インフルエンサーマーケティングにおいては「インフルエンサー選定」がPRの成否を分ける重要なポイントになります。
しかし、自社ブランドやマーケティングの目的に合致したインフルエンサーを探し出すのは容易ではありません。
そこで本記事では、自社でインフルエンサーを選定することを想定し、さまざまな無料ツールを駆使しながら目的に沿ったインフルエンサーを見つけ出していくノウハウを紹介します。
Instagram、YouTube、Twitterについて、無料かつ登録不要で使えるインフルエンサー検索ツールを紹介していますので自社でインフルエンサーの選定をする際の一助としてぜひお役立てください。
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インフルエンサーマーケティングの基礎から成果を出す実践方法のすべて
目次
インフルエンサーマーケティングにおいて、インフルエンサー選定が重要な理由
まず、インフルエンサーマーケティングとはどのようなものか、なぜインフルエンサー選定が重要になるのかを解説しておきましょう。
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングとは、Instagram、YouTube、TwitterなどのSNSで人気のインフルエンサーに自社製品やサービスをPRしてもらい、口コミによる認知拡大や購買促進を行うマーケティング手法です。
テレビや新聞、ラジオなどのマスメディアは不特定多数への配信だったのに対し、SNSインフルエンサーによる情報発信は性質上コミュニティ(フォロワー)への発信となります。
特にこのコミュニティはインフルエンサーの得意とするジャンル、たとえばコスメ、ファッション、グルメ、旅行などそれぞれのジャンルに強い興味関心を示すユーザーが多いため、熱量の高いユーザーへ訴求力高いPRが可能となります。
SNS上の口コミ形式のPRとなるため、広告臭が少なく消費者の共感を得やすいメリットもあり、インフルエンサーマーケティング市場も拡大している注目の手法です。
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インフルエンサーの選定が難しい理由
インフルエンサーマーケティング施策で大きな効果を得たいのであれば、もちろんマーケティング効果を最大化させてくれるインフルエンサーを起用する必要があります。
しかしながら、実際には以下をはじめとする様々な要素について複合的に判断する必要があるためインフルエンサーの選定はそう簡単ではありません。
- ブランドとインフルエンサーの親和性
世界観、商材、人間味など - インフルエンサーの投稿
投稿頻度、コンテンツの質、コンテンツの種類(画像、動画、ストーリーズ、ライブ)など - インフルエンサーのエンゲージメント数・率
リーチ(閲覧)、いいね、シェア、コメント、保存など - インフルエンサーのコメントの質
ファンとの距離感、インフルエンサーの発信情報に興味があるコメントか、インフルエンサー自体に興味があるコメントかなど - 過去のPR投稿内容
PRの丁寧さ、ステマをしていないか、ハッシュタグの構成など - 過去のPR投稿エンゲージメント数・率
PR投稿のリーチ(閲覧)、いいね、シェア、コメント、保存など - インフルエンサーのフォロワー属性(基本的に入手不可)
性別、年代、地域、興味関心、距離感、購買熱量など - 過去PRの結果インサイトデータ(基本的に入手不可)
過去PRの結果データ(獲得フォロワー数、視聴数、リンククリック数、購入数 など)、KPI達成度、話題範囲と拡散経路など
特に「インフルエンサーのフォロワー属性」と「過去PRのインサイトデータ」は、インフルエンサー本人やインフルエンサーマーケティング施策を行った企業でないと把握することはできません。(※有料ツールであればインフルエンサーのフォロワー属性を確認できるものはあります。)
マーケティングで思うような結果が得られないリスクを下げるにあたり、「フォロワー属性」や「過去PRのインサイトデータ」は貴重な判断材料となりますが、手に入れることがなかなかできないこともインフルエンサーの選定が難しい理由となります。
インフルエンサーの選定が上手くいきブランドとかみ合うと効果大
一方で、自社との親和性が高く、熱量の大きいフォロワーを多数獲得している「本物のインフルエンサー」を選定できると、PR施策の効果は飛躍的に高まります。
