
近年、AIは急速な進化を見せており、誰でも手軽にAI画像を生成できる時代へと変化しました。
そして今、SNSで話題となっているのが、OpenAI社の「GPT-4o」です。
「GPT-4o」では、2025年3月のアップデートにより、ハイスペックな画像生成が標準機能として使えるようになりました。
そこで今回は「GPT-4o」のAI画像生成の特徴や使い方、 SNS運用に活用するメリットを解説します。
AIを駆使して手軽に画像を生成し、SNS運用や広告クリエイティブなどに活用したい方に必見の内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
「GPT-4o」とは?
「GPT-4o」は、「ChatGPT」で知られるOpenAIが開発した最新のAIモデルの一つです。
自然言語処理(NLP)機能に優れており、人間の会話に近い返答速度を実現しています。
2025年3月のアップデートでは、従来よりもパワーアップした画像生成機能が標準搭載され、一般ユーザーも無料で使えるようになりました。(※無料版は回数制限あり)
最近では、「写真をジブリ風に加工できる」と話題沸騰中で、一般ユーザーの利用者も増えてきた印象です。
また、イラストタッチの画像をSNSの投稿に活用する企業も増えてきており、クリエイティブ作成ツールとしての利便性にも注目が集まっています。
「GPT-4o」の画像生成機能の特徴
「GPT-4o」には、「4o Image Generation」という新しい画像生成機能が実装されました。
従来の画像生成機能は、ChatGPTの言語処理を介することなく機能していたため、画像を生成するための文章理解に課題がありました。
しかし、「4o Image Generation」では、ChatGPTに統合された画像生成機能が実現したため、プロンプトを忠実に再現することが可能に。
会話の中で画像を調整することもできるため、ユーザーが思い描く画像を詳細に再現しやすくなったのです。
「GPT-4o」の画像生成機能で作成できるもの
では、「GPT-4o」の画像生成機能では、どのような画像を作成することができるのでしょうか?
「GPT-4o」の画像生成機能で作成できる主な内容をまとめてみました。
多様なスタイルの絵
- 写実的な写真風:まるで本物の写真のような画像。
- イラスト風:アニメ、漫画、絵本、水彩画、油絵、鉛筆画、インク画、ピクセルアート、3Dレンダリング風など、様々な画風。
- 抽象画:特定の形にとらわれないアート。
- 特定のアーティストの画風(模倣):有名な画家のスタイルを模した画像(ただし、著作権に配慮が必要です)。
- 図やダイアグラム:簡単な図解やコンセプトアート。
複雑なシーンや構図
- 複数のオブジェクトと関係性:「赤いボールの上に座る青い猫」のような、オブジェクト間の関係性を指定した画像。
- 詳細な背景:「夕暮れのビーチで、遠くに灯台が見える」といった具体的な背景描写。
- 特定の雰囲気や感情:「未来都市の孤独感を描いたサイバーパンク風イラスト」のような、抽象的なテーマの表現。
創造的・非現実的なアイデアの具現化
- 架空の生き物や物体:「ガラスでできた蝶」「雲でできた城」など。
- ありえない組み合わせ:「宇宙服を着て馬に乗る宇宙飛行士」「本を読んでいるタコ」など。
実用的な画像
- ロゴデザインのアイデア:特定のコンセプトに基づいたロゴのラフ案。
- ウェブサイトやプレゼンテーション用のイラスト・バナー:テーマに合わせた挿絵や装飾画像。
- 製品デザインのコンセプトアート:新しい製品のイメージ図。
- インテリアデザインのイメージ:特定のスタイルの部屋の雰囲気。
このように、ユーザーのプロンプト次第で、様々なスタイルの画像生成に応えてくれるので、クリエイティブ作成はもちろん、感覚的なイメージを形にして伝えるなど、様々な用途で用いることに期待されます。
関連記事はこちら▼
「GPT-4o」を使った画像生成の具体例
では、実際に「GPT-4o」の画像生成機能を使って作成した具体例を見ていきましょう。
人物
「人物画を生成してください」と入力し、生成された画像の一例です。
絵画風の男性の肖像画が生成されました。服装や肌の質感などもしっかりしており、非常にクオリティが高い一枚となりました。
風景
「風景画を生成してください」と入力し、生成された画像の一例です。
木の陰までしっかりと描かれており、人間がスケッチしたと言っても驚かないでしょう。
イラスト風
「お茶を飲む人のイラスト風の画像を作ってください」と入力し、生成された画像の一例です。
男性が湯飲み茶碗を持っており、お茶を飲むという動作をしっかりと絵で表現してくれました。
アニメ風
「空を飛ぶ鳥をアニメ風に描いてください」と入力し、生成された画像の一例です。
背景に青空と雲が描かれており、鳥が空を飛んでいることが一目でわかりますね。
漫画風
指示文「洞窟へ冒険中の四コマ漫画を作ってください」
「洞窟へ冒険中の四コマ漫画を作ってください」と入力し、生成された画像の一例です。
背景や人物、そして松明に灯る火の明るさ加減が分かるなど、一コマ一コマのクオリティが高いですね。
吹き出しを入れてセリフを喋らせることも可能なので、様々なアレンジを楽しむことができそうです。
広告ポスター風
「広告ポスター風の画像を作ってください」と入力し、生成された画像の一例になります。
まるで映画のポスターのような一枚になっており、登場人物が世界を探検中であることがうかがえますね。
画像の上部にも「EXPLORE(探検する)」の文字があり、しっかりと意味のあるテーマに関連付けている点にも感心します。
「GPT-4o」の画像生成機能の使い方
「GPT-4o」の画像生成機能の使い方は、次の通りです。
1.公式サイトにアクセスして「Log in」から「ChatGPT」を選択
2.ログインまたはアカウントを作成(サインアップ)
画像 : Login-ChatGPT
3.画像生成のプロンプト(指示)を出す
画像 : ChatGPT
「猫の画像を生成して」や「時計のイラストを作って」など、画像生成してほしいことが伝わるように指示しましょう。
生成された画像に対して、「もっとこうしてほしい!」というように、やり取りを通じて修正していくことも可能です。
無料で使える?
