インスタグラムで企業アカウントを運用していく際に大切な基本となる事は何でしょうか?重要なポイントはもちろん一つだけではありませんが、まずは「ユーザーはどのようにして自分のアカウントをフォローしてくれるのか」という、フォロワーが増える仕組みについて理解しておくことが大切になります。そしてこのフローを理解した上で、
- 写真のクオリティを高める
- アカウントコンセプトを統一する
- プロフィールを魅力的にする
- 戦略的にハッシュタグを選ぶ
- セールスマンにならない
という5つのポイントをよりよく改善していくことが大切になります。
目次
フォロワーが増える仕組みについて
インスタグラムでアカウントを運用していく場合、フォロワーをいかにして増やしていくかということは、常に考える必要がある課題になります。アカウントを運用する上で大切になるポイントそれぞれについて説明していく前に、ユーザーは自分のアカウントをどのようにしてフォローしてくれるのか、まずはその一連の流れについて把握しておきましょう。
- 1枚の写真に魅力を感じ、他の写真も見てみたいと思う。
- プロフィールページにアクセスしてどんな写真を投稿しているのか確認する。
- 他にも自分が見たい写真や動画が見られると感じたらアカウントをフォローする。
ユーザーは以上3つの流れでアカウントをフォローします。もちろん、どの項目が抜けてもだめで、全てのアクションがクリアされてはじめてフォロワーが増えていきます。
フォロワーを増やす5つのポイント
写真のクオリティを高める
これはユーザーのフォローまでの流れの①に関するものです。基本的にユーザーはほとんどの場合、自分が運営するアカウントの存在を知らないので、はじめての接点は一枚の写真からになります。この写真のクオリティーが低ければ、当然ながらアカウントに興味を持ってもらえません。他の写真も見てみたいと思ってもらえるようなクオリティーの高い写真を投稿することが当然ですが何よりも重要なポイントになります。
ではクオリティーの高い写真を投稿するためには具体的にどのようなポイントに注意すればいいのでしょうか?簡単なのに大きな効果が得られる一つのアプローチは構図にこだわることです。
3分割構図を意識して写真を撮影しよう
三分割法(さんぶんかつほう、rule of thirds)は、絵画や写真、デザインなどの視覚芸術において、画面の構図を決定する際に用いられる経験則のひとつ[1]。三分の一の法則ともいう。この法則は、等間隔に引いた水平線と垂直線2本ずつにより画面を9等分(上下・左右方向にそれぞれ3等分)すると仮定し、それらの線上、もしくは線同士の交点上に構図上の重要な要素を配置すると、バランスが取れて安定した構図が得られるというものである[2]。
三分割法の効果は、被写体の位置をそれぞれの直線やその交点に合わせて位置を揃え、2本の水平線のいずれかの上に地平線を配置すること、または直線状の要素を画面の分割された部分と部分にまたがるようにすることによって得られる。三分割法に従うことの主な理由として、画面の中心に被写体を置くこと(いわゆる「日の丸構図」[3])や、地平線が「写真を真っ二つに分断してしまう」ことを回避することがある[4]。
どう被写体をレイアウトしていいか分からず、上の説明のようにとりあえず被写体を中心に置いてしまう人が多いのではないでしょうか?
上の文字だけではまだイメージが湧きにくいかと思いますので、実際の写真をもとに具体的にどのような手法になるのか見ていきましょう。
例えばこのとても魅力的な写真も3分割構図に沿ってレイアウトされています。
試しに上のように写真に線を入れてみると、このようなに横の下の赤い線に海のラインが合わせられていることが分かります。人物の身長が赤い横の線の中に収まっていることもポイントです。
こちらの写真も同様で、
歩いている人物に合わせられた右の赤い縦の線と、車の上の部分に合わせられた横の赤い線が3分割構図の線に該当する部分になります。このように複数の箇所を組み合わせてレイアウトするのもオススメです。
こちらのレイアウトも3分割構図のレイアウトに沿っているもので、
横になっている男性が赤い縦の線に沿ったレイアウトになっているためより魅力的な写真になっています。もしも人間の位置が真ん中やより右に寄ってしまっていたら写真の魅力は半減してしまっていたでしょう。
このように、縦と横の分割線を利用して写真をレイアウトしていくのが三分割法になります。これなら写真があまり得意でない人でも取り組みやすいかと思います。
アカウントコンセプトを統一する
見事、写真に魅力を感じてもらい、アカウント自体に興味を持ってもらえたとしましょう。次は興味をもってもらったユーザーにプロフィールページへ移動して貰う必要があります。
ちなみにユーザーはプロフィールページで、「自分が見たい情報が先ほどの写真の他にもあるかどうか」を判断します。仮に例えば1枚のネイルの写真を見てアカウントに興味をもってくれたユーザーがいたとしましょう。それなのに自分のアカウントがネイルの写真よりも料理の写真を多く投稿していたらどうでしょうか。ユーザーはネイルの写真から興味をもったので、期待ハズレだと感じ、このアカウントには自分の見たい画像や動画はないと判断してしまいます。これではいくらたくさん魅力的な写真を撮影していってもなかなかフォロワーは増えていきません。
