みなさんの連絡手段の一つとして日々の生活に欠かせなくなっているLINE。
LINEでは家族や友人とメッセージのやり取りをしたり電話したりできるだけでなく、さまざまな情報も入手することができますね。
そんな便利なLINEですが、あなたはLINE公式アカウントを利用しているでしょうか。
LINE公式アカウントとは、企業が専用で情報発信できるLINEの機能で、ユーザーが気になる企業の公式アカウントをフォローすることで、企業から直接メッセージやお得な情報を受け取ることができる機能です。
企業側にとってもユーザーと直接コンタクトを取れるLINEの有益な機能として、現在大変多くの企業が導入しています。
現在では有名人、通販サイト、デリバリーなどさまざまな業界でLINE公式アカウントが作られています。
LINE公式アカウントを作成し効果的に運用することで、ビジネスの拡大につなげることも期待できるなどメリットがたくさんあるので、ぜひこの記事を参考にLINE公式アカウントについての知見を深めていただければと存じます。
目次
LINE公式アカウントとは
LINE公式アカウントとは企業や有名人が独自のビジネス用LINEアカウントを作成し、LINE上で友だちとなることでさまざまな情報をダイレクトに送ることのできるサービスです。
いまや開設数は300万件以上にものぼり、友だち登録したユーザーにクーポン利用やキャンペーンに参加してもらうことでより大きな集客を増やしています。
以下、LINE公式アカウントの特徴をご説明していきます。
多くのユーザーにアプローチできる
SNSの中で最も国にユーザー数が多いLINE。
国内ユーザー数は2022年6月現在で9,200万人となっています。
今や一人ひとつのアカウントを所持しているといえるほどたくさんのユーザーがいるLINEだからこそ、多くのユーザーにアプローチすることできる特徴があります。
ユーザー数が多いということは、自社ビジネスのターゲット層も多く含まれてくるため消費者と交流するSNSプラットフォームとして非常に強力です。
ユーザーが企業や店舗と直接・気軽につながることができる
日頃から利用しているLINEを使って簡単に企業や店舗と直接コンタクトを取ることができるメリットがあります。
LINE公式アカウントを活用することで投稿をたくさん企業の情報を見てもらえたり拡散してもらえる機会が増え、企業側にとっては集客も期待できます。
さまざまな目的に対応できる
LINE公式アカウントは
- 紙の催促物にQRコードを記載してタイムセールのクーポンを配信
- チャット機能を利用して予約受付
- 顧客への個別の連絡などのカスタマーサポート
を目的として利用することができます。
リピーター獲得や顧客満足度向上につながる
LINE公式アカウントはユーザーと直接コミュニケーションを取ることができます。
- ユーザーが求めている情報を発信したり
- 定期的に役立つ・お得な投稿を継続して見てもらう回数を増やしたり
- ユーザーの要望・疑問に丁寧に答える
など満足度の高いサポートを継続することで、リピーター獲得や顧客満足度の向上につながります。
LINE広告との併用でマーケティングを行える
LINEには「LINE広告」という広告配信機能が備わっています。
LINE広告はLINEアプリのメッセージ一覧やLINE VOOM(旧タイムライン)上だけでなく、LINEニュース、LINEマンガといった同社のもつサービスとも連携して広告を配信できます。
さらに大手ポータルサイトである「ヤフージャパン」への広告出稿も一部可能となり、広告配信面の広さもLINEを活用する大きな強みです。
手間がかからない
これまでは情報のやり取りをする場合、Webサイトから「メールアドレス」「個人情報」などを入力してもらう必要があり、手間に感じる人も多くいました。
LINE公式アカウントでは、「LINE公式アカウント」を友だち追加してもらうためにスマホでタップするだけで簡単に行えるので、ユーザーにとってもストレスがかかりません。
メールよりも気付かれやすい
LINEにメッセージを配信すると友だちに通知が届くので、すぐに気づいてもらうことができます。
メールの場合は迷惑メールで弾かれたり、メールボックスに埋もれてしまうことも多いですが、LINE公式アカウントであれば、ブロックされていない限り100%友だちにメッセージを届けることができます。
LINE公式アカウントの特徴・機能
続いてLINE公式アカウントのさまざまな機能を見ていきましょう。
メッセージ配信
友だち追加したユーザーひとりひとりに直接メッセージを送ることができます。
メッセージとともに画像や動画を掲載したり、情報に関する詳細をチェックできるように公式サイトへユーザーを誘導することもできます。
トーク上でユーザーとチャット
友だち追加したユーザーと直接簡単にチャット機能を利用してコミュニケーションを取ることもできます。
ユーザーにとってはメッセージを送るだけで簡単に返事が返ってくるので、とても便利な機能です。
自動応答メッセージ
ユーザーから何らかのメッセージが送られてきた際に、AIが自動的に応答メッセージを返してくれる機能も。
