国内の月間アクティブユーザー数が3,300万人を超える人気SNS「Instagram」では、数万~数百万人規模のフォロワーに対して大きな影響力を持つインスタグラマーが多く活躍しています。
また、企業はInstagramをマーケティングツールとして活用するケースも多く、新規顧客の獲得やブランドの認知拡大、売上増加につなげるアカウント運用をしている企業も少なくありません。
Instagramアカウントで人気になりフォロワーを獲得するには、
- 有益・高品質なコンテンツを投稿する
- ユーザーとコミュニケーションをとる
- 発信を継続させる
など様々な要素が必要ですが、その前提として「Instagramのアルゴリズム」の理解も大変重要です。
そこでこの記事では、
- Instagramのアルゴリズムとは何か、なぜ重要なのか
- Instagramのアルゴリズムによりおすすめ表示される要素は何か
を解説していきます。
Instagramを活用して人気を獲得したい人は知っておくべき知識を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
本記事はMeta社が公式で発表した情報を参考に作成しています。原文は以下のリンクより見られますのであわせてご覧ください。
参考リンク(英語)
Shedding More Light on How Instagram Works|Instagram
目次
Instagramのアルゴリズムとは
Instagramのアルゴリズムとは
Instagramにおけるアルゴリズムとは、簡単に言うと「Instagramのシステムがユーザーに対してどんな投稿を表示させるか判断する仕組み」のことです。
Instagramでは高度なAI(人工知能)を使って、ユーザーそれぞれが気に入る投稿を自動的に表示しています。
たとえば「発見タブ(虫眼鏡マーク)」では、ユーザーによって表示内容が異なっており、見ているユーザーが気に入ってくれそうな投稿を優先的に表示させるようになっています。
Instagramアルゴリズムの理解がなぜ重要なのか
Instagramのアルゴリズムの理解が重要な理由は、自分のInstagram投稿を見てもらえる可能性が高まるため。
Instagramではさまざまな要素から「人におすすめできる投稿か否か」を判断し、評価が高い投稿を積極的に他のユーザーに見せるようにしています。
これはつまり、Instagramのアルゴリズムを理解し自分のコンテンツを改良することで、他ユーザーに表示されやすくなり、必然的にいいね!やフォロワーの獲得につながりやすくなるということを意味しています。
Instagramのアルゴリズムで使われるシグナル(指標)は数千種類
Instagramのアルゴリズムでは、
- Instagramに投稿した人
- Instagramを見ている人
- Instagram投稿
の様々な要素をチェックして表示するコンテンツを変えています。
この、表示するコンテンツを決める様々な要素は「シグナル」と呼ばれており、Instagramにおいては数千ものシグナルを使って多角的・総合的に分析してコンテンツの表示を判断しています。
Instagramのアルゴリズムはフィード、ストーリーズ、リールで異なる
Instagramのアルゴリズムで使われるシグナルは、
- フィード(タイムライン)
- ストーリーズ
- リール
のそれぞれで異なる仕組みが使われており、Instagramの各機能について理解する必要があります。
とはいえ、数千にもおよぶ指標をすべて良い評価にすることは不可能です。
Instagramそれぞれの機能で重要となるシグナルは後述しますので、紹介する重要なシグナルをまずは押さえていきましょう。
Instagramのアルゴリズムの理解も大事ですが、本質的には「ユーザーにとってメリットのあるコンテンツを発信し続けること」が最も重要です。
