街に出ると、ふとした場面で様々な広告を目にする機会があります。
電車の中づり広告やお店の看板、公共施設の壁に貼ってあるポスターなど、あらゆる所に広告は存在しています。
そんな中近年、デジタル技術を活用したサイネージ広告を取り入れる企業が増加しています。
サイネージ広告を活用すると、今までアプローチできなかった層に商品やサービスのプロモーションを行うことができるほか、様々なメリットがあります。
また、SNSとサイネージ広告組み合わせることで、更に効果を上げることも可能です。
今回は、サイネージ広告や導入メリットの解説から、SNSと組み合わせた活用事例までをご紹介していきます!
サイネージ広告の運用をお考えの企業のご担当者様は、ぜひご一読ください。
サイネージ広告とは
サイネージ広告とは、屋外や交通機関、店頭などに設置したディスプレイを使用し、デジタルに広告を配信する仕組みのことを指します。
従来まで、印刷物を出力して広告を掲示していましたが、デジタルサイネージ広告はデータを入稿することで広告を掲示することが出来ます。
また、画像だけでなく映像や音を伝えることも可能であり、現在サイネージ広告の市場規模はどんどん増加しています。
画像:CARTA HOLDINGS、デジタルサイネージ広告市場調査を実施 ~2022年のデジタルサイネージ広告市場規模は690億円の見通し、2026年には1,338億円と予測~
2022年のデジタルサイネージ広告市場規模は前年比119%、690億円との推測が出ています。
交通機関は358億円で全体の51.9%、商業施設・店舗は142億円で全体の20.6%、屋外は107億円で全体の15.5%、そしてその他は83億円で全体の12.0%を占めると予測されています。
5Gの普及で動画広告市場自体が活性化していることからも、今後さらにデジタルサイネージ広告の普及が進むことが期待されます。
デジタルサイネージ広告のメリット
では、デジタルサイネージ広告を使用するとどんなメリットが得られるのでしょうか。
自社のターゲットに合ったアプローチが可能
従来の広告は不特定多数に向けたコンテンツが多く、ターゲットを絞ってアプローチを行うには広告場所を選ぶといったアクションが限界となっていました。
しかし、デジタルサイネージ広告を活用することで、設置場所に加えて時間帯やメッセージを替え、自社ターゲットに対して有効なアプローチを行うことが可能となります。
また、屋外用・屋内用も選べるため、設置場所自体の自由度も高い点が特徴です。
動画コンテンツ・音声を活用できる
デジタルサイネージは、動画や音声を使用した動画コンテンツを使用することが出来るため、より訴求力が高い広告を流すことが出来ます。
動画や音声は静的広告よりも分かりやすく多くの情報を伝えることが出来ることに加え、五感に訴えかけることで人目を引きやすいというメリットもあります。
写真や文章に気が付かない通行人に対してもアプローチすることが可能となるでしょう。
差し替えコストの削減
従来のポスターなどは紙を貼ったりはがしたりするために掲出場所に出向く時間や手間といったコストが発生していました。
一方、デジタルサイネージ広告は、掲示内容を変更する際、配信するコンテンツを差し替えるだけで変更が可能となるため、紙媒体と比較するとコストが圧倒的に低く済みます。
遠隔から情報を配信できるシステムであれば、人を介在させずに簡単に広告を掲示することが可能となります。
時間単位の内容切り替えが可能
デジタルサイネージ広告は内容変更が用意であるため、表示するコンテンツを時間単位で切り替えることが出来ます。
そのため、1つの場所で1日に様々な広告を掲示することができ、それぞれの企業が自社のターゲットに最も有効な時間帯に絞って広告を出稿することが可能となります。
上記の点から、広告の効果が従来の広告より高まることが期待できます。
また、コンテンツを掲示するまでの時間が短く済むため、リアルタイムな内容を掲示することが可能であることも特徴です。
サイネージ広告の種類
サイネージ広告には、大きく分けて3つの種類があります。
それぞれ見ていきましょう。
スタンドアロン型
スタンドアロン型は、ネットワークに繋がっていないデジタルサイネージのことで、USBメモリやSDカードを利用して直接読み込んだデータを再生するタイプの広告です。
他のデジタルサイネージ広告と比較するとサイズが大小様々であり、導入コストが低く済む点がメリットです。
また、ネットワーク環境が無い場所でも使用することが出来るため、設置場所をあまり選びません。
しかし、コンテンツを更新するごとにデータを取り換える必要があるため、時間や手間が他のデジタルサイネージ広告より発生しやすく、短時間で複数のコンテンツを打ちだすことは難しいというデメリットもあります。
ネットワーク型(オンプレミス型・クラウド型)
ネットワーク型はスタンドアロン型と違い、デジタルサイネージ自体がネットワークに接続されている広告です。
コンテンツの内容を遠隔から行うことが可能であり、コンテンツ変更の際の手間や時間があまりかからず、複数個所の広告をまとめて変更することも可能です。
病院・駅といった公共施設の情報を掲示する際や、ビルの壁面に設置されているデジタルサイネージといったサイネージ広告ではネットワークが多く使用されています。
