2020年4月下旬、新型コロナウイルスによる営業時短要請などの影響で売上が低迷している飲食店を支援する取り組みとして、インスタグラムから直接料理を注文できる機能が追加されました。
2021年を迎えてもなお猛威を振るう新型コロナウイルスに困惑する飲食店にとっても、なかなか外出ができないユーザーにとっても便利な機能です。この記事では「料理を注文」機能の使い方や設定方法、メリットを解説します。
目次
飲食店向けInstagramの「料理を注文」機能とは?
まずは「料理を注文」機能の説明と、ユーザーの基本的な使い方を紹介していきます。
Instagramの「料理を注文」機能とは
「料理を注文」機能は、新型コロナウイルスの影響を受けている中小ビジネスを支援する取り組みの一環として、2020年4月中旬にカナダで先行導入され、4月下旬に日本でも導入が開始されました。
飲食店のインスタグラム公式アカウントのストーリーズやプロフィールから、直接料理のデリバリーを注文することができる機能です。飲食店側もユーザー側も無料で使用することが可能です。
Instagramの「料理を注文」で食事を注文する方法
注文方法は以下の2つです。
①公式アカウントのプロフィールのアクションボタンから注文
②公式アカウントのストーリーズのスタンプから注文
「料理を注文」のアクションボタンまたはスタンプをタップすると、利用者はInstagramパートナー(出前館、Uber Eatsなど)のウェブサイトにリダイレクトされ、サイト上で購入を完了することが可能です。
Instagramの「料理を注文」を導入するメリット
では、「料理を注文」を導入することで具体的にどのようなメリットが生まれるのでしょうか。
直接的な売上につながる
総務省が2020年5月に発表した「令和元年通信利用動向調査」によると、日本のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用率はすべての年代で成長しており、Instagram公式においても2019年3月に国内月間アクティブアカウント数が3,300万を突破したことが発表されました。
また、Instagramで見た情報をきっかけに小売店や飲食店に足を運んだことがあるユーザーは50%と、他のSNSよりも購買行動を起こす原動力になりやすいことがわかります。
画像:【2020年最新版】5大SNSユーザーによる「SNSをきっかけとした購買行動・口コミ行動調査結果」|アライドアーキテクツ株式会社
また、実際に飲食店に足を運ぶことが難しい状況において、フードデリバリーの利用者も増え続けています。
Instagramをきっかけに行動を起こす消費者が増加していることや、フードデリバリーが浸透していることから、Instagramで見つけたグルメをそのまま注文できる「料理を注文」機能を活用することで、売上に直接つながるチャンスになる可能性が高まると言えます。
画像:ウーバーイーツ&出前館のアプリ、緊急事態宣言で利用急増…銀行・証券もユーザー増加|Business Journal
飲食店舗へのオンライン集客力を高められる
Instagramから手軽に注文できることをきっかけに、お店の味を知ってもらうことで、外出自粛があけたら直接足を運んでほかの料理も食べてみたいと思ってもらうことができれば、店舗への集客やリピーターの獲得も期待できます。
株式会社SARAHが行った調査では、66.7%の人がテイクアウトやデリバリーをきっかけに直接来店した経験があると回答しています。
画像:コロナで変化した「常連客」の形!全国の男女に聞いた「テイクアウト・デリバリーと店内飲食の関係性調査」|株式会社SARAH
また、「料理を注文」の機能を使用したユーザーが、そのことをストーリーで「お店を応援」スタンプを使って投稿するなどしてUGCが発生し、拡散される可能性もあります。
フォロワーへ継続的に飲食店・料理のアピールができる
インスタグラムのストーリー機能を活用することで、お店のサイトやデリバリーサービスのアプリでは見せることができない動画での訴求も可能になります。また、新メニューなどもいち早くリアルタイムで発信することができます。
料理や内観など、お店の魅力が伝わりやすい動画や写真とともに「料理を注文」のスタンプを使用することで、売上に直結するだけでなく鮮度が高く具体的にイメージしやすい情報を発信することが可能です。
Instagramの「料理を注文」機能の設定・導入方法
「料理を注文」機能を利用するためには、
①対象パートナーいずれかの加盟店である
②ビジネスアカウントである
の2つの条件を満たした飲食店であれば、「料理の注文」機能を無料で利用できます。通常、ストーリーにリンクを貼る場合、フォロワー1万人を超えていることが条件になりますが、この機能を利用することで、フォロワー数に関係なく注文ページに誘致することが可能です。
1. Instagram指定のデリバリーサービスに加盟しておく
条件①の対象パートナーいずれかの加盟店であるという条件の、対象パートナーは以下の17社です。(※2021年2月時点)
注文時に以下パートナーのサービスページからの注文が必要になるため、加盟店登録が必須となります。
・Chompy
・Diny
・Diny to-go
・EPARKテイクアウト
・menu
・O:der To Go
・Okage
・PayPayピックアップ
・Picks
・Retty
・TableCheck
・Uber Eats
・Wolt
・ZEROレジ
・トレタ テイクアウト
・ヒトサラ
・出前館
