企業の公式ホームページ、オウンドメディア、ECサイトなどへの流入を増やし売上につなげるために、SEO(Search Engine Optimization)対策を行っている企業も多いでしょう。
しかしながら、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで上位表示されるためには競合も多く専門的なノウハウも必要になるためそう簡単には実現できません。
さらに現代では検索エンジンの進化により、SNS投稿が検索結果に表示されるようになったことで、SEO対策の一環としてSNSの重要性が増してきました。
そこで本記事では、SEO対策により数多くのキーワードで上位表示を獲得するSNSマーケティングメディア「インスタラボ」が、SNSを活用したSEO対策とはどのようなものか、具体的な事例とあわせて解説します。
自社のSEO施策のヒントとしてぜひお役立てください。
目次
SEOとは?
まずSEOについて簡単に紹介しておきましょう。
SEOとは?
SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、検索エンジン最適化という意味です。
Google、Yahoo!、Bingなどの検索エンジンで行われた検索結果で自社のWebサイトを上位表示させ、自社ホームページ、ECサイト、ブログ・メディアなどへの流入を増やすことで見込み客の獲得や売上アップを図ります。
画像:Search Engine Market Share Japan|statcounter
2020年6月時点、日本の検索エンジンシェアはGoogleが約78%、Yahoo!が約18%となっており、Yahoo!においてはGoogleの検索エンジンを採用していることから、日本の検索エンジンシェアはほぼGoogleの独占状態(約96%)ということができます。
したがって、「日本のSEO対策は実質、Googleの検索結果で上位表示させること」を目的として行われます。
SEO施策の内容としては様々なものがありますが、検索ユーザーの役に立つ(=検索エンジンに評価される)ような「良質なコンテンツ」を世の中に発信することが求められている状況です。
SEOが重要な理由
SEOが重要とされている理由もいくつか紹介しましょう。
多くのインターネットユーザーが検索エンジンを利用している
検索エンジンはインターネットユーザーの大変多くが利用しているサービスであり、2018年にニールセンが行った調査によると、日本のインターネット」ユーザーの53%が検索エンジン(Google、Yahoo!)を使っています。(※2019年の同社の調査においては利用率56%に上昇)
特に、18歳~34歳の男女においてはGoogleの利用率が80%を超えており、SEOにより検索エンジンの結果に表示されることでミレニアル世代をはじめとした多くの消費者に情報を届けることができます。
画像:利用者数上位3サービスは人口の5割にリーチ可能なメディアに ~ニールセン トータルデジタルでのデジタルコンテンツのユニークオーディエンス数を発表~|nielsen
もちろん日本国内だけではなく、世界中のインターネットユーザーに情報を届けることができるため、マーケティングの上で大変重要なツールとして世界中で活用されています。
ブランドへの興味関心・購買熱量の高いユーザーをサイトへ集客できる
検索エンジンの利用者は「旅行先_おすすめ」のように、自身で目的をもって検索をするため、SEOを行うことで購買熱量が高いユーザーを集客できるメリットがあります。
また、ユーザーの検索意図に沿ったコンテンツを発信することで、ブランドに興味をもってもらうこともできるため、顧客獲得にもつながりやすくなります。
長期的な費用対効果の向上が見込める
SEOにより検索結果で上位表示されたコンテンツは広告費をかけなくても自然検索流入により継続的に集客をしてくれる企業の資産となります。
結果、自社サイトへの流入やユーザー獲得の面で長期的な費用対効果を高めてくれるメリットがあります。
多くの人が使う検索エンジンだからこそ、優良コンテンツとして検索結果に上位表示されることで得られるメリットは計り知れません。
こうした理由から、SEO対策によるコンテンツマーケティング施策が積極的に行われています。
SNS・インフルエンサーがSEO対策に重要となっている理由
続いて、SEO対策にSNSやインフルエンサーを起用することが今後なぜ重要となってくるのか紹介しましょう。
検索エンジンよりもSNSで情報を集める人が増えている
SNSやインフルエンサーの起用が重要な理由としてまず挙げられるのは、検索エンジンよりもSNSを使って情報収集している人が増えているためです。
たとえば以下はMarketing Research Camp が2019年に行ったインターネット・SNS利用に関する調査の結果の一部です。