自動でメッセージが送られてくるので、ユーザーにとってとてもオペレーターによる対応を待つことなく素早くメッセージを見ることができます。
クーポン・抽選
LINEのメッセージにクーポン情報を発信し、ユーザーに簡単に使ってもらえるクーポンも配信することができます。
配信したクーポンをユーザーに使ってもらうことで、これまでより大きな集客につながります。
実際、アカウントと友だちになったユーザーの半数近くがクーポンを利用しています。
また、「抽選キャンペーン」を作成することも出来るため、イベントなどで抽選を行いたい場合などにも活用できます。
LINE VOOM(旧タイムライン)投稿
LINE VOOM(旧タイムライン)に投稿することも可能です。
LINE VOOMとは、LINEの提供するショートムービー共有機能で、2021年11月以降、タイムラインが「LINE VOOM」として生まれ変わりました。
追加した友だちにいいね、シェアしてもらうことで、友だち以外の人のLINE VOOM(旧タイムライン)上に拡散され投稿を見てもらえる機会が増えるのでぜひこちらも活用したいところです。
リッチメニュー
LINE公式アカウントのトーク画面の下部にメインメニューを固定表示することができる機能です。
リッチメニューがあることでユーザーは気になる情報や最新のトピックについて簡単にチェックすることができます。
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【事例】LINEリッチメニューとは?設定の基本マニュアルから活用方法まで徹底解説
ショップカード
商品購入・来店などの特典として付与するポイントを、LINE上で発行・管理できる機能です。
ユーザーは、紙のポイントカードとは異なり会計時に財布などから出し入れする必要がなく、スマホからLINEアプリ経由でポイントを取得することができます。
獲得ポイントに応じて、企業・店舗側が設定した特典を受け取ることもできます(1,000円以上の商品を10回購入で次回10%オフなど)。
店側もポイントカードを現物として発行する必要がないのでコストダウンにつながります。
ポスター
管理画面から、ポスターデータを無料でダウンロードすることができます。
このポスターを印刷して各テーブルやレジ横などお客様の目につく場所に配置することで、来店するユーザーにLINE公式アカウントの存在を告知し、友だち追加を促すことができます。
LINE公式アカウントの作成方法
LINE公式アカウントのタイプの違い
LINE公式アカウントを作成する前に3種類のアカウントをタイプがあることを見ておきましょう。
誰でも作成できる「未認証アカウント」
- 誰でも作成することが可能
- LINEアプリ内での検索結果に表示されない
審査を通過することで取得できる「認証済アカウント」
未承認アカウントに加えて以下の特徴が追加されます。
- LINEの審査を通過することで取得できる
- 認証済みバッジ(青色)が付与される
- LINEアプリ内での検索結果に表示される
- 販促用のポスターデータをダウンロードできるようになる(無料)
- 集客支援ツールを発注できる
- 請求書決済が可能になる
また、デフォルトだとLINE公式アカウントのIDはランダムな文字列で表記されてしまいますが、プレミアムID(有料)を利用することで、たとえば自社ブランド名など好きな英数字の文字列に変更することができるようになります。
ブランドのオフィシャルアカウントとして利用する場合はプレミアムIDを取得するとよいでしょう。
LINE公式アカウントの作成ステップ
LINE公式アカウントの作成と最低限の設定手順は以下の通りです。
- LINE公式アカウントの開設ページへ移動
- LINE Business IDの登録
- 管理画面(LINE Official Account Manage)にログイン(アカウント作成完了)
- 基本情報の登録
- あいさつ・応答メッセージ設定、配信テスト
- 認証済アカウントにする場合は申請
- 認証済みアカウントの場合は設定から「検索結果で表示」に切り替え
LINE公式アカウントの費用
LINE公式アカウントの料金は
- フリープラン
- ライトプラン
- スタンダードプラン
これら3つのプランがあります。詳しくはこちらをご覧ください。
画像:LINE公式アカウントを無料ではじめましょう|LINE for Business
1000通/ 月までは無料で利用することができます。
費用プランに応じて月額で配信できる無料メッセージ数が変わります。
開設後は自動的にフリープランになりますが、メッセージ通数に応じてプランのグレードアップをしましょう。
LINE公式アカウント運用時の注意点
友だちを増やす必要がある
まずはユーザーに友だち追加してもらわなければ、投稿を見てもらえません。投稿を拡散したりして、たくさん友だちを増やしていきましょう。
自社のホームページやSNSにLINE公式アカウントの情報を掲載したり、キャンペーンなどと並行して登録を促すなどフォロワーの獲得を進めましょう。
