SNSマーケティングには、企業の公式アカウント運営やSNS広告、インフルエンサーマーケティングなどの様々な手法があり、企業の認知拡大や集客に活用されています。
SNSのプラットフォームで投稿や広告出稿をする際、重要となるのがペルソナ設定です。
自社の顧客となり得る顧客層やユーザー層を明確に設定することで、SNSマーケティングの有効性も格段に上がることでしょう。
しかし、いざペルソナ設定を行うとなっても、「どんな風に設定したらいいか分からない」「そもそもターゲットと何が違うのか分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、SNSマーケティングにおけるペルソナについて、概要や設定方法・コツや具体例までを解説していきます!
SNSマーケティングの効果を上げたいと感じている方は、本記事を参考にペルソナを設定・見直してみてはいかがでしょうか。
SNSマーケティングでのペルソナとは?
「ペルソナ」は元々、心理学用語として使用されていた言葉で、人間の「外的側面」「内側に潜む自分」と定義されています。
マーケティングにおいては、商品やサービスを利用している典型的なユーザー像のことで、自社の商品・サービスの顧客としたい具体的な人物モデルを指します。
SNSマーケティングでペルソナ設定をする際は、自社の投稿や広告をアプローチしたい人物像を設定する必要があるでしょう。
ペルソナとターゲットの違い
ペルソナとターゲットは混同されやすい言葉ですが、意味が異なり、ペルソナとターゲットの違いはユーザー像の明確さにあります。
ターゲットは、商品やサービスをアプローチしたい集団の「属性」のことを指し、例えば低価格のアパレルブランドなら、「20代・女性」のような要素がターゲットです。
一方、ペルソナは、ターゲットの中からさらに絞った「人物像」のことを指し、「年齢・性別・住んでいる地域・職業・年収・趣味・家族構成」など、特定の人物像が想像できるよう、できる限り詳細な情報を洗い出すことが重要となります。
SNSマーケティングでペルソナが重要な理由
SNSマーケティングにおいてペルソナが重要となる理由としてはまず、ユーザーのライフスタイルが多様化したことが挙げられるでしょう。
様々な生活の背景や消費行動が行われている現代において、ターゲットの設定のみではユーザーニーズを把握することが難しくなっています。
そこでターゲットをより深く掘り下げてペルソナ設定を行うことで、自社がアプローチしたいユーザーの価値観・ニーズの把握がしやすくなり、マーケティングを実践しやすくなるでしょう。
さらに、ペルソナ設定によって精度の高いマーケティングを実施すると、無駄な施策を行わずに済むため、コストを削減することも可能です。
また、チームでSNSマーケティングを行う際には、明確な人物像を共通の認識として理解しておくことが、施策のまとまりにも繋がるでしょう。
SNSマーケティングにおけるペルソナの設定方法
では、実際にSNSマーケティングでペルソナの設定をする際にはどのように行えばいいのか、順を追って解説していきます。
①自社・ターゲットについての情報収集
まずは、自社の情報やターゲットとなるユーザーについての情報を収集していきます。
情報が十分にあれば、ペルソナの設定も行いやすくなるでしょう。
ペルソナ設定に役立つ情報としては、以下のようなものが挙げられます。
- 自社のデータ
- アクセスデータ
- SNSアカウントフォロワーのデータ
- SNSアンケートのデータ
アンケートなどを活用すると、数値では分からない具体的な情報を得ることができるため、人物像を設定しやすいという強みがあります。
特に、新商品の発売の際などデータが蓄積されていない商材のマーケティングを行う際には、直接ユーザーの声を言葉で拾うのはとても重要であると言えるでしょう。
②ペルソナの項目作成
情報収集ができたら、ペルソナを設定するのに重要な項目を設定していきましょう。
項目設定は、実在する人物像がイメージできるよう、詳細に設定する必要があり、項目の例として以下のようなものが挙げられます。
- 年齢
- 性別
- 家族構成
- 年収
- 居住地
- 職業
- 最終学歴
- 趣味
- ライフスタイル
- 悩み・不満
- 性格・価値観
- インターネット・SNSの利用頻度
- 使用しているデバイス
- 自社の商品・サービスへの関心度や購入歴
上記はあくまで最低限必要な項目を集めたものなので、自社商品やサービスに合わせた項目を追加していきましょう。
③ペルソナの作成
項目が作成できたら、集めた情報を基に実際にペルソナを設定していきます。
自社の顧客となり得る、実際に存在しそうな人物像を設定することが重要となります。
具体的な情報を入れるだけでなく、購入を予測した際のシーンやストーリーまで想定するなど、しっかりと作り込むことが有効なマーケティングに繋がるでしょう。