画像:【調査データ】インスタグラムがグーグルを超える?若者が流行情報を収集する手段とは|ferret
同調査によると、2016年と2019年を比較したときにいくつかのジャンルで検索エンジンよりもSNSを使って情報収集している割合が多くなっているという結果となりました。
ファッション、グルメ、旅行など、自身の判断に口コミを参考にしたい消費者は、SNS上の口コミを確認し購買行動へつなげるという流れが一般的となっているため、SNSを活用した情報発信の重要性も高まっています。
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被リンクを得るためにSNSの拡散性やインフルエンサーの専門性が後押ししてくれる
SEOでは良質な被リンクを自然に獲得することが重要とされています。
良質な被リンクを得るためには、自社のコンテンツが消費者やメディアの目にとまり、さらにブログ記事あるいは調査データなどに参照される必要があります。
そのため、SNSで自社コンテンツの露出を増やし拡散されることでより多くのユーザーの目に触れることができ、被リンクの獲得につなげることができます。
特にSNSで人気の「インフルエンサー」は影響力・情報発信の訴求力も高いため、インフルエンサーによって自社コンテンツが紹介されることで、多くのユーザーの参考となりさらにSNSでのシェアや記事化が促進されます。
間接的なSEO対策にはなりますが、SNSでの拡散やインフルエンサーの影響力のもと、自社のコンテンツが紹介されることは良質な被リンクを獲得し、検索エンジンから自社WEBサイトの評価を高める重要な一手となることから、SNSでの情報発信に積極的な企業も大変増えています。
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SNSの投稿が検索結果に表示される
検索エンジンは日々進化しており、検索ユーザーの疑問をすぐに解決できるように検索結果にYouTube動画やTwitter投稿が挿入されることもあります。
画像:Google検索結果
特に動画共有プラットフォームとして人気のYouTubeは検索エンジン大手Google傘下のSNSであるため、動画を活用したSEO対策ではYouTubeが必須となってきます。
Twitter投稿は主にトレンドとなっている話題のテーマが検索結果に表示される傾向にあり、トレンドの波に乗ることができれば短期的に大量の流入も狙えます。
従来まではテキスト情報をベースとしたSEO対策を施していましたが、SNS投稿が検索結果に表示されるようになった今では、SNSを活用したテキスト・画像・動画コンテンツも複合したSEO対策が重要になっています。
SEO対策にSNS・インフルエンサーを取り入れるアイデアと事例
では実際にのSNS活用やインフルエンサー起用によるSEO対策の成功事例を紹介していきましょう。
【動画SEO】自社でYouTubeチャンネルに動画を投稿
自社でYouTubeチャンネルを運営し、SEO対策に成功している事例として紹介するのは化粧品の製造・販売を行う「資生堂」です。
「キレイの基本 アイシャドウの塗り方|資生堂」と題したこちらのYouTube動画は、2018年12月に公開されており、2020年7月現在でも「アイシャドウ コツ」などで検索すると検索結果の上位に表示されています。
画像:Google検索結果
古いコンテンツであっても良質な内容であれば長期にわたり検索結果に表示され、多くのユーザーを集客してくれるため、長期的な費用対効果の向上が実現できます。
くわえて、自社サイトにてYouTube動画を埋め込みコンテンツを2次利用しており、作成した動画素材を有効活用している点も参考になります。
自社サイトのコンテンツ内に動画を設置することでユーザーの参考になりますし、滞在時間が増えるためSEOとしても効果が期待できる手法です。
画像:メイク上手になりたい!動画で「アイシャドウ」の塗り方を詳しくレッスン♪|ワタシプラス
またこちらのコンテンツは「アイシャドウ_コツ」「アイシャドウ_塗り方」など、基礎的な検索キーワードで検索結果に上位表示されているため、化粧を始めたい・化粧が上手くなりたいユーザー層の集客が期待できます。
YouTube動画でメイクアップのノウハウを学び、自社サイトへ訪問してもらうことでさらにブランド理解が深まり、最終的にはブランド製品を愛用してもらえるような導線づくりがなされています。
SEO対策とともにSNSも活用しているコンテンツマーケティングのお手本といえる事例です。
こうした動画によるコンテンツ配信はSEOへの効果も期待されることから、YouTubeの動画マーケティングも今後さらに注目されていくでしょう。
