Twitterやフェイスブック、LINEなどのSNSで、アカウントが乗っ取られたという声を時折耳にしますが、インスタグラムでもアカウント乗っ取りが起き得るのをご存知でしょうか?
企業公式アカウントは、お客様との接点となる「企業の顔」です。企業アカウントが乗っ取られることは非常に大きなリスクだと考えられるでしょう。今回は具体的にはどういう弊害があるのか?どうやって対処すれば良いのか?乗っ取られる前に気を付けておくべきことはなにか?など、インスタグラムのアカウント乗っ取りについて詳しく解説します。
目次
インスタグラムの乗っ取りとは
アカウントの乗っ取りとは、意図しない第三者がアカウントへ不正ログインを行うことを指します。また、そのアカウントになりすまし投稿を行うこともあるでしょう。
本人がしばらくログインをしていないと気づくことが遅れることもあり、知らない間にあなたになりすました投稿が行われていたり、パスワードを勝手に変えられて本人がログインできなくなる場合もあります。
なんか怖いなぁ…。
今日、久しぶりにインスタグラムを開いたら、知らないウチに全く知らない海外の人を400人もフォローしてました。
乗っ取りに遭ったのかも…と思ってソッコーでパスワードを変えてフォロー解除&鍵アカ移行しました。— 良 (@febryou210) 2018年6月17日
乗っ取られた場合のリスク
企業アカウントを乗っ取られた場合、企業にとって非常に大きなリスクとなります。悪意のある投稿により、ブランド価値を既存するリスクを背負うだけでなく、企業の名前を語った詐欺事件に発展したり、個人情報が流出したりするリスクももあります。
実際、個人アカウントの乗っ取り事件は各SNSで頻繁に発生しており、例えばLINEではアカウント乗っ取りによる詐欺事件が取り沙汰され、各都道府県の県警が警鐘を鳴らしている県もあります。(参照元:長崎県警LINEアカウントの乗っ取りにご注意!)
乗っ取られる場合の原因
インスタグラムのアカウントが乗っ取られる原因としては、ほとんどの場合、パスワードのセキュリティーが甘いことが考えられます。
そもそもSNSはパスワードが分かれば簡単にログインできてしまいます。そのため、推測が可能なパスワードを設定していると乗っ取られるリスクが非常に高くなります。
もしあなたの企業アカウントのパスワードを次のようなものから設定しているようであれば、非常に危険ですのですぐに変更をおすすめいたします。
- 企業名、製品名
- 製品の発売年、発売日
- プロジェクトコード名、社内通称名
(社内用語だから流出しないと考えるのは非常に危険です。)
乗っ取り被害にあった場合の対処法
では、もしもインスタグラムのアカウントが乗っ取られてしまった場合にはどうすれば良いのでしょうか?
その対処法は、乗っ取られてからもログインできる場合とログインできない場合とで方法が変わります。それぞれのパターンを見て行きましょう。
ログインができる場合の対処法
アカウントの乗っ取りにあったとしてもログインできる場合には、取り急ぎパスワードを変更してしまうことが重要です。
パスワードを変更すれば、乗っ取った相手はもうログインできませんので、最優先で変更しましょう。
パスワードの変更方法は、プロフィール画面の右上にある「歯車」をタップし、表示された一覧の中から「パスワード変更」をタップします。
すると、現在のパスワードと、希望する新たなパスワード入力の画面がでてきますので、設定するとパスワードの変更完了します。
ログインができない場合の対処法
もしもログインできない場合でも、上記と同じ方法でパスワードの変更は可能です。しかし、パスワード変更のメールが来ない場合は、残念ながらメールアドレスを変更されている恐れがあります。
その場合には残念ながら設定変更ではログインできませんので、インスタグラムヘルプセンターに問い合わせる必要があります。ヘルプセンターに問合せた上で、落ち着いて回答を待ちましょう。
(インスタグラムヘルプセンター:不正アクセスされたアカウントの報告)
乗っ取り防止策をご紹介
セキュリティインシデントへの対応はどれだけ予防できるかにかかっています。ここからはインスタグラムのアカウントを乗っ取られないようにする対策を紹介していきたいと思います。
パスワードのセキュリティレベルを見直す
まず簡単にできる方法は、パスワードを安易なものに設定しないことが大切です。さきほども少し触れましたが、あなたの情報から連想できる規則性のあるパスワードは危険です。なるべく不規則で、文字数を多くした上、大文字と小文字を織り交ぜるとセキュリティーは高まります。
また、他サイトにおいて流出したパスワードを元に、SNSに一斉に攻撃を仕掛ける「リスト型攻撃」とよばれる不正ログイン手法から自社アカウントを守るためには、サービス間でのパスワードの使い回しを避けましょう。
(一部ユーザ限定)2段階認証で乗っ取りを防ぐ
一部ユーザーのみの対応ですが、インスタグラムが2段階認証機能をリリースしています。二段階認証とはパスワードに加えて、もう一段階の認証を必要とする機能のことをいいます。これによりセキュリティー面で随分安心となりました。
まだ一部ユーザ限定のテストリリースのようですので、オプション画面を開いて対象となっているか確認してみてください。もし、2段階認証という表示があれば、それをタップすると設定ができます。
企業などで複数の人がアカウントを共有する場合のセキュリティー
企業アカウントの運用の場合、複数の担当者がログインをする場合が多いでしょう。また、個人アカウントと比較して攻撃の対象となる可能性も格段に高い企業アカウントは、非常に不正ログインリスクの高いアカウントですので、しっかりとした対策が必要です。
企業アカウントのセキュリティー対策
企業アカウントのセキュリティーをしっかりと守るためには、個人の場合と同様にパスワードを複雑にすることや二段階認証の設定をすることに加え、運用ルールを明確化する必要があるでしょう。
多くのセキュリティーツールの販売会社が推奨している共通点をまとめると、次のような対策があげられています。
- 従業員の不適切な利用を制限するガイドラインの作成
- 運用者の数を限りなく少なくする
- セキュリティーソフトの導入やソフトウエアの更新を適切に行うなどのパソコン自体のセキュリティー強化
企業アカウントのSNSは企業の顔ともいえますので、しっかりと対策をとっておく必要があるでしょう。
改めてになりますが、「これは社内の人しか知らない言葉だから大丈夫」という考えは危険です。
まとめ
SNSのアカウント乗っ取りは、企業にとって非常に大きなリスクです。
防止するためにはパスワードを複雑なものにしておくか、2段階認証の設定がオススメです。万一乗っ取られた場合には、すぐにパスワードを変えるか、インスタグラムヘルプセンターに連絡をしましょう。