たとえば以下はInstagramにてダイエットインスタグラマーとして人気の「でぶみ・ゆう(@debumi_yuu_diet)」さんのInstagram投稿インサイトデータです。
画像:インスタラボを監修・運営しているFind Modelとは?インフルエンサーマーケティング事業についても詳しく紹介|Insta Lab
この投稿をした当時、でぶみ・ゆうさんのフォロワー数は約10万人でしたが、投稿リーチ数(投稿を見たユーザーの数)は60万を超えており、自身のフォロワー数の実に6倍ものユーザーへ情報を届けています。
さらに、ユーザーの購買熱量を測る重要指標である「保存数」は5.5万件、保存率は55%を超えるなど、日々の投稿から高い反応を獲得しています。(保存率は一般的にはフォロワー数に対して0.2%~0.4%の保存率)
普段からフォロワーに愛され高い反応を得ているインフルエンサーは、PRにおいても商材との相性により通常よりも高いマーケティング効果を発揮してくれるケースもあるため、積極的に「本物のインフルエンサー」を選定していきましょう。
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【事前準備】インフルエンサーマーケティングの目的と施策内容を決めておく
インフルエンサーマーケティングの目的と施策の種類
マーケティングの目的と施策内容により起用するインフルエンサーも異なってくるため、インフルエンサーを探す前にどのような目的でどのような内容の施策を行うかを決めておきましょう。
インフルエンサーマーケティングの目的としては
- 認知拡大
- 購買促進
- UGC(ユーザー生成コンテンツ)獲得
- 広告クリエイティブ獲得
- 店舗・イベントへの集客
- 新商品企画
などを挙げることができます。
また、インフルエンサーマーケティング施策としては
- 商品ギフティング
インフルエンサーに商品を送付し、自宅でSNSに感想を投稿してもらう。 - 現地訪問
インフルエンサーに店舗・施設・イベントに来てもらい、SNSに感想を投稿してもらう。 - 登壇
インフルエンサーにトークショーなどイベントへ登壇してもらい集客する。 - 監修・コラボ
インフルエンサーに新商品の開発やコラボ商品の作成を依頼する。 - ライブコマース
リアルタイムのライブ配信によりユーザーとのコミュニケーションをとりながら商品・サービス紹介してもらう。
などが挙げられます。
これらは一例ですが、インフルエンサーにも得手不得手がありますので、施策で力を発揮できるインフルエンサーを選定することも重要となります。
それでは、いよいよここから実際に無料ツールを活用してインフルエンサーを検索・選定する方法を紹介していきましょう。
インフルエンサー選定は具体的に
- インフルエンサーの候補者をリストアップする
- リストアップしたインフルエンサーの世界観や投稿エンゲージメントを確認する
- インフルエンサーの過去のPR投稿を確認する
の流れで行っていきます。
インフルエンサーマーケティング企業に依頼したり、有料ツールを活用することでインフルエンサー選定の精度と効率化を高めることはできますが、今回は登録不要かつ無料のインフルエンサー検索ツールをつかって選定する方法を紹介しましょう。
以下のリストをクリックしていただくことで、目的の項目までジャンプできます。お役立てください。
Instagramインフルエンサー(インスタグラマー)検索ツールの使い方と選定方法
施策の目的と内容を決めたら、つづいて候補者として商材と相性のよさそうなインフルエンサーをリストアップしていきましょう。
ここではまずInstagramで人気のインスタグラマーの選定ツールについて紹介していきます。
インスタグラマー候補者のリストアップツール:インフルエンサー検索ツール
まずはインフルエンサーとして依頼する候補者をリストアップしましょう。
「インフルエンサー検索ツール」はUser Local社の提供するインフルエンサー検索ツールです。(サービス名は「Social Insight」)
こちらのインフルエンサー検索ツールでは、検索したキーワードと親和性の高いインスタグラマーを一覧形式で表示してくれます。
画面中央にある検索ボックスに目的ジャンルのキーワードを入力して検索しましょう。
