マーケティングと言えば業務には欠かせないものですが、専門的な用語も数多くあります。
日頃の業務で何気なく使っているけれど、実はよくわからないしいまさら聞けない、なんてことも…
本記事では、マーケティングで頻出の用語をピックアップし解説していきます。
用語に詳しいマーケティング担当の企業の方も、復習がてらぜひご覧ください。
目次
マーケティング手法に関する用語
インフルエンサーマーケティング
タレントなどの有名人、またはSNSなどでフォロワーが多い人を「インフルエンサー」とし、マーケティングを依頼する方法。
近年はSNS上のインフルエンサーの動向が消費を左右することが多いため、商品やサービスの紹介などを依頼して宣伝してもらうことが多い。
SNSマーケティング
SNSを活用してファンを獲得し、企業の売上・ビジネス成長につなげるマーケティング活動のこと。
公式アカウント運用施策やSNS広告施策、SNS上でのキャンペーンなどが当てはまる。
ステルスマーケティング
依頼先から対価をもらっているにもかかわらずそのことを隠し、まるで自らの意思で商品やサービスをおススメしているようにみせかけること。
2023年からステルスマーケティングに対する規制が開始され始めている。
インバウンドマーケティング
Web上の活動により価値のあるコンテンツを創出し、顧客から自発的に企業に興味・関心を持ってもらうことで、最終的に顧客やファンになってもらうこと。
逆に企業から顧客に対してプッシュ型のアプローチを行うことを「アウトバウンドマーケティング」と呼ぶ。
ダイレクトマーケティング
顧客ひとりひとりに対する直接的なコミュニケーションによって、注文や問い合わせ、購入を促すマーケティング手法のこと。
直接的に双方向コミュニケーションを行って相手の反応を測定しながら販売を展開していくため、カスタマイズしやすいのが特徴。
アドボカシーマーケティング
「アドボカシー(advocacy)」とは、「支援」や「代弁」などの意味。
顧客との強固な信頼関係を築くことを目的に、顧客の意向を最優先し、結果的に長期的な利益を獲得するというマーケティング手法のこと。
ゲリラマーケティング
従来のマーケティングとは異なるインパクトのある手法により消費者に衝撃を与え、企業や商品、サービスの認知度をアップできる手法。
そのため、低コストで高い効果が見込めますが、やりすぎると炎上してしまうので注意が必要。
炎上マーケティング(炎上商法)
炎上を意図的に引き起こし、世間に注目させることで売り上げや知名度を伸ばす手法のこと。
無名なものが一気に世間に知れ渡るというメリットはあるが、社会的信頼などの失うものもかなり大きい。
ニューロマーケティング
ニューロとは、神経回路網のような学習や自己組織化の機能をもっているという意味を表す言葉。
アンケートやインタビュー等従来からのリサーチ手法では捉えきれない人の無意識から生じる行動原理を、脳の活動から明らかにし、商品開発や広告宣伝などのマーケティング活動に役立てようというアプローチのこと。
アフィリエイトマーケティング
企業が第三者にサービスを宣伝してもらい、成果に応じて報酬を支払う販売モデルのこと。
インフルエンサーマーケティングと異なり出来高払いであるが、インフルエンサー以外でも気軽に始められることなどが長所である。
マーケティングでよく聞く用語
オムニチャネル
企業とユーザーの接点であるチャネルを、 ECサイトなどのwebサイトだけでなく、メールやスマホアプリといったその他のオンラインの接点、さらには店舗などのオフラインの接点も含めて様々なチャネルを連携し一貫した顧客体験を提供し、ユーザーにアプローチする販売戦略のこと。
各チャネルが独立して機能を果たしており、統合や一元化、連携はされていない状態は「マルチチャネル」と呼ばれる。
カスタマージャーニー
顧客が自社の商品やブランドとどのように接点を持ち、どんな経験をするか、ということを整理したもの。
プロセスが消費者心理にどのような影響を与えたのかを検証するために用いられる。
サイレントマジョリティ
積極的なことは発言しない大多数勢力のこと。
反対語は「ノイジーマイノリティ」であり、発言する側の意見だけを聞くとサイレントマジョリティが離れる可能性があるので、注意が必要。
ペイドメディア
企業が費用を払って広告を掲載する従来型の媒体のこと。