もちろん同じような写真ばかりになってしまうのもよくありませんが、色々な写真を投稿する場合でも写真に共通するコンセプトをしっかりと設計し、そのコンセプトやテーマにそった写真を投稿していくことが重要になります。ユーザーが自分のアカウントをフォローしたいと思う理由を明確につくってあげることが大切です。
プロフィールページを魅力的にする
これは上の項目にも関連する内容になりますが、ユーザーがプロフィールページに来訪する理由は「自分が見たいと思える投稿がたくさんあるかどうか」を確認するためです。つまり、このユーザーの疑問をしっかりと解決する内容であれば、フォローまでのハードルが低くなります。「お金をかけずに実践できるインテリアの活用方法やDIYの方法について紹介しています」など、アカウントが投稿している写真のテーマやコンセプトなどをできるだけ具体的に分かりやすい形で記載しましょう。
またプロフィールページをぱっと見た感じの印象も大切なポイントになります。実際にユーザーとして利用していて、写真は魅力的なのにプロフィールページ全体で見ると魅力が半減している、という感じを抱いた経験がある人は意外と多いかと思います。自分のアカウントでも同様のことがないよう、プロフィールページのレイアウトで見た時にどう見えるのか気をつけていかなければなりません。
戦略的にハッシュタグを選ぶ
この項目は上のユーザーがフォローするまでの流れのうち、①の前の「いかにして多くの人に自分のアカウントの写真を見てもらうか」という部分に該当するポイントになります。どんなに綺麗で魅力的な写真を投稿しても、ユーザーに見てもらえなければフォロワーは増えません。魅力的な写真をできるだけ多くの人に見てもらうためには、自分のアカウントの影響力に応じた適切なハッシュタグを選ぶことが大切になります。
では自分のアカウントの影響力に応じたハッシュタグはどのような考え方で判別し、選んでいけばいいのか。一つのポイントは検索結果の上部に表示される「人気投稿欄」になり、この箇所に表示されるようにハッシュタグを選んでいくことが大切になります。
人気投稿欄の表示ロジックについて
人気投稿欄に表示されることを狙うためには、人気投稿欄の表示のロジックがどのような仕組みになっているかをまず把握しなければなりません。投稿のどの要素が人気投稿欄に大きい影響を与えているかというと、「いいね」の数が大きく影響しているとインスタラボは考えています。つまり、ある特定のハッシュタグがついた投稿の中でより多く「いいね」がついている投稿が人気投稿欄にピックアップされる可能性が高い投稿になるということで、例えば人気投稿欄に表示される写真が全て500以上のいいねが付いているものだった場合は、自分のアカウントが投稿する写真もそれと同じくらいの反応がないと掲載される可能性が非常に低いということになります。
より具体的な例に置き換えて整理してみましょう。例えば自分のアカウントが投稿する写真につくいいねの数が平均して100前後という状況の中で「#美味しいランチ」というタグの人気投稿欄の箇所を狙うとします。しかし「#美味しいランチ」というタグの人気投稿欄に表示される写真を見てみると、掲載されている投稿には平均1000以上のいいねが付いています。さてこの場合、自分の写真が「#美味しいランチ」というタグで人気投稿欄に表示される可能性は高いでしょうか?
もちろん自分の投稿に過去最高のいいねやコメントがついて1000以上のリアクションがかえってくる可能性は0ではありません。でもそれは非現実的ですよね。平均して自分のアカウントの投稿に対するリアクションが100前後の状況なら、それと同じくらいのタグを選んで投稿していく方法がインスタラボの考える正しいアプローチになります。
つまりフォロワーが少なく、まだいいねやコメントがたくさんつかないうちは、できるだけライバルの少ないタグを選んで投稿していかなければ写真を見てもらえる回数は増えていかないことになります。
よりハッシュタグ選びの重要なポイントにフォーカスした説明はこちらの記事で解説していますので合わせて参考にしてみてください。
検索を狙え!インスタグラムのフォロワーを増やすハッシュタグ戦略
セールスマンにならない
SNSにはそれぞれのカラーや特徴があります。インスタグラムの場合は、他SNSと比較して特に、宣伝色の強い投稿が嫌われる傾向にあります。当然、事業成長を目的としてインスタグラム運用を行うわけですが、商品やサービス、ひいてはそのブランドのファンになってもらうためにはどうすればよいかを考えて運用を行うことが非常に大切です。商品をPRする場合でも、一方的に値段などをアピールするのではなく、具体的な活用方法や活用シーンを紹介して、どんな風に使う人の暮らしに貢献できるのか、工夫して投稿していくことが大切になります。
おわりに
インスタグラムの運用で大切な5つのポイントについて説明しましたが、まずは「ユーザーがどのような流れでアカウントをフォローしてくれるか」をしっかり理解しておくことが大切になります。フォロワーが思うように増えない場合は、かならず「1.1枚の写真に魅力を感じ、他の写真も見てみたいと思う。」→「2.プロフィールページにアクセスしてどんな写真を投稿しているのか確認する。」→「3.他にも自分が見たい写真や動画が見られると感じたらアカウントをフォローする。」のどこかに問題があるからです。それぞれの項目の問題を解決するためのヒントとして、5つのポイントがあることを忘れずに覚えておきましょう。