TikTokのホーム画面にある「レコメンド」は、「フォロー中」と「おすすめ」で分かれています。
「フォロー中」は文字通り自身がフォローしているユーザーの動画のみが出てきますが、「おすすめ」はTikTok側がアルゴリズムにのっとってその人におすすめしたいと思う動画が並んでいます。
これはまだフォローしていないティックトッカーを紹介することで、TikTokの一人当たりの利用時間を増加させるためです。
そしてこれは、企業のアカウントにとっては大きなチャンスです。
なぜなら、バズることができればさらに多くの人の「おすすめ」に載る可能性が高いからです。
さらに、TikTokのアルゴリズムを正しく理解し、それを踏まえた上で運用を行えば、バズらずともおすすめに載る可能性もあります。
本記事ではTikTokが紹介した「TikTokが「おすすめ」に動画をレコメンドする仕組み」をもとに、どのようにTikTokを運用すればいいのかをご紹介します。
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おすすめフィードに関係のある要因
TikTokのおすすめフィードは各ユーザーの好みを反映しているため、一つとして同じおすすめフィードはありません。
このレコメンドシステムでは
- 新規ユーザーが興味のあること、ないことを調整
- これらを組み合わせた要素をもとに動画をランキング
- 個人に合わせたおすすめフィードを作るため動画をレコメンド
という流れで決定しています。
おすすめフィードに載る動画の要因は様々ありますが、以下にその一例をご紹介します。
- ユーザーインタラクション:動画の視聴時間、「いいね」や「シェア」、ダウンロード、アカウントのフォロー、プロフィール閲覧、コメント投稿、作成したコンテンツなど
- 動画の情報:キャプション、サウンド、ハッシュタグなど
- デバイスとアカウントの設定:言語や国の設定、デバイスの種類など
これらの要因をもとにランク付けされ、各個人に合わせたおすすめフィードが作られます。
もちろんフォロワー数の多いアカウントが投稿した動画の方が、再生回数が多くなる可能性はあります。
ただレコメンドのシステムにおいては、フォロワー数や過去の人気動画などの要因は直接的には影響しません。
では、これらの要因をより細かく見ていきましょう。
ユーザーインタラクション① 再生時間・再生完了率
プラスな意味を持つアルゴリズムは「加算式アルゴリズム」と呼ばれますが、その中でも強い指標となっているのが再生時間や再生完了率です。
再生時間は動画が再生された総時間、再生完了率は総再生回数に対する最後まで視聴された回数の割合を指します。
これらが高いということはユーザーの興味を引いた動画であるという証拠なので、特におすすめに出やすくなります。
そのためには、最後まで気になるような動画構成を心がける必要があります。
ユーザーインタラクション② 複数回再生数
TikTokの大きな特徴の一つが、動画が繰り返し再生される「ループ再生」です。
そのため、複数回再生数も重要な指標となっています。
なぜなら、ループ再生されるということは「ユーザーが何度も見返したくなる動画」だということだからです。
そのため、何度も再生されたくなるような工夫が必要となります。
ユーザーインタラクション③ いいね数・シェア数・コメント数など
視聴者が動画につけるいいね、シェアなどの数もアルゴリズムの対象となります。
なぜなら、わざわざその動画に対してアクションを起こしているとみなすことができるからです。
(ただし、同じアクションでも「興味がありません」をタップされるとアルゴリズムとしてはマイナスです)
特にシェアに関しては、TwitterなどのほかのSNSで拡散されることで、さらに多く再生されるため、TikTok側としてもありがたいのです。
ただ、逆に他のSNSで見るように誘導していた場合、TikTokとしては視聴者を減らすことになるので、逆におすすめに載りにくくなります。
また、コメントの多い動画は「話題を呼ぶ動画」と評価されるので、投稿者もコメントに対していいねや返信をするとより効果的でしょう。
他にもダウンロード数・プロフィール閲覧率・フォロー率などが重要な指標です。
動画の情報 ハッシュタグチャレンジ
より多くの人に見てもらうためには効果的なハッシュタグをつけることも重要ですが、そんな中でもより効果的なのが「ハッシュタグチャレンジ」です。
ハッシュタグチャレンジとは、特定の期間で定めた、企業や公式のテーマの動画を投稿するものです。
チャレンジ用のハッシュタグは、TikTok運営側が企業から受けた有料の広告依頼を元に作成されているため、チャレンジに参加している投稿を優先的におすすめ表示させることが多くなっているのです。
また、優秀な作品には賞金や特典が出される事例もあるので、人気インフルエンサーや一般人も多く参加し、参加者が多いほど盛り上がります。
早いうちに人気を獲得するためには、積極的なチャレンジをしていくのがよいでしょう。
デバイスとアカウントの設定
逆にデバイスやアカウント設定などの要素は、システムのパフォーマンスを最適化するために含まれています。
しかし、たとえば違う国の動画だから興味がないと一概には言えず、これらの要素からユーザーの嗜好は判別するのが難しいため、レコメンドシステム上では他の要素よりも重要度は低くなっています。
動画をおすすめに載せやすくするためには
TikTokのアルゴリズムを攻略すれば、動画を作るポイントについてもわかるようになります。
出だしの3秒で視聴者を掴む
TikTokは視聴までのハードルが低いことが特徴ですが、その分スキップされてしまう可能性も高いということになります。
そのため、動画の出だしは非常に重要です。
そのためには
- 動画の最初に「やること」をテロップで明記する
- 質問形式やドッキリ形式など、最初の部分だけでは結末がわからない動画にする
などの工夫が必要です。
自分のジャンルと近い有名ティックトッカーを参考にしてみるのもよいでしょう。
