2018年12月、訪日外国人旅行者数が年間3,000万人を突破しました。
2020年東京オリンピックに向け訪日インバウンド振興が重要となり、ますます注目されることは明白です。
そんな中、訪日外国人旅行者を自地域へ誘客しようと様々な施策を行っている自治体も多いですが、なかなか旅行客に来てもらえない、どうやって地域をPRすればいいのか分からず困っているとの声も多く耳にします。
そこで今回は、どのようにしたら自地域に訪日外国人旅行者を呼び込むことができるのか、日本政府観光局(JNTO)の訪日インバウンド振興ご担当者の方にそのコツを伺いました。
特に、Instagram(インスタグラム)などのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を上手く活用するノウハウについて非常に参考になるお話を聞けたので、自治体のSNS公式アカウント運営に悩んでいる方は是非参考にしてみてください。
※本記事は2019年1月時点の情報を基に執筆されております
目次
日本政府観光局(JNTO)とは
日本政府観光局(JNTO:Japan National Tourism Organization、正式名称:独立行政法人 国際観光振興機構)は、1964年から50年以上にわたり訪日外国人旅行者の誘致に取り組んでいる日本の公的な専門機関です。
アジア、ヨーロッパ、オーストラリア、北アメリカなど世界の主要都市に海外事務所をもっており、それぞれの現地で日本の魅力をPRし、訪日旅行客を増やすためのプロモーションやマーケティングを行っています。
また、訪日インバウンドについての統計調査、各自治体向け外国人観光旅客の受入環境整備・向上支援、国際会議の誘致促進など、日本国内でも幅広く活動しています。
日本政府観光局が運営している地域インバウンド促進サイト「日本の魅力を、日本のチカラに。」というWEBサイトでは、各地域の訪日インバウンド成功事例やノウハウが数多く紹介されており地域の訪日インバウンド対策の一助とすることができます。
日本政府観光局(JNTO)担当者紹介
今回、訪日外国人観光客へのSNSマーケティングのコツを学ぶにあたり、日本政府観光局(JNTO)の以下のご担当者からお話を伺いました。
企画総室 デジタルマーケティング室 山本様(写真・左)
オウンドメディア(SNS、スマホ向けアプリ、ウェブサイト等)を活用した外国人観光客の方への情報発信や、オーディエンスデータの収集・管理・分析などを行っている。
地域連携部 地域プロモーション連携室 江宮様(写真・右)
観光庁及び地方運輸局と連携し訪日プロモーションにおける地方との相乗効果を図るとともに、各団体から受けた相談を通して地域におけるインバウンド誘致活動の支援を行っている。
お二人の所属されている部署は、2017年に発足した新しい組織であり、訪日外国人観光客向けデジタルマーケティングと地域のインバウンド振興の要となっている部署です。
それではお二人に詳しくお話を伺っていきましょう。
インバウンド訪日外国人観光客向けにSNSを活用している理由
――SNSを活用したデジタルマーケティングが注目されている中、日本政府観光局でも外国人観光客向けInstagramアカウント「@visitjapanjp」をはじめとしたSNSアカウントを運営していますが、まずそのInstagramアカウントについて教えていただけますか。
Instagramアカウント「@visitjapanjp」は、写真を通じて日本の多様な魅力を海外に発信することを目的として運営しています。アカウント開設から1年2ヶ月ほどですが、フォロワー数は22万人を超えており、多くの外国人の方から好評をいただいております。
@visitjapanjpは、全世界向けに英語で情報発信するグローバルアカウントですが、全世界21カ所にある日本政府観光局の海外事務所の一部でも、各国に合わせた形で日本の魅力を伝えるInstagramローカルアカウントを運営しています。
SNSは全世界的に利用者が増えているところです。WEBサイトやパンフレットを通したPRも行ってはいますが、より広くより早く情報を届けられる点で優秀なため、SNS活用は自然な流れと言えるでしょう。特に、Instagramは日本の魅力を写真で訴求できる点で強いので重点的に伸ばしています。
日本政府観光局のInstagramアカウント「@visitjapanjp」とは、日本政府観光局の運営するInstagram公式アカウント。アカウント開設からわずか1年2ヶ月あまりでフォロワー22万人を突破しているインバウンド向け人気アカウント。日本全国の魅力的な写真を数多く紹介しており、外国人観光客からの「いいね!」や「コメント」も多く獲得している。
