アフィリエイトとは、成果報酬型の広告のことを指します。
商品を紹介してくれる人は成果報酬、企業は新規ユーザーをそれぞれ獲得できるため、マーケティングとしてはかなり有効です。
特にインフルエンサーであれば、商品紹介をすることでかなりの効果が見込めるため、企業側もオファーする甲斐があります。
本記事では、アフィリエイトマーケティングの説明をメリット・デメリット交えてご説明いたします。
アフィリエイトマーケティングを依頼したい企業の方も是非参考になさってください。
目次
アフィリエイトマーケティングとは?
アフィリエイトマーケティングとは、企業や個人が、商品やサービスを提供するウェブサイトやブログなどのウェブメディアを通じて商品やサービスを紹介し、その紹介によって生じた成果に応じて報酬を支払うビジネスモデルです。
具体的には、アフィリエイトプログラムに参加している企業が、参加者に専用のリンクやバナー広告を提供し、それを参加者が自分のウェブサイトやブログなどに掲載することで、商品やサービスを紹介します。
紹介された商品やサービスが実際に購入された場合、紹介者に対して報酬が支払われるのです。
報酬の形態としては、商品やサービスの売り上げ金額の一部や固定の金額、クリック数やインプレッション数に基づく報酬などがあります。
アフィリエイトマーケティングは、参加者がウェブサイトやブログなどのメディアを通じて商品やサービスを紹介することで、広告主が販売促進を行うことができるため、双方にとって有益なビジネスモデルとなっています。
1996年に開始されたAmazonのアソシエイトプログラムがアフィリエイトの始まりだとされており、その後のブログブームで「ブログのページにリンクやバナー広告を貼ることで報酬を得る」というスタイルが定着しました。
矢野経済研究所による調査では、アフィリエイトマーケティングの支出は 2023 年に 4,255 億円に達すると予測しています。
アフィリエイト市場の伸長率は10%ほどで前後しており、2025年には 5,146億円規模の市場にまで拡大するという予測です。
アフィリエイトマーケティングのメリット・デメリット
アフィリエイトマーケティングのメリット
(企業)費用対効果が高い
アフィリエイトマーケティングでは、紹介者が紹介した商品やサービスが実際に購入された場合にのみ報酬が支払われるため、費用対効果が高くなります。
もしそこまで多くの報酬が支払えない企業は、マイクロインフルエンサーに依頼するなどの工夫をすることで対応できます。
(企業)販売促進効果が高い
紹介者がウェブサイトやブログなどのメディアを通じて商品やサービスを紹介することで、販売促進効果が高まります。
特に、紹介者が信頼性の高い情報提供を行っている場合は、その効果が顕著に現れます。
例えば家電についてアフィリエイトマーケティングを依頼したい場合、家電に関する発信を積極的に行っているインフルエンサーであれば商品への信頼度が高まります。
(企業)集客・販売が比較的容易にできる
アフィリエイトマーケティングは、広告主側が商品やサービスを提供することに集中できるため、販売・集客にかかる負荷が低くなります。
また、紹介者側も商品やサービスの開発や配送などにかかる負荷を抱えることなく、紹介に専念できます。
紹介者が在庫を抱え込まずに済むというのも大きな利点でしょう。
(企業)新規顧客獲得につながる
紹介者が自分のウェブサイトやブログなどで商品やサービスを紹介することで、広告主の商品やサービスを知らなかった新たな顧客層にアプローチできます。
例えば先ほど挙げた家電のアフィリエイトマーケティングの場合、そこまで家電に詳しくない大家族のお母さんに紹介してもらって便利さをPRしてもらうと、新規層を獲得できます。
(紹介者)収入源が増える
ウェブサイトやブログなどのメディアを運営する人にとって、アフィリエイトマーケティングは収益源の多様化につながります。
広告収入や商品・サービスの販売以外に、アフィリエイトマーケティングで得た報酬も収益源になるからです。
その商品が売り続けられていれば、たとえ数年前の記事でも報酬を得ることができます。
(紹介者)導入が簡単
アフィリエイトマーケティングは簡単なタグの埋め込みのみで実現できることから、多くの個人や企業がアフィリエイトに参加しています。
アフィリエイトマーケティングのデメリット
(企業)ブランドイメージの悪化のリスク
アフィリエイトマーケティングを利用する場合、紹介者が不適切な方法で商品やサービスを紹介したり、虚偽の情報を提供したりする可能性があり、企業のブランドイメージが悪化するリスクがあります。
