近い将来、消費活動の中心はミレニアル世代へと移り変わっていきます。それまでの世代とは考え方や価値観に大きな違いのあるミレニアル世代に対しては、マーケティングもこれまでと同じ方法では効果的ではありません。
今回の記事ではミレニアル世代に刺さるマーケティングを行うためのポイントを解説して参ります。
目次
ミレニアル世代とは?
まず初めに、ミレニアル世代の定義と特徴を簡単に解説しましょう。
ミレニアル世代は1980年代から2000年代初頭までに生まれた人をいうことが多く、ミレニアル(英語で「千年紀の」の意)が示すように2000年代に成人あるいは社会人になる世代を指します。ワシントンのシンク・タンクであるピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が2014年に行った発表では1981年から1996年に生まれた人をミレニアル世代と定義しています。
インターネット等の様々なIT技術が普及した環境で生まれ育った初めてのデジタルネイティブであることが最大の特徴で、ITリテラシーに優れ、他者の多様性を受け入れる、個人主義でありながらも仲間とのつながりを重要視する、といったそれまでの世代とは大きく異なった考え方や価値観を持っています。
ミレニアル世代の特徴については以下の記事にて詳しく解説していますので併せてご活用ください。
▼ミレニアル世代の定義や意味とは? Y世代とZ世代との違いも解説
マーケティングにおいてミレニアル世代が注目される理由
現在、ミレニアル世代は多くの企業やマーケターから非常に注目されている存在です。マーケティングにおいてミレニアル世代が注目されている理由は、大まかに下記の2点が挙げられます。
ライフスタイルを大きく変える存在
ミレニアル世代はそれまでの世代から大きくライフスタイルを変える存在です。そんなミレニアル世代に対しては従来のマーケティング手法は効果的とは言えず、マーケティング業界ではミレニアル世代に対する新しいマーケティング方法を模索しています。
消費活動の中心になる
ミレニアル世代は、近い将来確実に消費活動の中心となります。2025年には世界中の労働人口の75%をミレニアル世代が占めるようになると言われており、ミレニアル世代に対して効果的なマーケティングを行えるかどうかが企業の今後を左右すると言えるでしょう。
【統計データ】ミレニアル世代のマーケティングのカギはSNS活用
ミレニアル世代に対する効果的なマーケティングを行うための媒体にはSNSの活用がマストです。その理由を解説して参りましょう。
ミレニアル世代はGoogleではなくSNSで検索する
インターネットが普及して以降、欲しい情報はGoogle等の検索エンジンを利用して検索するのが主流でした。しかしミレニアル世代においてGoogleを利用して情報検索を行うことはSNSの普及以降、徐々に過去の方法となりつつあります。
ミレニアル世代の多くがSNSユーザーであり、彼らはSNS上での人とのつながりをとても重要視します。そのため、欲しい情報はSNSで検索し、つながりのあるSNSユーザーやインフルエンサー、企業のアカウント等が発信している情報に信頼を置く人が増えているのです。
統計データで見るSNS(Facebook、Twitter、Instagram)の国内利用状況
近年、SNSユーザーの数は増加を続けています。2017年7月の段階で全世界のSNSユーザー数は24億6,000万人を突破し、国内におけるSNSユーザーも2018年末に7,523万人となりました。実際、身の回りでSNSを活用していない人の方が少ない世の中となっています。
数あるSNSの中でもFacebook、Twitter、Instagramは特に人気の高いSNSです。日本国内におけるSNSの利用ユーザー数はどのくらいなのか、【2019年3月更新 Excelデータ配布】5大SNSユーザー数(Facebook,Twitter,Instagram,YouTube,LINE) と利用企業数比較の記事にて算出したデータを見てみましょう。
日本国内のFacebook利用ユーザー数
※インスタラボ独自調査による推定値
日本国内のFacebook利用者数は20代~30代のボリュームが多くなっています。
日本国内のTwitter利用ユーザー数
※イ※インスタラボ独自調査による推定値
日本国内のTwitter利用者数は20代が最も多くなっています。(※ここでの利用者数は「アカウント数」をもとに算出しています。一人が複数アカウントを所持しているケースも多いため、実際のユーザー数はこの数字よりも低いものとなります。)
日本国内のInstagram利用ユーザー数
※インスタラボ独自調査による推定値
日本国内のInstagram利用者数は20代~40代の利用率が多くなっている状況です。