――1年2ヶ月あまりで、22万人をこえるInstagramアカウントに成長させているのは非常に驚きですね。何かInstagramのフォロワーを増やすコツなどあるのでしょうか。
Instagramに投稿する写真はとにかくクリエイティブの質にこだわっています。また、UGCを活用して日本全国の地域の魅力が伝わるクオリティの高い写真を選んで紹介・投稿しています。
今年度も含めて立ち上げ当初からInstagramアカウントの運営は「東京カメラ部」様にご協力いただいております。(※東京カメラ部は、日本最大級の審査制写真投稿サイト)
Instagramアカウント運営の戦略として、日本の観光素材の魅力が伝わる写真に「#visitjapanjp」というハッシュタグと場所の情報をテキスト欄に記入して投稿していただくようユーザーに促しています。そして、そのハッシュタグがついた投稿の中から運営が素晴らしいと感じたものを毎日1枚ずつインスタグラムアカウントで紹介しています。
写真を選定する際は、海外の方が好む画像にこだわっている点もアカウントを育てるためのポイントとして挙げられますね。
@visitjapanjp の特性上、紹介する写真は日本全国が対象なので写真の素材は集まりやすく各地域と事情は異なりますが、UGCの活用はInstagramアカウント運用の一つのよい方法だと思います。
きれいな写真の紹介と併せて広告を運用していることもInstagramのフォロワー増加につながっている部分ではあります。しかしながら、オーガニック検索経由のInstagramフォロワーも順調に増えており、日本の魅力と有用な情報を発信するアカウントとして広く認知していただけていると感じます。
さらに、アカウント開設当初から、Instagramが実施した #UnknownJapan キャンペーン とコラボレーションをしたり、Instagramの認証バッジを早い段階で取得したりと、アカウントの安全性や公式性をユーザーの方々にきちんとお伝えしてきた点もフォロワーが増えた要因ではないかと思います。
インバウンド訪日外国人観光客の目にとまるInstagram運営のアドバイス
――各地域も試行錯誤しながらInstagramアカウントを運用していますが、思うような成果を得られず苦戦しているケースも多く見受けられます。こうすると外国人観光客の目にとまりやすい、こうしたらフォロワーの伸びにつながったというInstagramアカウント運営のコツがありましたら教えていただけないでしょうか。
Instagramの運用でいえば、ハッシュタグからの流入がとても大切です。
「@visitjapanjp」では、ユーザーネームである「#visitjapanjp」のハッシュタグをメインに活用しているほか、投稿文に、日本や旅行に関連するハッシュタグを記載しています。
観光客の多くはInstagramのハッシュタグや位置情報検索を通して写真や動画を探しています。ハッシュタグを入り口としてInstagramアカウントへの流入を増やすことをまず意識するとよいですね。
――インバウンド向けのInstagramアカウントであれば投稿キャプション(テキスト)を英語で書く必要が出てくるかと思いますが、日本人担当者よりも海外の方に作成してもらった方がよいのでしょうか。
はい。SNSに掲載するキャプションについてはネイティブの方が外国語から書き起こした文章の投稿を推奨しています。日本語を英語に訳してしまうと、どうしても日本語っぽい文章となり海外の方に違和感を与えてしまうことがあるため、可能な限り、ネイティブの方に依頼することをおすすめしています。
――日本語でアカウントを運営している自治体も多いのですが、訪日外国人観光客向けにアカウントを新しく作った方がいいのか、今の日本人向けアカウントに英語を追加して作成した方がいいのか、ご意見ありますか。
アカウントの使い分けについては一概にどちらがよいとは言えないですね。ただ、海外の方と日本の方で反応の違いを見たいという用途があるのでしたら海外向けのInstagramアカウントをつくるべきですし、人的なリソースがないようでしたら分けない方が良いケースもあります。
どのような目的をもってInstagramのアカウントを運営するのかを明確にすることが大切です。
インバウンド訪日外国人観光客が好むInstagram写真の選び方
――各地域には押し出したい「キラーコンテンツ」があるかと思いますが、地域のキラーコンテンツをどのように見つけたらいいのか、キラーコンテンツがあるならばどのようにして伸ばしていけばいいのか、インバウンド外国人観光客の興味を引くコツがありましたら教えていただけないでしょうか。たとえば東京なら東京スカイツリーとか、福岡なら明太子とか。
