日本と同様にSNSが生活に密着している東南アジア各国。東南アジアと一括りにしても国毎にSNSの使用率や使用目的は異なります。
東南アジアでビジネスを展開する上でもSNS活用は欠かせない存在であり、各SNSの特性、ユーザー層を知ることは必須です。
そこでこの記事では、世界で人気の主要SNSである
- YouTube
について、東南アジア各国のSNSユーザー数や使用率の違い、主な用途と現状などをお伝えしていきます。
日本と比べた東南アジアの文化の違いにも触れていますので、現地の理解を深める上でもお役立てください。
目次
東南アジアのFacebookユーザー数・利用率
まず、東南アジアにおけるFacebookユーザー数のデータと、東南アジアにおいてFacebookがどのように活用されているかを紹介しましょう。
やっぱりFacebookが根強い人気!
日本ではおじさんSNSと言われているFacebookですが、東南アジアではまだまだ現役です。
「人気がある」というよりも、「東南アジアの人々の生活に一番密着しているSNS」であり、日常生活でのコミュニケーション、あるいはビジネスにおいてもFacebookは欠かせないSNSの一つになっています。
日本においては、検索はGoogle、エンタメはYouTube、コミュニケーションはLINE等、様々なSNSやアプリを目的によって使い分けますが、それらをひとまとめにFacebookを利用しているという国も東南アジアには多い状況です。
世界のFacebookユーザーは約27億人に対して、東南アジアは3.7億人、約14%を東南アジアユーザーが占めていることになり、これは人口比を考えても高い割合となっています。
東南アジアのFacebookユーザー数・利用率
グラフ:東南アジアにおけるFacebookユーザー数。DATAREPORTALの調査データを元にインスタラボが独自に作成
グラフ:東南アジア各国のインターネット利用人口におけるFacebook利用率。DATAREPORTALの調査データを元にインスタラボが独自に作成
何より顕著に出ているのが、各国のインターネット利用人口に対するFacebookユーザーの利用率の高さです。
Facebook利用率が平均で80%~90%と高い水準となっており、いかにFacebookが東南アジアの人々の生活に密着しているかが分かります。
東南アジアにおいてはFacebookを通してオンラインレッスンを行ったり、オンラインショッピングを楽しんだり、中古品を個人間で売り買いするなど企業・個人を問わず娯楽やビジネスのプラットフォームとして利用しています。
FacebookはただのコミュニケーションSNSではなくなりました。特にまだまだ発展途上のカンボジア、ミャンマー等はFacebookに依存していると言っても過言ではないでしょう。
東南アジア各国の人口も増え続けていることから、今後もFacebook利用者が増えると見込まれます。
東南アジアのInstagramユーザー数・利用率
続いて、東南アジアにおけるInstagramユーザー数のデータと、東南アジアにおいてInstagramがどのように活用されているかを紹介しましょう。
個人のコミュニケーションSNSに留まらないInstagram!
Instagramは日本だとファッションや趣味のことなど自分の好きな空間を作り、その上で共通の価値観を見つけるSNSとして人気ですが、東南アジアではまだまだ棲み分けはできておりません。
ユーザーが伸びてはいるものの、Instagram特有の空間作り・世界観づくりをしているユーザーはまだ多くないと言えるでしょう。
一方で、話題になりやすいSnapchatのモーションやエフェクト、短時間でクリエイティビティが出せるTikTokに若者の人気が集まる傾向があります。
これはInstagramで自分の世界観を作る際に時間と手間暇がかかってしまう点が心理的な障壁になっているためと考えられます。
この先、東南アジアの一般人がInstagramで自分の空間・世界観を作り出す価値を見出せるかどうかがSNSとして人気を獲得するポイントになってくるといえるでしょう。
東南アジアのInstagramユーザー数・利用率
グラフ:東南アジア各国のInstagramユーザー数。DATAREPORTALの調査データを元にインスタラボが独自に作成
グラフ:東南アジア各国のインターネット利用人口におけるInstagram利用率。DATAREPORTALの調査データを元にインスタラボが独自に作成
ただし、東南アジアにおいてInstagramの企業アカウントはとても活発です。
特にタイ等は観光地が多いので、海外の人に対してアプローチしやすいInstagramはマーケティングとしてとても有効です。
異空間での非日常を演出しやすいこと、ハッシュタグや位置情報タグ検索から観光地を見つけてもらいやすいことからとても相性がいいと言えます。
Instagramを活用して魅力的な写真から旅行先を検討するユーザーも増えていますので、動画や写真による訴求を得意とする場合に高い効果を発揮してくれるので積極的に活用してみましょう。
東南アジアのYouTubeユーザー数・利用率
続いて、東南アジアにおけるYouTubeユーザー数のデータと、東南アジアにおいてYouTubeがどのように活用されているかを紹介しましょう。
人気爆発中のYouTube!
