業種にかかわらず多くの企業がSNSを活用しており、中でも拡散力の高さからX(旧Twitter)のアカウントを運用する企業が増えています。
また、ターゲットユーザーが絞られやすい「お酒」や「アルコール」関連企業においても積極的にX(旧Twitter)が活用されていることをご存じでしょうか。
そこで本記事では、「お酒・アルコール関連のX(旧Twitter)アカウント運用の注意点と成功事例5選」と題して、X(旧Twitter)で幅広いユーザーにアプローチしているアカウント・投稿を紹介していきます!
また、お酒・アルコールに関する情報発信をする際の注意点についても解説しているので、ぜひ本記事を最後まで読んで今後のアカウント運用にお役立てください。
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目次
お酒・アルコールをX(旧Twitter)で取り扱う際の注意点
X(旧Twitter)においては、お酒・アルコールを取り扱う投稿に対して、Xビジネスで商品やサービス、およびターゲティング対象となる国ごとのポリシーについてが明記されています。
13歳以上であれば登録が可能なX(旧Twitter)では、飲酒が禁止されている未成年の目にも投稿が閲覧されることをふまえてコンテンツを作成しなければなりません。
以下はX(旧Twitter)でアルコールにまつわる広告を出稿する際の条件ですが、通常の投稿をする際にも同様に注意する必要があります。
- 未成年者をターゲティングしたり、未成年者の飲酒を奨励、提案、または誘導したりしない
- 未成年者の興味をそそるようなキャラクター、スポーツ選手、有名人、画像、シンボルを使用しない
- 未成年者または妊婦を広告内のモデルに使用しない
- 過度の飲酒が良いものである、またはアルコールに癒やし効果、リラックス効果、刺激的な特性などがあると示唆しない
- アルコールには健康効果がある、アルコールによって性的、社会的、身体的、職業的な能力や地位が向上することを示唆しない
- アルコール飲料を清涼飲料やソフトドリンクと混同させるような表現をしない
- 飲酒を、危険を伴う行動、注意力を求められる行動(車の運転など)、反社会的または違法な行動(違法薬物など)と関連付けない
- 酒に酔った人の描写をしない
- 商品のアルコール度数を強調しない(アルコール度数が低い商品またはノンアルコールの商品のプロモーションは可能)
引用:Xビジネス アルコール関連のコンテンツより
通常の商品・サービスと比較すると表現の幅が少し制限されることが窺えますね。
悪意なく行った表現が、気付けばX(旧Twitter)のポリシーに反していたと言うこともあります。
広告出稿ではない場合でも、公式アカウントのように影響力のあるアカウントは、上記で紹介したX(旧Twitter)の規定に反した行為は炎上などのリスクもありますので、しっかりとチェックしてから投稿の作成を行いましょう。
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【お酒・アルコール】企業のX(旧Twitter)アカウント運用事例5選
それでは、【お酒・アルコール】企業のX(旧Twitter)アカウント運用事例5選をご紹介していきます。
1.サッポロビール
画像:@SapporoBeer|X
アカウント:サッポロビール SapporoBeer
フォロワー数:約73.7万人(2024年3月現在)
初めにご紹介するのは、「サッポロビール SapporoBeer」のアカウント運用事例です。
サッポロビール株式会社は、日本の大手ビールメーカーです。
代表商品である「サッポロ生ビール黒ラベル」「YEBISUビール」をはじめとするビール商品以外にも、最近では「濃いめのレモンサワー」「男梅サワー」など、馴染みのあるお酒を多く販売しています。
見学可能な工場・エビスビールの歴史を知ることができるミュージアムの運営もしており、商品以外にもファンづくりに繋がる事業を展開していることが特徴。
/#ヱビスシトラスブランおいしさのヒミツ
クイズキャンペーン第1弾🍋🌿
第3問
\抽選で100名に
ヱビスシトラスブラン1ケース当たる!■応募方法
①@SapporoBeerをフォロー
②画像内のクイズをチェック
③正解だと思うボタンを選んでポスト!クイズは全3回、参加すればするほど当選確率アップ
— サッポロビール SapporoBeer (@SapporoBeer) March 10, 2024
「サッポロビール SapporoBeer」のX(旧Twitter)アカウントでは、上記のようなクイズキャンペーンを行っており、回答のポストを促すことでフォロワー外のユーザーにもアプローチしていることが分かります。
X(旧Twitter)をはじめとするSNSでは、ユーザーのポスト(UGC)を生み出すことによって企業アカウントからの発信よりも親しみを感じてもらえるといった効果があるため、上記のようなキャンペーン投稿は高い広告効果を見込めるでしょう。