これについては、データを見ながら反応のよいものを発信して伸ばすということを実践しています。ですので、まずはいろいろな素材を投稿して反応がよかったものを引き続き投稿していくといった方法を取るのがよいでしょう。
投稿した写真がどれだけ多くの人の目に届き、「いいね!」や「コメント」などの反応がどれくらいあったのかは、Instagramのインサイト機能を見ながら行うとよいでしょう。そのため、数値の項目に関するある程度の予備知識(インプレッション、リーチ、などの違いについて)は必要になってきますね。
インサイト機能は無料で誰でも見ることができますし、データの表示などわかりやすい作りになっていますのでご自分で導入してもよいかと思います。
Instagramインサイトとは、インスタグラムアカウントのフォロワー数の推移、フォロワーの男女比や年齢構成、オンラインの時間帯、反応が良かった投稿など、自分のInstagramアカウントや投稿の詳細情報を知ることができる公式ツール。
自分の投稿の効果を測ったり、アカウント全体の分析をする際に非常に重宝する機能となる。
――いくつか試しに投稿して、外国の方の反応が良かったものに寄せていくことが基本になるんですね。
はい。ただ、反応の良いものに寄せていっても同じような投稿ばかりになってしまうので、私たちもあえていろいろな素材を出す試みも行っています。
そのアカウントのフォロワーの属性にもよりますが、Instagramだとどうしても、目を引くような綺麗な画像が伸びやすい傾向があるので、先ほどおっしゃっていた明太子などは、紹介の仕方を工夫する必要がありますね。
――なるほど。
例えば、美しい自然景観は反応が伸びる傾向にあるのですが、そればかりの投稿になってしまうと見ているユーザーは退屈になってしまいますし、日本が海外にアピールしたい観光素材はそれだけではないのでいろいろ投稿をしていき、バランスよく発信していくことを意識しています。
@visitjapanjp でも、投稿のエンゲージメント(いいね!やコメントなど)が伸びるときも伸び悩むときもありますが、いまだに実験的に投稿を行っていて、マーケティングの一環としても、ユーザーの反応から新たな気づきを得られないかどうか探っています。
長い期間投稿し続けていると、どういうものが伸びてどういうものが伸びにくいという傾向が分かってくるのですが、あえてチャレンジするということも積極的に行っています。
――アカウント運営も日々の努力の積み重ねになるんですね。ちなみに外国人ウケがいい具体的なジャンルなどはありますか。
やはり日本らしい景観として、寺社仏閣や花、紅葉などが人気ですね。花ですと桜はもちろん人気ですし、それ以外にも、たとえば藤やネモフィラのようなきれいなものは伸びやすい傾向にありますね。
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――やはり日本らしいものを海外の方は求めているということですね。
少し主観的な意見になりますが、投稿するクリエイティブもあまりごちゃごちゃせずシンプルで明るめのトーンのものが好まれるように感じます。
地域インバウンド促進サイト「日本の魅力を、日本のチカラに。」ではインバウンド外国人観光客向けのWEBサイト作成マニュアルを公開しているのですが、そちらのマニュアルに海外の方が好む傾向にある写真の種類や撮り方を紹介しています。
WEBサイトの作成について書かれたマニュアルですが、根本的な考え方はSNSと同じですので是非ご活用いただければと思います。
Instagramを活用してインバウンド外国人旅行者を集客するコツと事例
――各地域がインバウンド外国人観光客を集客するためのコツなどお聞かせいただけますか。
まず、観光や旅行にはトラベルライフサイクルというものがあります。
トラベルライフサイクルとは、旅行者が観光地を知り実際に訪問するまでの一連のサイクルのこと。以下の各フェーズごとに見込み客の興味関心を逃さずモチベーションを保ち続ける施策や工夫が必要となる。
- 認知関心:
観光地について知る。訪問地域を絞っていない段階。 - 行先の比較検討:
ほかの観光地と比較。WEBサイトやSNSでの口コミ、費用などを比較して訪問先を決定する段階。 - 予約と購入:
具体的なスケジュールを決め、宿泊先や飛行機を手配する段階。 - 訪日:
実際に観光地を訪問する段階。 - リピート:
観光地を訪問し、自身の期待値と体験した内容を鑑みて地域のファンとなるかを決定する段階。
現在、多くのSNSは性質上このトラベルライフサイクルの最初の「観光地の認知を高めるもの」として活用されています。いいね!やコメントがついて観光地を広く認知させることでそのSNSアカウントの役割は果たしているのですが、最終的な目的は訪日なので「本当にそれだけでいいの?」という声もあります。