「ユーザーファースト」の投稿をすることで結果的にInstagramのアルゴリズムで有利に働きますので、ぜひフォロワーに目を向けることを忘れないようにしましょう。
フィード・ストーリーズのInstagramアルゴリズム
まず、フィード(タイムライン)とストーリーズについてのInstagramアルゴリズムをご紹介していきます。
フィードとストーリーズでは自分がフォローしている人の投稿が表示される
フィードとストーリーズでは、基本的にはフォローしているユーザーの最新の投稿が表示されます。(※広告などいくつかの例外を除く)
ただし時系列ではなく、Instagramが過去あなたが見たコンテンツ、いいねや保存をしたコンテンツなどの傾向から気に入ってくれる投稿をより優先的に見てもらえるように自動的に並び換えて表示されます。
フィードであれば興味関心が高いほど上の方に、ストーリーズであれば興味関心が高いほど画面上部の左側に表示されるようになります。
フィードとストーリーズで重視されるInstagramアルゴリズムのシグナル
シグナルの例としては、投稿された時間、電話やインターネットを使っているか、写真よりも動画が好きかなどがシグナルの例として挙げられます。
Instagramのアルゴリズムで活用しているシグナルのうち、フィードとストーリーズで優先度の高いものの例を紹介しましょう。
投稿に関する情報
投稿の人気の高さ
⇒ いいね!、保存、コメント、シェアなどの獲得したエンゲージメント
投稿自体の情報
⇒ 投稿日時、動画の長さ、位置情報などの情報
投稿した人(自分がフォローしている人)の情報
投稿した人へ興味関心の高さ
⇒ 過去数週間にその人とやりとり(投稿閲覧、いいね、コメント、DMなど)した回数、相互でやりとりをしたかどうか
投稿者とフォロワーの関係性(ストーリーズ)
⇒投稿者とのストーリーズ閲覧者の総合的な関係性(友達、家族かなど)
自分の行動の情報
自分のInstagram内での動き
⇒ 自分が良く見ている投稿、いいねした投稿など気に入った投稿の数
自分が他の人とやり取りした履歴情報
人やコンテンツ、カテゴリーへの関心の高さ
⇒ 特定の人(注目している人)の投稿へのコメントや見る頻度
フィード投稿の表示で重要視されている5つのアクション
Instagramのアルゴリズムでは、投稿を見た人(あなた)が下記の5つのアクションをとってくれそうだと判断された投稿が優先的に表示されます。
- 投稿閲覧時間
- コメント
- いいね
- 保存
- プロフィールへのアクセス
上記のアクションを促す投稿の要素としては、
- 複数枚の写真や動画で投稿の閲覧時間を伸ばす
- 共感できる内容
- 後で見返したくなるような有益な情報
- 投稿の最後の画像に「プロフィールも見てね」などの導線がある
などが挙げられますので、これらを意識して投稿をつくると良いでしょう。
同じ人からのInstagram投稿は連続表示されない
Instagramでは様々なユーザーの投稿を見て新しい発見を得てもらうために、同じユーザーの投稿が連続で表示されないようになっています。
そのため、連続で大量に投稿して投稿の総閲覧時間を伸ばす、などの効果は望めません。
さらに、一つ一つの投稿の質が低下しやすいことからも、連続投稿は避けるのが無難といえるでしょう。
ストーリーズにシェアしたフィード投稿も歓迎される
Instagramでは、オリジナルのコンテンツの投稿を推奨していることから、フィード投稿をストーリーズに再シェアすることを重要視していませんでした。
つまり、過去、フィード投稿を再シェアしたストーリーズは優先的に表示されないようになっていました。
しかし、最近ではこの方針が変わり、ストーリーズにフィード投稿を再シェアしてもInstagramアルゴリズムによって投稿の表示が不利になることは無くなっています。
関連記事
インスタグラム「ストーリーズ」使い方ガイド|投稿や加工から保存・削除・足跡まで全解説!