インタラクティブ型(タッチパネル型)
インタラクティブ型は、タッチパネル機能やモーションセンサー機能などを利用した広告です。
広告出稿主が決めたコンテンツではなく、広告の閲覧者が行ったアクションに応じて広告が表示される仕組みとなっています。
広告閲覧者が操作することで見たい情報を選択することが出来るため、閲覧者のニーズに合った広告が表示され、購買行動に繋がりやすいと言われています。
飲食店やアパレル業界といった場所で商品やサービスを紹介する目的で使用される一方、駅構内や商業施設ではフロアマップや案内板としても使用されています。
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サイネージ広告 × SNS
デジタルサイネージ広告はネットワークへ接続することでタイムリーな内容を掲示することが可能であることが分かりました。
最近では、サイネージ広告とSNSを組み合わせることで、広告の幅を広げたり、さらに多くのユーザーにアプローチする企業も増加しています。
SNSとサイネージ広告を効果的に活用させる方法についてご紹介いたします。
自社のSNS投稿をサイネージに表示
店舗に設置しているサイネージ広告に自社のアカウントが運営しているSNSの投稿を表示させる方法です。
SNSを頻繁に更新している場合、サイネージ広告を毎回更新する手間なく、最新の情報を表示させることが出来ます。
複数の店舗でサイネージ広告を使用している場合、全店舗共通で表示される広告と、店舗ごとのアカウントのSNS投稿を交互に表示させることも可能となります。
タイムリーな情報を手間なく更新することが出来るというメリットがあります。
ユーザーのSNS投稿をサイネージに表示
商品やサービスにまつわるユーザーからのSNS投稿を表示させる方法です。
口コミや第三者からのリアルな声が重視される現代では、ユーザーからの投稿は広告感を薄める効果もあり、購買意欲の促進させることが可能です。
ハッシュタグなどを指定して自動で表示させることも可能で、サイネージのコンテンツ製作や更新の手間なく効果的なアプローチを行うことが出来ます。
ただし、自動選出の場合は関係のない投稿が入ってしまったり、ネガティブな口コミが表示されてしまう可能性もあるため、対策を講じたり、場合によっては収集した投稿から選出して表示させる方法に変える必要もあるでしょう。
店舗・本部などに分けてのSNS投稿を表示
店舗や本部など、スタッフの立場によって商品や顧客との距離も異なります。
すると、必然的にプロモーションしたい情報や行うアプローチ方法も変わってくることが予測できます。
上記のようなケースも、会社のSNSを店舗と本部で分けている場合は、両方の投稿を表示させることが出来るため、最新の情報から生の声まで幅広い内容を掲示することが可能となります。
サイネージ広告× SNS 活用例
では、実際にSNSとサイネージ広告を組み合わせた活用例をご紹介します。
道の駅TV
一般社団法人の未知倶楽部は、株式会社オリエンタルコンサルタンツと共同で、ファンづくりや地域活性化を目的とした「道の駅TV」での情報発信を行っています。
画像:未知倶楽部 |道の駅におけるSNS連動デジタルサイネージ配信システム 「道の駅TV」の開始について
「道の駅TV」は栃木県内の道の駅12駅に導入されており、設置したサイネージに、道の駅側からの映像や画像による情報発信に加え、SNS(インスタグラム)の投稿内容の表示を行っています。
SNSと連動することで、Instgramに投稿された栃木県や道の駅にまつわる投稿を表示させ、サイネージの閲覧者に新鮮な情報を提供しています。
上記により、道の駅に訪れたユーザーだけでなく、日本中・世界中のユーザーからとのコミュニケーションが可能となり、栃木県や各道の駅との接点を増やしたり、ファンを増加させることが可能となります。
また、各道の駅が発信するInstgram投稿を表示させて道の駅同士の連携を図ることで、他の道の駅への訪問を訴求しています。
川崎水族館
川崎水族館では、フォトコンテストとデジタルサイネージを組み合わせた活動を行っていました。
画像:アーガイル株式会社 Tag Live for サイネージ
フォトコンテストは、 Twitterまたは Instagramのカワスイ 川崎水族館公式 SNSアカウントをフォロー し、館内で撮影した写真を ハッシュタグ「#カワスイフォトコン2021」をつけて投稿したユーザーの中から賞を決めるといった内容です。
館内にあるデジタルサイネージ上にハッシュタグで収集した投稿を自動で更新表示させることで、ユーザー目線で川崎水族館の魅力を伝えることができます。
また、管理画面からダウンロードした応募者リストをコンテストの選考にも利用することで、キャンペーンを行う際の手間を削減することにも成功しています。
まとめ
以上、サイネージ広告や導入メリット、SNSと組み合わせた活用事例までをご紹介しましたが、いかがでしたか?
サイネージ広告を利用したり、SNSとの連携を行う際は、ユーザーに広告を見てもらうための魅力的なコンテンツ制作や情報発信を行う必要があります。
ターゲットを明確にし、ユーザーがどんなコンテンツに興味を抱くかを分析することで広告の効果を上げていきましょう。
お気軽にご相談ください