マーケティングをするうえで欠かせない要素はさまざまありますが、その中でも重要なのは「期間限定」という要素です。
特に日本人は「期間限定」という言葉に弱く、そのタイミングに合わせていろいろ購入しようという人は多いでしょう。
定期的に開催されるセールも魅力的ですが、ここで活用したいのは「シーズナルマーケティング」です。
この手法は店頭販売だけでなく、ネット販売や企業のSNS戦略にも使えます。
担当者の方は是非参考にしてみてください。
目次
シーズナルマーケティングとは?
「シーズナルマーケティング」とは、ある時期に特に需要が高まる商品やサービスに注目して、その時期に合わせたマーケティング戦略を立てることを指します。
例えば、クリスマスやバレンタインデー、ハロウィンなどの季節イベントがある場合、その時期に関連した商品やサービスを提供することで、需要を増やすことができます。
また、夏季や冬季などの季節に合わせた商品やサービスを提供することもシーズナルマーケティングの一例です。
シーズナルマーケティングでは、商品やサービスを季節に合わせたキャンペーンやプロモーションで宣伝することが一般的です。
季節限定商品や期間限定セールなど、特別なイベントを企画して消費者の関心を引き付けることも重要な手段となります。
シーズナルマーケティングのメリット・デメリット
シーズナルマーケティングのメリット
シーズナルマーケティングには以下のようなメリットがあります。
需要を喚起しやすい
季節に合わせた商品やサービスは、その季節に必要とされるものであるため、需要を喚起しやすくなります。
例えば、夏には冷たい飲み物や水着が需要が高まり、冬には暖かいアウターや暖房器具が需要が高まります。
販売促進につながる
シーズンに合わせた販促イベントやキャンペーンを行うことで、顧客の興味を引き、販売促進につながります。
ブランドの知名度やイメージの向上につながる
季節に合わせたマーケティングを行うことで、企業のブランド知名度やイメージが向上することが期待できます。
顧客は、自分たちのニーズに合わせて商品やサービスを提供してくれる企業を好む傾向があり、それにこたえることでファンとなってくれるのです。
「ついで買い」で客単価がアップする
他の商品を欲しがっていた顧客でも、「この時期におすすめ!」という表記があると、「こちらも買ってみようかな?」という、ついで買いが発生する可能性があります。
ネット販売で「送料○○円以上は無料」などのキャンペーンを並列で行うと、ついで買いの可能性がより高まります。
シーズナルマーケティングのデメリット
シーズナルマーケティングには一方でこのようなデメリットも。
売り上げが短期間に集中する
シーズナルマーケティングは、季節や特定のイベントに関連する製品やサービスを販売することに焦点を当てています。
そのため、販売期間は限られており、それ以外の期間には売上が減少する可能性があります。
需要予測が困難な場合も
シーズナルマーケティングでは、需要予測が特に重要です。
需要がピークに達する時期を正確に予測しなければ、在庫の過剰や不足が生じる可能性があります。
例えば猛暑を見込んでビールを大量生産したのに、今年は冷夏だったという場合は、安く販売して売り上げを維持する必要が出てきてしまいます。
競合が激化する
シーズナルマーケティングは、多くの企業が取り組むため、競争が激化する可能性があります。
そのため、企業は、より洗練されたマーケティング戦略を開発する必要があります。
シーズナルマーケティングのキーワード
シーズナルマーケティングで使えそうなキーワードを、季節ごとにご紹介します。
春
- 新生活
- 卒業式・入学式
- 年度末
- 花見
- イースター
- 春休み
- 春物ファッション
- 花粉症対策
- ひなまつり
- ホワイトデー
- エイプリルフール
- ゴールデンウィーク
- 子どもの日
- 母の日
夏
- 夏休み
- 海・プール
- ビーチファッション
- 夏祭り
- 花火大会
- オリンピック・パラリンピック(4年に1度)
- ボーナス
- 父の日
- 梅雨
- 七夕
- 海の日
- 山の日
- お盆
- 夏フェス
秋
- スポーツ観戦(野球やサッカーなど)
- ハロウィン
- お月見
- 秋の味覚(栗やさつまいもなど)
- 秋物ファッション
- 芸術の秋(美術館など)
- 敬老の日
- 文化の日
- 勤労感謝の日
- 文化祭
- 紅葉
- ブラックフライデー
冬
- クリスマス
- 年末年始
- 冬休み
- スキー・スノボ
- おせち料理
- 初詣
- バレンタインデー
- 年賀状
- 大掃除
- 年越しそば
- 防寒着(コート・手袋など)
- 節分
- 成人の日
シーズナルマーケティングのための施策
売り上げアップにつながるシーズナルマーケティングのためには、次のような施策が有効です。
店舗独自のクーポンを用意
シーズンイベントは一般的に財布のヒモが緩みやすい時期です。
「○円以上で10%オフ」といった金額指定の割引クーポンを用意することで、まとめ買いによる客単価アップも期待できます。
LINEクーポンなどで積極的に知らせることも有効でしょう。
特設コーナーを作る
実店舗でもネット店舗でも、特設コーナーを作って周知させることが大事です。
例えばネット店舗の場合、目玉商品や季節・イベントに合った商品をまとめて紹介します。
限定のセット商品などを用意するのも客単価アップに効果的です。
ページ作成後は、各ページにバナーを設置するなどして、導線を強めておきましょう。
メルマガやLINEを送る
シーズナルマーケティングの場合、その時期ならではの商品を集めた特集メルマガやLINEを配信すると効果的です。
季節ごとの内容になることで毎回同じ内容ではなくなり、興味・関心をもってもらえるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
シーズナルマーケティングは日本人であればよく目にしますが、その分逃すことによるチャンスの損失は大きくなるでしょう。
もし「自分の商品はこの季節には向いていない」というものでも、理由いかんではセールの対象に結び付けることができますし、もっと広くとらえることでマーケティング対象とすることもできます。
例えばバレンタインデーは本来女性が好きな男性にチョコレートを贈る、ということでしたが、「義理チョコ」によって好意の対象外の人も送る対象になりましたし、「友チョコ」や「自分へのご褒美チョコ」という文化ができたことで女性から女性に送る、または自分のために購入する人も増えました。
さらに、贈り物をチョコ以外にすることで、いろいろな業界がバレンタインデーにシーズナルマーケティングを展開することもできます。
企業のSNS担当者の方も、季節に合わせたマーケティングを展開してみてはいかがでしょうか?
もしSNS広告でシーズナルマーケティングを展開したいけどやり方がわからない、という方がいらっしゃいましたらこちらまでご連絡ください。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。
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