発見タブのInstagramアルゴリズム
続いてInstagramの発見タブにおける投稿の表示アルゴリズムを解説していきます。
発見タブとはInstagramアプリの下部に表示される「虫眼鏡マーク」のことです。
自分がフォローしていないユーザーのおすすめ投稿が表示され、文字通り「新しい発見」が得られます。
自分のInstagram投稿がフォロワー以外にも表示される場所でもあるので、Instagramアカウントを成長させるうえでも非常に重要な場所になります。
発見タブでおすすめ表示される流れ
Instagramの発見タブではどのように投稿がおすすめ表示されるのか流れは以下の通りです。
1. 自分(あなた)が興味あるコンテンツは何かを調べる
過去にいいね、保存、コメントした投稿などからInstagramアルゴリズムがあなたの好みを把握
2. 自分が気に入った人について、その人のフォロワーのフォロワーまで深堀りして興味関心を調べる
自分が気に入った人がいたら、その人のフォロワーのフォロワーまで深堀して、「今あなたは何に興味を持っているのか」を分析します。
たとえば、サッカーを好きなAさんが最近のお気に入りとしましょう。
- Aさんはどんなことに興味関心が高いのか
- AさんのフォロワーであるBさんはどんな興味関心をもっているのか
- さらにBさんのフォロワーであるCはどんな興味関心をもっているのか
まで深堀し、
- 今自分がメインで興味あること(サッカー)
- さらに興味あることに関連するトピック(サッカーのスーパープレイ、サッカーグッズ、サッカーができる場所など)
について理解し、何を表示させればあなたに興味を持ってもらえるかを分析しています。
3. 興味のあるカテゴリー・グループで表示させる投稿を選定する
Instagramアルゴリズムによって今あなたがメインで興味関心があることと関連するカテゴリーを特定したら、発見タブ独自のアルゴリズムによって表示するInstagram投稿を選び出します。
特に、あなたが「いいね」「保存」「シェア」してくれそうだと思われる投稿が優先的に表示されます。
発見タブで重視されるInstagramアルゴリズムのシグナル
Instagramの発見タブでは以下のシグナルが重視されます。
投稿に関する情報
投稿の人気度・話題性
⇒ その投稿が短期間でどれくらいのいいね、コメント、シェア、保存を獲得しているか
投稿した人とのやりとり履歴情報
過去の接点
⇒ 基本的に初めて見る投稿、初めて見るユーザーが表示されますが、過去に接点(投稿を見た、いいねした、メッセージを送った)があるか
自分の行動の情報
自分の興味関心
⇒ いいね、保存、コメントした投稿の傾向。発見タブでどのような投稿を見ているか
投稿したユーザーの情報
投稿したユーザーは他の人から見ても魅力的か
⇒ 過去数週間に、他の人たちがそのユーザーとやり取りをした回数
リールのInstagramアルゴリズム
InstagramリールはInstagramにおけるショートムービー共有機能で、アプリの画面下中央の「リールアイコン(再生マーク)」から見ることができます。
ショートムービー機能としては「ストーリーズ」がありますが、ストーリーズは基本的に自分のフォロワーにしか表示されないのに対し、「リール」では自分のフォロワー以外のユーザーにもおすすめ表示されます。
発見タブと同様、自分の投稿を多くの人に見てもらい、Instagramアカウントを成長させるうえで重要な機能となっています。
Instagramリールはエンタメ性が重視される
リールは発見タブのように、他ユーザーの投稿がおすすめ表示されますが、大きく違うのは「よりエンターテイメント性があり面白いリール動画」を優先している点です。
そしてInstagramアルゴリズムでは「あなたがリール動画を最後まで見てくれるか」を重要な要素として分析し表示するか否かを判断しています。
リールで重視されるInstagramアルゴリズムのシグナル
Instagramアルゴリズムでは、以下のシグナルをリールでおすすめ表示させる指標としています。
自分の行動の情報
興味あるリール動画は何か
⇒ いいね、コメントなど最近反応したリール動画の傾向
リール投稿者とのやりとり履歴情報
過去の接点
⇒ 基本的に初めて見るリール動画、初めて見るユーザーが表示されますが、過去に接点(投稿を見た、いいねした、メッセージを送ったなど)があるか
リール動画の情報
構成されるリール動画の要素
⇒ リール動画はどのような内容か、人気ある楽曲が使われているか
リール動画の投稿者情報
リール動画の投稿者の人気度
⇒ リール投稿者の他のリール動画は見られているか、いいねを獲得しているか
リールで推奨される要素
Instagramのリールでは以下の要素が歓迎されます。
- 面白くて楽しい、あっと驚く動画
- 他の人が簡単に参加できる動画
- トレンドの発端になるインスピレーションを与える動画
- 新しい体験がされた動画
- クリエイティブツールを使い魅力的に編集された動画
