SNSを集客に活用する企業や店舗が増えてきている中、レジャー施設の誘客にもSNSを介する情報発信は重要な役割を担っています。
今回の記事では「これからSNSアカウントを運用したい」「アカウント運用の仕方がいまいち分かっていない」というレジャー業界の方々に向けて、SNSアカウントを運用している5つのレジャー施設のSNS活用事例をご紹介します。
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目次
5種のレジャー施設が用いたSNS活用事例
水族館│すみだ水族館(@Sumida_Aquarium)
最初にご紹介するSNSアカウントは、東京スカイツリーにある水族館「すみだ水族館」のTwitterアカウント(@Sumida_Aquarium)です。
一日ひとつ、平和なニュース
5月21日の #すみだHappyHeadlines【ペンギンの赤ちゃん、3羽誕生】
すみだ水族館に9年連続でマゼランペンギンの赤ちゃんが誕生。3羽は「ぼんぼり・ももは・あさひ」と名付けられすくすくと元気に成長中。とてもかわいい。とてもとても、かわいい。 pic.twitter.com/tiT0oUsjPa— すみだ水族館【公式】 (@Sumida_Aquarium) May 21, 2021
すみだ水族館のTwitterアカウントは、主に水族館にいるいきものの日常や生態、常に共に過ごしている飼育員スタッフだからこそ知る貴重な姿などを中心に投稿しています。
中でもエンゲージメントが高く人気シリーズとなっているのがハッシュタグ「#すみだHappyHeadlines」を用いて、毎日投稿されている閲覧者の心が癒されるような平和なニュース。
これら投稿はいずれも画像あるいは動画付きで投稿されているためタイムライン上でもTwitterユーザーの目に留まりやすく、フォローしたくなる非常に魅力的なコンテンツとして発信されています。
「画像・動画付きの投稿」は、いきものの日常風景など投稿できるコンテンツを豊富に持つレジャー施設は、どこでも簡単にSNS活用に導入しやすい手法ですので、コンテンツを豊富に持つ強みを積極的にSNS運用に活かしましょう。
他に類を見ないユニークな発想企画
緊急開催決定❗️❗️
異例の長期休館でいきものたち(特にチンアナゴ)が人間の存在を忘れ始めています💦だからお願いです。お家からチンアナゴにあなたの顔を見せてあげてください。
「チンアナゴ顔見せ祭り」開催します❗️https://t.co/gz7ldy743F#お願い人間のこと思い出して#休園中の動物園水族館 pic.twitter.com/vG2L0ydCW1— すみだ水族館【公式】 (@Sumida_Aquarium) April 28, 2020
また、日頃からいきものの情報を魅力的に発信することで「実際にあのペンギンの赤ちゃんを見てみたい!」などとフォロワーに興味喚起を図っているのはもちろん、すみだ水族館は「ユニークな発想」で思わず気になってしまう企画が多いのも注目したいポイント。
一例としてご紹介したいのが上記投稿の「チンアナゴ顔見せ祭り」です。
この企画は、2020年の緊急事態宣言に伴い長期休館となった影響で、お客様と会う機会の減ってしまったチンアナゴが「人間の存在を忘れて始めてしまった!」という事態を解決するために急遽開催されたイベントです。
参加者は「自宅からすみだ水族館のチンアナゴとビデオ通話をする」という斬新な企画は各種メディアでも取り上げられる等、話題を呼びました。
オリジナリティを出すことで「この施設は面白い企画が多い」などとして認知が広がり、ゆくゆくは実際の施設にも足を運んでもらえるようになる、一捻りが必要でありながら是非参考にしたい事例です。
博物館│九州国立博物館(@kyuhaku_koho)
画像:@kyuhaku_koho│Twitter
次にご紹介するSNSアカウントは、福岡・太宰府の「九州国立博物館」のTwitterアカウント(@kyuhaku_koho)です。
【明日から】
「太宰府デジタルスタンプラリー」を開催します!🌈スマホがあれば、だれでも参加できます🤳
