近年、人工知能(AI)を活用した技術の発展は、ますます加速しており、作業の効率化やパフォーマンス向上の観点から、IT業界のみならず、製造業、医療、農業など多岐にわたる分野で活用されています。
AIについて詳しくない方であっても、ChatGPTをはじめとしたサービス名などを目にする機会が増えているのではないでしょうか。
一方、SNSにおいてもAIを活用した投稿は多く見受けられ、様々なジャンルで話題を集めています。
そこで今回は、AIを活用したSNSのアカウント運用事例5選をご紹介していきます!
インフルエンサーのように活躍する事例から、イラスト生成にAIを活用する事例まで、幅広い視点からアカウントをご紹介していますので、AIの活用をSNS運用に取り入れたいとお考えの方は、ぜひ最後までご一読ください。
目次
AIを活用したSNSのアカウント運用事例5選
それでは早速、AIを活用したSNSのアカウント運用事例をご紹介していきます。
imma さん
画像:@imma.gram|Instagram
アカウント:imma
フォロワー数:約38.8万人(2024年8月現在)
初めにご紹介するのは、「imma」さんです。
immaさんは、 AI技術やCGを活用して作られた、実在しないバーチャルモデルです。
ピンクのボブスタイルが特徴的なimmaさんは、ハイブランドのPRモデルも務めるなど、企業からの注目を集めるAIインフルエンサーでもあります。
Instagramでは、まるで実在するインフルエンサーのように、イベントやお出かけの報告を行っています。
バーチャルモデルとは思えないほど人間味のある表情が特徴的で、ユーザーが思わず親近感を抱いてしまう存在となっていることが窺えますね。
また、Instagramの投稿では、実在するインフルエンサーと一緒に写っている写真も印象的です。
他のインフルエンサーとの写真投稿は話題性を生むため、相乗効果によってフォロワー外のユーザーに認知してもらうきっかけとなるでしょう。
AIインフルエンサーをアンバサダーやイメージモデルに起用することで、炎上や不祥事といったリスクを回避するメリットも得られます。
immaさんのようにキャラクターが確立したインフルエンサーであれば、広範な影響力を持ち、ユーザーからの親近感も得られるでしょう。
tarte さん
画像:@HoDaRaKe|X
アカウント:tarte
フォロワー数:約66.7万人(2024年8月現在)
続いてご紹介するのは、「tarte」さんです。
tarteさんは、AI技術を活用して加筆修正を施したイラストを投稿しているアカウントです。
元々はオリジナルのイラストを描いて活動されていましたが、2023年5月頃からAIを活用したイラストレーターとしての投稿を開始しています。
近年、既存の絵や画像、もしくは文字からイラストを生成する技術が発展しており、"AI絵師"と呼ばれるインフルエンサーも増加していることが窺えました。
ねこみみパーカー pic.twitter.com/1jyi8Xzh0J
— tarte (@HoDaRaKe) May 13, 2024
X(旧Twitter)では上記のようにイラストを頻繁に投稿しています。
AIの高い技術を活かしながらも加筆を行うことで温かみを生んでいることが分かりますね。
2024年4月から絵素材の制作依頼相談を受け付けます
希望者はpixivかpatreonにメッセージを送ってください。
(予算と依頼内容があれば、一緒に送ってください。)We will be accepting requests for consultation on the production of pictorial materials from April 2024.
If you wish to… pic.twitter.com/PjMGo222uO— tarte (@HoDaRaKe) March 23, 2024
また、tarteさんはAIを活用して作成するイラストの依頼を受け付けたり、サブスクリプションを活用するなど、技術の収益化も実践されています。
英語のキャプションを入れることで海外のユーザーにもアプローチしている点は素晴らしいですね。
キャラクターだけでなく、食品や景色のイラストなど、幅広い目的で使用できるイラストを紹介しているのもポイントです。
なお、AIで作成したイラストなどを販売する際には、使用する元の画像や写真が著作権に違反しないよう注意しましょう。
オタ恋【公式】
画像:@otakoi_jp|X
アカウント:オタ恋【公式】
フォロワー数:約3万人(2024年8月現在)
続いてご紹介するのは、「オタ恋【公式】」です。
「オタ恋【公式】」は、「まじめなマッチングアプリ、オタ恋。」というキャッチコピーで知られるマッチングアプリです。
2024年8月現在、毎月70,000人以上の男女がマッチングしているサービスであり、SNSの広告がきっかけで一気に話題となりました。
はじめてのマッチングアプリは、オタ恋。 pic.twitter.com/RlGTbg1EzE
— オタ恋【公式】 (@otakoi_jp) January 5, 2024
AIで作成された男女のイラストが印象的なオタ恋の広告は、個性的なキャラクターやインパクトのある構図がユーザーの反響を呼びました。
SNS上ではアプリのキャッチフレーズがミーム化し、トレンドとなったことで、アプリのユーザーも急増したことが窺えます。
まじめなマッチングアプリ、オタ恋。 pic.twitter.com/81T4NiCfbR