- スマホ縦向きの動画
- 人気BGMやオリジナルBGMを使った動画
要点をまとめると、
「縦型画面で撮影し、音楽やエフェクトで魅力的にしてInstagramからブームが起きるような面白い動画」
がリールで高評価を得るために必要なこととなります。
リールで推奨されない要素
リール動画では以下の要素は推奨されず、Instagramアルゴリズムにより表示回数が制限されることがあります。
- 低画質のリール動画
- ウォーターマーク(透かし)や枠線の入った他SNSからの転載動画
- 政治的な問題に焦点を当てたリール動画
- 政治関係者あるいはその人に代わって作られたリール動画
- 大部分がテキストで覆われているリール動画
- ミュートされているリール動画
リール動画でおすすめ表示される方法については以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
関連記事
わかりやすい!Instagram「リール(Reels)」の使い方をシンプルに解説
Instagramでの表示をコントロールする方法
Instagramのアルゴリズムによってフィード、ストーリーズ、発見タブ、リールにおける表示がパーソナライズされていますが、自分に表示させるコンテンツをある程度制御することができます。
親しい友達を選ぶ
「親しい友達」機能はInstagramストーリーズで、自分で選んだ人・グループにのみストーリーズをシェアできる機能です。
知り合いのみにストーリーズを共有したいときに使えます。
親しい友達の設定手順▼
- 自分のプロフィール画面を表示
- 右上のメニューボタンから「親しい友達」をタップ
- 親しい友達リストに追加したいユーザーの横にある「追加」をタップ。ユーザーは上部の検索ボックスから検索できる。
おすすめされた投稿を「非表示」にする
おすすめされた投稿が気に入らない場合は、おすすめされた投稿を非表示にできます。
興味のない投稿および関連するカテゴリーの投稿はInstagramのアルゴリズムにより極力おすすめ表示されないようになります。
おすすめ投稿を「興味なし」としてマークする手順▼
- 興味のない投稿をタップ
- 投稿の「…」(オプション)ボタンをタップ
- 「広告を非表示にする」をタップ
- 広告を非表示にしたい理由を選択肢の中からタップ
興味ないユーザーをミュートする
興味ないユーザーはフォローを外せば済みます。
もし「表示されている投稿とユーザーに興味がない。でもフォロー外すのは気まずい」という場合はユーザー単位でミュートできます。
ミュートされたアカウントはフォローされたままになりますが、投稿が自分に表示されなくなり、ミュートされたことは相手に通知されません。
興味無いユーザーをミュートにする手順▼
【フィード投稿からミュートする場合】
- 投稿の「…」(オプション)ボタンをタップ
- 「非表示にする」をタップ(この時点で選択した投稿のみ非表示に設定されている)
- 「○○(アカウント名)をミュート」をタップ
【ストーリーズからミュートする場合】
- ホーム画面上部に表示されているミュートしたいアカウントのプロフィールアイコンを長押し
- 「ミュート」をタップ
- 「ストーリーズをミュート」または「投稿とストーリーズをミュート」をタップ
Instagramアルゴリズムその他の注意点
最後に、Instagramアルゴリズムのその他の注意点をご紹介していきます。
投稿の削除やアカウントの凍結につながる
Instagramでは人々の安全を守るためにコミュニティガイドラインを定めており、ガイドラインに違反した投稿は表示回数が減ったり、削除されることがあります。
具体的には、
- 脅迫やヘイトスピーチ、名誉毀損
- 暴力的な投稿
- 自分で撮影しておらず、許可を得ていない写真
といったコンテンツがガイドライン違反に当てはまります。
さらに、ガイドライン違反を繰り返すと、投稿自体ができなくなり、最終的にはInstagramアカウントが凍結されますので注意しましょう。
不確かな情報や誤った情報も表示されにくくなる、あるいは排除される
Instagramでの投稿は信頼のおけるものでなくてはなりません。
事実関係が確認できていない不確かな情報や、誤った情報はInstagramアルゴリズムによって排除されるため、確かな情報のみ発信するようにしましょう。
まとめ
本記事では、Instagramのアルゴリズムについて詳しく紹介・解説してきましたが、いかがでしたか?
Instagramのアルゴリズムを理解することで、シグナルを高める(獲得する)ために投稿すべきコンテンツが分かるようになるため、ぜひ本記事を参考にアカウント運用改善にお役立てください。
また、SNSアカウントの運用代行に興味がある方は、豊富な運用経験によりターゲットユーザーに対して効率的なリーチが可能なFind Modelにぜひご相談ください。
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