※ここで紹介したデータについての考察は【2019年3月更新 Excelデータ配布】5大SNSユーザー数(Facebook,Twitter,Instagram,YouTube,LINE) と利用企業数比較の記事にて詳しく解説しています。また、
- 5大SNS(LINE,Facebook, Twitter, Instagram, YouTube)の日本国内の男女別・年代別のユーザー数の最新データ
- 5大SNS+世界で人気のSNSユーザー数最新情報および情報リソース
をExcelファイルにまとめて無料配布していますので自社のマーケティングにご活用ください。
※参考 SNS別のエンゲージメント率(反応率)
参考までに、実際にSNSを利用してマーケティングを行った際のエンゲージメント率(反応率)をSNS別にご紹介します。
以下は、各SNSの1投稿あたりの平均エンゲージメント率をまとめたものです。
SNS名称 | |||
平均エンゲージメント率 | 0.16% | 0.046% | 1.73% |
※エンゲージメント率は「いいね」「コメント」「シェア」など投稿への反応数の合計を全フォロワー数で除算したものにより算出されています。(Rival IQ:2018 Social Media Industry Benchmark Report より)
それぞれのSNSのエンゲージメント率について詳しく見ていきましょう。
上のグラフは投稿毎のエンゲージメント率を産業別で表したものです。全産業を平均するとエンゲージメント率は0.16%となっています。産業別に見ると飲食業界が最もエンゲージメント率が高く、次いで宿泊・旅行業界と高等教育業界が高いです。インフルエンサーの投稿へのエンゲージメント率も0.24%と高くなっているのが特徴的です。
次にTwitterのエンゲージメント率を見てみましょう。全産業の平均で0.046%とFacebookよりさらに低いエンゲージメント率となっています。産業別では宿泊・旅行業界や飲食業界、健康・美容業界が高いエンゲージメント率となっていますが、前年と比較した場合のエンゲージメント率の変化は産業毎に一貫性がありません。
どの業界に適しているか判断しづらいため、Twitterでのマーケティングで成果を出すには、自身の商材と相性がよいかを吟味し精密にターゲットを絞る必要があるといえるでしょう。
最後にInstagramのエンゲージメント率です。全産業の平均で1.73%のエンゲージメント率と、FacebookやTwitterと比較して圧倒的にエンゲージメント率が高いです。業界別に見ると高等教育機関の投稿に対するエンゲージメント率が飛びぬけて高いのが非常に特徴的です。次いでスポーツチーム、非営利団体が高く宿泊・旅行業界も2%を超えています。対してファッション業界・健康・美容業界は1%を下回るエンゲージメント率となっています。
SNSでのマーケティングはエンゲージメント率が重要
どれだけ優れた内容の投稿を行っても、それに対して反応が少ないのでは効果的なマーケティングは行えません。そのため、SNSでマーケティングを行うならば自社のターゲット層にあわせてエンゲージメント率の高いプラットフォームを選択することが重要です。
SNS毎に有利な業界・不利な業界は傾向として存在しますが、ここまでご覧いただいたようにInstagramのエンゲージメント率がFacebookやTwitterと比較して圧倒的に高い状況となっています。
インスタグラムを活用したマーケティングについては事例から活用法まで幅広く学ぶインスタグラムマーケティングの教科書の記事で解説していますので併せてご覧ください。
ミレニアル世代に刺さるマーケティングのポイント~基本編~
ここまでSNSの統計情報について解説してきました。ここからは、今までの情報を加味したうえでミレニアル世代に刺さるマーケティングを行うためのポイントを解説していきます。
モバイルファースト、SNSファーストが大前提
ミレニアル世代が情報を集めるときに使用するのはPCよりもスマートフォンです。自宅や外出先といった場所の都合にとらわれず、いつでも気軽に利用できるスマートフォンがミレニアル世代にとって最高の情報ツールなのです。
そしてミレニアル世代はGoogle等の検索エンジン以上にSNSから情報を得ようとする傾向にあります。SNS上の人とのつながりをとても大切にするミレニアル世代にとって、共感できるSNSユーザーの投稿こそが最も興味を惹かれ、信頼のおける情報源です。
以上を踏まえ、ミレニアル世代へのマーケティングはモバイルファースト、SNSファーストが大前提といえます。
自分が体験している感、生活シーンのイメージしやすさから共感を生み出す