「GPT-4o」の画像生成機能は、無料で使うことができます。
なお、有料プランのChatGPT Plusに加入すると、回数制限が緩和され、利用混雑時も安定的に利用することが可能になります。
画像生成の制限回数はある?
無料プランでは、画像生成は1日3回までに制限されています。
また、混雑時にはエラー文が表示され、時間を空けて生成するように返答される場合もあります。
頻繁に多くの画像を作成したい場合には、有料プランの加入を検討しましょう。
生成した画像は商用利用できる?
GPT-4o(およびそれに含まれるDALL-E 3などの画像生成機能)で生成された画像は、原則として商用利用が可能です。
OpenAIの利用規約には、生成されたコンテンツ(画像を含む)の所有権はユーザーに譲渡されると明記されており、商用目的(販売、マーケティング、商品化など)での利用が許可されています。
ただし、以下の点には注意が必要です。
OpenAIの利用規約とコンテンツポリシーの遵守
- 生成された画像を利用する際は、常に最新のOpenAI利用規約に従う必要があります。
- 特に、ヘイトスピーチ、ハラスメント、暴力的な内容、違法行為、他者の権利を侵害するようなコンテンツの生成・利用は禁止されています。
他者の権利の尊重
- 生成された画像が、既存の著作権、商標権、肖像権などを侵害しないように注意する必要があります。特定の人物、キャラクター、ブランドロゴなどに酷似した画像を生成し、無断で商用利用すると、権利侵害となる可能性があります。
安全性と倫理
- 生成AIの利用に関する倫理的な問題や、誤解を招く可能性のある利用(例:ディープフェイクなど)には十分配慮してください。
規約上は商用利用が認められていますが、大前提として画像が他者の権利を侵害せず、かつOpenAIのポリシーに準拠していることが条件となります。
参考:OpenAI Terms of Use(利用規約)/OpenAI Usage policies(使用に関するポリシー)
関連記事はこちら▼
「GPT-4o」の画像生成機能をSNS運用に活用するメリット
最後に、「GPT-4o」の画像生成機能をSNS運用に活用するメリットをご紹介します。
1.作業コストの削減につながる
SNSの投稿用画像を用意するには、作成する社員の人的リソースや、外部に作成依頼するコストが発生します。
その点、「GPT-4o」を用いれば、プロンプトの入力作業だけで画像を生成できるため、作業コストを大幅に削減することができるでしょう。
また、人の手で作る必要がある複雑なクリエイティブの場合には、素材探しやテロップの提案だけ、というように一部の作業だけを依頼することも可能です。
2.独自性の高い画像で差別化が可能
一般的なストックフォトサービスを使うと、他のアカウントと使用画像が重複する可能性があります。
一方で、「GPT-4o」で生成する画像は、プロンプトの内容を再現するため、ブランドイメージや投稿の趣旨に合わせた独自性の高い画像で差別化を図ることが可能です。
3.アイデアを可視化することができる
投稿に関するアイデアを、プロンプトで伝えることができれば、「GPT-4o」が画像を生成してくれます。
「イメージは湧いているけどうまく画像にすることができない」という場合には、「GPT-4o」にアイデアを可視化してもらいましょう。
4.投稿アイデアの段階から提案してもらえる
「投稿のネタが尽きてしまった」という場合には、「GPT-4o」に投稿アイデアの段階から提案してもらうことも可能です。
季節性のある内容や業界に合った投稿テーマの原案を出してもらい、会話で要望を伝えながら投稿画像を作成することができるでしょう。
5.A/Bテストの効率化
投稿画像や広告クリエイティブの効果検証には、複数のパターンを比較するA/Bテストが有効です。
その点、「GPT-4o」は、色や構図を変えて複数のバリエーション画像を同時に作成できるので、A/Bテストの効率化につながります。
まとめ
今回は、「GPT-4o」のAI画像生成の特徴や使い方、 SNS運用に活用するメリットなどを解説いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
「GPT-4o」の画像生成機能は、ChatGPTの強みである自然言語処理を活かすことで、ユーザーのイメージを再現する能力が格段に向上しました。
特に、画像の使用機会が多いSNS運用において、「GPT-4o」を活用するメリットは数多くあるので、まだ使ったことがない方は、本記事をきっかけに試してみてはいかがでしょうか。
▼関連記事
▼おすすめ資料をダウンロードする