「商品のご購入はこちらから。」とクリック画面を表示させる
- 商品やサービスのPRの後、「気になる方はこちら」、「もっと知りたい方はこちら」とテロップを流してクリックで遷移させる
- 動画スキップを前提に、最初から「ご購入はこちら。」、「今すぐ資料請求。」というボタンを常に表示し続ける
などが挙げられます。
最初の5秒で視聴者の心を掴む
YouTube広告はスキップ可能か不可能かを選択することができます。
スキップ可能にすると開始5秒でスキップができるようになるため、それまでに視聴者の心を掴んでおく必要があります。
それを避けるために60秒の広告動画をスキップ不可能にするという方法もありますが、その場合は視聴者がその動画本編自体も避けてしまう可能性があるため、得策とは言えません。
そのため、5秒でユーザーの目に情報を焼き付け、続きの広告動画も見てみたいと思わせる内容にしなければなりません。
たとえ5秒でスキップされたとしても、商品名やブランド名、ロゴや価格とともに商品画像を流すなど、インパクトは残すように心がけましょう。
広告感はなるべく残さない
YouTubeを見ている人はもちろん広告ではなく、バラエティ動画や音楽などの娯楽、またはためになる情報を求めています。
そのため、広告は自分の見たいコンテンツを見るまでに我慢しなければならないもの、というイメージを持っている人がいるというのもまた事実。
にもかかわらず、サービス紹介やPR感の強い広告が表示されると不快感を増長させてしまいます。
最初の5秒で痕跡を残すことは大切ですが、全体的には親近感やエンタメ性のあるコンテンツ、マンガやストーリー性のあるコンテンツを配信するようにしましょう。
YouTube動画広告の成功例5選
Amazon Japan
1つ目はAmazon Japanの「らくらくベビー」キャンペーンです。
初めての出産を控えているパパ・ママに向け、必要なものをAmazonで買いそろえましょうというキャンペーンです。
動画の冒頭から「はじめてで何を準備していいかわからないパパ・ママ向け」ということを明確に示しています。
さらに最後に「出産準備お試しBoxが実質無料」と書いてあり、気になった視聴者がAmazonに遷移するようにしています。
音楽でも「らくらくベビー」を繰り返すことで、視聴者の印象に残りやすくしているのもポイントです。
花王 ヘルシアW いいこと巡り茶
続いては花王株式会社が販売する飲料「ヘルシアW いいこと巡り茶」です。
壮年をはじめ、脂肪が気になり始めている男性に向けて訴求しています。
冒頭5秒で「高めの血圧だけじゃない」「内臓脂肪も気になる方に」と語り掛け、この商品が高血圧と脂肪燃焼に効くということを刷り込ませています。
その後、どの成分が効いているのかという説明により、効果に信憑性を持たせているのも高ポイントです。
日清食品 カップヌードル スーパー合体シリーズ
続いてご紹介するのは日清食品の「カップヌードル スーパー合体シリーズ」です。
この動画はサムネで見てもわかる通り、カップヌードルを連想させる戦士たちが集合しているのですが、その動画の中で「合体だいコール」をしているのです。
実はこのコールには元ネタがあり、それが下の「日体大コール」です。
この動画は360万回以上再生され、その耳に残るリズムで話題になりました。
カップヌードル スーパー合体シリーズではこのコールをパロディしており、視聴者からも「再現度が高い」と話題になりました。
このように、ネットミームを元ネタにパロディすると、元ネタを知っている人が思わず見てしまい、結果的に商品の知名度を上げるのです。
下手なパロディは反感を買いますが、しっかりと要素を踏まえているとむしろ企業への好感度も上がります。
Uber Eats
続いてご紹介するのは「Uber Eats」です。
今や日本に限らず世界で「出前サービス」の代名詞ともいえるUber Eatsですが、その広告動画には「シュールさ」が漂っています。
上記の動画は安達祐実さんと芦田愛菜さんが出演する動画ですが、最初からなぜか芦田さんが本棚を背負っています。
そしてその理由が「かわいいから」だけだったというシュールなオチとなっています。
安達祐実さんと芦田愛菜さんという子役出身の人気女優の競演でも話題となったこの動画は、現在4,000万回以上再生されています。
あえて出前のことには一部しか触れず、シュールさでインパクトを残しているのです。
PEOPLE 1 「フロップニク」
最後は企業ではなく、ミュージシャンの「PEOPLE 1」さんです。
PEOPLE 1さんは2019年に活動を開始したばかりのバンドですが、活動開始から1年も経たないうちから楽曲やおしゃれな映像が話題となり、YouTubeやサブスクリプションを中心に邦ロックファンから人気を集めています。
Spotifyが注目のネクストブレイクアーティストを選出した「Early Noise 2021」にも選ばれるなど、専門家からの注目度も高いです。
そんな彼らが一躍有名になったきっかけが、楽曲「フロップニク」のYouTube広告動画です。
そのセンセーショナルな音楽は宣伝動画として聞いていたはずの視聴者にも刺さり、この楽曲の動画は現在200万回以上の再生回数となっています。
実際、コメント欄には「広告を見てきた」という人も多く、YouTube広告の影響力の強さがわかります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
YouTube広告は視聴者からすると疎ましく思うこともあるかもしれませんが、面白い動画やいい音楽、本当に有益な情報であれば視聴者はたとえ宣伝であっても知りたくなります。
(プレミア会員でなければ)広告は避けられないという点を逆手に取り、印象に残る広告を展開してみてはいかがでしょうか?
そういった広告は必ず知名度や売り上げ向上に貢献することでしょう。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。
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