先述の通り、ミレニアル世代は共感できる情報を好みます。自分が体験しているようなリアル感や、実際に体験している生活シーンをイメージできるような馴染み深い印象を与えられる投稿を行い、ミレニアル世代に対して共感を生み出せるよう意識しましょう。
文章よりも写真画像や動画で伝える
ミレニアル世代に対しSNSでマーケティングを行う際には、文章よりも写真・画像や動画を投稿する方が効果的です。実際に体験・経験してもらっているようにイメージしてもらうには、表面的な情報のみではなく、より本質的な情報も伝えられることが重要です。
物(モノ)よりも体験(コト)で訴求する
ミレニアル世代はそれまでの世代と異なり物(モノ)への執着があまりなく、体験(コト)に対してより興味を持つ傾向にあります。これはミレニアル世代が共感を好むというのが最大の理由で、体験(コト)を通して共感を生み出すことを求めているためです。物(モノ)に対してはお金をあまり使わないミレニアル世代には体験(コト)で訴求するのが効果的です。
ミレニアル世代に刺さるマーケティングのポイント~SNSと口コミ活用~
ミレニアル世代へのマーケティングに有用なSNSですが、活用法を工夫することでより効果的なマーケティングにつながります。
SNSアカウントを整理する(イメージや世界観の統一など)
投稿の内容だけでなく利用するSNSアカウントに対しても興味を持ってもらえると、より効果的にミレニアル世代の心をつかむことができるでしょう。例えば、より魅力の感じられるイメージを与えるためにキャラクター性を持たせたり、特定の方向性で世界観を統一してみたりといった方法があります。興味を持ってもらえるような個性的なSNSアカウントを演出してみましょう。
投稿やシェアのハードルを低くする
あまりに企業然とした内容の投稿だと堅苦しいイメージを与えてしまい思ったようにマーケティングの効果が出ない可能性があります。企業や商材の特徴は出しながらも、適度にフレンドリーな言い回しや柔らかい口調を使う等、親しみやすい内容の投稿を心がけましょう。投稿やシェアを気軽にしてもらうことがマーケティングの成功につながります。
影響力のある人(インフルエンサー)を活用する
SNSで多くのユーザーに投稿を見てもらう確実な方法はフォロワーを多く集めることですが、フォロワーを集めるのは容易なことではありません。しかし、SNSにはインフルエンサーとよばれるSNS上で大きな影響力を持ったユーザーがいます。インフルエンサーはたくさんのフォロワーを抱え、多くのSNSユーザーから共感を得ている存在です。
インフルエンサーに投稿を代行してもらったり、アドバイザーに就任してもらったりといった形で協力を得ることができれば、その大きな影響力を借りてマーケティングを行うことができます。マーケティングにインフルエンサーを活用することはとても効果的です。
インフルエンサーを活用したマーケティングについては以下の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。
▼2019年も注目のインフルエンサーマーケティング会社21選
▼基礎から応用まで5分で理解するインフルエンサーマーケティング
ユーザーの投稿に積極的に反応し、双方向のコミュニケーションを心がける
ミレニアル世代以前において、情報とはマスコミや芸能関係者、企業の宣伝担当といった特定の人物から新聞や雑誌、テレビといったメディアを通して一方的に受け取るものでした。しかしSNSの普及が進んだ現在、情報とは誰もが発信し受信するものです。その考え方はミレニアル世代にも強く根付いています。
ミレニアル世代は自身の投稿に対する反応を求めています。ユーザーの投稿には積極的に反応し真摯に対応していく等、双方向のコミュニケーションを心がけて良好な関係の構築を目指しましょう。
ミレニアル世代に刺さるマーケティングのポイント~写真、動画クリエイティブ~
共感を生み出しやすい写真や動画は、うまく活用することでミレニアル世代に刺さるマーケティングを実現する強力な手段です。
写真や動画は「横向き」ではなく「縦向き」につくる
ミレニアル世代はスマートフォンで写真や動画コンテンツを気軽に楽しんでいますが、スマホを横に傾けることを億劫だと感じています。ミレニアル世代のInstagramユーザーの72%はスマホを横向きにしないというデータもあります(2018年11月1日 Instagram Day Tokyo 2018)。ですから、写真や動画クリエイティブはスマホに合わせて作成することを意識しましょう。従来の主流だった横型ではなく縦型のクリエイティブにすることでユーザーのストレスをなくすとともに、ダイナミックな印象を与えることができます。
「やってみた」などにつながるアレンジ性がある