テレビ・ラジオ・新聞・雑誌のマス4媒体やWeb広告、イベントなどのスポンサーシップがここにあたり、広範囲の消費者に製品やサービスを認知させるには非常に有効である。
オウンドメディア
企業が自社で保有する媒体のこと。
自社メディアなので制限なく自由に発信できるが、費用対効果を考えて運用する必要があるかを考える必要がある。
アーンドメディア
有料広告ではなく、生活者やメディア関係者など企業に直接関わりのない第三者がSNSなどを通じて発信する媒体のこと。
SNS以外にもレビューサイト・口コミサイト・ブログなど多岐にわたり、情報への信頼を獲得しやすいという長所がある。
ペイドメディア・オウンドメディア・アーンドメディアの3つを総称して「トリプルメディア」と呼ばれている。
ペルソナ
サービス・商品の典型的なユーザー像のこと。
似た言葉で「ターゲット」という言葉もあるが、ターゲットが「20代主婦・料理好き」位に留まるのに対し、ペルソナは趣味・住所・家族構成・休日の過ごし方・価値観など、より細かく決まっている。
UGC
User Generated Contentsの略で、ユーザーの手によって制作・生成されたコンテンツの総称。
ソーシャルメディアに書き込まれたり投稿されたコンテンツや、それらに対する感想、レビューなどのコメントも含まれる。
近年ではUGCを用いて企業が宣伝を行う例も多い。
デジタルマーケティングでよく聞く用語
クッキー
ユーザーがWebサイトを利用する際に、一時的に保存しておくと便利な情報が格納される仕組みのこと。
デジタル広告の効率的な配信にも利用されている。
近年ではブラウザ事業者などがサードパーティークッキーの利用に対する規制を強化しており、ユーザーに対しクッキー保存の許可を取るサイトも増えてきている。
クラウド
クラウド・コンピューティングの略称。
データやアプリケーションなどを、自社や自分自身で保有する手元のコンピューターで保有・管理するのではなく、インターネットの中に置いて使う仕組みや考え方のこと。
ロングテール
通常であればあまり売れ行きが良くないニッチな商品を、あえて大量に取りそろえることで売り上げを伸ばす方法。
在庫数を管理しやすいネット通販では特に注目を集めている。
DX
Digital Transformationの略で、デジタル技術を社会に浸透させて人々の生活をより良いものへと変革することを指す。
新型コロナウイルス感染拡大の影響でリモートワークが進んだことで、考える企業が増加しました。
CTA
Call To Actionの略で、Webサイトの訪問者にとってもらいたい具体的な行動に誘導すること。
もしくは、次の行動を喚起するイメージやボタン・バナーを指すこともある。
CPC
Cost Per Clickの略で、広告1クリックあたりの単価のこと。
クリック単価=「広告でユーザーをサイトに遷移させる単価」なので、クリック単価が低いほど広告の費用対効果が高くなる。
類義語にCTR(Click Through Rateの略でユーザーに表示された回数のうち、実際にクリックされた回数の割合)もある。
CPI
アプリの1インストールを獲得するのにかかるコスト。
CPM
1,000回のインプレッションあたりのコスト。インプレッション単価ともいう。
CVR
Conversion Rateの略で、サイト訪問数(セッション数)に対してのCV数の割合を指す。
SEO
Search Engine Optimizationの略で、検索エンジンに自社Webサイトを正しく認識してもらい、特定の検索キーワードに対して上位表示されるよう最適化すること。
類義語にSEM(Search Engine Marketing)もあり、こちらはSEOだけでなくキーワード連動型の「リスティング広告」等も含めて、検索エンジンから自社Webサイトへの訪問者を増やすマーケティング手法を指す。
マーケティングの目標に関する用語
KPI
Key Performance Indicator(重要業績評価指標)の略。
目標に対する達成度合いを定量的に表すもの。
KGI
Key Goal Indicator(重要目標達成指標)の略。
目標達成プロセスの実施状況を計測するために、実行の度合いを定量的に示すもの。
KGI達成に向かってプロセスが適切に実施されているかどうかを計測するためにある。
