インターネットの世界の中でもSNSは年々ユーザー数を伸ばしており、日本国内のSNSユーザー数は2024年末には8,388万人へ拡大する見込みです。
15歳以上の日本人の人口が約1億1千万人のため、4人に3人以上はSNSを使用していることになります。
では、SNSの中でも6大SNS(Facebook,Twitter,Instagram,YouTube,LINE,TikTok)の利用者数や利用時間はどのように変容していっているのでしょうか?
今回はGlossom株式会社が行う「スマートフォンでの情報収集に関する定点調査」をもとに、利用時間や利用率の推移を各SNSの特徴とともにお伝えします。
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目次
スマホ・SNSの利用時間
上記は「情報収集におけるスマートフォン利用の1日の平均利用時間」の推移を表したグラフです。
2019年から2021年にかけては、「112.1分」から「136.3分」と右肩上がりに増加していましたが、2021年から2022年では増加が見られませんでした。
これはコロナ禍で加速した巣ごもり需要の伸びが落ち着き、頭打ちになったためと考えられます 。
ただ、仕事や学業も含めた他の時間も考えると、おそらく今後これ以上スマホに割く時間が増えるとは考えにくいでしょう。
SNSの利用時間・利用率を年代別に見てみると、どちらも年代が上がるにつれ下がっていく傾向にあります。
2022年の利用率では30代男性の利用率が増えたものの、それ以外は横ばいか低下がみられます。
さらに、コロナ禍前の2019年と比較すると、女性の10代と50代以外では2022年の利用率は低下しています。
特に男性はSNSを熱心に利用する割合が減り、定着ユーザー以外のSNS離れが進んでいるとみられます。
利用時間についても、10代・30代・50代女性は過去最高を記録したものの、それ以外では横ばいもしくは低下の傾向が見られます。
すなわち、利用率・利用時間ともに飽和状態であるといえるでしょう。
SNSサービス別の利用時間
上の画像にあるグラフをもとに、各SNSでの利用者の傾向を見ていきましょう。
LINE
月間利用者数:9,200万人(2022/04)
利用率:52.5%
利用時間:17.8分
LINEは今や一時期のeメールに取って代わり、連絡手段としての地位を確立したSNSと言えます。
また、電話番号を知らない相手とも無料でLINE通話できるため、電話機能の役割も果たしています。
他のSNSのようにオープンが基本のSNSではなく、クローズドなコミュニケーションが可能です。
利用率は減少し、利用時間もYouTubeやInstagramと比べて少ないものの、基本的に「相手がいないと成り立たないSNS」なので今後も極端に減少することはないでしょう。
年代別で見ても、50代でも約半数が使用しており、幅広い層で定着していることがわかります。
さらに40代以上は利用時間が増加しているため、今後40代以上の利用者がいかに増加するかがカギとなるでしょう。
YouTube
月間利用者数:6,500万人(2020/09)
利用率:49.4%
利用時間:31.3分
YouTubeは世界での利用者が約20億人おり、世界最大の動画プラットフォームです。
日本国内でも昨年、HIKAKINさんやはじめしゃちょーさんなど、登録者1,000万人超のYouTubeチャンネルも現れました。
特に日本ではコロナ禍に芸能人が多く始めたという背景もあり、「YouTuber」という言葉も市民権を得てきました。
コロナ禍も落ち着いた2022年では利用率が下がったものの、利用時間は増加しています。
これは2021年から運用が開始されたYouTube Shortsの影響が大きいと考えられます。
短時間で見ることができる縦動画のトレンドを受け開始された本サービスは、現在世界で1日の視聴回数が300億回以上となっています。
年代別で見ると10代、20代が多いですが、30代以上も利用率が増加しています。
利用時間では20代、40代が伸びており、特に40代では2年で倍に伸びています。
最近では30代以上の方も趣味で動画投稿を始める方が多く、YouTubeにいろいろな形で触れる方が増えていると思われます。
月間利用者数:3,300万人(2019/06)
利用率:46.3%
利用時間:29.6分
Instagramはかつて写真投稿だけでしたが、最近ではリールと呼ばれるショート動画機能や、24時間で投稿が消えるストーリーズによって、特に若い女性の間で人気のSNSです。
インスタグラマーと呼ばれる方も圧倒的に女性が多く、彼女たちのファッションやメイク、美容法をマネする女性も増えています。
そのため、各ジャンルのトップインスタグラマーはその道のオピニオンリーダーともいえ、企業の商品やブランドの広告塔に起用される方も多くいます。
また、「ショッピング機能」によりECサイトへ誘導することも可能で、Instagram内でのカード決済機能も導入予定でありEC化が進んでいます。
さらに、長時間動画が可能な「IGTV」やライブ配信と投げ銭ができる「Instagram LIVE」など、短時間から長時間の動画配信にも対応しています。
利用率と利用時間は2021年にピークを迎えていますが、巣ごもりがある程度終了し活発に出かけるユーザーが多い結果とも言えます。
