インスタグラムは写真が主体となるSNSです。インスタ映えという言葉も生まれたように、見栄えのする目を引くような画像が人気を集めています。
そのためインスタグラム用の撮影テクニックについてのノウハウも出回っています。写真中心で直感に訴えかけるSNSですが、投稿を広く露出(Awareness)するためには、写真技術だけでなく実はSEOを強く意識しなければいけません。
インスタグラムで効果的なSEOを実践することで流入を増やし、売り上げアップや宣伝効果を高めていくことが可能です。ここではインスタグラムにおけるSEOのポイントを詳しく解説していきます。
目次
インスタグラムにおける検索の重要性とSEOを意識しなければならない3つの理由
トレンド情報の検索はインスタグラムで行われる時代になっている
インスタグラムでは、GoogleやYahoo!と同じくらいトレンド検索が行われています。トレンダーズ株式会社の調査でも次のように調査報告されています。
情報検索には引き続き「Google」「Yahoo!」が多く使われていますが、トレンド情報の検索には「Twitter」「Instagram」といったSNSが、インフルエンサー型のみならずフォロワー型でも活用されている様子が伺える調査結果となりました。
引用:http://www.trenders.co.jp/wordpress/corporate/wp-content/uploads/2016/05/mpr20160511.pdf
中でも流行に敏感な消費者は、インスタグラムで今流行っているスイーツ、ファッション、グルメ、嗜好品などのトレンドをいち早く検索し掴んでいます。そのためトレンドに沿ったSEOを行うことで宣伝効果を高めることが可能です。
インスタグラムでフォロワー以外に情報を届けるには、検索流入が唯一の手段である
インスタグラムではタイムラインにフォローしていない人の投稿は基本的に表示されません。
Twitterではリツイート、Facebookではシェアといった機能によって、フォロワー以外にも自社のコンテンツを露出することが可能ですが、インスタグラムでは基本的に検索をしてもらって見に来てもらうフローとなっています。
そのためSEO対策をとって検索流入を増やすことが効果を上げるために重要です。
ハッシュタグ検索のピックアップ表示である「人気投稿」は沢山のリーチが見込める
人気投稿になれば、飛躍的に露出が増え、フォロワーの増大、エンゲージメントの増加へと繋がります。インスタグラムで多くのフォロワーがつくことは自社のファンを獲得する事になり、インスタグラムだけで集客が成り立ってしまう程販促力があがります。
インスタグラムでSEOを考える4つのポイント
ユーザー名
インスタグラムのユーザー名には英数字の組み合わせで決めるユーザーネームと、日本語も記載可能な名前があります。上のスターバックスの例では「starbucks_j」がユーザーネーム、「スターバックス公式 」が名前になります。どちらもプロフィールの編集で変更・設定することが可能です。
もし誰かが日本語で「美容師」と検索した場合、検索結果は名前に美容師を使用している人が優先的に表示されます。美容師を探している人に見つけてもらいやすくするためには名前に「美容師」を含めることが重要になります。
キャプション
インスタグラムのキャプションとは投稿した写真や動画についての説明文のことです。上の画像の赤い枠の部分がキャプションです。キャプションなしでも投稿は可能ですが、後から書き込んだり編集したりすることもできます。後から書く場合は自分でコメントを投稿すれば、その最初のコメントがキャプションとして扱われます。
また@で始まるメンションを記載することもできます。インスタグラムの利用者(ユーザー名)をメンションすると、その人のアクティビティに通知されます。Twitterのリツイートのように引用元を示したり、コメントへの返信などに使われたりします。企業アカウントでの運用の場合、公の場で特定の個人へのメンションは注意を払う必要があります。
インスタグラムのキャプション(文章)の書き方・編集は?アカウント運用で注意するコツの記事でも詳しく解説していますのでご活用ください。
ハッシュタグ
キャプションの投稿には#を付けたハッシュタグも含むことができ、自分でキャプションに書いたハッシュタグのみが検索の対象になります。インスタグラムのユーザーはこのハッシュタグを用いて検索するのが主流です。検索用のキーワードを加えることはSEO対策の要と言ってもよい機能ですから、投稿には必ずハッシュタグを付けましょう。
ハッシュタグは文章の途中に紛れこませてもいいし、文章の始めや最後にキーワード的にまとめても構いません。文章の途中に挿入する場合はそこだけハイパーリンクとして色が変わるので文字が目立ちます。読みやすさや目立たせやすさを考えて使い分けるようにしましょう。
東京ディズニーリゾートの公式サイトの例では見出し的なキャプション文「かっこいいミッキー☆」に続けて複数のハッシュタグがまとめられています。
企業担当者なら理解しておきたいハッシュタグに関する詳細はInstagramで人気投稿になるハッシュタグの効果的な付け方・選び方を徹底解説にまとめていますので是非ご覧ください。
ジオタグ(位置情報)
インスタグラムにはジオタグ(位置情報)付きで投稿できる機能があります。
位置情報をつけて投稿すれば、その位置情報で検索をした他の人の目に止まりやすくやすくなるメリットがあります。店舗や施設などのスポット情報に関連付けて写真を投稿することで、その投稿を位置情報から検索できるようになり、近くにいるユーザーが自社の店舗を発見できるようになります。
取り組む上での注意点
ユーザー名を効果的に使うポイント
名前はアカウントの看板となる個人名や企業名のことで、他ユーザーと名前が同じでも問題ありません。ユーザーネームはログインに必要なIDになるので、他のユーザーと被るのはNGです。
