この記事では、日本や海外の企業・メーカーから参考になるポイントがあるインスタグラムキャンペーン事例をピックアップし、ご紹介していきます。
目次
日本の企業、メーカーによるインスタグラムキャンペーン事例
野球球団によるインスタグラムキャンペーンご紹介
まずは日本でもお馴染みの球技、野球業界のInstagramアカウントにおけるキャンペーン事例をご紹介します。日本球団で有名なアカウントといえば、男性・女性を問わずファンからの人気を獲得している広島カープ、福岡ソフトバンクホークスなどが有名所で、それぞれ#カープ女子や#タカガールといった女性ファン向けのハッシュタグを利用したキャンペーン・ブランディングを行っています。
福岡ソフトバンクホークス @softbankhawks_official
中でも近年徐々に人気を拡大しつつある福岡ソフトバンクホークスの#タカガールは、2017年5月14日(日)タカガールデーの動員観客数が3万人を記録したことで有名です。
ここ数年、5月のタカガールデー前に#タカガール付きでピンクのグッズ等のアイテムが写った写真を撮り、#タカガールを付けて投稿を行うことで抽選で選手のサイン入りタカガールユニフォームが当たるというキャンペーンを行っていますが、毎年同じ時期にキャンペーンを行っていることにより、ユーザーにとってもこの時期はタカガールデーだという認識の植え付けが出来てきていると考えられます。
こうした「毎年この時期だけ」と決めて行うキャンペーンは、球団などのインスタアカウントだけではなく企業やメーカーのアカウントでも取り入れることが出来るため、ぜひ参考にしたい事例です。
また、Xデーが○月○日と決まっている場合に有効な手法として、徐々に情報を公開(カウントダウンのように1日に1つずつキャンペーンの情報を公開)する方法や、他企業とのタイアップなど話題性の度合いが低い情報から高い情報へXデーに向けて順に公開することでXデーへの期待感を煽る方法をオススメします。
上記タカガールキャンペーンに関して言えば、オフィシャルサイトでハッシュタグキャンペーンについて事前告知を行い、開催数日前から航空企業とのタイアップ、有名女優を起用して観戦ツアーを実施などXデーまで継続してユーザーに話題を届けていることで、タカガールデー当日の盛り上がりに繋がったのではないかと感じます。
旅行・観光関連企業によるインスタグラムキャンペーン
旅行代理店として有名なJTBのInstagramアカウントでは、2017年5月から#マイトリを付けて投稿を行うことでカメラなどの商品が抽選で当たるキャンペーンを実施しています。
JTB マイトリ @jtb.mytrip
ターゲットはもちろん女性ユーザーで、旅好きな女性に焦点をあてた限定的なキャンペーンとなっています。Instaragamは10~20代の若年層の女性ユーザーが多いことから、こうした女性ユーザー向けのキャンペーンは投稿やユーザーのリアクションを得やすいと感じます。
指定のハッシュタグを使いユーザーの投稿を中心に自社のアカウントを盛り上げたい場合、インスタグラムは最適なフィールドであるといえます。理由として、インスタグラムのアカウント作成には制限がなくいくつでも作れるため、行いたいハッシュタグキャンペーンに合わせてアカウントを作成し運用することが出来るからです。
プロフィールに自社の本体アカウントへのコメントや、サイトへのリンクを貼っておき、実際の投稿はキャンペーンを利用してユーザーに行ってもらうことで効率的に運用・キャンペーンを打つことができます。
またキャンペーンへ投稿する写真にユーザーの顔が映っていなくても問題ないということで、上手くハードルを下げることが出来ていることも参考になるポイントです。
先の福岡ソフトバンクホークスでも同様に、「自社製品のみ」ではなく「ピンクのアイテム」として投稿のハードルを下げたことでより投稿しやすいものになりますので、ユーザー投稿型のハッシュタグキャンペーンではぜひ取り入れておきたい考え方です。
地方企業・自治体によるインスタグラムキャンペーン