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【動画】YouTubeで人気のユーチューバー(インフルエンサー)にブランドのPR動画を作成してもらう
YouTubeで人気のユーチューバーに自社ブランドをPRしてもらいSEO対策に成功している事例として紹介するのは、韓国の複合型カジノ施設「パラダイスシティ」です。
パラダイスシティは2019年3月に屋内型遊園地が開業したことに伴い、日本からの旅行客獲得のための認知拡大・集客施策として「インフルエンサーマーケティング」を実施しました。
本事例では、2020年7月現在YouTubeにてチャンネル登録者数544万人を超える人気ユーチューバーの「東海オンエア」が起用されました。
パラダイスシティ内の様子、遊園地、プール・スパなど思う存分楽しんでいる姿が好印象で、実際に行ってみたい気持ちが掻き立てられます。
2020年7月現在、こちらの動画再生数は約394万回を超え、好評価は5.6万件、コメント数も5,500件以上を獲得するなど、YouTube動画が大きな話題となり注目されたことがわかります。
また、こちらのYouTube動画はGoogle検索結果にてピックアップされて上位表示されています。
画像:Google検索結果
SEOとして指名検索(ブランド名の直接検索)キーワードで上位表示されることはもちろん重要であり、この動画はさらに「検索ユーザーの興味関心を高める」という重要な役割を担っています。
人気インフルエンサーである東海オンエアが実際にパラダイスシティを楽しみながら施設の魅力を存分にアピールしてくれているため、訴求力高いPRとなり、韓国旅行を検討しているユーザーの興味関心を高める効果があるYouTube動画です。
SEOの目的は最終的にはビジネスの売上につなげることですので、インフルエンサーマーケティングを取り入れGoogle検索結果の上位に魅力的なPR動画を表示することに成功したこちらのYouTube動画は、SEO対策および売上につなげるためのコンテンツとして見込み客の集客に大きく貢献しています。
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【画像・テキスト】Twitterでバズを狙ったフローコンテンツの発信
画像:Google検索結果
SNSのSEO対策としてもう一つ紹介するのは、TwitterのトレンドによるGoogle検索結果への上位表示の例です。
上記の画像は2020年7月27日のGoogle検索結果です。
「テレワーク」というキーワードに関するTwitterの投稿が検索結果の上位に表示されています。
これは、同日にTwitterにて「テレワーク」というキーワードがトレンド入りしていたことによりGoogleの検索結果として表示されたと考えられます。(※翌日には表示されず)
Twitterで話題のテーマに関する投稿もGoogleの検索結果に表示されます。
したがって、自社のTwitterアカウント運用により継続的に情報発信しつつ、「今」話題になっているトレンドネタを取り入れ発信することで、Googleの検索結果にも表示される可能性を高めることができるといえるでしょう。
検索結果上位に自社のSNS投稿が表示されれば、通常では得られない多くの流入が見込めるため積極的に狙いたいところ。
- 自社Webサイトでは、長期的な集客を実現する資産となる質の高い「ストックコンテンツ」をメインに発信
- TwitterなどSNSでは、自社の最新情報やキャンペーン情報に加え、話題のトレンドについて言及した「フローコンテンツ」を発信
という2つのアプローチによって集客していくSEO対策も、SNSが普及した今では必要となるため取り入れてみるとよいでしょう。
SEO対策にSNS・インフルエンサーを取り入れるときに意識すべきポイント
さいごに、SEO対策にSNS・インフルエンサーを取り入れる際に気をつけるべきポイントを紹介しましょう。
SEOの基本は必ず実施。E-A-Tを意識してコンテンツの「質」を高める
Googleが公言していますが、SEO対策の基本である「E-A-T」や「ユーザーに役立つコンテンツづくり」など、SEOの基本事項は必ず留意しつつ施策を実施しましょう。
特に、現代のSEOではコンテンツの「量」よりも圧倒的に「質」が重視されますので、中途半端なコンテンツではなく、真にターゲットとするユーザーにとって有益な情報発信を行いましょう。
以下はGoogleによる検索エンジン最適化(SEO)のガイドラインになりますので、SEO対策を実施する場合は必ず読み込んでおきましょう。
Google公式のSEOマニュアル▼
検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド|Search Consoleヘルプ
Googleおよび各SNSのアルゴリズムの要点を理解しておく