写真や動画を投稿するとき、投稿を見たユーザーが「やってみた」などで実際に真似してみたいと思えるようなアレンジ性のある投稿内容を考えてみましょう。ユーザーと同じ体験を共有することは間違いなく共感につながります。
あるあるネタで共感を生む
誰もが経験したことがあるような内容の投稿、いわゆる「あるあるネタ」で共感を生むのも有効な手です。投稿を見たユーザーが同じ経験をしたことがあるのであれば、それは高い確率で共感を生むはずです。古典的な方法ではありますが、それゆえに効果が期待できるでしょう。
とにかく独自性が高くユニークで洗練されたクリエイティブを作成する
ミレニアル世代はダイバーシティ(多様性)を受け入れる世代であり、個性的であることを好みます。他に類を見ない個性的な投稿は大いにミレニアル世代の目を惹くはずです。マーケティングの際にはとにかく独自性が高く、ユニークで洗練されたクリエイティブを作成することがマーケティングを成功させるための重要なポイントです。
動画プラットフォームとして世界的に人気のあるYouTubeを活用した動画マーケティングについてはYouTube動画マーケティング3つの手法の特徴と成功事例、効果を出すポイントなど徹底解説の記事にて詳しく解説していますので是非ご覧ください。
ミレニアル世代に刺さるマーケティングのポイント~クロージング~
ミレニアル世代をターゲットにしたマーケティングでは、クロージングについてもミレニアル世代が好む形にするのが理想的です。
オンラインで完結させる
ミレニアル世代はそれまでの世代と比較してEC(電子商取引)サイトの利用率が高いです。また、前世代と比較して買い物にかける時間が短く、何かのついでに買い物をしたいと考えている人が多いため、買い物に効率化を求めていると考えられます。そのため、ミレニアル世代へのマーケティングは最初から最後までオンラインで完結するようにするのが良いでしょう。
わかりやすい例としてInstagramに実装されているショッピング機能が挙げられます。以下の写真をご覧ください。
左の画像はInstagramのショッピング機能を利用した投稿です。写真をタップすると商品名と価格が書かれたタグが表示されます。タグをタップすると商品ページが開き、そこで購入ボタンをタップするとリンクされている外部ECサイトに移動し、商品を購入することができます。
Instagramのショッピング機能はSNSからECサイトへの誘導が非常になめらかな好例です。SNSの投稿を見るところから実際に商品を購入するところまでオンラインで完結しているので、買い物に効率化を求めるミレニアル世代へのマーケティング手段として理想的と言えるでしょう。
イベントや店舗への集客はO2Oを意識してわかりやすいメリットを提示
実店舗中心の企業で現実のイベントや店舗への集客を行いたいといった場合には、O2Oを意識したマーケティングが重要です。O2Oとは「Online to Offline」の略で、インターネット上(Online)から実店舗(Offline)へ顧客を誘導するマーケティングの手法です。逆にOfflineからOnlineへ誘導する場合も同様にO2Oといいます。
O2Oでは誘導を円滑に進めるために顧客にとってわかりやすいメリットを提示するのが一般的です。例えば、SNS上であらかじめ予約しておけば店舗に行った際にすぐ商品を受け取ることができる、スマートフォンの画面に表示させて実店舗で提示することで利用できるクーポンが発行される、店頭でキャンペーン投稿を提示するとプレゼントがもらえる、といったものです。
ミレニアル世代へのマーケティングに成功した事例集
ここまでミレニアル世代に刺さるマーケティングのポイントを解説して参りました。最後に実際にPRや集客が成功した事例を紹介します。
動画でのPR成功事例
動画ならではの訴求力を生かした製品PR(エレクトロラックス・ジャパン株式会社)
出典:https://youtu.be/tOfy7R0ZWaA
2018年10月現在のチャンネル登録数156万を誇るトップYouTuber「カズチャンネル/Kazu Channel」さんと家電メーカーのエレクトロラックス・ジャパン株式会社のタイアップ動画です。紹介している製品はエルゴラピードZB3004という掃除機です。その影響力の大きさについては以下のグラフをご覧ください。
動画非視聴者と比較して、同が視聴者の認知度は30%以上上昇しており、興味関心、使用意向、購入意欲に関しては40%以上も上昇しています。動画視聴者の製品購入率は2.6%となっています。また、動画非視聴者がこの製品について「信頼がある」と回答したのが3.3%だったのに対して、動画視聴者は30.1%とかなりのブランドイメージ向上効果が表れています。