歴史や文化に触れながら、スタンプを集めましょう😆
3つ全て集めると、九博オリジナルグッズをプレゼント✨
みなさん、ぜひご参加ください♪ pic.twitter.com/N9VPMSg3sJ— 九州国立博物館 (@kyuhaku_koho) April 28, 2021
九州国立博物館のTwitterアカウントでは、主に上記のような開催イベントや特別展のお知らせ、また他アカウントで自館の展示物が紹介されている投稿をRT(リツイート)するなど展示内容に関する多種な情報が発信されています。
人によっては興味を惹かれやすい伝達方法は異なります。本アカウントではイベントの情報が、文章で見どころを説明・クイズで楽しみながら理解・YouTube動画でなど複数の方法で発信されていて、自館の魅力を伝わりやすくする手法の一つとして取り入れられています。
上記で触れた、RTおよび引用RTはTwitter特有の「情報拡散のしやすさ」という特徴と関連深い機能で、自分自身で投稿する画像・動画などのコンテンツがなくとも他ユーザーによる投稿を用いて情報発信が可能なため、Twitter運用の際にコンテンツ不足で困っているアカウント運用者はぜひ積極的に取り入れていきましょう。
撮影・SNS投稿OK
九州国立博物館の常設展「文化交流展」が撮影・SNS投稿OKになったとつぶやいたところ、結構な反響があったので、取材の後に確認してきました。しっかりパネルに明記されています。これで「伊都国王墓」とされる、福岡県糸島市の三雲南小路遺跡1号甕棺の復元展示も、ようやく写真で紹介できます! pic.twitter.com/VWi9M7RCTn
— 今井邦彦 Kunihiko Imai (@imaikuni) May 14, 2021
こちらは九州国立博物館による投稿ではなく、他のユーザーの投稿をRTしたもので、九州国立博物館の常設展で撮影およびSNS投稿がOKになったことについて情報を発信されている投稿です。
公式の立場として情報発信をすることももちろん大切ですが、実際に来館した人の投稿は口コミにもなるため誘客において重要な要素の一つです。
SNSへの投稿が日常的な現代において「画像」の存在は大きく、今回のように「撮影・SNS投稿OK」とすることで説得力のあるUGC(User Generated Contents=一般ユーザーによって作れられたコンテンツ)が生成されやすくなる、という構図は頭の隅に置いておきたい考え方です。
科学館│日本未来科学館(@miraikan.jp )
続いてご紹介するSNSアカウントは、東京・青海にある「日本科学未来館」のFacebookアカウント(@miraikan.jp)です。
日本科学未来館のFacebookアカウントでは、企画/イベントの告知やブログ紹介など多岐にわたる、お知らせ関連の投稿がなされています。
上記投稿は「透明字幕パネルを用いた展示ツアー」を実施したお知らせの投稿で、実際に未来館で展示しているツールを用いて、ツアーを案内するスタッフが発する言葉がパネル上に表示され、聴覚障害をお持ちの方にも日本科学未来館の展示ツアーをお楽しみいただけるというものでした。
展示物およびその研究内容などに触れつつも、聴覚障害をお持ちの方とそのお連れ様にもツアーを楽しんでもらえることが打ち出されている、科学館ならではのオリジナリティのある目を惹く投稿であったと言えます。
入館料無料&科学を身近に
誘客に繋げるためには、来館を検討しているユーザーにとっての「メリット」が提示されていることが重要です。
今までご紹介した2つの事例もそれぞれ「面白そう」「この情報を他の人にも知らせたい」などと思わせるオリジナリティがありましたが、今回の日本科学未来館の投稿は王道ながらも誘客に有効な「無料」で入館できる特別な日のお知らせです。
すでにこのようなお知らせを実施している施設も多いとは思いますが、日本科学未来館のように「科学技術週間」の一環として実施している「一家に1枚ポスター」を関連付けて紹介するなどプラスアルファの情報で「科学」に対する興味関心への導線を設けることも参考にしたいポイントです。
