2018年のリリースから人気を拡大し続けているショート動画プラットフォームであるTikTok上では、多くのインフルエンサーが活躍しており、事務所に所属する方も増えてきています。
そこで本記事では、TikTok事務所の役割や所属方法、おすすめの事務所などをご紹介していきます。
TikTokの事務所のメリットなどを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
TikTok事務所とは
TikTok事務所とは、TikTok上で活動するインフルエンサーをマネジメントする事務所のことであり、主に以下の3つの役割があります。
1.TikTokerのマネジメント・活動サポート
TikTok事務所では、TikTokerのスケジュール管理やインフルエンサー活動の戦略を練るサポートをしており、インフルエンサーがさらなる人気を獲得するための補助が主な役割となっています。
2.企業と所属TikTokerとの橋渡し
TikTok事務所は、事務所に所属しているインフルエンサーと企業の橋渡し役となり、「企業案件」の獲得のサポートをしています。
インフルエンサーを抱える事務所にはさまざまな企業からの案件依頼が届くため、インフルエンサーごとに適切な案件をTikTokerに振ることができ、案件のコンテンツ作成サポートや代行も請け負うことが特徴。
3.SNSアカウントの運用代行
動画を扱うSNSプラットフォームにはTikTokのほかにも、YouTubeやInstagramなどがあるため、事務所がアカウントの運用代行をすることによってTikTokerの負担を軽減する取り組みもしています。
ただし、運用代行の際には収益に対してマージン(手数料)が発生する場合もあるので、事前に費用のすり合わせを行うことが大事なポイントといえるでしょう。
TikTok事務所に所属するメリット・デメリット
TikTok事務所に所属することにはメリットとデメリットの両方が存在します。
両方を把握したうえでTikTok事務所を利用するかどうか判断するようにしましょう。
TikTok事務所に所属するメリット
人気TikTokerになるためのノウハウや最新トレンドを提供してもらえる
TikTok事務所のスタッフは、TikTokの最新のノウハウや流行中の話題などを熟知しています。
事務所に所属することで上記の情報を提供してもらえるため、トレンドに乗ったコンテンツを作成できるでしょう。
アカウントの分析をしてもらえる
インフルエンサーの強みやアカウントの特徴は、インフルエンサー自身が正しく把握していないことも多いことから、TikTok運用のプロによるアカウントの分析をしてもらえることは大きなメリットといえるでしょう。
企業案件を獲得しやすい
事務所には企業案件依頼が送られてくることから、TikTokerに適した案件を振ってもらえます。
依頼する企業側としても個人で活動するインフルエンサーよりも事務所に依頼する方がスムーズに話が進むほか、継続的な企業案件の実施にもつながるでしょう。
さらに、イベントへの出演などの依頼も事務所に所属することによって声がかかりやすくなることも期待できます。
他のTikTokerとのつながりができやすい
TikTok事務所は様々なジャンルのTikTokerが所属しているため、他のTikTokerとのコラボ動画が撮りやすくなります。
さらに、個人での活動ではコンタクトがしづらい他ジャンルのインフルエンサーとのコラボも実施しやすくなるでしょう。
トラブルに対応してもらえる
TikTokerのように表立った活動をしていると、ファンとのトラブルやストーカー被害、さらにはアンチからの嫌がらせや炎上が起きてしまう可能性もあります。
上記のようなトラブルが起こった際、TikTok事務所に所属していると事務所が適切な対応をしてくれることから、負担が大きく軽減するでしょう。
事務作業を管理してくれる
事務所所属ではスケジュール管理や納税の処理など、手間のかかる事務作業を請け負ってくれることもあります。
TikTokのコンテンツ制作やイベントに専念したい場合は、事務作業の管理もメリットとして実感しやすいでしょう。
TikTok事務所に所属するデメリット
事務所にマージンを払う必要がある
TikTok事務所に所属していると企業案件は来るようになりますが、その分事務所側に収入の一部をマージンとして支払う必要があります。