LTV
Life Time Value(顧客生涯価値)の略。
顧客と企業が取引を始めてから終わりまでの期間を通じて、その顧客が企業やブランドにもたらす損益を累計して算出したマーケティングの成果指標を指す。
LVT(累積利益額)=(顧客が支払う金額合計)ー(顧客獲得・維持のための費用)
で求めることができる。
ROAS
Return On Advertising Spendの略で、広告の費用対効果のこと。
広告費に対してどれだけ売上として見返りを得られたかを表すためにあり、最終的な結果となる。
マーケティング理論やマーケティングモデルに関連する用語
イノベーター理論
消費者を5つの層(イノベーター・アーリーアダプター・アーリーマジョリティ・レイトマジョリティ・ラガード)に分類することにより、新しい商品やサービスがどのように市場に普及していくのかを分析した理論。
パレートの法則
全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという経験則のこと。
「売上の8割は全顧客の2割が生み出している」「商品の売上の8割は、全商品銘柄のうちの2割で生み出している」などの例がある。
バンドワゴン効果
ある製品・サービスを支持する人が多ければ多いほど、顧客がその製品・サービスによって得る満足・安心感が増加する効果。
ブームが生まれた際に広がっていくのはこの効果によるものが大きい。
ハインリッヒの法則
1:29:300の法則とも呼ばれる。
1つの大きな失敗の背景には、お客様から寄せられたクレームで明確になった29の小さな失敗があり、さらにその裏には表立ったクレームには至らなかったものの社員自身が「ヒヤリ」「ハッと」する300のミスが必ず存在するということを指す。
AIDMA
Attention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)の頭文字を取ったもの。
消費者の購買行動や広告などマーケティング手法の選択や効果測定を考えるときに使われている。
AISAS
Attention(注意)→ Interest(関心)→ Search(検索)→ Action(購買)→ Share(情報共有) の頭文字を取ったもの。
AIDMAと異なり、インターネット普及後の消費者の行動を表している。
電通が提唱し、2004年には商標登録されている。
SIPS
Sympathize(共感)→Identify(確認)→Participate(参加)→Share & Spread(共有 & 拡散)の頭文字をとったもの。
SNS普及後の消費者の観点を表したモデル。
その他、マーケティングでよく聞く用語
B2B (B to B)
Business to Businessの略で、企業同士の取引のこと。
B2C (B to C)は企業と顧客とのやり取りを指す。
D2C
Direct to Consumerの略で、消費者に対して商品やサービスを直接販売するビジネスモデルのこと。
商品開発~流通~販売~購入後の体験に至るまで顧客と直接つながりビジネスを構築する点を特徴とする。
P2C
Person to Consumerの略で、影響力のある個人が消費者に対して商品やサービスを直接販売するビジネスモデルのこと。
インフルエンサーが自分のブランドを立ち上げ、フォロワー向けに販売する際によく使われる表現である。
リスキリング
技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学び直すこと。
マーケティング以外でも聞く言葉だが、特に変化が目まぐるしいネット界隈においては必須であるともいえる。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はマーケティングで使われがちな用語を解説いたしました。
マーケティング用語は日々進化を遂げ、特にネット関連の用語はこれまでになかった概念が増えていくことが多々あるので、常に注目する必要があるでしょう。
マーケティング用語やSNS用語について相談しながら学びたい、という方はぜひこちらまでお気軽にご相談ください。
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