また紹介者が不正行為を行った場合、企業側はその責任を負うことになります。
例えば、紹介者が虚偽の情報を提供して商品やサービスを紹介し、購入者からクレームが発生した場合、企業側が責任を負うことになります。
特に
- 使用していない商品やサービスのレビュー
- 「あの著名な○○も効果を絶賛!」など、事実と反する表現を用いた商品の紹介
- 薬機法等の法律に触れる表現を用いた商品の紹介
には注意が必要です。
(企業)アフィリエイトマーケティングの管理が必要
アフィリエイトマーケティングを利用する場合、企業側は紹介者の選定や報酬の管理、規約の設定など、管理のための時間やリソースを必要とします。
特に、紹介者数が多い場合は、管理が煩雑になることがあります。
(紹介者)報酬が低い場合も
アフィリエイトマーケティングでは、紹介者が紹介した商品やサービスが実際に購入されない場合は報酬が支払われないため、報酬が期待できない場合があります。
また、報酬の設定自体が低い場合もあり、労力とのバランスを考える必要があります。
(紹介者)競争が激しい
同じ商品やサービスを紹介するアフィリエイトサイトが多数存在する場合、紹介者の競争力が低下することがあります。
そのため、紹介者は他のサイトとの差別化を図る必要があります。
(紹介者)コンテンツの質が低下する可能性
アフィリエイトマーケティングを利用する場合、紹介者は商品やサービスを紹介するために、コンテンツの質を低下させる可能性があります。
例えば、記事の中に大量の広告を掲載することで、読み手に不快感を与えてしまうことがあります。
不快に思われないようなアフィリエイトマーケティングを展開しましょう。
アフィリエイトマーケティングのプラットホーム
アフィリエイトマーケティングのプラットフォームとは、商品やサービスを提供する企業や個人と紹介者を結びつける、仲介業者的な役割を担うウェブサイトやシステムのことを指します。
具体的には以下のような機能を提供することが多いです。
- 商品やサービスの紹介を希望する紹介者が、自分のウェブサイトやSNSなどで紹介用のリンクを生成する機能
- アフィリエイトプログラムに参加する企業や個人が、リンクを生成するためのツールやトラッキングシステムを提供する機能
- 紹介者が商品やサービスを紹介した結果、発生した売り上げやクリック数などの成果を計測し、報酬の支払いを行うための管理システム
- アフィリエイトマーケティングに関する情報やノウハウを提供するコンテンツ
代表的なアフィリエイトマーケティングのプラットフォームには以下のようなものがあります。
A8.net
A8.netは、日本最大級の規模を誇るアフィリエイトプラットフォームです。
広告主数約12,000社、アフィリエイトサイト数約290万サイトと、幅広い層に支持を得ています。
メディア会員のランクアップ特典あり、モチベーションを高く持ち、アフィリエイト広告運用ができます。
アフィリエイトASP満足度10年連続No.1も獲得しているので、企業がアフィリエイトマーケティングを行う際に第一候補として必ず上がるアフィリエイトプラットフォームです。
バリューコマース
画像:https://www.valuecommerce.ne.jp/ecsite/
バリューコマースは、Yahoo! JAPANをはじめとした有名広告主が参加しているアフィリエイトのプラットフォームです。
累計広告主数は7,000社以上、アフィリエイトサイト数は90万サイト以上となります。
直リンクをアフィリエイトリンクに一括変換できる独自のツールなども豊富です。
Amazonアフィリエイト
画像:https://affiliate.amazon.co.jp/
世界最大のマーケットプレイスであるAmazonもアフィリエイトを提供しています。
アフィリエイト広告は出品している商品に対して自動で行われるので、商品を出品しているとアフィリエイト広告も同時に出稿されます。
Amazonに出品できる商品をお持ちの企業の方が利用できるアフィリエイトプラットフォームです。
アフィリエイトマーケティングの始め方
アフィリエイトマーケティングの始め方を、依頼する企業の観点でご紹介いたします。
アフィリエイトプログラムの選定
アフィリエイトプログラムを提供するプラットフォームを前述のようなプラットフォーム提供会社から選定します。
ただし、はじめは数人のインフルエンサーやブロガーに声をかけてアフィリエイト広告を開始する場合も多いです。
アフィリエイト報酬の設定