日本では芸能人のYouTube進出に拍車がかかっているタイミングですが、東南アジアでも負けず劣らずユーザーを集めています。
特に、タイ、ベトナムはインターネット人口の90%以上がYouTubeを利用しており、国によってはFacebookより使用頻度の高い国も出てきました。
YouTubeに出向されている広告も多様なことから、東南アジアの豊さ、幅広いユーザー層が伺えます。
そして、テレビ番組と連動してYouTubeが活用されることも多く、テレビ×SNSという点では、日本より進んでいるかもしれません。
東南アジアのYouTubeユーザー数・利用率
グラフ:東南アジア各国のYouTubeユーザー数。DATAREPORTALの調査データを元にインスタラボが独自に作成
グラフ:東南アジア各国のインターネット利用人口におけるYouTube利用率。DATAREPORTALの調査データを元にインスタラボが独自に作成
東南アジア各国でYouTubeユーザー数を伸ばしている中、カンボジアやミャンマーはチャンネル数、ユーザー数もなかなか増えにくい状況にあります。
認知度はあるものの、利用目的は海外の人気曲を聞くためなど日本の5年〜8年前の状況によく似ています。
またカンボジア、ミャンマーはYouTubeの収益化対象国になっていないため、収益化ができるようになれば現地のインフルエンサーもさらに注力を始めるでしょう。
(※YouTube収益対象国でない場合、YouTube広告の配信ができない)
こちらはタイで登録者3,080万を超える人気YouTubeチャンネル「WorkpointOfficial」。
各国で人気のインフルエンサー(ユーチューバー、インスタグラマーなど)に企業の製品・サービスをPRしてもらう「インフルエンサーマーケティング」も、各国のSNS利用の拡大に伴い活発化しています。
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東南アジアのTwitterユーザー数・利用率
さいごに、東南アジアにおけるTwitterユーザー数のデータと、東南アジアにおいてTwitterがどのように活用されているかを紹介しましょう。
なかなか伸び悩むTwitter
日本では主要SNSのTwitterですが、東南アジアにおけるユーザー数は大きくは伸びていません。
匿名での書き込みに対してのニーズはあるものの、Twitterは認知度も低く、承認欲求を満たせるFacebookや他のSNSへの書き込みで止まってしまっている状況です。
東南アジアではFacebookで概ねの利用目的(自己表現、コミュニケーション、ビジネスなど)を満たせるため、わざわざTwitterを利用する必要がないということです。
また、日本人からするとTwitterは気軽に投稿できるもの、Facebookは投稿までのハードルが高いという認識が自然とあると思いますが、東南アジアの人々からするとFacebookへの投稿ハードルは極めて低いため、今からTwitterユーザーを獲得していくのはなかなか難しいでしょう。
東南アジアのTwitterユーザー数・利用率
グラフ:東南アジア各国のTwitterユーザー数。DATAREPORTALの調査データを元にインスタラボが独自に作成
グラフ:東南アジア各国のインターネット利用人口におけるTwitter利用率。DATAREPORTALの調査データを元にインスタラボが独自に作成
東南アジアのTwitter利用率はあまり高くないため、たとえば東南アジアの観光地への集客を目的としてTwitterキャンペーンを実施するなど、Twitterが盛んな日本やアメリカで話題をつくり海外サービスの認知度を高めていくという活用法がメインになるでしょう。
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東南アジアのSNSユーザー数・利用率まとめ
東南アジアに進出する際、SNSマーケティングは必須です。
しかし、国によって最適なSNSの選び方、運営の仕方は様々で一朝一夕で出来るものでもありません。
いかに現地の雰囲気を汲み取りユーザーとコミュニケーションを取れるかが東南アジアにおけるSNSマーケティングの鍵になってきます。
SNSマーケティングはコストも時間もかかり細かい作業の連続ですが、攻略出来るとビジネスを成長させる強い味方となるでしょう。
Facebookのユーザー数が多いからといって必ずしもそれが正解とは限りません。攻略への最短の道を探すための一つの情報として本記事が役立てば幸いです。
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