/
📻18:00~ #OTOAJITO @OTOAJITO
\本日のゲストは
Mummy-Dさんがご来店♪ここでしか聴けない音楽トーク、お楽しみに!今夜も #黒ラベル で一緒に乾杯🍺
▶https://t.co/YeuPMJhtNA#jwave#サッポロビール pic.twitter.com/vS3y5v9F9a— サッポロビール SapporoBeer (@SapporoBeer) March 9, 2024
一方、上記ではサッポロ生ビール黒ラベルを飲みながら音楽トークを繰り広げるJ-WAVEのラジオ「OTOAJITO」の写真と共に番組のURLを紹介しています。
芸能人の写真やコンテンツは本人のファンにリーチするための手段となることから、商品単体の投稿ではリーチできなかった層に認知拡大を図る効果が見込めるでしょう。
番組自体もサッポロビールの提供で行っているものであるため、視聴を促すことで企業のファン増加を期待できます。
投稿にURLを添付したい内容はX(旧Twitter)との相性が良いため、是非活用していきましょう。
2.ニッカウヰスキー【公式】
画像:@nikka_jp|X
アカウント:ニッカウヰスキー【公式】
フォロワー数:約55.4万人(2024年3月現在)
続いてご紹介するのは、「ニッカウヰスキー【公式】」のアカウント運用事例です。
ニッカウヰスキーは、アサヒグループの洋酒メーカーであり、ウイスキー、ブランデー、スピリッツ、リキュールなどの製造・販売を行っており、北海道余市と宮城県峡に蒸溜所を設けています。
上記のX(旧Twitter)アカウントのプロフィールには「フォローは20歳以上の方限定です。 20歳未満の方のフォローおよびお酒にまつわる情報の共有はご遠慮ください。」と明記しており、アサヒグループのソーシャルメディア利用規約URLも添付するなど、お酒に関する発信におけるリテラシーの高さが窺えるでしょう。
先述したようにお酒に関する発信には注意すべき点が多いため、安心・安全なアカウント運営に力を入れていることが分かりますね。
新玉ねぎをどっさり入れるぞい!
🧅新玉ねぎのチーたま焼🧅
薄切りにした玉ねぎに小麦粉をまぶし、少し強めに塩胡椒!溶き卵とシュレッドチーズをたっぷり加えて混ぜる!フライパンで形を整えながら両面を焼いて完成じゃ!すっきり軽やかな #ブラックニッカ クリアのハイボールが合うのう! pic.twitter.com/exBeawPlQq
— ニッカウヰスキー【公式】 (@nikka_jp) March 7, 2024
ニッカウヰスキー【公式】の公式X(旧Twitter)では、上記のように商品のお酒と相性が良いフードレシピを数多く紹介しています。
食べ物の画像は訴求力が高く、性別や年齢、趣味嗜好を問わず多くのユーザーから注目を集めやすい題材であり、エンゲージメント増加を図ることにも有効であるといえるでしょう。
自社商品の紹介も行いながら、お酒以外のジャンルも絡めることで幅広いユーザーにリーチしていることは、参考にしやすい投稿の作成方法です。
【ミニ知識🥃 ウイスキーの種類】
「シングルモルトウイスキー」はひとつの蒸溜所でつくられたモルト原酒だけを、「ピュアモルトウイスキー」は複数の蒸溜所でつくられたモルト原酒をヴァッティング!様々なモルト原酒とグレーン原酒をバランスよくブレンドしたのが「ブレンデッドウイスキー」じゃ! pic.twitter.com/zgQlFxklbV— ニッカウヰスキー【公式】 (@nikka_jp) February 13, 2024
一方、上記ではお酒にまつわる豆知識を紹介しています。
上記のように"フォローすることで有益な情報を知ることができる"とユーザーに感じてもらえる投稿は、アカウントのフォローを促す効果があります。
アカウント運営の際は、
- 拡散を狙う投稿
- フォロワー増加を目的とした投稿
- 商品の認知拡大を図る投稿
など、目的に応じて内容の異なる投稿をバランスよく行うことで、アカウント全体の成長を見込めるでしょう。
3.「クランド」クラフト酒のお店
画像:@KURAND_INFO|X
アカウント:「クランド」クラフト酒のお店
フォロワー数:約26.7万人(2024年3月現在)
続いてご紹介するのは、「「クランド」クラフト酒のお店」のアカウント運用事例です。
「クランド」は500種類を超える多様なクラフト酒を取り扱うオンライン酒屋で、小規模生産でつくられた個性溢れた新しいお酒のジャンルを展開しており、普段お酒に興味関心の低い方でも楽しめるような変わり種フレーバーのお酒やアニメなどとのコラボ商品を多く取り扱っています。
【クランドからの挑戦状】
超豪華なレジェンドレアのお酒が確定だけど・・・買えない??? …なんと、購入ボタンがロックされています。画像の謎を解いて、示された場所をページ上で見つけて、パスワードを解読してみてください!