画像:インフルエンサー検索 (有名なインスタグラマーを発見)|Social Insight
オプションで
- フォロワーの性別属性:「男性に影響力をもつアカウント」「女性に影響力を持つアカウント」
- フォロワー数の範囲
- 都道府県
も選べます。インスタグラマー選定の際に設定してみましょう。(フォロワー数1万人以上の設定がおすすめ)
検索結果では、以下のように検索キーワードに沿ったインフルエンサー(インスタグラマー)の一覧が表示されます。(最大100件)
画像:インフルエンサー検索 (有名なインスタグラマーを発見)|Social Insight
インスタグラマーの名称をクリックすると詳細画面に移り、プロフィールやフォロワー数、国内ランキング、人気の投稿などを見ることができます。
詳細画面では特に「関連度が高いハッシュタグを分析」「こんなインスタグラマーもフォローしています」の項目もチェックしておきましょう。
画像:インフルエンサー検索 (有名なインスタグラマーを発見)|Social Insight
「関連度が高いハッシュタグを分析」には、選択したインスタグラマーと関連性の高いハッシュタグが表示されます。関連性の高いハッシュタグを見ることでどのようなトピックで情報発信しているのか、自社商材と親和性の高い情報を発信しているのかを知る参考になります。
「こんなインスタグラマーもフォローしています」では、選択したインスタグラマーと類似するインスタグラマーが表示されます。レコメンドされたインスタグラマーを横断的にチェックしてみることで、関連性の高いインスタグラマーを知ることができます。
そのほか、「ダイエット_フィットネス」「ダイエット_筋トレ」など複数キーワードでの検索も可能ですので、候補者を絞り込む際に活用してみるとよいでしょう。
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【ジャンル別】おすすめインフルエンサー(インスタグラマー,ユーチューバー)紹介リンク集
インフルエンサーエンゲージメント確認ツール:PIWOX
インスタグラマーのリストアップをしたら、今度はインスタグラマーの投稿を確認していきます。
「PIWOX」は、PIWOX社の提供するインフルエンサーのエンゲージメント確認ができるインフルエンサー検索ツールです。
まず、Webサイトの右上にある「虫眼鏡マーク」をクリックしましょう。
画像:PIWOX
すると、検索ボックスが表示されます。
先ほどリストアップしたインスタグラマーのユーザーネームや名前を入力して「Search」ボタンをクリックしましょう。
※この検索ボックスは日本語にも対応しているので、「ダイエット」のように検索してキーワードの関連するインスタグラマーの一覧を表示することもできます。
画像:PIWOX
検索結果に先ほどリストアップしたインスタグラマーが表示されるので、アイコンをクリックしましょう。
画像:PIWOX
インスタグラマーの詳細画面に移ります。この詳細画面で情報を見ていきます。
画像:PIWOX
インスタグラマーのInstagramアカウントにおける投稿の反応について情報が表示されます。
- Overview Stats
インスタグラマーの投稿数、フォロワー数、フォロー数を表示できます。 - Engagement Rate
直近12投稿の合計いいね!数、合計コメント数、エンゲージメント率(フォロワー数に対する反応率)を確認できます。 - Average Stats
直近12投稿の合計いいね数、平均いいね数、合計コメント数、平均コメント数を確認できます。
また、インスタグラマー全体の平均エンゲージメント率との比較も確認することができます。
画像:PIWOX
こちらを見ると、フォロワー数5万人~25万人規模のインスタグラマーの平均エンゲージメント率は約2.5%、検索したインスタグラマーの平均エンゲージメント率は3.0%であり、平均を上回っていることが分かります。
さらに、インスタグラマーのフォロワー増減数、いいね数、コメント数の推移のグラフも確認することができます。
画像:PIWOX
平均エンゲージメント率が1%を下回るような極端に低い場合、インフルエンサーにPRを依頼してもユーザーから期待する効果を得られない可能性が高くなりますので、インフルエンサー選定の判断材料として参考にするとよいでしょう。
フォロワー買いチェックツール:さてはフォロワー買いました?
