広告代理店大手の「電通」が発表した「2022年 日本の広告費」によると、2022年の広告費は1947年に計測を開始して以降、過去最高である7兆1,021億円に達したとされ、特に好調なインターネット広告費は3兆円を超えたことが発表されました。
そこで今回この記事では、
- 2022年の日本の広告費
- SNSなどのソーシャル広告の成長
- 2023年の広告費の予測
などを分かりやすく紹介・解説し、インターネット広告・ソーシャル広告市場の最新の動向をお伝えしていきます。
本記事を最後まで読むことで2022年の日本の広告費について網羅的に把握できるので、ぜひ今後の広告運用にお役立てください。
目次
2022年の日本の総広告費、7兆1021億円で過去最高に
2022年の日本の総広告費は、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大やロシア・ウクライナ情勢、それに伴う物価の高騰などといった国内外のさまざまな影響を受けながらも過去最高の7兆1,021億円となりました。
媒体別で見てみると、「マスコミ四媒体広告費」はラジオを除くテレビメディア、新聞、雑誌の3項目で減少傾向にあり、「プロモーションメディア広告費」についても前年比98.3%で微減という結果が出ています。
その一方で「インターネット広告費」は前年比114.3%となる3兆912億円と二桁成長をかなえており、同様にテレビの見逃し配信などの「テレビメディア関連動画広告費」も前年比140.6%の350億円と高い成長をしていることから、スマホやパソコンといったより身近なデバイスでの広告費が伸展傾向にあることが分かります。
- マスコミ四媒体広告費:テレビ、新聞、雑誌、ラジオなどといった従来のメディアでの広告費
- プロモーションメディア広告費:ポスター、カタログ、イベント、キャンペーンなどといった消費者との直接的な接点を持つ広告費
- インターネット広告費:パソコンやスマホ、SNSなどといったインターネット上での広告費
インターネット広告費は3兆円を超え全体の43.5%に成長
前章でも少し触れたように、インターネット広告媒体費はデジタル化が進む社会の背景もあり、全体の総広告費のうち43.5%を占める3兆912億円に達し、広告市場全体を後押しする存在になったといえるでしょう。
また、毎年高い増加率をキープしているインターネット広告費は、2022年も前年比114.3%とまだまだ成長を続けており、引き続き展望が開けた分野であることも分かります。
SNSを含むソーシャル広告は毎年増加し続け8,595億円
画像:「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」
「ソーシャル広告」とは、SNSやその他のソーシャルメディアプラットフォーム上で展開される広告のことであり、広告主が設定したターゲット層に対して、ターゲット層の関心や嗜好に合わせた広告を表示することができることが特徴。
そんなソーシャル広告は前年比112.5%の8,595億円となっており、この数字はインターネット広告媒体費全体の約35%を占めています。
画像:「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」
さらにソーシャル広告内の割合を見てみると、SNS系と動画共有を合わせると80%近い割合となっており、昨年同様SNS系がもっとも割合の多い項目となっています。
検索連動型広告が前年比122.2%と大きく成長
画像:「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」
GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索を行った際に連動して表示される「検索連動型広告」は、前年比122.2%の9,766億円と大きな成長を見せました。
また、この9,766億円のうちインストリーム広告が58.4%を占めていることから、ここでもYouTubeをはじめとする動画市場の拡大がうかがえます。
運用型広告は初めて2兆円を突破
画像:「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」
広告の掲載枠が特定されていないことが特徴の「運用型広告」は、消費者の使用するデバイスに応じた流動的な広告を配信することができ、前年比115.3%の2兆1,189億円となりました。
運用型広告は、消費者一人ひとりに合わせた広告が出せるだけでなく、ユーザーの反応を把握しやすいこと、ターゲティングがより明確にできることなどが注目されており、前年比115.3%という数字はその注目の表れといえるでしょう。
2023年もインターネット広告費は増加する見通し
画像:「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」
インターネット広告媒体費は今後も堅調な推移であることが予想され、2023年のインターネット広告媒体費は2兆7,908億円(前年比112.5%)にまで拡大する見通しです。
また、インターネット広告と結びつきの強い「ソーシャルメディアマーケティング市場」も同様に前年比117%となる見通しが立てられています。
そのため、今後のマーケティングにおいては、
- YouTube
- TikTok
などといった各種SNSを活用したソーシャルメディアマーケティングが今まで以上に注目されるでしょう。
まとめ
今回この記事では2022年の広告費に関して、特にインターネット広告費について詳しく紹介・解説してきましたが、いかがでしたか?
広告業界を引っ張っていく存在となっているインターネット広告・ソーシャル広告は、今後もあらゆる分野での活用がスタンダードになってくることが予想されるので、SNSを活用したマーケティングに興味がある方はぜひご相談ください。
▼おすすめ資料をダウンロードする