人気の音楽や企画を活用する
TikTokでは音楽が重要な位置を占めます。
そのため、人気の音楽を使った動画はアルゴリズム的におすすめに載りやすくなります。
人気の曲を使って、踊ってみたのダンスから取り組むのもよいでしょう。
また、人気の企画はハッシュタグでも人気なので、同じハッシュタグを使って動画を作っても反響が得られます。
投稿ジャンル・ターゲット層を絞る
もしおすすめからあなたの動画を見て気に入った場合、プロフィール欄から辿ってあなたのほかの動画を見るかもしれません。
その時、いろいろな種類の動画を出していると「これと似た動画を見たかったのに」と視聴者にがっかりされてしまい、フォローされない可能性もあります。
そのため、投稿ジャンルは絞ったほうがよいでしょう。
さらに、ヒットした動画と類似の動画を出し続ければ、TikTokが「このジャンルに特化したアカウントだ」とみなすようになります。
たとえば「野球部あるある」に特化したアカウントとみなされると、他の野球関連やあるある関連などのアカウントをフォローしている人のおすすめに出やすくなるのです。
また、こうすることでおのずとターゲット層も絞られるようになります。
実はTikTokでは、すべての世代を対象にするのではなく、特定の年齢層に絞った方が人気が出やすい傾向があり、その層に共感性の高い動画としてヒットすると、爆発的に人気が高まる可能性があるのです。
何度も見返したくなる動画を作る
先ほども説明したように、複数回再生数はかなり重要なファクターです。
そのため、何度も見てもらうために
- 編集力が高い魅力的な動画
- 終わりがどこか分からない動画
- ループだからこそ意味のある動画
を作成することで再生数も増え、その分「いいね」を押してもらえる可能性が高くなり、コメント数や再生時間も伸びていきます。
実際にどんな動画か気になる方は、おすすめから伸びている動画を探して研究してみましょう。
「質の高さ」を意識する
動画投稿するうえで気になる点と言えば、「量を取るか質を取るか」という点ではないでしょうか?
TikTokでは動画ごとに評価が下されているので、量よりも質を意識した動画を投稿するとよいでしょう。
つまり、クオリティの低い動画を毎日投稿するより、編集の質を高めた動画を出すほうがおすすめされやすくなるのです。
TikTok特有のおすすめ機能
TikTokには他の動画にはない独自のアルゴリズムがありますので、そちらもご紹介いたします。
人気ティックトッカーよりも「テーマ」が優先される
他のSNSでは同じ内容を投稿していたとしても、よりフォロワーの多いものが優先して表示されます。
しかしTikTokでは、人気の高い投稿者の動画ばかりが表示されるのではなく、視聴していた動画のジャンルに沿った動画がおすすめ表示される傾向にあります。
さらにTikTokでは最低で300回程度の再生回数を稼げるように、動画の表示順が調整されています。
そのため、初心者でも人気のジャンルを高クオリティーで投稿すれば視聴数が伸びるかもしれません。
動画が偏らないように設定されている
TikTokのアルゴリズムでは、おすすめに表示される動画に偏りがないようにされています。
この偏りの状態を「フィルターバブル」と言いますが、TikTokではフィルターバブルが発生しないように設定が施されています。
なので、「ジャンルを表示する」にはいつも見るジャンルだけではなく、普段見ないテーマの動画もおすすめとして表示されるのです。
人気動画が「おすすめ」されるタイミングは公開直後とは限らない
TikTokでは人気の動画になると、最新ではない少し古い作品でも、おすすめやおすすめ欄の上位に表示されることがあります。
これは、動画を投稿した数カ月後に、ほかSNSの拡散から動画が爆発的に視聴される事例があるからです。
つまり1回バズることによって長期にわたってTikTokのおすすめに表示され、最新の動画よりも上位に上がる可能性があるのです。
そのため、拡散やフォロワーの急増をきっかけにバズると、同じユーザーの過去の動画もおすすめに表示される可能性が高まります。
TikTokの動画が伸びない理由
もちろん自分なりに分析したにもかかわらず動画が伸びない、ということもあるでしょう。
その原因として、分析が適切でない、またはサイト側で不具合が起きているという可能性もありますが、他にも下記のような原因も考えられます。
シャドウバンされている
「シャドウバン」とは、運営側からアカウントの利用を制限されることです。
このシャドウバンをされると、動画がおすすめに載ることは一切なくなります。
先ほどお伝えしたように、動画の最低保証再生回数は300回なので、それを満たしていない場合はシャドウバンになっている可能性が高いです。
この場合、解除されるまでに2週間から5週間ほどかかることが多いため、それまでは動画を投稿しない方が懸命でしょう。
TikTokの規約違反
もちろん、プラットフォームであるTikTokの規約に違反していてもNGです。
未成年も多いTikTokでは、「投稿してはいけないジャンル」が規定されており、違反するとおススメの表示に出にくくなります。
性的な表現や著作権の侵害といった表現的なNGから、フォロワーの購入といった運営上でのNGもあるので注意が必要です。
規約違反の動画がある場合は、即刻削除することで解決します。
まとめ
TikTokではおすすめに載るためのアルゴリズムをご紹介いたしましたが、TikTokでは先述の通り、最低300回再生されるという保証があります。
また、投稿者に平等におすすめに表示されるアルゴリズムにもなっているため、「フォロワーが少ないからバズりにくい」という悩みが起きにくくなっています。
皆さんも上記のアルゴリズムを参考に、おすすめに載るような投稿を目指してみてはいかがでしょうか?
もし、アカウント運営に不安な点がある担当者の方がいらっしゃいましたら、こちらまでお気軽にご相談ください。
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