▼ ページはこちら ▼https://t.co/mG7YWUvXIY#なぞ解き #謎解き pic.twitter.com/QhZdyHCVi0
— 「クランド」クラフト酒のお店 (@KURAND_INFO) March 8, 2024
「クランド」クラフト酒のお店のX(旧Twitter)アカウントでは、上記のようにクイズ形式の投稿で商品のURLを添付しており、URL先のページではクイズの解答が分かったユーザーしか購入ができない仕組みとなっています。
「誰でも購入できるわけではない」という限定性を作ることがユーザーの興味関心を引き、話題性を生んでいることが窺えます。
また、クイズ好きのユーザーにも訴求できる投稿となっており、お酒好き以外のユーザー層にも商品やアカウントの認知拡大に成功していると言えるでしょう。
濃厚すぎて…… 「罪」の味………。
アイス専用の果肉酒【 罪 -TSUMI- 】https://t.co/VLxjj7OkpV pic.twitter.com/l2qIUmxvxj
— 「クランド」クラフト酒のお店 (@KURAND_INFO) March 11, 2024
一方、上記では動画を使用して商品の紹介をしています。
商品名である「罪」という文字を強調しながら、アイスの上にお酒をかけて食べるシーンを映しており、上記も幅広いユーザーからの注目を集められる投稿となっています。
お酒という商品ジャンルは日常的にお酒を飲まないユーザーにリーチしにくいという懸念がありますが、本事例のように潜在ニーズに訴求できる商品・投稿を作成することで、より多くの新規顧客開拓につながるでしょう。
4.CHOYA (チョーヤ梅酒)
画像:@CHOYAofficial|X
アカウント:CHOYA (チョーヤ梅酒)
フォロワー数:約20.6万人(2024年3月現在)
続いてご紹介するのは、「CHOYA (チョーヤ梅酒)」のアカウント運用事例です。
CHOYAは、創業105年、梅酒を作り続けて60年の梅酒の老舗ブランドであり、長年のノウハウを活かした梅酒づくりを行っており、梅を使用したソフトドリンクや食品の製造もしています。
おはうめ〜🟢😃✨
いよいよ週末金曜日😊✨
週末の1杯のために🥃✨
今日もがんばりまch^o^ya💨 pic.twitter.com/8BSDeqsbjJ— CHOYA (チョーヤ梅酒)🟢✨ (@CHOYAofficial) March 7, 2024
CHOYAのX(旧Twitter)アカウントでは、「おはうめ」という挨拶と共に、毎朝の投稿を行っています。
季節やイベントにまつわるエピソードをふまえて商品画像と共に投稿しており、ユーザーの日常に入り込めるようなアカウント運営を行っていることが特徴。
上記のような日々の投稿は、ユーザーがアカウントに親近感を感じられる効果があるため、ブランドの長期的なファンをうみだすことにもつながる運営方法といえるでしょう。
万博梅まつり🌸
CHOYA 大阪梅の陣🔴✨
梅干し種飛ばし選手権🏆✨
盛り上がってます😊✨
目指せ22.25m超え❗ pic.twitter.com/6ldCarmd2w— CHOYA (チョーヤ梅酒)🟢✨ (@CHOYAofficial) March 2, 2024
一方、上記ではCHOYAが開催したイベントの様子を発信しています。
イベントの存在を認知してもらえるだけでなく、「梅干し種飛ばし選手権」という珍しいイベント内容の発信によってユーザーの目を引きやすい投稿となっていることが分かります。
また、CHOYAのアカウントではユーザーが投稿したCHOYA製品にまつわる投稿を頻繁にリポストしています。
一般ユーザーによる発信は広告感がなく、閲覧した他ユーザーに情報を受け入れてもらいやすいといったメリットがあるでしょう。