ただ、事務所によってマージンの金額の仕組みは異なるため、事前に事務所に条件を確認しましょう。
また、個人でも知名度がある程度高い場合は事務所に所属しなくても案件が来ますが、人気がそれほど大きくない場合は案件依頼自体が来ない可能性も高いことから、事務所に所属することで発生するデメリットはTikTokerによって変わってきます。
ノルマが課せられる可能性がある
事務所によっては、「最低でも毎日1投稿」や「毎日〇時に投稿すること」などのノルマが課せられる可能性があります。
兼業の方やマイペースで進めたい方は、個人活動もしくはノルマのない事務所に所属するようにしましょう。
専業の方であれば、あえてノルマの厳しい環境に身を置くことでTikTokアカウントを成長させることに活用することもできます。
活動内容に制限がかかる可能性がある
個人のTikTokであっても、事務所に所属している以上は事務所の方針に従う必要があり、事務所に所属することによって思い通りの活動ができなくなってしまうケースも。
さらに、企業案件で投稿内容を強いられ、インフルエンサーの意思が反映されないケースも考えられます。
そのため、事務所に所属する場合は、自分の好きなスタイルやジャンルで活動できるかどうかを事前に確認しておくことだ大事なポイントといえるでしょう。
おススメのTikTok事務所10選
次に、おすすめのTikTok事務所を10個まとめてご紹介していきます。
GROVE株式会社
画像:GROVE株式会社
GROVE株式会社は、TikTokだけではなく、YouTube・Instagram・X(旧Twitter)などの各SNSで人気なインフルエンサーが多数所属している事務所です。
所属TikTokerの総フォロワー数は1,300万人を超えており、ユウアさんやサラ・コールディさんなどの人気TikTokerが所属、さらに2022年にスタートしたGROVEの芸能プロダクション部門「seju」にはタレントとしても人気のなえなのさんや森香澄さんも所属しています。
事業内容は、
- インフルエンサーマーケティング事業
- SNSコンサルティング・運用代行
- プロダクション事業
- クリエイティブ事業
など多岐にわたります。
GROVE株式会社では配信しただけで終わりではなく、投稿から徹底したデータ分析でフォローしてもらえるのが特徴で、TV番組の制作会社が母体のため、知見を生かしたハイレベルな映像作成も依頼可能です。
株式会社Star Creation
株式会社Star Creationは国内最大級の総フォロワー3億人超、総勢1,900名を超えるクリエイターが所属する日本最大規模のTikTok事務所です。
フォロワー180万人越えの修一朗さんや、テレビでもおなじみのギャルモデルのゆうちゃみさんらが所属しており、クリエイターの幅も広いのが特徴です。
企業案件も年間1,000件以上と豊富で、TikTokの豊富な経験と実績を生かし、影響力のあるクリエイターと共にコンテンツの制作をしています。
事業内容は、
- インフルエンサープロダクション
- 楽曲 / クリエイティブ / キャンペーン制作
- 音楽プロモーション
- アカウント運用代行
などがあり、音楽系に特に強い事務所です。
また、さまざまなプラットフォームを活用したマーケティングソリューションを提供しており、それぞれのプラットフォームの特性を生かしたPRの提案ができることも特徴。
CARAFUL株式会社
画像:CARAFUL株式会社
CARAFUL株式会社は、所属人数は約10名と少数ながら、料理系TikTokerとして国内No.1の人気を誇るバーソロミュー・ブックさんや、あざとい現役JKアイドルの新谷真由さんなど、個性豊かなクリエイターがそろっています。
事業内容は、
- インフルエンサーマーケティング
- インフルエンサープロダクション
などです。
CARAFUL株式会社の強みは、ドミノピザやファンケル、コカ・コーラなど数多くの大企業との取引実績があることでしょう。
また、TikTokクリエイター育成のマネジメント契約をTikTokと結んでいるため、二人三脚でインフルエンサーの道を歩みたい人におススメです。
株式会社FLARE
株式会社FLAREは、ダンス系TikTokerのKASHIWADA YUYAさんや心理学系TikTokerの太郎あげあげさんが所属している事務所です。