④マーケティング運用・ペルソナの改善
ペルソナを設定したら、ペルソナに基づいたSNSマーケティングを実施していきます。
運用して一定期間が経ったら、見直し・改善をしていくことも重要なポイント。
ペルソナに沿ったマーケティングを実施できていても、顧客のライフスタイル・ニーズの変化によって、成果が出ないという場合もあります。
ペルソナの人物像となるユーザーが自社の商品・サービスを認知し、購買に至るまでの一連の流れを見直し、定期的に改善していくことが重要となるでしょう。
SNSマーケティングにおけるペルソナ設定のコツ
SNSマーケティングでペルソナ設定を行う際には、以下のようなコツがあります。
ペルソナは1人に絞る
ペルソナを設定する際、顧客を多く取り込みたいという思いから、ペルソナを複数設定しようと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ペルソナを複数設定してしまうと、マーケティングの施策や運用にブレが生じ、求めていた効果が現れない可能性が高くなるほか、ームでSNS運用を行う際には混乱を生むリスクもあります。
そのため、ペルソナ設定を行う際には1人のユーザーに絞るようにしましょう。
ただし、商品やサービスのメニュー・プランなどが分かれている場合には、メニューごとのペルソナを設定することが有効です。
SNSに関連がある項目を追加する
SNSは今やユーザーにとって生活の一部となっており、今後も利用者が増加すると考えられます。
ペルソナを設定する際には、SNSにまつわる項目を追加しておくことで、SNSマーケティングを行う際の判断がしやすくなるでしょう。
各SNSプラットフォームの持つ特徴や強み・ユーザー層を考慮して、最適な施策を運用していくことが施策効果を生み出すマーケティングに繋がります。
定期的にペルソナを見直す
ペルソナの設定方法でも解説したように、ペルソナは定期的に見直すことが重要です。
時代の移り変わりによってユーザーの生活や環境は常に変化していくため、自社の設定したペルソナも変わっていくことは避けられないと考える必要があるでしょう。
実際にマーケティングを実施していく中で、設定したペルソナが適切であったかどうかを定期的に確認し、ブラッシュアップしていくことも大事なポイントです。
SNS別 ペルソナ設定の具体例
「ペルソナについて理解はできたが、実際ににどのようなペルソナ設定を行ったら良いか分からない」という方へ向けて、SNSごとに具体的なペルソナ設定例をご紹介していきます。
名前:田中花子
性別:女
年齢:26歳
家族構成:2人姉妹の長女・現在は1人暮らし
年収:300万
居住地:東京都
職業:金融関連会社での営業職
最終学歴:4年制大学の経済学部卒業
趣味:アート・ファッション・読書に興味がある
悩み・不満:仕事が忙しく趣味に時間を割けない
インターネット・SNSの利用頻度:情報収集・友達とのコミュニケーション目的で主にInstagramを利用・毎日2時間程度はInstagramを使用・投稿はほとんどストーリーズのみ
X(旧Twitter)
名前:山田一郎
性別:男
年齢:33歳
家族構成:3人姉妹の末っ子・現在は1人暮らし
年収:500万
居住地:埼玉県
職業:IT関連会社でのエンジニア
最終学歴:4年制大学の英文学部卒業
趣味:音楽フェス・旅行が好き
悩み・不満:年収を上げたい
インターネット・SNSの利用頻度:情報収集は主にX(旧Twitter)で行う・友達とのコミュニケーションはLINEで行う・同じ趣味のユーザーとだけX(旧Twitter)で繋がっている
上記の例のように、実際にイメージできるような人物像を設定することで、SNSマーケティングを行いやすくなります。
自社の商品・サービスに合ったプラットフォームを選定し、ペルソナを設定していきましょう。
まとめ
以上、SNSマーケティングにおけるペルソナについて、設定方法やコツ・具体例までご紹介しましたが、いかがでしたか。
SNSマーケティングの効果を上げたり、チームで円滑に運用を行っていくためには、ペルソナの設定や定期的な見直しが必要不可欠となります。
SNS運用がいまひとつ上手くいっていないという方は、この記事を参考にペルソナの設定や見直しを行ってみてはいかがでしょうか。
なお、SNS運用やインフルエンサーマーケティング・広告施策など、各種SNSマーケティングについてお悩みの方はこちらからお気軽にお問い合わせください。
SNSマーケティングの専門家集団。当メディアは月間120万PVを誇り、13,700件以上の支援実績を持つプロフェッショナルが集結しています。最新のトレンドや効果的なマーケティング戦略を提供し、企業や個人のブランド力向上をサポートしています。SNSマーケティングに関する豊富な知識と経験をもとに、信頼できる情報をお届けします。
▼関連記事
▼おすすめ資料をダウンロードする