また、「自分もリポストされたい」と感じたユーザーによる投稿を促す効果もありますので、企業アカウントはぜひ取り入れたい工夫です。
リポストを行う際は、自社のオリジナル投稿より多くなってしまいすぎないようにバランスを見ながら実践していきましょう。
5.明利酒類㈱
画像:@meirishurui|X
アカウント:明利酒類㈱
フォロワー数:約4.5万人(2024年3月現在)
最後にご紹介するのは、「明利酒類㈱」のアカウント運用事例です。
明利酒類は、醸造用アルコール・清酒・焼酎・発酵調味料等を製造する酒類総合メーカーであり、伝統的な技術と新しい技術を調和させたお酒造りを行っており、昔ながらのブランド力のある商品以外にも、イラストレーターとのコラボ商品など若年層をターゲットとしたアプローチをしています。
おはようございます☺
今日は朝から良い天気です☀☀☀
本日麦芽が届きました❗
今日は麦芽粉砕、糖化、初溜、再溜、樽検定と盛りだくさんです❗
検定前に樽の栓を開けたら、中からとても良い香りがしました😄
この樽に負けないウイスキーを造っていきます❗
それでは今日も頑張っていきましょう💪 pic.twitter.com/2OdP9bsRRb— 明利酒類㈱👯♀️☃️⚔🌸 (@meirishurui) March 7, 2024
明利酒類のX(旧Twitter)アカウントでは、酒造での日々の様子を発信しています。
実際にお酒造りをしている従業員の働きが分かることで、ユーザーに安心感や親近感を感じてもらえる効果があるでしょう。
投稿の中に天気や気温などユーザーが共感しやすい文章を入れていることも、アカウントに親近感を生み出す要素となっています。
【百年梅酒ウイスキー樽熟成の発売🎉】
ついに完成した新製品✨🥃
日本一の称号を持つ百年梅酒をウイスキー樽に熟成。
長年親交のある秩父蒸溜所から樽をお借りして12ヶ月熟成しました。百年梅酒ブランドから久々の新製品。
そして春に出るウイスキーへと続いていきます。https://t.co/THiTGgnXIS pic.twitter.com/vWtyiPJOtv— 明利酒類㈱👯♀️☃️⚔🌸 (@meirishurui) February 16, 2024
一方、上記では新商品の紹介をしています。
商品へのこだわりをテキストで訴求しながら、購入ページをポストのツリーに添付することで購入への導線づくりをしていることが分かります。
上記の告知ポストは日々のポストより格段に多いエンゲージメントを集めており、ユーザーからの商品への注目ぶりが窺えます。
本事例では、日常の投稿で共感や親近感を感じられる投稿を行っているからこそ、重要な告知のもたらす効果が大きくなっていると言えるでしょう。
また、明利酒類では従業員が個人でアカウント開設しているなど、商品以外に関する情報発信にも力を入れていることが分かります。
アカウントの方向性や世界観にもよりますが、"中の人"のキャラクターを活かすことはX(旧Twitter)でも有効な運用方法ですので、活用できる場合はぜひ取り入れていきましょう。
まとめ
以上「お酒・アルコール関連のX(旧Twitter)アカウント運用の注意点と成功事例5選」をご紹介しましたが、いかがでしたか。
商品とジャンルの良いものと組み合わせた発信や、ユーザーが参加できる形式の投稿など、様々な運用事例が見られました。
本事例のように投稿を商品軸以外にも広げることで、潜在ニーズにアプローチすることも可能となるでしょう。
インスタラボ編集部の公式記事。
支援実績11,000件、最大2.6億リーチ可能なFind Model(ソーシャルワイヤー株式会社)が運営しています。
ILライター:M.N・Y.O・T.S・R.S・K.Mの5名で運用。
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