アフィリエイトパートナーに支払う報酬額や支払い方法を設定します。
報酬額は、紹介された商品やサービスの売上高に応じた一定の割合や固定額、クリック単価などがあります。
費用対効果を洗い出し、なるべく適切な額に決定しましょう。
アフィリエイトパートナーの募集
アフィリエイトプログラムに参加するアフィリエイトパートナーを募集します。
自社のウェブサイトやSNS、ブログなどで商品やサービスを紹介し、報酬を得たいと考える個人や企業を募集することが一般的です。
「A8.net」「バリューコマース」などではプラットフォーム内でアフィリエイターを検索することも可能です。
アフィリエイトリンクの生成
紹介者が利用できるバナー広告やテキストコピーなどのクリエィティブを用意し、自分のウェブサイトやSNS、ブログなどで商品やサービスを紹介するための専用のリンクを生成できるようにします。
このリンクには、アフィリエイトパートナーのIDが含まれ、成果が計測された際に報酬が支払われる仕組みとなっています。
なお、アフィリエイト広告を表示させる箇所もあらゆる場所が想定されるので、ユーザー目線+アフィリエイター目線でクリエィティブを確認していきましょう。
アフィリエイト成果の管理
アフィリエイトマーケティングの成果を管理し、報酬を支払います。
多くのアフィリエイトプログラムでは、成果が発生した場合にアフィリエイトパートナーに通知され、報酬の支払いが行われます。
この段階でブロガーやインフルエンサーの記事から自社にアクセスがきているか、コンバージョンに結びついているかなどを随時確認していきます。
もしアクセスが増えていないなどの課題がある場合は、
- 紹介者を増やす
- クリエィティブを見直す
- 違った視点で商品を紹介してもらう
などの対策を考えていきます。
アフィリエイトマーケティングの成功例
アフィリエイトマーケティングの中でも成功例ともいえるサイトをご紹介しましょう。
mybest
ランキングやまとめ記事で上位を独占する巨大メディアといえば「mybest」です。
皆さんも商品を購入する際、ネットで商品を比較する記事を読むことがあるのではないでしょうか?
その際に必ずと言っていいほど上位に挙がっているのがmybestです。
その特徴は、各ジャンルでその道のプロが記事を作成していること。
例えばこちらの記事ではドラム式洗濯機を比較していますが、プロの観点からみた商品の違いを解説しているので、自分の家に適したドラム式洗濯機がどれなのかが一目でわかります。
さらに著名人なども積極的に採用して、さらなるアクセスアップも果たしています。
商品紹介のデザインは統一されており、アフィリエイトのボタンも下部にまとまっていて、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングのサイトに飛べるので便利です。
Qoo10
Qoo10(キューテン)は、ファッションや化粧品、デジタル関連商品、インテリア、食品、書籍など多彩な商品を取り扱う総合ECサイトです。
特にコスメやファッションは多くのインフルエンサーがSNSで紹介をしたことで、利用者が増加しました。
Qoo10を運営するeBay Japan合同会社は、さらなる売上拡大を図るため、アフィリエイト広告の強化を実施。
大規模セール「メガ割」にあわせた「複数ポイントサイトでの露出拡大施策」を実施したところ、試作未実施月と比べクリック数は1.3倍、CVRは2倍、売上金額は2.6倍に伸びました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
アフィリエイトマーケティングは、企業にとっては広告費用を抑えつつ、効果的な宣伝ができるメリットがあります。
一方、紹介者にとっては、自分のウェブサイトやSNS、ブログなどで商品やサービスを紹介し、報酬を得ることができるメリットがあります。
紹介者がアフィリエイトマーケティングで成功するためには、
- 良質なコンテンツの提供
- ターゲットに合った商品紹介
- プロモーションの効果追跡
- 多角的なアプローチ
などが重要です。
アフィリエイトマーケティングは、正しいアプローチをすることで、企業とアフィリエイターの双方にとって有益なマーケティング手法となるでしょう。
もしインフルエンサーを使ってアフィリエイトマーケティングがしたいと思ったら、ぜひこちらまでお気軽にご相談ください。
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