実は、SNSをどう集客につなげるのかはまだ課題が多い状況です。というのも、SNSアカウントのフォロワー数が伸びても、そこで完結してしまうこともあるからです。Instagram上で「いいね!」はするけれど、実際にそこへ行きたいかはまた別の話になりますので。魅力的な写真を投稿しても集客・誘客に直接つながるわけではないというのがSNSのまた難しいところですね。
ただし、今できることはどんどん行っています。
SNSで工夫している点としてはInstagramのキャプション(テキスト)に書く際に、「ここはこういう場所ですよ」という情報だけではなく、「ここに行くとこんなことが体験できますよ」「この時期がおすすめですよ」といった訪日したくなるような具体的な一押しコメントを書くように意識しています。
また、観光地や目的の場所へのアクセス情報は必ず追加する、といったところからまずは進めています。
――InstagramアカウントなどのSNSから人の目に触れて観光地に興味をもってもらうことが集客をする上でもまずは大切ということですね。SNSを活用したイベントや企画を通して地域の認知や集客につなげている事例などありましたら教えていただけないでしょうか。
2017年に行った「Instameet(インスタミート)」という写真の撮影会がイベントの一つの例になります。インスタミートとは、Instagramユーザーが写真や動画の撮影を目的に集まるオフライン撮影会のことです。はじめの方でお話しした #UnknownJapanキャンペーンでは、日本各地でインスタミートが開催され、日本文化を表した魅力的な作品が数多くInstagramに投稿されました。
三重県のInstagram活用事例~腕のいいインスタグラマーを招待して魅力的な写真を撮影~
このイベントの際、三重県さん(@visitmie)では、環境省と連携して、伊勢志摩国立公園内のいくつかのスポットをインスタグラマーの写真家の方をお呼びして撮影してもらい、特定のハッシュタグをつけて投稿してもらうという企画を実施しています。
こうした広い地域を巻き込んだインスタミートをすると、旅行者も「インスタ映えする各観光地をつないだコースを周ってみよう」ということになりますので、外国人観光客の興味関心をより引き出すことができます。
また、この企画の場合は、Instagramでクオリティの高い写真を投稿できるカメラマンの方々を招待して、それぞれの撮影スポットでの魅力的な写真素材を収集し、その後のSNSやパンフレット等での情報発信にも活用していました。
出典:インスタミート@伊勢志摩国立公園を開催しました|三重県
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――なるほど。私たち(インスタラボを運営するFind Model)でも各企業や自治体の担当者の方からPRのためにインフルエンサー(インスタグラマー)を紹介してほしいというご依頼をたくさんいただいているのですが、いわゆるキラキラしたインフルエンサーではなくプロに近い撮影技術をもった方を起用する切り口もアカウント運用には必要ですね。
インフルエンサーの方も発信力があるので、そういった方をお呼びして地域をPRしてもらうことも大事ではありますし、より質の高い写真を撮影してくれるカメラマンのような方をお呼びすることも大事になります。
企画の内容にもよりますが、バランスよくお呼びすることを意識するとよいですね。
また、三重県さんは、インスタミートの経験を踏まえて、2018年度には大規模なフォトコンテスト(#VISITMIE キャンペーン )も開催しています。キャンペーン実施により、投稿件数が6倍以上に増加したそうです。
Instagramを活用して人が人を呼ぶ仕掛けをつくるなど、SNSを使って観光誘客に力を入れている一つの例といえるでしょう。
神奈川県横浜市のInstagram活用事例~写真展示会でファンとの交流を図る~
もう一つの事例ですが、神奈川県横浜市さんも精力的にInstagramアカウント(@findyouryokohama)を運用しています。そちらのアカウントでもUGCを活用していて、@visitjapanjp のInstagramアカウントと近いものになっています。
また、横浜市さんの特徴としてファンの方を大事にしていることが挙げられます。具体的には一年に一回、写真展示やセミナーなどを実施するオフラインのファンイベントを開催しています。
@findyouryokohama のアカウントで紹介したUGC写真をイベントスペースに展示することで、写真を紹介してもらったInstagramユーザーの方にも喜んでもらえますし、横浜市の魅力も同時に多くの人にアピールすることができます。また、フォロワー同士が直で交流することでInstagramアカウントが更に活性化し、エンゲージメントも高まる効果もあります。