ただ、Instagramユーザーは外出時も写真や動画を撮る人が多いため、需要はまだまだ大きいでしょう。
年代別で見ても、2021年は特に若年層が利用率と利用時間を押し上げていましたが、2022年には減少しています。
ただ、50代男性の利用率が一気に増加しており、ここにきて利用者の幅が広がってきているようです。
月間利用者数:4,500万人(2017/10)
利用率:42.2%
利用時間:28.2分
Twitterは140文字という制限があるものの、昨今ほぼすべてのSNSで使われているハッシュタグを作り出したきっかけのSNSであり、文字を主体とするオープンタイプのSNSでは国内シェアナンバーワンを誇ります。
そのため、投稿をシェアできる「リツイート」により爆発的な拡散(バズ)が最も期待できるSNSです。
最近では「ググるからタグる」というように、検索する際もまずTwitterのタグ検索で調べる人が増え、実際に即時性が高いことから重宝されています。
企業の公式アカウントも多く、「フォロー&リツイートキャンペーン」など、拡散性の高さを生かしたTwitterキャンペーンは手軽で人気があります。
ユーザーからの応援に反応するなど、ユーザーと近い距離間でコミュニケーションが取れるので、ファンを獲得し消費を拡大する目的で利用している企業も多くいます。
2022年10月には1つのツイートに写真、動画、GIF画像を混ぜて投稿することができる「mixed media」機能を追加するなど、常に進化し続けるSNSでもあります。
利用者はInstagramと比較して40代以上が多く、広く全世代に愛されているSNSであると言えます。
日本ではリアルタイムの音声サービス「スペース」が導入されて以降、女性ユーザーの利用率が増加傾向にあります。
月間利用者数:2,600万人(2019/07)
利用率:13.6%
利用時間:9.1分
Facebookは実名登録制であり、ユーザー名も基本的に本名で行われます。
日本では利用者数がそれほど多くなく、利用率もTwitterやInstagramに比べてかなり低いというのが現状です。
しかし世界では登録者約30億人と、世界一ユーザーが多いSNSでもあります。
日本では2010年ごろに流行のピークを迎えたため、そのころに使い始めた当時の10代~30代、つまり現在の20代~40代がボリュームゾーンとなっています。
Facebookではビジネスの話や、家族とのプライベートの話をするユーザーが多く、それに合わせて学歴・仕事・ライフステージなど様々な情報をもとにしたターゲティング精度の高い広告配信が可能です。
日本国内では親世代へのアプローチに重宝されますし、海外を視野に入れたマーケティングには欠かせないSNSでもあります。
さらに「Facebookページ」機能ではホームページのように情報を発信することができるため、イベント集客にも強いのが特徴です。
利用率において顕著な傾向はやはり10代の少なさです。
昨年は利用時間自体は伸びているものの、2021年には10代の4.4%しかFacebookを利用していません。
他のSNSに慣れている10代にとって実名登録はハードルが高く、さらに同世代が少ないことも利用しない理由に寄与していると考えられます。
TikTok
月間利用者数:1,690万人(2021/10)
利用率:13.2%
利用時間:17.4分
TikTokはサービス開始が2017年と後発ながら、10代を中心とした世代に人気を集め、今では世界中で10億人以上のユーザーに利用されている動画プラットフォームです。
15秒から10分ほどのショートムービーのみに特化した形態は、日常の隙間時間などに効率よく情報収集や暇つぶしができると若い世代に刺さり、結果的にInstagramのリールやYouTubeショートなど、別のSNSにも影響を及ぼしました。
さらに、誰でも簡単にハイクオリティの編集が可能で、精度の高いレコメンド機能により自分好みの動画を見つけられるなど、配信側にもユーザー側にも好まれる機能が搭載されています。
TikTokの10代への人気は留まるところを知らず、2019年から2021年でも着実に増加し続けています。
それに引っ張られる形で他の世代でも利用率が増加しています。
企業アカウントでも若い世代に知ってもらう、または就職してもらうための宣伝媒体として利用している場合が多く、Z世代の流行を素直に真似し続けて人気を得たアカウントもあります。
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まとめ
SNSは右肩上がりで成長を続けていたものが多いですが、特にこの2~3年はコロナ禍の巣ごもりによってSNSに割ける時間が増え続けていました。
しかし2022年は外出自粛も落ち着き、その分SNSに割く時間は頭打ち、もしくは減少傾向にあります。
各SNSもいろいろなサービスを練っていますが、「より短い時間で」「より分かりやすく」「より親密に」という方向に進んでいる傾向が見られます。
2023年以降、withコロナでどのようにSNS業界が変容していくか、世界中から注目が集まっています。
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