企業のSNSマーケティング担当者の方の中には、どのように効果測定を行えばいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
自社アカウントを運用する場合、目標に対し現状でどれほどの効果を生み出せているのか、改善点はどこにあるのかを把握するための効果測定が欠かせなくなります。
しかし、見るべき数値や項目を理解していないがために現状を正しく分析することができず、アカウント運用の方向性が曖昧になってしまい施策の効果をあげることができなくなるケースも散見されます。
効果測定を正しく行うことで売り上げを低コストで伸ばしたり、自社のブランドイメージを高めたりという目標を効率的に達成することが可能になるため、適切な方法を押さえておきたいですよね。
今回はインスタグラムマーケティングに取り組む際に設定すべきKPIを決めるポイントや効果測定の具体的手法について詳しく解説していきます。
目次
KPIは目標達成のための過程を計測し、KGIは最終的な目標の達成結果を計測するときに用いる
マーケティングで大切なのは「何を目標として」、「何を成果とするのか」ということをきちんと決めることです。そしてこの効果を測定するために用いられるのがKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)とKPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標 )です。
KPI:目的を達成するための様々な過程を計測
KGI:最終的な目標の達成結果を計測
KGIを大ゴールとするなら、KPIは小ゴールとなります。どちらにも共通するのは曖昧な指標ではなく、具体的数値を定めることです。
ダメな指標:お客様の満足度を上げる、人気商品を生み出す
良い指標:リピート率を10%上昇させる、半年以内に売り上げを前年対比50%アップさせる
インスタグラムマーケティングにおけるKPIはフォロワー数やハッシュタグの投稿数といった数値を用いて設定する
上の例のように「半年以内に売り上げを前年対比50%アップさせる」ことをKGIとして設定した場合、インスタグラムマーケティングにおけるKPIは一例として以下のように設定していくことになります。
KGI:
半年以内に売り上げを前年対比50%アップさせる
KPI:
・インスタグラムのフォロワーを3カ月以内に〇倍に増やす
・ブランドハッシュタグキャンペーンを行いハッシュタグ増加率を4カ月で〇%あげる
・自社URL/LPのキャンペーン申し込みページのクリック数を5カ月で〇回以上にする
このようなKPIを設定することで、具体的に決めたゴールの目標に沿って何を達成していけばいいのかが可視化されます。
また、目標達成のために注目すべき数値も明確になるため、適切な効果測定を行うことが可能になります。
効果測定時に中間目標が達成できていなかった場合はその都度改善案を検討していくことになります。
具体的なKGI・KPI設定の方法
インスタグラムのKPI把握は分析ツールの活用で効率的に行うのがおすすめ
販売戦略や知名度向上を掲げる企業におけるインスタグラム運営では、以下のようなKPIを用いて効果を計ることが基本です。
- フォロワーの増加率
- フォロワー数に対するいいね!数の割合
- 自社URLのクリック数
- ブランド関連のハッシュタグの投稿数
- ブランド関連のハッシュタグの増加率
ただし、これらのKPIの変化率を調べる方法をそもそも知らなかったり、細かい数値の変動を調べるのにかなりの時間を要する方が多いのではないでしょうか。
インスタグラムの運用を専門に行う部署があれば別ですが、通常のマーケティング施策と並行してインスタグラムの運用、効果測定も担っている人の場合、少しでも作業の負担を減らしたいところです。
そこでおすすめしたいのがインスタグラムの分析・解析ツールの活用です。
ツールにも多種多様あり、フォロワー数の増減やいいね!の数の推移はもちろん、どの時間帯の投稿が一番リアクションが良いのか、競合アカウントと比較したデータ等を確認することができるものもあります。
自社が用いるKPIを知るのに適したツールがあれば、積極的に利用することで精度の高いデータを用いた効果測定を効率的に行うことが可能になるでしょう。
インスタグラムの自社アカウントに関する基本的なデータの分析・解析を行いたい方はインスタグラム分析が効率的かつ高精度に行える便利ツール7つを紹介の記事をご覧ください。
無料で利用できるInstagramインサイトの使い方と具体的な分析手法については【徹底解説】instagramインサイトの分析で過去最大の効果を出す具体的な技術の記事にて詳しく解説しています。
また、ハッシュタグに関して上手に情報収集を行いたい方はInstagramキャンペーンに必須!人気ハッシュタグや年間トレンドが分かる分析ツールまとめの記事で紹介しているツールの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
設定した最終目標の達成度合いを評価するのに適したKPIを知ることで、効果測定の精度が向上する
KPIは最終目標が達成できているかどうかを評価するための数値となっているので、KPIを用いた効果検証では目標設定が非常に重要となります。
目標に応じて上記の基本指標の中でも特に重視して監視する指標が変わってきます。
例えば自社の認知度や好感度を高めるためのブランディングを目的とした場合、インスタグラムで必要なことはフォロワーの増加やいいね!等の反応を多く得ることです。
その場合見るべきKPIはフォロワー数やエンゲージメント率となります。
目的:ブランディング
KPI:フォロワー数(増加率)、ブランド関連のハッシュタグの投稿数
もしここで投稿の表示数(インプレッション)が増加してもフォロワー数が伸び悩んでいる場合は、フォロワーの増加率をあげるために改善を行わなければいけません。
またどうすれば自社のブランド関連のハッシュタグの投稿数が増えていくか戦略を考えていきます。
次の例として「新規顧客開拓のためのセミナーへの応募を増やしたい」という目標を設定した場合を見てみます。
その場合、自社のホームページや外部のLPへ誘導しなければいけませんから、重要なKPIは自社URLのクリック数となります。
目的:セミナーの応募を増やす
KPI:自社URLのクリック数
施策がうまくいかない場合にチェックすべき項目
KGIとKPIを設定しても成果が思うように出ない場合があります。そのような場合、以下の要因を見直してみましょう。
- KPIの設定が現状からずれている
- 目標が間違っている
- 現実的でない数値設定をしている
「半年以内に売り上げを前年対比50%アップさせる」という目標に対してリピート率をあげたいのか、新規顧客の獲得率をあげたいのか、それとも商品の値上げを行って利益率をあげたいのかでは目標となるKPIが異なります。
現状で伸ばせる部分を分析しその目的に沿ったKPIを目標KPIとして設定していかなければ成果はだせません。
単価を上げたいのであれば高額でも商品の魅力を訴求できるようなコンテンツの制作に力を入れるといった施術や工夫が必要となります。
ここで商品の訴求を疎かにしてフォロワー獲得だけ力を入れていても無意味でしょう。
また目標KPIを達成するための手段も適切でないといけません。
リピーターを増やすためにメルマガの発行回数を増やすといった手段を選び、発行回数だけ目標をクリアしても顧客にとってメリットのない質の低い内容のメルマガを送り付けていてはスパムとして受信拒否される等むしろ逆効果となります。
最後に目標として設定しているKPIが非現実的な数値設定をしてしまうこともありがちなので、設定している目標KPIの達成が現実的か否かも注意が必要な箇所となります。
まとめ
インスタグラムでのKPIによる効果検証には次の3つのメリットがあります。
- 効果測定によって運営状況が可視化できる
- アカウントの改善点を具体的に洗い出せる
- 成果の出せるインスタグラムの運営を行える
目標を達成できなかったり大きなギャップが生じてしまったりした場合は、都度修正や方向転換を行い効果的なマーケティングにつなげていくようにしましょう。
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