(今年も3/15~3/17の3日間でファンイベントを実施予定。
URL:https://www.instagram.com/p/BsxjQVrBfDW/)
加えて、アカウント公式アンバサダーによるワークショップや撮影会など、参加型の企画も年に数回実施しているそうです。
ファンの方が増えてどんどん良い写真を投稿してくださるのでInstagramアカウントも盛り上がるという上手な例ですね。
――ファンの方がよいコンテンツを増やしてくれて人の目に触れやすくなるし、さらにそれを見た人がまたファンになるという良いサイクルを生んでいるんですね。
はい。私たち @visitjapanjp のアカウントでも、写真を紹介させていただいたユーザーの方から「紹介してくれてありがとうございます。」といったコメントをいただいたり、その友人の方から「●●さんの写真ですね。素敵ですね」といったコメントもたくさん頂戴しています。
現在は日本国内の方からのコメントが多いのですが、今後は海外の方のUGCも紹介させていただきコミュニケーションをより活性化させていくことも視野に入れて活動しています。
日本政府観光局(JNTO)の今後の展望
――日本政府観光局(JNTO)では地域活性化のお手伝いとしてコンサルティングも行っているということですが、活用していらっしゃる地域の方も多いのでしょうか。
そうですね。DMOの方とか、自治体の方とか、インバウンド関係の方にはご活用いただいております。たとえば、海外からの観光客を増やしたいときにご相談をいただき、どのようにして情報発信していくのが効果的かといったお話をさせていただいています。
また、日本政府観光局(JNTO)では、国内の各地域における訪日プロモーションの質の向上に繋がる情報をインバウンドに携わる皆様に共有し、ご活用いただくため、地域インバウンド促進サイト「日本の魅力を、日本のチカラに。」(https://action.jnto.go.jp/)において様々な情報を発信しています。
その一環として、同ウェブサイトではデジタルマーケティングをはじめとした各地域の取り組み事例を調査した記事を公開しています。2018年12月に公開した福島県のデジタルマーケティング活用事例をはじめとし、今後も各地域の事例を公開していきますので、地域のインバウンドご担当者の方はぜひご活用ください。
――最後に、今後インバウンド外国人観光客を増やすための意気込みなどをお聞かせください。
日本全国の地域の魅力をわたしたちJNTOは発信していきたいと考えているので、地域の方々にとって良い結果になるよう、また、地域の方々に還元できることを実践していきたいと考えています。
2019年にはラグビーワールドカップ、2020年には東京オリンピックが開催され、外国の方に地域の魅力を知ってもらい観光客として来てもらうためにも今がとても大事な時期になります。
中長期目標として、東京オリンピックが開催される2020年には4,000万人、さらに10年後の2030年には6,000万人の外国人観光客の方に来ていただくために、訪日プロモーションをより一層強化していきます。
日本一丸となって盛り上げていきましょう。
編集後記
今回は日本政府観光局(JNTO)のご担当者お二方に訪日外国人観光客へのSNSを活用したデジタルマーケティングについて詳しくお話を伺いました。この度は貴重なお時間をくださり誠にありがとうございました。
訪日外国人観光客を地域に呼び込む施策として、
- InstagramアカウントでUGCを活用しクオリティの高い写真コンテンツを確保する
- 外国人目線で文章作成や写真を選定する
- インスタミートに人気SNSユーザーや腕のいいカメラマンを招いて地域をPRしてもらう
といった具体的なノウハウは各地域のSNSアカウント運用の一助となるでしょう。
2020年東京オリンピックに向けてインバウンド外国人観光客は今後ますます増えていきます。それに伴い、SNSアカウントを活性化させたり、インスタグラマーを招いて地域をPRしてもらうといったデジタルマーケティングも重要な認知と集客の方法としてさらに注目されてくるでしょう。
もしインバウンド向けのデジタルマーケティングでお困りのことがあれば、日本政府観光局(JNTO)に相談してみてください。担当者の方々が地域の悩みを親身になって聞いてくださり、目的に沿ったアドバイスをいただくことができます。
本メディア「インスタラボ」を運営するFind Modelでも、Instagramアカウントの運用代行やアドバイス、人気インスタグラマーの紹介などお力添えできますので、地域のPRを検討される際はお気軽にご相談ください。