「フォロワー買い」とは、金銭によりフォロワーを購入することで、あたかもインフルエンサーであるように見せる行為です。
しかしながら、購入するフォロワーは機械的に作られたアカウント、長期間使用されていないアカウント、ハッキングにより一般ユーザーが知らぬ間にフォローさせられていたアカウントなど、マーケティング効果の低いユーザーが多くなるため、インフルエンサーとしての影響力を得ることはできません。
インフルエンサーマーケティングを行う上で「フォロワー買いをしているインフルエンサー」はマーケティングの効果を著しく悪化させるため、リストアップしたインフルエンサーがフォロワー買いをしていないかもチェックしておきましょう。
「さてはフォロワー買いました?」はエイジオン社が提供するインスタグラマーのフォロワー数、エンゲージメント数・率などの推移をグラフで見ることができるインフルエンサー検索ツールです。
Webサイトの検索ボックスに検索したいインスタグラマーのユーザーIDを入力することでデータを表示することができます。
以下同ツールで表示されるフォロワー買いをしていないと思われるインスタグラマーのグラフの例です。
継続的な情報発信によってファンを獲得しているため、なめらかにフォロワーが増えている様子が見られます。
一方、以下はフォロワー買いをしていると強く疑われるインスタグラマーのグラフの例です。
フォロワー買いをすると、短期間にフォロワーが大幅に増加しますが、関連性の無いアカウントだとしてフォローを外す人も現れるため少しずつ減少するという形になります。
フォロワー買いを繰り返すことで、階段状のいびつなフォロワー数の変化グラフとなります。
※ツールの何らかの不調によりデータの取得ができていない(フォロワー数増減がまったくない無い)期間が発生することもしばしば見られますのでご注意ください。
(注意)インフルエンサーのフォロワー買いを見破るのは難しい
一点、注意したいのはフォロワー買いを見破るのは非常に難しいということです。
たとえばインフルエンサーがテレビ出演したり、ネット上で「バズる」状態になると大きな話題になり、一時的にSNSのフォロワー数が跳ね上がりますのでフォロワーを買っているように見えるグラフ表示になる可能性もあります。
また、フォロワー買いをしている場合でも「あたかもフォロワーを買っていないようにじわじわフォロワーを増やす」ようなことも不可能ではありません。
よって、ここで紹介するフォロワー買いインフルエンサーの判別方法は、あくまで参考程度としてとらえておいてください。
インフルエンサーの過去PR実績データやSNSアカウントのフォロワー属性を確認すればインフルエンサーとしての実力は明らかになりますので、可能であれば過去PRの結果を知る術(インフルエンサーマーケティング会社に確認、有料のインフルエンサー検索ツールの利用等)を活用いただくことをオススメいたします。
インフルエンサーのPR投稿チェック用ツール:Gramho
さいごにインスタグラマーのPR投稿の内容もチェックしておきましょう。
「Gramho」はインスタグラマーのInstagram投稿内容を一覧で表示することができるインフルエンサー検索ツールです。
各インスタグラマーの投稿を動画像とキャプションテキストをあわせて一覧表示することができます。
まず、Webページの検索ボックスに目的のインスタグラマーのユーザーIDを入力しましょう。
画像:Gramho
インスタグラマーのアイコンが出てくるのでクリックすると詳細画面が表示されます。
詳細画面ではプロフィールデータやInstagramストーリーズの内容も確認することができます。
画像:Gramho
下にスライドすると、インスタグラマーの過去のInstagram投稿を見ることができます。
どのような投稿をしているのか雰囲も併せて確認しておきましょう。
画像:Gramho
インスタグラマーの過去のPR投稿を確認するときは、検索機能(Windowsでは「Ctrl + F」、MacOSでは「command + F」)を使って調べてみましょう。
インスタグラマーがPRをしている場合ハッシュタグ「#PR」「#AD」「#PROMOTION」などがInstagram投稿に記載されていますので、検索をかけることでPR投稿を把握することができます。
下の例では「#PR」と検索した結果、ハッシュタグ「#PR」がハイライトされ、PR投稿であることがわかります。
画像:Gramho
インスタグラマーのPR投稿を確認し、どのような商材を取り扱っていて、どのような形で魅力を訴求しているかをチェックしていきます。
各投稿をクリックすることでさらに個別に投稿の詳細や獲得したコメントを見ることができます。
複数画像でPRしているものは個別の投稿画面でそれぞれの画像も見ることができますので併せて活用してインスタグラマーを選定していきましょう。
ちなみに、本来のインスタグラマーの投稿は改行を使うなどユーザーが見やすく配慮してくれていますが、こちらのツールでは投稿キャプションのテキストの改行がすべて削除されて文字が見にくい状態になっています。