よりバズる動画を制作するための徹底したインサイト分析が評判で、さらには1人の所属TikTokerに対して1人の担当マネージャーが就くこともおすすめポイントです。
クリエイターサポートを徹底し、各クリエイターの方向性を明確にすることによってTikTokのクリエイター育成を始めてから3ヶ月で総フォロワーが100万人を突破という業績を残しています。
また、ライバーやVTuberも多数所属しており、個性豊かなプロモーション展開が可能です。
株式会社ホリプロデジタルエンターテインメント
株式会社ホリプロデジタルエンターテインメントは、老舗の大手芸能事務所・ホリプロのグループ会社です。
フォロワー1,000万人超えのTikToker・景井ひなさんをはじめ、タレント活動も行うインフルエンサーが多く在籍しています。
事業内容は、
- タレント事業
- インフルエンサーマーケティング
- インフルエンサープロダクション
- コンテンツ制作
などであり、特にタレント育成で培ったノウハウをインフルエンサー育成にも生かしていることが特徴です。
さらに所属TikTokerの強み・ファン層の詳細な把握もしており、制作面やデジタルプロモーションも強力にサポートしてくれます。
株式会社RPGエンターテインメント
画像:(株)RPGへ!派遣・イベント制作・講演会。日本アートパフォーマンス協会
株式会社RPGエンターテインメントは、モデルや役者、声優などの経歴を持つTikTokerが多数所属しているTikTok事務所です。
フォロワー約980万人の内山さんや、女性なのに男性の声も出せるモノマネタレントの奇跡さんなど、約70組が所属しており、所属しているタレントの総フォロワー数は3,200万人を超えています。
株式会社RPGエンターテインメントの特徴は、タレントが様々な場所で活躍できるような充実した体制が整っていることです。
さらにインフルエンサーであっても、所属するとミュージカルやダンスなどのイベントにも参加することができます。
そのため、インフルエンサーの中でも何かしらの特技を持っている人におすすめの事務所です。
株式会社リーディングコミュニケーション
画像:株式会社 Leading communication(リーディングコミュニケーション)
株式会社リーディングコミュニケーションは、総フォロワー数3,600万人を誇るTikTok事務所ですが、フォロワー数以上に「熱狂度」を重視し、質と純度の高いファンを獲得することを目標としています。
そのため、徹底的にクリエイターファーストでマネジメントを行っており、さまざまな視点からフィードバックを行うなど、独自のメゾットを活用したロジカルなサポートを行なっていることが特徴。
クリエイターと会話を密にしていることも特徴で、インフルエンサーごとにターゲットユーザーの設定してくれるほか、動画撮影をはじめとしたコンテンツ制作までをサポートしてもらえます。
PPP STUDIO株式会社
画像:PPPSTUDIO
PPP STUDIO株式会社は、広告代理店である親会社の株式会社TORIHADAが運営するTikTok事務所です。
英語系TikTokerのKevin’s English Roomさんや非言語系TikTokerのISSEIさんをはじめ、約700組が所属しており、総フォロワーは2億人を越えている国内最大規模のTikTok事務所です。
さらにTikTokはもちろん、YouTube Shorts・LINE VOOMなどの動画媒体に長けており、希望する所属クリエイターに対しては投稿代行や編集代行も実施しています。
また、毎月オンライン交流会を開催しており、
- 最新の案件情報
- ショートムービー情報の共有
- 日々のクリエイターの活動の表彰式
などが発表されています。
交流会によりさまざまなクリエイターやスタッフと交流を持つことができるため、コラボ依頼なども比較的行いやすいでしょう。
さらに複数媒体での展開・制作面のサポートや代行・投稿管理、投稿のエンゲージメント数の振り返りなどのフォローにも長けています。
studio15
画像:studio15株式会社 | TikTok 特化型エージェンシー | クリエイター事務所・広告運用代行・企画制作
studio15は、創業以来TikTokに特化したプロモーション事業を行なっているTikTok事務所です。