熊本震災により行われた「復興割り」においてもSNSを利用したキャンペーンが開催されました。
九州観光推進機構 @kyushu_tourism_information
キャンペーンの内容としては、熊本震災後に九州で撮られた写真に焦点を絞り、ユーザーの投稿を促していますが、こうした震災による復興のために地方自治体や行政が後ろ盾になり行われるキャンペーンもあります。
こちらは地方に特化した企業やメーカーのインスタアカウントで参考になるキャンペーン事例で、特定の場所や地域で撮影された画像を投稿してもらうことでその場所の知名度や認知度がアップします。
ターゲットとするユーザーにリテラシ(知識)がない場合は投稿のハードルを下げて、上記例のように○○で撮られた写真であれば何でもOKという風に窓口を広げ、ターゲットユーザーにリテラシがある場合は、投稿と共にハッシュタグや位置情報を追加して投稿してもらうことでセグメント性の高いキャンペーンをうつことができます。
海外の企業、メーカーによるインスタグラムキャンペーン事例
これまで日本の企業、メーカーや自治体などによるインスタグラムアカウントによるキャンペーンを紹介してきましたが、マーケティングの本流である海外企業・メーカーのインスタキャンペーンはどのようなものでしょう。
日本の企業・メーカーとは一味違った規模感によるキャンペーン事例をご紹介します。
海外の飲料企業、メーカーによるインスタグラムキャンペーン
カールスバーグ @carlsberg
デンマークにあるビール醸造企業、ブランドのカールスバーグではハッピーアワー(レストランやバーなどでお酒を半額で提供する時間帯のこと)に#HappyBeerTimeと飲んでいるお店の名前を画像と一緒に投稿することで、そのお店のハッピアワーを延長できるというユニーク且つ醸造メーカーならではのキャンペーンを開催しています。
こうした方法でのPRは企業やメーカーだけではなく、店舗の売上貢献にも繋がるため海外ならではのスケールの大きい面白い企画です。
日本ではなかなか応用する場のない事例ではありますが、よりマクロなスケールでこのキャンペーンを行うのであれば町内会や自治体ぐるみで商店街の店舗を巻き込んでやってみるのも面白い取り組みであると考えます。
海外の食品企業、メーカーによるインスタグラムキャンペーン
Ben&Jerry's @benjerryswe
アメリカだけではなく全世界で有名なアイスクリームブランド、ベン&ジェリーズのインスタグラムアカウントによるキャンペーンでは、ユーザーが幸せだと感じた瞬間を写真に撮り、指定のハッシュタグ付きで投稿してもらうというフォトコンテストを行っています。
指定のハッシュタグも#capture euphoriaと、自社企業の製品とは関係のないハッシュタグを利用したことで企業・メーカー・ブランドとしてのPR力は弱いキャンペーンになっています。
商品とは関係のないハッシュタグでユーザーの幸せを感じる瞬間を写真で投稿となると、全く企業やメーカ・ブランドのPRからかけ離れているように見えますが、このような企業色の薄いキャンペーンは企業やブランドとしての価値(イメージ)アップに繋げることになるため、時として非常に強力なブランディングになるといえます。
このようにInstagramのキャンペーンにおいて、優先すべきものが何かによってハッシュタグやキャンペーンの方向性、どのようにユーザーに投稿してもらうかなどが大きく変わってきますので、キャンペーン立案の際は目的に合った初期設計をおこなうように注意すると良いでしょう。
最後に
今回は日本・海外の企業・メーカー・ブランド・球団など様々なジャンルのInstagramアカウントから、画像投稿キャンペーンを中心とした事例をご紹介しました。Instagramでの企業やメーカーアカウントの運用において、ただ投稿するだけではなかなかフォロワーが増えずユーザーへの自社ブランド・自社製品の認知拡大が思ったように行かないというケースは良くあるものです。インスタグラムでのキャンペーンを検討されている方は、是非今回のポイントを参考にして見て下さい。