なるべく、InstagramアプリでもPR投稿を確認してみましょう。
(参考)以下は、上で紹介しているPR投稿のInstagram上での表示。改行が含まれており、文章が読みやすくなっている▼
この投稿をInstagramで見る
以上、Instagramで人気のインスタグラマー検索ツールの使い方と、インスタグラマーを選定する方法となります。
YouTubeインフルエンサー(ユーチューバー)検索ツールの使い方と選定方法
ここまでInstagramのインフルエンサーである「インスタグラマー」を選定する方法を紹介してきましたが、ここではYouTubeのツールを使って人気の「ユーチューバー」を選定するご紹介しましょう。
ユーチューバー検索ツール:YouTube検索機能
YouTubeは検索機能の精度が高いため、ユーチューバー候補者のリストアップとPR投稿内容はYouTubeの検索機能を活用していきます。
まずは「YouTube」にアクセスします。
上部に検索ボックスがあるので、そこに探したいインフルエンサーに関するキーワードを入力(複数キーワードも可)して検索しましょう。
画像:YouTube
検索結果画面には動画やYouTubeチャンネルなどさまざまな要素が含まれているのでフィルタリングをします。
検索ボックス下の「フィルタ」をクリックし、タイプ「チャンネル」をクリックしましょう。
画像:YouTube
すると、YouTubeチャンネルが一覧で表示されます。
この中から候補となるユーチューバーをリストアップしていきましょう。
また、それぞれのユーチューバーのYouTubeチャンネル内容も確認していきます。気になるユーチューバーをクリックしましょう。
画像:YouTube
以下のようにYouTubeチャンネルが表示されます。「概要」タブにプロフィール、ブログ、公式ホームページを記載している方もいますので併せてチェックしましょう。
PR動画を検索したいときも、YouTubeチャンネル内検索(チャンネル無い右側の検索ボックス)を活用します。
YouTubeにおけるPR動画では「#PR」「#AD」「#Promotion」「#広告」「#提供」などさまざまな表記がされているため、それぞれのキーワード・ハッシュタグで検索してみましょう。
画像:YouTube
PR動画からブランドとの相性やどのような訴求をしているかを確認し、起用するか否かの判断をしていきます。
画像:YouTube
以上がYouTubeにて人気のユーチューバーをリストアップし、PR投稿を調べる方法となります。
ユーチューバーのエンゲージメント・フォロワー属性チェックツール:NoxInfluencer
ユーチューバー候補者のリストアップやアカウントの雰囲気を確認したら、インフルエンサーのエンゲージメントを確認していきます。
「NoxInfluencer」はNox Limited社が提供するユーチューバー検索・分析ツールで、ユーチューバーの再生数やエンゲージメント率、チャンネル登録者の属性データなどを確認することができます。
まずは、Webページの検索ボックスにリストアップしたユーチューバーのチャンネル名を入れて検索してみましょう。
検索結果に目的のユーチューバーが表示されますので、クリックします。
尚、YouTubeのチャンネル登録者数、カテゴリ、言語、地域、年齢などでフィルタリングできますので、ユーチューバー検索としても活用できます。(※非登録状態だと複数の機能が制限されています。)
ユーチューバーの詳細画面が表示されますので、YouTubeチャンネルのパフォーマンスを把握していきましょう。
「チャンネル」タブでは、ユーチューバーのサマリーデータを見ることができます。
加えて、ユーチューバーが投稿しているYouTube動画の再生数やチャンネル登録者数の推移を数値やグラフで確認できます。
チャンネル登録者数や動画の再生回数の推移を見ることで、ユーチューバーの人気が伸びているのかを把握するといった使い方ができます。
「登録者」タブではユーチューバーのYouTubeチャンネル登録者の属性(=フォロワー属性)データを確認することができます。
各年代ごとの男女比のデータがわかるため、自社ターゲットとする属性ユーザーが多く含まれているか参考として把握できる点が大変有用です。
「動画」タブでは、YouTube動画の過去30件分あるいは過去30日分の平均パフォーマンスデータも集計されています。
「視聴回数/登録者数」の項目が100%に近い、あるいは上回っている(=フォロワー以外にも多く視聴されている)場合、YouTube内でおすすめ表示されている可能性があることから、質の高いコンテンツを配信しているといった判断材料とすることもできます。
フォロワー数の増加に伴って「視聴回数/登録者数」の数値は下がりやすくなりますが、候補としているユーチューバーと比較してどのくらいのPR動画のパフォーマンスが出せそうかという参考値としてとらえておくとよいでしょう。
以上、ユーチューバーのYouTubeチャンネルを分析するツールを紹介しました。