動画の概要欄にはECサイトであるAmazonのリンクが掲載されており、マーケティングがオンラインで完結している成功例です。
見ているとお店に行って食べたくなる欲求を上手に刺激(株式会社吉野家)
出典:https://youtu.be/d33jyIRnfgU
続いてご紹介するのは2018年10月現在でチャンネル登録数がなんと488万という凄まじい人気を誇るトップYouTuberの木下ゆうかさんと、大手外食チェーン株式会社吉野家のタイアップ動画です。木下ゆうかさんはフードファイター(大食い競技者)で、2018年の時点で日本国内の単独女性YouTuberの中で最もチャンネル登録数の多い人物でもあります。こちらの動画の影響力は以下の通りです。
大手牛丼チェーンである吉野家は動画非視聴者でも認知度99.5%と高い数値であり動画視聴者との差は表れませんでした。しかしながら興味関心、好感度、利用意欲に関してはすべて20%前後上昇しています。実際に吉野家の店舗に行った動画視聴者は12.1%となっています。
ただひたすら牛丼を食べている動画ですが、見ている視聴者に対してお店に行って食べたくさせる良い刺激を与えています。こちらはO2Oの事例となりますが、もともと認知度が高い店舗に関しても高いマーケティング効果が表れています。
写真画像(Instagram)でのPR成功事例
投稿をカタログのように見せてすぐECサイトへ誘導(株式会社ZOZO)
Instagramにはショッピング機能が実装されています。ショッピング機能を利用するとInstagramで投稿した写真に商品名や値段のタグを付けることができます。このタグをタップしていくとアカウントで設定されたECサイトの商品購入ページまでリンクしており、Instagramの投稿を見て商品を探すところからECサイトで商品を購入するまでとてもスムーズに進めるようになっているのです。
上記のアカウントは日本最大級のファッション系ECサイト、ZOZOTOWNが運営しているInstagramの公式アカウントです。Instagramのショッピング機能は海外で先行して実装されており、日本での実装は2018年6月とつい最近実装されたばかりの新しい機能です。日本でショッピング機能を利用している企業や店舗はまだあまり多いとは言えませんが、ZOZOTOWNの公式アカウントでは早速取り入れられています。
横一列(投稿3枚)で1カテゴリーに統一している工夫がなされており、まるでカタログのように投稿を見ることができます。気に入った商品を見つけたらInstagramのショッピングタグからすぐにECサイトへ向かい購入することができるので、とても効率的に短時間で買い物をすることができます。
オンラインで完結するマーケティングの方法としては理想的な形であり、ミレニアル世代に行うマーケティングにうってつけの方法と言えるでしょう。
専用ハッシュタグを付けた投稿で利用料金を割引(株式会社エイチ・アイ・エス)
日本の大手旅行会社である株式会社エイチ・アイ・エスのInstagramでは学生限定で毎年面白いInstagram連動企画を開催しています。
出典:https://www.his-j.com/gakusei/100wari/index_tyo.html
開催している企画の名前は「100個割」です。企画の内容は、それぞれ達成条件の異なる100個の課題の中から好きなものを選び、条件を満たす内容をハッシュタグ「#100個割」を付けてInstagramで投稿することで利用料金の割引を受けられるというものです。
割引される金額は達成した課題の難易度によって異なります。課題はとてもユニークなものばかりで大変人気のある企画となっています。
ミレニアル世代以降は節約・倹約志向であり、旅行にもあまり興味をもたない傾向にあります。そのような中でも高い評価を受ける人気の企画であり、O2Oキャンペーンとして成功した好例と言えるでしょう。
ミレニアル世代に刺さるマーケティングまとめ
大変長くなりましたが、データや実例を交えてミレニアル世代に刺さるマーケティングのポイントについて解説をさせていただきました。
ミレニアル世代へのマーケティングを成功させるには如何にして興味を持ってもらえるか、如何にして共感を得られるかといった点が重要になります。今回解説した内容や紹介した成功事例を踏まえた上でミレニアル世代に対するマーケティング戦略を考えていきましょう。
本メディア「インスタラボ」を運営するFind Modelでは、SNS上でミレニアル世代に人気のインスタグラマーやユーチューバーを起用して口コミを広く生む「インフルエンサーマーケティング」を行うことが可能ですので、お悩みの際にはお気軽にご相談ください。
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