SEO的には名前は個性があり、検索されやすいものに最適化していく必要があります。
冒頭で説明したようにどちらもプロフィールの編集で変更が可能ですが、アドレスにもなるユーザーネームを変更する際は、フォロワーに混乱を招かないよう気を付ける必要があります。
ユーザーネームがタグ付けされたコンテンツが既に多数存在する場合は不用意な変更を行うと流入を減らしてしまうことになります。ユーザーネームの変更は慎重に行いましょう。
キャプションを効果的に使うポイント
キャプションを効果的に使うには必要最低限の情報で読みやすくする必要があります。
あくまで画像の補足として簡潔にまとめるようにします。ただしキャンペーンの応募方法などは詳しく書いても構いません。
最近では、商品をどこで買えるか、お店のセールはいつか、料理のレシピとワンポイントアドバイスなど、閲覧ユーザーの役に立つ情報が載っている投稿が必要とされている傾向があるので、自分のアカウントの世界観に合うようにキャプション内容を調整していきましょう。
#(ハッシュタグ)を効果的に使うポイント
検索機能
ハッシュタグの主要な目的である検索機能を上手く使うには、よく使われるキーワードを用いること、複数を組み合わせて検索されやすくする事がポイントです。
そのために検索されやすいよく使われるキーワードやブランド名などを付けるのが主流です。よく使われているハッシュタグを調べたかったら、各社が提供しているハッシュタグ検索サイトで現在最もよく探されているタグのランキングなどを調べることも可能です。
ただし単に人気のあるキーワードを使えばいいという訳ではなく、投稿の趣旨に沿ったもの、ユーザーの気持ちに寄り添ったものを選ぶ必要があります。
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カテゴリ分け機能
ハッシュタグによってその投稿がどんな投稿なのかカテゴリ分けして分かりやすくする機能もあります。東京ディズニーリゾートの投稿例ではミッキーの写真には全て#ミッキーというハッシュタグを用いることで、どのキャラクターについての投稿かカテゴリ分けされています。ディズニーリゾートでも単にパークの情報を知りたいのか、ミッキーについて情報を集めたいのかユーザーのニーズは様々です。そのために投稿をハッシュタグによって分類しておくことで、目的にマッチングした流入を増やすことが可能です。
他にもイベントやキャンペーンについての投稿なら#〇〇イベント、#〇〇キャンペーンといった特有のハッシュタグを加えることで投稿をまとめ、キャンペーン展開に利用することもできます。
投稿のジオタグ(位置情報)を効果的に使うポイント
ジオタグによる検索優先度はハッシュタグと比較すると劣ります。例えば「東京カフェ」と検索した場合、図のようにまずハッシュタグによる投稿の検索結果、次にユーザー名に東京カフェを含むものなどが出てきて、位置情報による結果はさらにその下に表示されます。
SEOとして位置情報の重要性はハッシュタグより下がりますので、ジオタグと併用して#東京カフェ #TokyoCafeのようにハッシュタグも併用するようにしましょう。
インスタグラムSEOを意識した企業の活用事例
スターバックスの活用例(キャプション)
スターバックスの投稿例を見てみると、キャプションはシンプルに「ひとあし早い春の訪れ」と書かれています。春というキーワードを活かすように桜の絵文字、写真もピンクが主体の桜や春をイメージさせるような素材を用いています。投稿に季節感をもたせ、あくまで写真をメインに、キャプションでさりげなく春色スイーツを紹介できるように工夫しています。
メルセデスベンツ(ハッシュタグ)
メルセデスベンツは季節やシーズンイベントに合わせたハッシュタグをシリーズ化して用いています。画像の例では「バレンタイン」をテーマに#バレンタイン #バレンタインネイル #バレンタインスイーツ #バレンタイン2018 #バレンタインデート #Valentine #Valentinesday といったハッシュタグを羅列しています。
バレンタインやお正月といったイベントは、こうしてハッシュタグに盛り込むことで、その時期インスタグラムにトレンドを求めて検索しに来る人の目にとまりやすくなります。#バレンタイン一つだけではなく、検索されると推測されるキーワードをいくつか組み合わせて投稿してヒットがあがるようにしています。
越前かに職人甲羅組の活用例(ハッシュタグ/キャンペーン)
こちらのキャンペーンでは
#甲羅組 #かにみそプレゼントキャンペーンのハッシュタグをつけてご自身のページに投稿
上記のように店名、キャンペーン名をハッシュタグにして応募することを条件にしており、応募者の投稿を通じて宣伝・拡散されるよう工夫しています。キャンペーン専用のハッシュタグで統一することで、手軽にキャンペーンの管理と宣伝が可能になります。
サントリーウィスキー(ジオタグ)
サントリーウィスキーは海外展開に向けて英語で情報を発信しています。自社のウィスキーを日本各地の風景と組み合わせた被写体にしてジオタグと一緒に投稿しています。洗練された風景画は、日本好きな人の目に思わずとまるようなアイデアです。
まとめ
インスタグラムでのサーチエンジンの仕組みはとても単純なので、ここで説明したような4つのポイントの最適化の他、毎日の投稿を心がけることでSEOの効果を着実にあげていくことが可能です。
- ユーザー名・プロフィールの最適化
- キャプションの最適化
- 投稿のハッシュタグの最適化
- 投稿のジオタグ(位置情報)の最適化
- 毎日の投稿
以上ここで解説したポイントをしっかり踏まえて、SEOの効果をあげていくようにしましょう。
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