Instagramとは異なり検索機能が使いやすいため、比較的簡単に施策に沿ったユーチューバーを見つけ出すことができるでしょう。
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自社製品やサービスの宣伝を人気ユーチューバーに依頼する3つの方法と注意点
Twitterインフルエンサー検索ツールの使い方と選定方法
Instagram、YouTubeに続いてTwitterにおいてインフルエンサーを選定する方法を紹介します。
Tweetインフルエンサー検索ツール:TweetDeck
Twitterインフルエンサーを検索するツールとして、Twitterから公式に提供されている「TweetDeck」を活用した方法を紹介します。
まずはTweetDeckにアクセスしましょう。
TweetDeckの左に検索ボックスがあるので、そこに「探したいインフルエンサーに関するキーワード」と「#PR」を入力して検索します。
画像:Tweet Deck
すると、右側の欄に検索キーワードに関するカラム(列)が追加されます。
画像:Tweet Deck
さらに絞り込むために新しく追加されたカラムの右側の「フィルタアイコン」をクリックしましょう。
フィルタアイコンをクリックすると、「ツイート内容」「地域」「Twitterユーザー」「エンゲージメント」についてフィルタリングすることができます。(※各項目の説明は後述)
TweetDeckではフォロワー数でユーザーをフィルタリングできないため、ここでは獲得いいね数の多さでフィルタリングしていきます。
「Engagement(エンゲージメント)」の「likes」の欄に任意のいいね数を入力しましょう。ここでは仮に「1000」を入力しています。
画像:Tweet Deck
すると、「コスメ」「#PR」のキーワードが含まれておりいいね数が1000件を超える投稿一覧がカラムの下段に表示されます。
表示されているTwitterユーザー(インフルエンサー)のユーザーネームをクリックすると詳細を確認できます。さらに投稿をクリックすることで投稿の詳しい内容も表示可能です。
ここに表示されるインフルエンサーをPRを依頼する候補者としてリストアップしておきましょう。
画像:Tweet Deck
続いて、リストアップしたインフルエンサーの過去のPR投稿をチェックしましょう。以下条件であらためて検索してみます。
- カラム検索ボックス:「#PR」を入力
- Tweet authorsタブ:「By > specific user...」に設定し、インフルエンサーのユーザーネームを入力
- Engagementタブ:すべてゼロにする
この設定により、特定ユーザーによる「#PR」が付いた投稿、つまりインフルエンサーの過去のPR投稿を表示することができます。
画像:Tweet Deck
写真の枚数、商材の見せ方、テキスト内容、いいね数・リツイート数・コメント数など、インフルエンサーの過去のPR投稿を確認し実際にPRを依頼するインフルエンサーを選定していきましょう。
補足として以下にTweetDeckでフィルタ出来る内容を一覧にしておきます。
Tweet content▼
- Showing:動画像を含む、URLリンクを含むなどツイート投稿種類を選択
- Matching:検索するキーワード。複数検索、ハッシュタグも可
- Excluding:検索から除外するキーワード
- From:この日付以降のツイートを検索する
- To:この日付以前のツイートを検索する
- Written in:言語を指定してツイートを検索
- Retweets:リツイートを含めるか除外するか(除外することでツイート発信者の特定ができる)
Location▼
- Tweets geo-tagged near:特定の位置情報タグが付いた投稿を検索
- Radius:位置情報の位置から検索地域を半径で指定
Tweet authors▼
- By:ツイートの発信者を指定
- Mentioning:メンション先(返信先)を指定
Engagement▼
- Retweets:指定数値以上「リツイート」された投稿を検索
- Likes:指定数値以上「いいね」された投稿を検索
- Replies:指定数値以上「コメント」された投稿を検索
Preferences▼
検索結果の通知(音声通知、デスクトップ通知)と表示設定の変更
(補足)Twitterのエンゲージメント率は直近の人気投稿から算出する
Twitterは
- ユーザーに有益な情報を含めた「力を入れた投稿」(例:漫画インフルエンサーの漫画投稿)
⇒エンゲージメント高くなりやすい - 一時的な気持ちをあらわした「何気ないつぶやき」(例:漫画インフルエンサーの「眠い」というつぶやき)
⇒エンゲージメント高くなりにくい
の両方ができるため、エンゲージメントに大きなブレが生まれやすいSNSになります。
よって、投稿のエンゲージメント率については、前者の「力を入れた投稿」に関して最近の反応をチェックしていき、エンゲージメントを算出するようにしてみましょう。
以上、Twitterにてツールを使い人気のインフルエンサーを調べる方法となります。