人気カップルクリエイターのきょんぺいさんや海外でも人気ファッションクリエイター・Rayさんらが所属しています。
さらにはTikTokに特化しているため、プロの作曲家による楽曲制作やダンサーによる振り付け事業も行っています。
そのため、TikTokプロモーションには欠かせない「魅力的な見せ方」に長けているのです。
また、studio15は東証一部上場企業の関連会社のため、企業側も安心して依頼することができ、多くの企業案件を手掛けていることでも知られています。
株式会社Natee
株式会社Nateeも、TikTokに特化したマーケティング事業を得意とする事務所です。
特に「若者 × データ」の施策を得意としており、広告運用・SNS運用代行・インフルエンサープロモーションに強みを持っています。
中でも、
- 上流戦略からのプランニング
- データを起点にしたクリエイターアサイン
- 縦型動画を熟知したディレクション
には強く、クリエイターのKPIを達成し続けています。
特にNateeではTikTokをメインとした広告運用やアカウントの運用代行をサポートしてもらえるため、20代以下の若い層に対するアプローチに重視したい方にはおすすめの事務所です。
TikTok事務所に所属するには
TikTok事務所に所属するには大きく分けて2種類あります。
事務所に応募して面接・オーディションを受ける
最近では事務所の公式サイトから応募する方式が一般的となっており、一般企業のように面接によって採用される場合もあれば、芸能事務所のようにオーディションで選考する場合もあります。
また近年ではオンライン面接も増えており、さらに所属後もオンラインでやり取りするパターンも増えてきています。
TikTok事務所からスカウトされる
すでにTikTokerとして活動している場合、フォロワーが多かったり投稿がバズっている場合は事務所からスカウトされるケースも。
また、事務所所属のためにお金はかからないものの、毎月給料がもらえる固定給というわけではなく、レッスン代や撮影代が別にかかる場合があるので、所属する前に条件を正しく把握しておくことがおすすめです。
TikTok事務所を探すコツ
所属人数や有名TikTokerがいるか
有名TikTokerが多数所属している事務所は、信頼と実績をすでに獲得している事務所であると判断でき、いわゆる「大手」に分類されるような事務所はバックアップも厚く、将来性も安定しているでしょう。
反対に、情報が少ない無名事務所や新たに立ち上げた事務所の場合は、事務所に所属するメリットをあまり享受できない可能性もあります。
企業との取引実績があるか
多数の企業と取引があるということは、前項と同様に取引企業から信頼と実績を認められている会社であると分かり、企業との取引が多ければ多いほど企業案件も増えるため、おのずと案件も獲得しやすくなるでしょう。
また、企業案件は自身の収入にも関係する要素であるため、事前にHPで取引企業をチェックしておくことがおすすめです。
サポート面が充実しているか?
TikTok事務所は主にTikTok再生数やフォロワー数を伸ばすためのノウハウを伝授してくれます。
ただ、事務所によってはスケジュール管理や税金処理など、さらに細かい点についてのサポートもしてくれるところもあることから、自身が活動していくうえで、必要なサポートを提供している事務所を見極めることが大事なポイントといえるでしょう。
まとめ
本記事ではTikTok事務所の役割や所属するメリット・デメリット、おすすめの事務所についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
記事内でご紹介した事務所によっても契約内容や特徴は異なるため、事務所に所属したい場合は自分に合っているか見極めることが重要となるでしょう。
TikTokを活用した広告施策に興味がある方は、ぜひこちらまでお気軽にご相談ください。
インスタラボ編集部の公式記事。
支援実績11,000件、最大2.6億リーチ可能なFindModel(ソーシャルワイヤー株式会社)が運営しています。
ILライター:M.N・Y.O・T.S・R.S・K.Mの5名で運用。
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