— オタ恋【公式】 (@otakoi_jp) June 18, 2024
「オタ恋」アカウントでは、SNSのトレンドや過去にネット上で話題となったネタを巧みに取り入れ、X(旧Twitter)で拡散されやすい投稿を行っている点が印象的です。
最近では、AI画像だけでなく動画も作成するなど、新たな取り組みを行っていることも窺えます。
AIで生成した広告はユーザーに不信感を抱かれやすいという特徴もありますが、本事例のようにオリジナリティやユーモアを加えることで、ユーザーに安心感を与え、話題性を生むことができるでしょう。
AIひろゆき
画像:@AI_Hiroyuki|YouTube
チャンネル:【ひろゆき公認】AIひろゆき
登録者数:4650人(2024年8月現在)
続いてご紹介するのは、「【ひろゆき公認】AIひろゆき」です。
プロジェクトの基となっているのは、株式会社CoeFontと株式会社AIdeaLabが共同で開発した「おしゃべりひろゆきメーカー」という機能です。
「おしゃべりひろゆきメーカー」は、「2ちゃんねる」の創始者としても知られる実業家、西村博之さんの声を使用し、任意の文章をひろゆきさんが実際に話しているような動画コンテンツを手軽に作成できるAIボイスジェネレーターサービスです。
近年では、SNSのナレーション機能としても多くのインフルエンサーやクリエイターが活用しています。
YouTubeチャンネル「【ひろゆき公認】AIひろゆき」は、音声のみならず、動画を使用してひろゆきさんをAI化したものです。
実際にひろゆきさんが行っている生配信に見立てた配信を行っており、上記の動画は15万回以上の再生回数を集めています。
まるでご本人が話しているかのような内容や動き、声のクオリティには多くの反響が集まり、「おしゃべりひろゆきメーカー」のサービスや企業の認知拡大に繋がったことが窺えます。
CoeFront社では他にも多くの著名人やインフルエンサーの声を使用したAIサービスを開発しており、今後もその技術に注目していきたい企業であると言えるでしょう。
神宮寺 藍 さん
画像:@jinguji_ai_|TikTok
アカウント:神宮寺 藍
フォロワー数:約1.4万人(2024年8月現在)
最後にご紹介するのは、「神宮寺 藍」さんです。
神宮寺 藍さんは、AIが生成したバーチャルインフルエンサーです。
19歳の「港区女子」という設定の神宮司さんですが、TikTok上での投稿の多くはAIで生成された画像を複数枚使用して作られた動画となっています。
@jinguji_ai_ 浮気されて30キロ痩せて見返し成功してるかな?#おすすめ #おすすめにのりたい #グラビア #水着 #港区女子 #ダイエット #垢抜け ♬ 오리지널 사운드 - 지오니
上記の投稿は"浮気されて30キロやせた"という設定でビフォーアフターを見せている内容です。
ビフォーアフターを伝える投稿はSNS上でも話題となりやすく、さらに"浮気された"というエピソードを加えることでユーザーの共感を上手く集めていることが分かりました。
上記のような工夫が相まって、投稿は400万回以上の再生数、11.7万回以上のいいね(2024年8月時点)を集めています。
ユーザーの中にはAIで生成されたことに気づかず、ダイエット法をコメントで尋ねる方もいるなど、投稿のクオリティの高さが窺えます。
やばいTikTokアカウント見つけた。AIで画像生成したAI美女が2日間で100万回再生超え。しかもコメント見る限り『みんな本物の人間』だと思ってる。しかも30キロ痩せて港区女子というキャラ2日でこれだしもっとフォロワー増えそう。。みんな騙されてダイエット法とか聞いてるの面白い pic.twitter.com/y7Ib8F7gSZ
— 朝比奈ひかり@GenZマーケ (@Asahina_hikari) May 21, 2023
投稿後に朝比奈ひかりさん(@Asahina_hikari)によってX(旧Twitter)に投稿された上記のポストに対しても、多くのユーザーからリポスト・いいねが行われており、AIへの高い注目度が窺えます。
また、上記ポストに対しては神宮寺 藍さんのX(旧Twitter)アカウントから返信がされており、単純な"バズ"だけではなくAIの可能性を高めることを目的としているアカウントであることが伝わり、今後のアクションにも注目のアカウントです。
初めまして❕
取り上げて頂きありがとうございます❕騙す、騙され、ではない新しいマーケティングの世界を先駆者として切り開いてます。
プロフにも記載ありますが無意味なPRをやるつもりもないですよ❕
SNSマーケが得意なので新しい時代を作っていきます。
私は案件よりもっと先を見据えてます
— 神宮寺 藍 (@Jinguji_Ai) May 21, 2023
まとめ
以上、AIを活用したSNSにおけるアカウント運用事例5選をご紹介しましたが、いかがでしたか。
バーチャルインフルエンサ―からアプリ広告・画像作成まで、幅広い方法でAIが活用されていることが窺えましたね。
AIの可能性は今後も広がっていくことが期待できます。
本記事を参考に、自社のSNS運用に活用できる方法を上手く取り入れていきましょう。
なお、企業のSNSアカウント運用にお悩みの方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
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