美術館│森美術館(@moriartmuseum)
次にご紹介するSNSアカウントは、六本木の美術館「森美術館」のInstagramアカウント(@moriartmuseum)です。
森美術館は、当時まだInstgramを利用している美術館が少ない2015年からInstagramの運営を開始した、先駆者的存在です。
Instagramをはじめとする各種SNSでは、各展覧会の開催概要など基本情報とキービジュアルを投稿されています。
その上で森美術館のSNS運用で参考にしたい思考は、当時撮影不可が多い美術館の中「撮影OK」とし、来館者が実際に展覧会で楽しんでいる様子を自由に発信している点です。
撮影OKとしたことにより、来館者からシェアされるアートが自然とUGCになり他来館者への誘客に作用しています。
森美術館広報・プロモーション担当の洞田貫晋一朗さんは、上記のような戦略を書籍『シェアする美術 森美術館のSNSマーケティング戦略』として2019年に刊行されていますので、ぜひ参考にしてみましょう。
アート作品の「シェア」をツアーにまで発展
森美術館の「シェアする美術」の考えは来館時の撮影許可に留まらず、コロナ渦で休館となった際には展覧会を専門家の解説付きで巡るオンラインツアーをライブ配信した投稿が好評を呼んでいました。
以降もLIVE配信を日本語のみならず英語で実施し、海外のファンへもリーチを図るなど積極的に情報を発信されているのが印象的です。
展覧会の見どころなどを伝えつつ解説を交えるなど、展覧会がより一層楽しめる工夫が施されているため、コメント欄でも「絶対に見に行きたい」「再開したら見に行きます」など視聴者の興味を惹くことができている事例でした。
動物園│アドベンチャーワールド
最後にご紹介するSNSアカウントは、和歌山にある動物園(テーマパーク)「アドベンチャーワールド」のYouTubeチャンネルです。
アドベンチャーワールドのYouTubeチャンネルでは、主にパンダの赤ちゃん(楓浜)の動画を中心にライブ配信や説明動画などを投稿されています。
一般公開前の赤ちゃん動物の成長過程など、動物園では見られないプレミアム感のある動画がある点も魅力の一つです。中でも特に楓浜の動画は毎日投稿され、投稿から1日経たないうちに4万回近く再生されるなど、人気・注目度の高いシリーズ動画となっています。
他にも「ウマに1日密着してみたら横になっている時間はなんと、、、」や「ナマケモノの爪切りは家庭にもある「アレ」で切る!」など思わず動画を再生してしまうような気になる知識系動画もあり、子どもから大人まで楽しめる動画が多数投稿されています。
園内の楽しみ方を提案
また、アドベンチャーワールドのYouTubeチャンネルには、動物の動画以外にも「園内の楽しみ方」に関する動画を複数公開しています。
上記にご紹介している動画は「スタッフは3000円を園内でどのように使うか」という検証動画で、どのショーを見るかなどの園内の周り方・食事・おやつのメニュー紹介などもあり、いかに3000円でアドベンチャーワールドが満喫できるかということが十分に伝わる動画となっていました。
他にも「最高のデートコース」や「初めてのアドベンチャーワールドを楽しんでもらうための家族向けコース」に関する動画もあり、周り切れないと言われるほど広いアドベンチャーワールドならではの、趣向を凝らした企画で「ぜひ行ってみたい!」と思わせる情報を発信されている点が魅力的です。
まとめ
今回はSNSを誘客に活用するために、5つのレジャー施設のSNSアカウントおよび投稿事例をご紹介しました。
いずれのアカウントも基本となる投稿テーマがある上で、発想・趣向を凝らした一捻り加えられた投稿があるのが特徴的でした。
今回ご紹介した内容はあくまでも一例に過ぎませんので、今後SNSを見る際には「この投稿は、どのような考え・発想で発信されているのか」や「この企画を自分の立場に置き換えたら、どのように実施できるだろう」など、一歩踏み込んで考えてみるのもおすすめです。
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