みなさんは、「社員インフルエンサー」というフレーズを耳にしたことはあるでしょうか。
社員インフルエンサーとは、企業の社員がSNS上でインフルエンサーとしても活躍する人を指す用語。
最近では、名前を聞いたことのある有名企業の社員インフルエンサーもInstagramやTikTokなどで活躍していたりします。
また、テレビニュースで社員インフルエンサーの一例として「大京警備保障」のTikTokが取り上げられるなど話題を集めました。
企業に所属する社員がSNS上で活躍することで、自社商品の売上などに貢献する。
そんな企業にとっても有難い存在の社員インフルエンサーについて、本記事ではメリットや注意点などを併せて解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください!
目次
【事例】社員インフルエンサーとは
社員インフルエンサーとは、SNS上でインフルエンサーとして活躍している、企業に所属している一般社員のこと。
社員インフルエンサーは、TikTokやInstagramなどのSNS上において自社商品やサービスを紹介することで、企業ブランディングをおこなったり、売上や集客につなげて企業に貢献しています。
中には、万単位のいいねを獲得するほど人気のアカウントも存在します。
@dkykeibi_tokyo ※社長は特殊な訓練を受けています。The CEO has special training so it’s okay.#animegelsheet #flag #fyp ♬ World's Smallest Violin - AJR
上記は、大京警備保障株式会社によるTikTokの投稿です。
同社のTikTokでは、社員がTikTokでトレンドの音楽や踊りを取り入れたコンテンツを発信しています。
社長も含めた同社のノリの良さは評判で、発信されるコンテンツは毎回多くのいいねを獲得し、話題を呼んでいます。
同社の「部長」や「課長」といった社員の活躍は目覚ましいものがあり、コメント欄でもその人気が伺えます。
TikTokでの社員の活躍によって、同社の知名度は爆上がりし、企業ブランディングに成功した事例となりました。
また上記は、株式会社バロックジャパンリミテッドの社員である村岡美里さんのInstagram投稿です。
本アカウントでは、村岡美里さんご自身がバロックジャパンリミテッドの展開ブランドのアパレルを実際に着用して、紹介しています。
アカウントのプロフィールには、着用した商品の購入ページのリンクまで設定してあり、投稿を見て商品が気になったユーザーを購入に誘導する導線がうまく設定されていますね。
自社ブランドを実際に着用して、ランチやメイクなどの日常の様子を発信することで、企業の宣伝色の少ない自然なプロモーションに成功しています。
以上で見たように、社員インフルエンサーは、社員として企業で働きながらもSNS上において影響力を持つインフルエンサーの一面も併せ持つ存在として人々の支持を集めています。
人々の購買行動には、今後ますますSNSの影響が作用していくと言われています。
画像:【市場動向調査】2023年のソーシャルメディアマーケティング市場は1兆899億円、前年比117%の見通し。2027年には2023年比約1.7倍、1兆8,868億円に|株式会社サイバー・バズ
上記は、サイバーバズ/デジタルインファクトによって2022年に行われたソーシャルメディアマーケティングの市場規模調査の一部です。
同調査によると、ソーシャルメディア(SNS)マーケティングの市場規模は、2022年で9,300億円以上にもおよび、今後も増加していくことがわかります。
人々のSNS利用層の拡大につれて、企業のマーケティング領域においてもSNS上での戦略が大変重要となってきています。
企業が行うSNSマーケティングの中で、最近注目を集めている社員インフルエンサー戦略。
社員インフルエンサーは、自社商品やサービスを広告などでただ宣伝するだけでなく、インフルエンサーとしての影響力を駆使して紹介することでより訴求力のあるマーケティングを可能にしていくのです。
社員インフルエンサーがもたらすメリット
本パートでは、社員インフルエンサーがもたらす具体的なメリットについてご紹介していきましょう。
企業が社員インフルエンサー制度を採用することで、
- コスパの良い商品PRが可能になる
- 企業の知名度を向上させる
といったメリットを享受することが可能です。
コスパの良い商品PRが可能になる
企業が自社商品などのPRをSNS上で行う場合には、相応の費用がかかってしまいます。