ブロックされてしまう可能性がある
友だち追加されていても、必要ないと感じたらブロックされたり削除されたりしてしまう可能性もあります。
ブロックされてしまうとメッセージを送っても相手に見てもらえません。
不快感を持たれないように運用するのはもちろん、フォロワーにとって有益なアカウントであるようにコンテンツの質にこだわりましょう。
また、「配信量が多すぎる」などでもうっとうしがられる原因にもなります。
配信の量も考慮し、ここぞというときに送るようにしましょう。
LINE公式アカウントの企業活用事例
ではLINE公式アカウントを利用して人気を集めている企業を3つご紹介していきます。
クックパッドニュース
画像:@oa-cookpadnews|LINE公式アカウント
料理レシピなど料理に関する豊富な情報を発信するクックパッドニュースのLINE公式アカウントでは、毎日お昼に旬の料理や話題のレシピの記事を紹介するダイジェストを配信してくれます。
毎日家事をしているとお料理のレシピにも限界が来ますよね・・・そんなときクックパッドのLINE公式アカウントを追加するとたくさんのレシピを見ることができ、毎日の料理がもっと面白くなるでしょう。
毎日豊富なコンテンツを配信することで、ユーザーに役立ててもらい、クックパッドありきの生活としてブランドを好きになってもらうことができます。
毎日コンテンツを発信する点はシンプルながら大変強力なファン獲得手法ですね。
スターバックス
コーヒーショップを展開するスターバックスのLINE公式アカウントでは新商品の紹介をリアルタイムで配信したり季節に合わせたおすすめ商品を定期的に配信していることで、ユーザーの興味を掻き立てています。
リッチメニューには
- 今週のおすすめ
- LINE版スターバックスカード
- ギフトを贈る
- モバイルオーダー
- 注文履歴
以上の項目をチェックすることができます。
LINE版スターバックスカードとは通常のスターバックスカードや公式アプリだけでなく、公式LINEアカウントから利用できるもので、LINE Payで入金してチャージしながらお支払いに使えるカードとなっています。
「今週のおすすめ」をタップすると自動的におすすめメニューがメッセージとして送られてきたり、また近くにあるお店で自分のスマホから簡単にオーダーすることができる「モバイルオーダー」システムも利用することが可能です。
さらにリッチメニュー横の「もっと楽しく」項目に「カスタマイズ」の項目がありますね。
カスタマイズとはドリンクをもっと美味しく楽しめるように自分でソースやホイップ、トッピングを調整できるもので自由に好みをドリンクに変身させることができるので、やってみるととても楽しいです。
こちらのカスタマイズをタップすると、アンケート機能がついたメッセージが送られてくるのでそちらを進めていくと自分好みの一杯を見つけることができます。
さまざまな機能を駆使して店舗の利用までつなげている大変秀逸な事例と言えるでしょう。
ファミリーマート
大手コンピにチェーンのファミリーマートのLINE公式アカウントは、友だち登録者数が2,100万人を超えている大人気のアカウント。人気の理由としては、
- お得なクーポンを毎日配信
- 自動応答機能で毎回違ったおすすめ商品を紹介してくれる
- 無料LINEスタンプでユーザーの興味を引いている
- 洗練された画像や、絵文字や色鮮やかなユーザーの興味を引くLINE VOOM(旧タイムライン)投稿
これらのポイントを押さえていることでユーザーからより興味を持ってもらって人気を増やしていることがわかります。
また頻繁に人気キャラクターとのコラボした無料LINEスタンプも配信しています。
無料LINEスタンプは友だち追加しないとダウンロードすることはできません。
スタンプに興味を持ってもらえれば、ダウンロードする際に友だち追加してもらうことができ結果的にメッセージを見てもらえる機会が増えます。
スタンプを継続的に利用してもらうことで、ブランドへの親しみやすさを感じてもらいやすくなり、さらにスタンプを見た人への認知度もアップするという相乗効果も。
競合と比較したときの選好性を高めることにつながりますので、競争が激しい市場の中ファンを獲得する手法としてLINEスタンプは有効に働くといえます。
たくさんの人が興味を持つLINEスタンプを配信しているファミリーマートさんは、LINEスタンプを通じて集客につなげている工夫がされていますね。
まとめ
LINE公式アカウントについてご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
LINE公式アカウントの発信力や集客力がよくわかったのではないかと思います。
LINE公式アカウントはユーザーとダイレクトにコミュニケーションを取ることができる唯一のツールです。
LINEはひとりひとりが所持しているほど日常で欠かせないツールになっている分、受け取ったメッセージなどの印象が強い傾向にあります。
まずはさっそくアカウントを開設してみましょう。