SNSをからめたSEO対策を行う場合、検索エンジンのアルゴリズムに加えて、活用するSNSのアルゴリズムも十分理解しておくようにしましょう。
YouTubeやTwitterをはじめとしたSNSは、それぞれ投稿を話題にするための独自の仕組みをもっており、その仕組みを理解することでSNS内での話題化につなげやすくなります。
基本的には、一定期間内における
- 投稿の閲覧数
- 投稿の閲覧時間
- 投稿へのエンゲージメント(いいね、シェア、コメント、クリックなど)
- ユーザーとのコミュニケーション
- 投稿とトレンドの関連性
など様々な指標があります。
SNS内で自社の投稿が話題化することで、結果的に良質なコンテンツと判断され、Google検索結果にもピックアップされやすくなると考えられます。
各投稿を分析して良い時と悪い時の違いを抽出しPDCAサイクルを回していきましょう。
インフルエンサーとブランドの相性をマッチさせる
インフルエンサーを起用したSEO対策を行う場合、自社ブランドと親和性の高いインフルエンサーを起用しましょう。
ここでいう「親和性」とは、
- 自社の世界観とインフルエンサーの世界観があっているか
- 自社と似た商材(あるいは自社商材)を扱ったことがあるか
- インフルエンサーのフォロワーに自社ターゲットとする人が多く含まれているか(フォロワー属性)
などを挙げることができます。
特に、インフルエンサーのフォロワーに自社ターゲットとするユーザーが含まれているかを確認するための「フォロワー属性」はインフルエンサーによるPRが話題になるかどうかに影響する重要な指標になりますので、インフルエンサーを選定する際に特に気をつけておきましょう。
インフルエンサーのフォロワー属性は独自に調べるのは大変なので、インフルエンサー分析ツールを使ったり、インフルエンサーキャスティング会社に依頼してブランドにマッチするインフルエンサーを紹介してもらうなどするとよいでしょう。
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SEO対策とあわせてSNSのフォロワー獲得を目指す
Googleは頻繁に検索アルゴリズムのアップデートをしており、今日は検索ランキングで1ページ目に上位表示されていても、明日には検索ランキング1ページ目から消えているということもしばしば起こります。
Googleのさじ加減で検索結果が大きく変わるため、検索エンジンからのオーガニック流入のみに頼っている状態は投資でいうところの「一つのカゴにすべての卵を入れている状態」であり、自社の売上低下につながりかねない非常にリスクの高い状態といえます。
よって、SNS運用により検索エンジンからのリスク分散を行うとともに、フォロワーを獲得し長期的なコミュニケーションを通してブランドのファンになってもらう活動もあわせて行うようにしてみましょう。
SNSでのコンテンツのシェアを促す
自社で発信したコンテンツはSNS上で積極的にシェアしてもらうように促しましょう。
これはもちろんより多くの人にコンテンツを見てもらうために行いますが、間接的にSEO効果を高めることが期待できるためです。
SNS上で記載されたURLリンクは検索エンジンからの被リンクとしては効果を発揮しない仕様ですが、SNS経由でコンテンツを見てくれた人がそれをもとにブログやメディアなどでコンテンツ化してくれる可能性もあります。
その結果、被リンクを獲得できたり、場合によってはニュースサイトに掲載されてさらにシェアされる可能性もあるため、積極的にSNSにて拡散してもらうようにしてみましょう。
インフルエンサーへのインタビュー記事やインフルエンサーに作成してもらったコンテンツであれば、インフルエンサーも数万人~数百万人の膨大なフォロワーへSNSを通して拡散してくれるため、インフルエンサーを巻き込んだシェアされやすいコンテンツ作りもアイデアとして検討してみるとよいでしょう。
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SEO対策としてSNSとインフルエンサーを取り込むアイデアについて紹介してきましたがいかがでしたか。
検索エンジンは日々進化しており、検索ランキングの入れ替えも年々激しくなっています。
従来通用したSEO手法が通用しなくなることも容易に起こりえますので、常に最新情報をもとにSEO対策を講じていきましょう。
本メディア「インスタラボ」はメディアのSEOコンテンツ施策により、
- 1位「インスタグラマー」
- 1位「インフルエンサーマーケティング」
- 2位「YouTubeマーケティング」
- 4位「Twitterマーケティング」
- 1位「広報_SNS」
など様々なキーワードにおいてGoogleの検索ランキング上位を獲得しています。
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