アメリカ時間の3月1日に、Instagramの新機能Live Rooms(ライブルーム)が実装されました。
ライブルームで追加された機能は、同じく2021年に日本で話題となった音声SNS「Clubhouse」を思わせるような仕組みになっています。
Instagramの新機能とClubhouseには、一体どのような点で差別化されているのでしょうか。
今回は、音声SNSであるClubhouseとInstagramの新機能ライブルームを比較して見ていきましょう。
目次
ClubhouseとLive Rooms(ライブルーム)の共通点
Clubhouseは、昨今のSNSには珍しい100%音声のみでやり取りを行うSNSとして登場しました。
Clubhouseの主な活用方法としては、自分の興味のあるユーザーや著名人の話をラジオ感覚で聞くことができる他、遠く離れたミュージシャン同士でリアルタイムで楽器のセッションを行うなどの新しい楽しみ方も生まれました。
また、音声のみでやり取りを行うのでながら聴きできる点もClubhouseの特徴です。
一方、Instagramの公式サイトで案内されているライブルームの案内にはこのような記載があります。
「Liveのキャパシティが2倍になったことで、よりクリエイティブな使い方が可能になります。トークショーを始めたり、ジャムセッションを開催したり、他のアーティストと共同制作しても良いでしょう。」
Instagramで今まで利用されていたインスタライブでもこのような使い方はされていましたが、ライブ配信できる人数が最大で2人だったため、Clubhouseと比べるとどうしても規模が小さいものになってしまっていました。
しかし、ライブルームが実装されたことで今までのインスタライブのキャパシティを2倍にし、展開できる規模をグッとClubhouseに近づけることができました。
このように、InstagramのライブルームはClubhouseを意識して追加された側面があることが考えられます。
ClubhouseとLive Rooms(ライブルーム)の違い
ClubhouseとInstagramのライブルームは、活用目的はほぼ同じですがそれぞれの機能の違いによって区別することができます。
ここからは、各機能の仕組みの違いからClubhouseとライブルームを比較していきましょう。
関連記事
【かんたん図解】Clubhouse(クラブハウス)とは? 使い方・やり方と注意点をわかりやすく解説
Instagram、ついに4人ライブ機能が実装!?最大4人でライブ配信可能な「ライブルーム」とは
招待性、実名制の有無
Clubhouseの場合
Clubhouseは、近年のSNSには珍しい招待性、実名制を採用しています。
初期の段階で1ユーザーにつき2人まで招待することができ、その招待を受けない限りClubhouseのアプリ自体を利用できません。
招待枠はClubhouseを活発に利用することで増えていくことがわかっています。
さらにClubhouseは強制ではありませんが、実名制での利用が推奨されています。
名前の変更は1度しか行えないため、クリエイターネームがない限りは実名での利用が好ましいのが現状です。
ライブルームの場合
Instagramのライブルームは招待を受ける必要はなく、Instagramのアカウントを持っていれば誰でもライブ配信を行うことができます。
ユーザーネームに関しても特に指定はなく、匿名での利用も問題ありません。
顔出しか声のみか
Clubhouseの場合
Clubhouseは100%音声のみでやり取りを行うSNSなので、カメラ機能は使わず声のみでコミュニケーションをとる必要があります。
声を使って密なやり取りを行える点や、画面を見ずともアプリを利用できる点は逆にClubhouseの強みとも言えるでしょう。
ライブルームの場合
ライブルームについては、基本的にカメラ機能を使って顔出しして配信を行います。
実際にユーザーの表情を使ってコミュニケーションを取れたり、声だけでは伝えにくい事をカメラを使って説明できたりするのが特徴です。
人数制限
Clubhouseの場合
Clubhouseはスピーカーやリスナーの明確な人数制限を提示していません。
ですが、有名人や著名人などの人気のルーム(配信ごとの枠組み)はリスナーが殺到しやすく、ルームに入れる最大人数を超えてしまうことがあります。
そういった場合には、誰かがルームを退室するまで入室を待つ必要があります。
ライブルームの場合
ライブルームは、配信できるユーザーが最大4人までという明確な人数制限があります。
トークを聴くだけのユーザーに明確な人数制限はありませんが、トークする側は4人以上で行うことができません。
投げ銭機能の有無
Clubhouseの場合
Clubhouseには現在(2021年3月時点)、投げ銭や配信のホストユーザーが収益を上げられるような仕組みは備わっていません。
ライブルームの場合
ライブルームには、投げ銭に代わるバッジ機能が存在しています。
ライブ配信を見ているユーザーが、日本円で120円、250円、610円のバッジを購入することができます。
コメント機能の有無
Clubhouseの場合
Clubhouseはリスナーのリアクションも全て音声でやり取りします。
他SNSでよく見かけるいいね!などのアクションボタンやコメント機能は存在しません。
ライブルームの場合
ライブルームは、従来のインスタライブで使えた機能を全て踏襲しています。
そもそもライブルームはインスタライブの機能を拡張する為のものなので、これまでのようにコメントやリアクションを変わらず行うことができます。
アーカイブを残せるか否か
Clubhouseの場合
Clubhouseには、配信を残すアーカイブ機能は存在しません。
Clubhouseは、声のみで行われるその場限りのやり取りというのが1つの強みなので、今後もアーカイブ機能が実装される可能性はあまり高くないと考えられます。
ライブルームの場合
ライブルームで行われた配信は、アーカイブとして残すことが可能です。
他にも、配信後に誰かにシェアしたり、残したくなければその場で削除することもできます。
まとめ
今回は、ClubhouseとInstagramのライブルームについて比較を見てきました。
Clubhouseの誕生以降、どのSNSもClubhouseを意識したような機能の追加を多く行っています。
ライブルームの機能はClubhouseを意識している面があり、活用目的は似ていますが、それぞれの機能によって明確な違いがあります。
ライブ配信を利用したコンテンツを検討しているのであれば、それぞれのメリット、デメリットを把握し、どちらが適しているかを考えると良いでしょう。
SNSマーケティング専門メディア「インスタラボ」では、SNSマーケティングのリーディングカンパニーとしてナショナルクライアントを中心に豊富な支援実績がございます。
お電話でのお問い合わせはこちら▼
050-3184-0601