例えば、Instagramに広告を打ち出す際には、インプレッションを高めるためにも相応の費用をかけてデザインや広告枠を獲得しなければなりません。
一方で社員インフルエンサーは、費用をかけることなくゼロ円でSNSアカウントをスタートさせ、自社商品をプロモーションすることが可能です。
多くのフォロワーを抱える人気アカウントになると、一投稿あたりのインプレッションは何百万に及ぶことも。
社員インフルエンサーは、企業の商品やサービスをコスパ高くPRするためにうってつけのマーケティング手法の一つなのです。
企業の知名度を向上させる
社員インフルエンサーの存在は、企業の知名度を爆発的に向上させることにも貢献します。
実際に、TikTokなどで盛り上がっている流行を取り入れたコンテンツを発信する社員インフルエンサーアカウントが多く存在し、企業の知名度を向上させている事例が見られます。
以前まで無名だった企業の名前が、SNSでの社員の活躍によって万単位のフォロワーを獲得するまでに成長するケースも。
もちろん、莫大な影響力を及ぼす社員インフルエンサーになるには、一朝一夕には実現できません。
しかし、一度SNS上でバズるコンテンツを模索し、発信することで企業の知名度を爆発的に向上させる効果を社員インフルエンサーはもたらすことができるのです。
社員インフルエンサーの注意点
魅力的な社員インフルエンサーの存在ですが、留意しておかなければならない注意点も存在することは事実です。
企業が社員インフルエンサー制度を取り入れる際には、
- 炎上リスク
- 社員のメンタルケア
- 社内の理解
といった面に注意が必要です。
炎上リスク
SNSの中には、膨大な数のユーザー数を抱えるSNSがあります。
例えば、日本でも人気のInstagramの国内ユーザー数は、3,300万人以上にものぼると言われています。
SNSには、ユーザーの分だけ多様な考え方を持った人々が存在することを忘れてはいけません。
一部のユーザーにとって心地の良くない表現などを投稿し、傷つけてしまい反感をかってしまうこともあります。
SNSは、拡散力にも優れているため、「あの企業が発信した情報が炎上している」といった情報は、直接炎上に関係していないユーザーにまで瞬く間に拡散されていきます。
SNSで炎上してしまうと、企業全体のイメージまで毀損してしまうこともあるため、投稿内容には最大限の注意が必要です。
社員インフルエンサーが投稿する内容を事前にチェックする機関の存在など、社内でチェック機能を強化する施策が大切ですね。
社員のメンタルケア
社員インフルエンサーとして実際に活躍している社員のメンタルケアも大切です。
SNSで不特定多数に、自身の顔写真などのプライベートな情報が発信されるため、精神的な負担が多くなりがちです。
中には、投稿した内容に批判的なコメントをするユーザーもいるため、心無い言葉によって傷ついてしまうことも考えられます。
社員の健全なSNS活動を促進するためにも、定期的なメンタルケアや孤独感を与えないよう社内で連帯したSNSチームを組織することが大切となります。
社内の理解
社内インフルエンサーの存在は、ややもすると社内の一部の社員からはよく思われない可能性もあります。
コンテンツの性質上、SNSは遊びで楽しんでやるものというイメージが強いです。
ですので、社員が真剣にSNSで自社のPRをおこなっていても事情を詳しく知らない社員からは、仕事と関係なく遊んでいるというイメージを抱かれてしまうことも。
社員インフルエンサーに対する社内のミスマッチを防止するためにも、社員インフルエンサーに対する社内の周知活動に力を入れる必要がありますね。
まとめ
いまホットな「社員インフルエンサー」について、事例をはじめメリットや注意点について掘り下げてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
社員インフルエンサーは、広告費をかけることなく自社のブランディングを行うことができる魅力的なマーケティング手法の一つです。
一方で、社員インフルエンサーには炎上リスクなど本記事で取り上げたような注意点も存在します。
社員でありながらSNSでインフルエンサーとして活躍する特異な状態であるために、多くのメリットを享受できる反面注意点もあることに留意しておきましょう。
本記事が社員インフルエンサーについての理解の一助になりましたら幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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