TweetDeckには「いいね数」や「リツイート数」を指定して検索できたり、地域を指定できるなどインフルエンサーを探すうえで便利な機能がそろっています。
その他、カラムに特定ユーザーを追加してユーザーの発信や検索キーワードをベースに一覧でフォローすることも可能です。
ツイートのスケジュール投稿などもできるため、Twitterアカウント運用でも活用するとよいでしょう。
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企業のTwitterマーケティング手法3つの特徴と成功事例、効果を出すポイントを徹底解説
以上、さまざまなツールを使いマーケティングの目的と施策にマッチするインスタグラマーを選定する方法となります。
インフルエンサー選定ができたらPR依頼を進めていこう
以上、いくつかのツールを使い理想のインフルエンサーを見つけていく方法を紹介してきました。
インフルエンサーの選定が完了したら、
- 実際にインフルエンサーへ連絡・交渉・依頼
- 投稿ディレクション(スケジュール、投稿内容などすりあわせ)
- PR投稿実施
- 効果分析レポーティング
の流れでインフルエンサーマーケティングを進めていきます。
インフルエンサーを複数名起用する場合、ディレクション、PR投稿下書きチェック、ステマ防止、効果計測など膨大な作業が発生し煩雑になりやすくなるため、自社でインフルエンサーにPRを依頼する場合は必ず組織的にマネジメントできる体制を整えておきましょう。
より手軽に精度の高いインフルエンサーを選定するには
複数ツールを横断的に使用してインフルエンサー選定する作業はかなり時間と労力を必要とします。
より手軽に精度の高いインフルエンサーを選定したいという場合は、インフルエンサーマーケティング関連企業のサービスを利用してみるとよいでしょう。
インフルエンサーマーケティング事業者は各社さまざまな独自のツールを保有しており、1つのツールで
- ブランドと親和性高いかつ過去のPR実績良いインフルエンサーの選定
- 効果的なハッシュタグ選定
- 効果の高かったインフルエンサーの類似インフルエンサー選定(※複数人起用、2回目以降の実施時)
などができる企業も多くあります。
たとえば、インフルエンサーマーケティングサービスを提供する「Find Model」はAI(人工知能)を取り入れたツールによりデータドリブンなインフルエンサー選定をしているなど、各社ごとにツールの強み・特徴があります。
(※各社ごとにツールを一般提供している場合、していない場合など様々です。)
画像:Find Model インフルエンサー検索ツール(※一般公開されていません)
もし、自社にインフルエンサーを選定したりPRをマネジメントするリソースが無い場合は、親和性の高いインフルエンサーのキャスティング、ディレクション・投稿、効果分析まで一括で提供している企業も多いため、話を聞いてみるのもよいでしょう。
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2020年も注目のインフルエンサーマーケティング会社22選
インフルエンサー検索ツールまとめ
Instagram、YouTube、Twitterのインフルエンサー検索ツール・検索方法について紹介してきましたがいかがでしたか。
正直、個人でインフルエンサーを選定するのはなかなか大変です。
今回紹介したインフルエンサー選定方法は「登録不要の無料ツール」による方法のため、インフルエンサーのフォロワー属性や過去のPR実績データの取得が難しい状態になっています。
あくまで参考としての使い方になってしまいますが、インフルエンサーを選定する一助としてお役立てください。
※本記事で紹介しているツールは自己責任のもとご使用をお願いいたします。
※本記事で紹介しているツールのデータの正確性についてはインスタラボでは保証致し兼ねます。ツール提供元へご確認ください。
※本記事で紹介しているツールの使用により何らかの不利益やトラブルを被ったとしてもインスタラボでは一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。
▼あわせてチェック▼
インフルエンサーマーケティングの基礎から成果を出す実践方法のすべて
本メディア「インスタラボ」を運営するFind Modelではインフルエンサーマーケティング支援が可能です。
豊富な支援実績のあるインフルエンサーマーケティングのプロが、
- 施策目的に最適な「本物の」インフルエンサーキャスティング
- インフルエンサーのマネジメント
- PR実施ディレクション
- 下書きチェック、ステマ防止
- 目的に沿ったKPI設定
- 効果分析レポーティング
まで、ワンストップで提供させていただきます。
貴社に親和性の高いインフルエンサーのリストとお見積も無料でご提供しておりますので、是非お気軽にご相談ください。
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