2. Instagramアカウントを「ビジネスアカウント」に切り替える
プロフィール画面上のアクションボタンや、ストーリー投稿時の「料理を注文」のスタンプはビジネスアカウントのみが使用できるため、ビジネスアカウントへの切り替えが必要です。切り替え方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
3. Instagramプロフィールから「料理を注文」機能を設定する
Instagramのプロフィール画面「プロフィールを編集」をタップ、編集画面の下の方にある「アクションボタン」の設定に進みます。
「料理を注文」のアクションボタン設定画面を開くと表示される「パートナーを選択」の画面で、プロフィール画面のアクションボタンにリンクさせたいウェブサイトを選択します。
URL入力欄にパートナーリンク(パートナーのウェブサイト上の自社・自店舗のURL)をペーストし、右上の完了ボタンを押して設定完了です。プロフィールトップに戻ると「料理を注文」ボタンが表示されます。
ここから、フォロワーやユーザーはパートナーのウェブサイトにアクセスし、料理を注文することが可能です。
4. Instagramストーリーズに「料理を注文」スタンプを追加する
ストーリー作成画面の上部にあるスタンプボタンをタップし、スタンプ一覧の中から「料理の注文」スタンプを選択します。
実際に注文できるメニューの写真や動画とともに、好きな位置にスタンプを配置してストーリーを投稿します。
Instagram「料理を注文」の効果を高めるおすすめの施策
ここまででは、プロフィール画面にアクションボタンを設置し、定期的に「料理を注文」スタンプを貼り付けてストーリーを投稿する方法を紹介してきました。ここからは注文を待っているだけではなく、さらに効果が高まるような施策の例を紹介していきます。
ハイライト機能の活用
ストーリーズ投稿は24時間で投稿が消えるという特徴がありますが、「ハイライト」という機能により、自分のプロフィール画面上に復活させ長期的に表示させることができます。投稿したストーリー右下の「ハイライト」アイコンをタップすることで設定することができ、「デリバリー」や「ドリンク」「ランチ」などカテゴリーごとに分類することも可能です。
Instagramアカウント運用(フォロワー獲得)
「料理を注文」ボタンが設置されているプロフィール画面へのアクセスや、「料理を注文」スタンプを貼り付けたストーリーズの閲覧数をより多くするためには、instagramのアカウントをしっかり運用することでフォロワー数を獲得することが重要です。
お店のメニューやテイスト、ターゲット層によっても細かいノウハウは異なりますが
・ターゲット(ペルソナ)を明確にする
・投稿する画像に統一感を持たせる
・ユーザーにとって有益な情報(商品の価格・量など)発信を心がける
・有益で新鮮なアカウントである印象を持ってもらうため、1日1投稿を目安にする
・ハッシュタグを最適化する(地名を入れた「#◯◯ランチ」など)
・ストーリーズを活用したコミュニケーションをとる
上記のようなポイントを押さえて運用していくことで、徐々にお店のファンを増やしていきましょう。
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Instagram広告(特定地域への露出増大)
Instagram広告は、フィード(タイムライン)、ストーリーズなどに写真や動画形式で出稿できる広告です。
一般的なユーザーのInstagram投稿の間に挿入される形で広告が配信されるため、魅力的な画像・動画広告を自然な流れで閲覧してもらうことができます。
また、Instagramは実名登録制SNSである「Facebook」傘下のサービスであり、Instagramにおいても実名情報をもとにした精度の高い広告ターゲティングが可能です。お店がある特定の地域をターゲティングすることで費用の無駄を抑えて、ターゲットへ的確に広告を届けることができます。
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(ローカル)インスタグラマーによる紹介(口コミによる爆発的な拡散)
お店の認知度を上げる施策のひとつとして、インスタグラム上でたくさんのユーザーにフォローされているインスタグラマーに紹介してもらうことが挙げられます。フィード投稿やストーリーズ投稿でメンションタグや「お店を応援」スタンプをつけてもらうことで、タップするだけでお店のアカウントに誘導することができ、しっかりアカウントを運用している場合、フォロワー獲得にも繋がりやすい傾向にあります。
また、お店のアカウントの「料理を注文」スタンプをタップして、「ストーリーズにスタンプを追加」をタップすることで、インスタグラマーのストーリーズでもお店の「料理を注文」スタンプをシェアすることもできます。
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「料理を注文」機能の活用で逆境をチャンスに
Instagramを活用する飲食店向けの「料理を注文」機能について紹介してきました。
外食できないが、美味しいごはんを食べたいというユーザーのニーズに応えられるよう、「料理を注文」機能を活用することでスムーズに注文することができるようになります。
直接接客する機会が少ない今だからこそ、お店の魅力が伝わる投稿を続け、SNSを活用してお店のファンを増やしていきましょう。
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