
目次
Instagram、学校との連携プログラムを開始!ティーンの安全を守るための新たな取り組み
Instagramは、若年層ユーザーの安全性を向上させ、サイバーいじめを減らすための包括的な取り組みの一環として、新たな学校パートナーシッププログラムを発表しました。このプログラムは、教職員や教育関係者が潜在的な安全上の問題をInstagramに直接報告できる仕組みを提供します。
このプログラムの本質は、Instagramの報告体制を強化することです。教職員が懸念事項を直接指摘できる手段を確保することで、より迅速かつ効果的な対応を目指しました。
Meta社は次のように説明しています。
「教職員や教育関係者は、ティーンエイジャーにとって最も身近で重要な大人たちです。Instagramは、彼らがオンラインでティーンエイジャーをサポートするために、より多くのリソースを必要としていることを認識していました。学校との直接的な連携を通じて、Instagramはこの取り組みが、いじめやハラスメントの事例への対処を促進し、保護者や教育関係者がティーンエイジャーのオンライン活動をサポートする上で、より安心感を持てるようにすることを期待しています」
Instagramの学校パートナーに登録した学校は、優先的にレビューされる、IGのモデレーションチームへの報告を発行できます。また、Instagramはデジタルリテラシーの向上や、若者がオンラインの危険に注意を払えるようにするための教育リソースも提供する予定です。さらに、学校パートナー参加者は、保護者や生徒にこの取り組みへの注力を示す新しいバナーをプロフィールに表示できます。
このバナーは、専用の安全リソースへのリンクとしても機能します。
Instagramは多くのティーンエイジャーにとって重要なコミュニケーションツールである一方、残念ながらサイバーいじめの標的にもなりやすいという現状があるでしょう。
その事実は、Netflixの最新シリーズ「Adolescence(青春期)」でも浮き彫りになっています。配信開始から最初の1週間で2400万回以上視聴されたこのシリーズでは、Instagramでいじめを受けたティーンエイジャーが怒りを募らせ、現実世界での暴力につながる様子が描かれました。このシリーズは、ティーンエイジャーを持つ親たちの間でオンラインの安全性に関する議論を活発化させており、多くの親が事態が悪化する前に、十分な対策が講じられているかどうかを確認しようとしています。
インスタグラム、10代向けアカウントの保護機能を強化 保護者の許可なしでのライブ配信などを制限へ
画像 : Instagramのティーンアカウントに新たな保護機能を導入、FacebookとMessengerにも拡大
Meta社は2025年4月8日(米国時間)、写真・動画共有アプリ「Instagram」において、10代利用者のアカウントに対する新たな保護機能を導入すると発表しました。これにより、特に13歳から15歳の利用者は、保護者の許可なくライブ配信を行うことや、不適切な可能性のある画像(ヌードなど)をメッセージ(DM)で自動的にぼかす設定を無効にすることができなくなります。
関連記事はこちら▼
ライブ配信とDMのヌード保護設定に新制限
今回のアップデートは、保護者が懸念している「知らない人からの連絡」や「不適切なコンテンツへの接触」といったリスクに対応するものです。主な変更点は以下の2点です。
- ライブ配信の制限: 13歳から15歳の利用者がInstagramでライブ配信を開始する際に、保護者の許可が必要になります。
- DMのヌード保護設定の変更制限: DMでヌードが疑われる画像を受信した場合に自動でぼかし表示を行う「ヌード保護」機能について、13歳から15歳の利用者がこの設定をオフにする(ぼかしを解除する)際にも、保護者の承認が必要となります。
これらの新機能は、既存のティーンアカウント向け保護機能に追加される形で、今後数ヶ月以内に適用される予定です。
「ティーンアカウント」とは? 日本でも導入進行中
画像 : Instagramのティーンアカウントに新たな保護機能を導入、FacebookとMessengerにも拡大
Meta社は昨年より、10代の利用者とその保護者向けに、より安全で年齢に適した利用体験を提供することを目指し、「ティーンアカウント」をInstagramに導入しています。このアカウントは、対象となる13歳から17歳の利用者に自動的に適用され、以下のような初期設定や機能が含まれています。
- アカウントの初期設定が「非公開」になる
- 表示されるコンテンツの制限が最も厳しい設定になる
- 知らない人からのDM受信を制限する
- 夜間の通知をミュートする
- 長時間の利用時に休憩を促すリマインダーを表示する
特に13歳から15歳の利用者がこれらの設定を変更する場合には、保護者の承認が必要とされています。Meta社によると、この年齢層でティーンアカウントに移行した利用者の97%が、これらのデフォルト設定を維持しているとのことです。
日本国内においても、今年1月から13歳から17歳の利用者を対象にティーンアカウントの導入が開始されており、今後数ヶ月のうちに対象者全員の移行が完了する見込みです。
関連記事はこちら▼
FacebookとMessengerにも拡大
画像 : Instagramのティーンアカウントに新たな保護機能を導入、FacebookとMessengerにも拡大
Meta社は、Instagramと同様の保護機能をFacebookとMessengerにも展開します。まずは米国、イギリス、オーストラリア、カナダでティーンアカウントの導入を開始し、順次他の地域にも拡大していく予定です。これにより、Meta社の提供する主要なプラットフォーム全体で、10代利用者の安全確保と保護者への安心感提供を図るとしています。
保護者からの評価と今後の取り組み
Meta社が委託しIpsos社が実施した米国の保護者を対象とした最近の調査によると、回答者の94%がティーンアカウントは保護者にとって役立つと回答し、85%が子どものInstagram利用体験をよりポジティブにする手助けになると考えていることが示されました。また、自動で適用される各種保護機能についても、90%以上が子どもの体験をサポートする上で有益だと回答しています。
Meta社は、ティーンアカウントの導入はプラットフォームにおける10代の利用体験を変える大きな一歩であるとしつつも、これで終わりではなく、今後も保護者や専門家からのフィードバックを収集し、10代の利用者が安全に利用できる環境作りのための取り組みを継続していく方針を示しています。
▼関連記事
▼おすすめ資料をダウンロードする